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坂本 百大 さかもと・ももひろ


 元・日本生命倫理学会会長

◆1980 『人間機械論の哲学』
 勁草書房 
◆198108 「事実,価値,重ね合せ」
 『理想』580
◆1985 「科学技術と倫理」
 日本倫理学会編『技術と倫理』 
◆1985 「生命の哲学――その第三世代」
 日本哲学会編『哲学』35,法政大学出版局 
◆1986 『心と身体――原一元論の構図』
 岩波書店,282p. 2000
◆19960415 「遺伝医学と環境倫理――アジア的生命倫理の可能性」
 加藤・高久編[1996:153-172] ※
 (加藤 一郎・高久 史麿 編 19960415
 『遺伝子をめぐる諸問題――倫理的・法的・社会的側面から』
 日本評論社,300p. 6180 ※)
◆坂本 百大(研究代表者) 198803
 『生命倫理に関する一般理論の構築と方法論の開発に関する基礎研究・研究成果報告書』◆198808 「生き残りの技術としての倫理」
 『知識』080:124-129
 (特集・生命倫理と日本人)
◆1989 「生の価値と死の意味――生命倫理の現代的課題」
 『東洋学術研究』28-4:38-51
(特集:生と死の省察)
◆198912 「生命倫理と看護の新しい道」
 『日本看護科学会誌』9-3(1989.12):22-23
◆坂本 百大・長尾 竜一 編 199003 『正義と無秩序』
 国際書院,205p. 3296
◆199103 「看護の発展・看護と生命倫理」
 『からだの科学増刊8 看護学読本』(1991.3):34-38
◆19910420 「発刊の辞」
 『生命倫理』01:
◆19960415 「遺伝医学と環境倫理――アジア的生命倫理の可能性」
 加藤・高久編[1996:153-172] ※

■引用

 「……極論になるかもしれないが,ある病気はむしろ治さないほうがいいかもし
れない,ある人はむしろ死なせてあげたほうがいいのかもしれない。また,人口問
題をこれほどに大きな問題にしてしまったのは,医学にも一つの大きな要因がある
かもしれない。医学の進歩が人口の増大を助長しているという一面がある。」
(坂本百大[19960615:160],第3節)

 「……なんといっても大きいのは,先ほど述べた「遺伝的形質の不可侵性は基本
的人権である」という問題である。「病気の場合は遺伝子を治療していい」という
意味のことが付加されているとしても,根本的な思想は「遺伝的形質に手をつける
な」ということである。遺伝子治療は明らかにそれに反する行為で,この考え方に
よると遺伝子治療それ自体が,基本的人権の侵害になるわけである。遺伝病を治す
ことができるようになったのは,最大の福音と考えられるが,実はその最大の福音
と考えられていることが,ある観点からすれば最大の人権侵害であるというのは,
いままでなかった観点だろうと思う。
 これは実は,あらゆる宗教,習俗がひそかに保持している保守思想であるともい
える。例えばキリスト教が好んで用いる言葉に「神の如くに振る舞う傲慢」という
のがある。しかし,この考え方はとくに東洋思想において強いともいえる。後でも
一度触れてみたいと思うが,自然に反する人間の作為を嫌う無為自然というのだろ
うか,そういうふうにして人間が遺伝的形質を受(p.164) けてしまったならば,
それを大事にして死ぬべき人は死んだらいいじゃないかという思想である。これは
先ほどの人口問題にも絡むが,こういう形で遺伝医学が進歩すると,かなりその恩
恵による人口増加も見込まれる。……」(坂本百大[19960615:164-165],第5節)

 *以上は,遺伝子治療でも引用


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