last update:20210204
なでしこメンタルクリニック
■論文
◆白石弘巳(2020)ヴィレッジ研修の経験から私が得たもの(リフレッシュセミナー in 東京 2019 講演の報告).RPJ News、 2020年3月号、 精神保健福祉交流促進協会 Refresh Project.
p. 3
JHC 板橋の寺谷先生に伺ったのですが、バンホーンさんが JHC 板橋に来たとき、バンホーンさんがうちのところは医療も含めて包括的にやっているという話をされたそうですが、寺谷さんは医者が関わってい る ところに行ったってしょうがないと いうようなことを話され、 あまり興味を示さなかった そうです 。 この点で、 谷中先生は むしろ医療 も含めてケアマネジメントの体制が出来ているというところに興味を示されて、 ヴィレ ッジに行くことにした という話をされていました 。
p. 4
【予算削減と成果測定】ヴィレッジは 私が見学したころと随分変わっているようです。 最初の頃ヴィレッジはずっとメンバーであり続けられる。人頭割分だけの補助金をもらって、ヘビーユーザーの人に多く使い、軽い人はそれなりに使用しメンバーとして 地域生活を維持していく、というシステムだった筈なのですが、段々に一人当たりの補助金を削減されたり、一方ではケースが増えてきたりで、そのままでは済まなくなったようです。補助金を削減される圧力の中でサービスを運営していくことが当たり前の世界では、「 いいものができたから一丁上がり」の世界では無く、スクラップ and ビルド ということなのだなという事を学びました。そのような流れの中で AB34という州の法律ができ、対象がただの重症患者さんでは無くて、ホームレスとか刑務所からの人にシフトされてきました。また、ヴィレッジは 、ロサンゼルス郡だけではなくカリフォルニア州全体のプログラムのモデルとされ 、その有効性を確かめるために、このモデルに従って運営している諸施設の情報を全部集めて有効性を証明していく、という様な役割を引き受けるようになっていきました 。
*作成:伊東香純