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副島 洋明

そえじま・ひろあき


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・弁護士
・2014/10/09逝去

◆2014/10/09逝去

 「【訃報】副島洋明弁護士、急性肺炎で死去 障害者関連の事件多く担当」
 産経新聞社2014.10.13 20:29更新
 http://www.sankei.com/affairs/news/141013/afr1410130034-n1.html
 「副島洋明氏(そえじま・ひろあき=弁護士)9日、急性肺炎のため死去、68歳。葬儀・告別式は近親者で行う。喪主は妻、礼子(れいこ)さん。
 障害者が加害者や被害者になった事件を多く手がけ、平成13年に東京都台東区で起きた女子短大生刺殺事件、20年の千葉県東金市の女児殺害事件で弁護人を務めた。」

◆篠田博之(月刊『創』編集長)「知的障害者事件の第一人者とも言われた副島洋明弁護士の死を悼む」
 2014年10月13日 17時43分
 http://bylines.news.yahoo.co.jp/shinodahiroyuki/20141013-00039932/

 「障害者に関わる数々の大事件の弁護を手掛けてきた副島洋明弁護士(68歳)が10月9日に亡くなった。この10年くらい私も親しくおつきあいしてきたし、障害者に関わる問題についての副島さんの活躍はまだこれからと思っていたので残念でならない。
 この追悼文を書くためにネットで検索したらほとんど大した情報が出てこないことに驚いたので、機会あればぜひ『創』次号ででも追悼記事を書きたいと思うが、副島さんがこの10年ほど弁護人として関わった事件といえば1999年の池袋無差別通り魔事件、2001年の浅草レッサーパンダ事件、2004年宇都宮の知的障害者冤罪事件、2008年東金事件など数えきれないほどだ。
 特に宇都宮の知的障害者の事件は副島さんの活躍なくして冤罪を晴らすことはありえなかった。当時、下野新聞で副島さんと二人三脚でこの事件の報道にあたり、後に朝日新聞に移って大阪地検特捜部のフロッピー改ざんをスクープしたのが板橋記者だ。
 『創』はこの宇都宮事件も東金事件も副島さんのインタビュー記事を連続して掲載したばかりか、私は副島さんが定期的に開いていた勉強会にもたびたび参加してきた。日本のマスコミは障害者が関わる事件の報道には「無理解」か「及び腰」のいずれかで、そういう状況を含めて、副島さんはいつも現状を憂えていた。
 東金事件については被疑者の家族との考え方の違いから途中で主任弁護人を降りるなど、この何年かは思うようにいかないこともあったが、昨年来、病気を患ってそれまでの事務所を閉じるなどの経緯があったので私も心配していた。マスコミの障害者に関する報道への鋭い批判を含めて、副島さんにはこれからも教えられるところが多いと期待していたし、副島さん自身、これまでやってきたことを本にまとめたいという意向を持っていたので、いずれお手伝いしたいとも思っていたのだが、それがかなわないままこんなことになってしまって残念でならない。ご本人もまだこれからと思っていたろうから、まさに「無念の死」というべきだろう。
 葬儀は近々行われるが、副島さんの遺志を尊重し、『創』誌上かあるいは何かの会を催して障害者をめぐる問題や報道のあり方について考える機会をぜひ設けられないかと思う。
 今はただ、副島さんの冥福を祈るのみだ。」

◆20001110 『知的障害者 奪われた人権――虐待・差別の事件と弁護』,明石書店,268p. ISBN: 4750313432 2000 ※ [amazon][kinokuniya] i01r. i011995m. ※

◆19990731 「虐待からの解放――知的障害者虐待事件の”現場”は私たちに何を問うているか」,松友了編[1999:067-095]*
*松友 了 編 19990731 『知的障害者の人権』,明石書店,AKASHI人権ブックス8,257p. 2200 ※

◆19910620 『弁護士――人間の尊厳と自立を守る』,実業之日本社,仕事発見シリーズ,220p. ISBN: 4408410519 1050 [amazon][kinokuniya][kinokuniya] ※

 ※は生存学資料室にあり

■言及

◆立岩 真也 2005/11/15 「書評:佐藤幹夫『自閉症裁判――レッサーパンダ帽男の「罪と罰」』」,『精神看護』08-06(2005-11):110-116(医学書院)

「●副島弁護士のこと
 ここでもまた私は何か書けるわけではない。ただ、一つ、この本に書いてあることから、詳述はされていないところに移っていってみたい。
 刑事責任の減免に関わる問題に関しても、刑罰や「医療観察保護」ではない対応を優先せよという主張に関しても、「人権派」という言葉が、予め否定的な、揶揄する言葉として使われることがある。「あまい」とか「ぬるい」とか、そして「ばか」だとか。しかし、これもずいぶん単純にした話だと思う。私が知る人は人権派の人たちの方が多いと思うけれど、そう脳天気な人たちではない。
 どんなきっかけからだったか、この事件を担当した弁護士の一人副島洋明さんをたぶんかなり前から知っている。それでこの事件のことも、マスメディアが報じたのと違う事件として少し知ってはいた。副島さんは障害(とくに知的障害)が絡んだ、施設における虐待等、金になりそうもない裁判にたくさん関わってきた人である。著書に『知的障害者 奪われた人権――虐待・差別の事件と弁護』(明石書店、2000)等がある。お会いしたのは3回ぐらいのものだと思うのだが、その最後が2002年?のある集まりで顔をみかけた時だと思う。副島さんが声をかけてくれて、短い時間雑談をした。副島さんは、刑務所にいる人たちの中にかかなりの数の知的障害の人がいるという話をされた。精神障害の人、知的障害の人の犯罪率は高くないと言い続けてきて、それはそれで間違いでないのだが、しかし、他方で刑務所に多くの、詐欺罪(無銭飲食や無線乗車)や窃盗罪で捕まった知的障害者がいるのも事実だ、と。そこのところをどう言ったらよいのか、どうしたらよいのか。難しい、という話をされた。(このことはこの本では240頁などに書かれている。)そんなことを話しているうち、たしか(たぶんこの浅草の)事件の関係で、彼の携帯に電話がかかってきて、それで話はだいたい終わりになった。最後、難しい問題だから(あなたは学者なんだし)考えてくださいよ、みたいなことを言われた、と思う。
 それ以後会っていない。それでも、この浅草での事件のことや、それ以外の副島さんたちが関わっている多くの事件のことが報告されているEメイルのニューズレターをずっと送っていただいていて、そのいくらかは読んでいた。

●危険であるとしても、という立場
 副島さんは、基本的には直情型の正義漢だと思うのだが、しかし様々なやっかいごとを知っていて、自分の仕事をやっている。また、さらにもっと直接に知的障害や精神障害の人とつきあっている人たちや、その本人たちがやっかいごとに直面している。たとえば作業所を作って運営したいと思う。それで、近所の人たちに彼らは、あるいは私たちは無害だと言う。おおむねその通りではあるのだが、それでもものをとってきたりものを壊したりする人はときにいる。それが繰り返されると、同じ場所で運営を続けられないから、自主規制を厳しくする。それがさらに苦しくさせ窮屈にさせることがあることを知っていて、それでどうしたものかと思いながら、日々やっている。
 他方に、[…]」


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