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押切 真人
おしきり・まさと
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last update: 20200918
氏 名:押切 真人(オシキリ マサト)
生年月日:1989年6月22日(31歳)
所 属:NPO法人自立支援センターおおいた
■経歴
大学在学中に柔道の試合中に頸髄を損傷
NPO法人自立支援センターおおいた入社
国立職業リハビリテーションセンター入学
楽天ソシオビジネス株式会社入社
NPO法人自立支援センターおおいた入社
■活動
講演活動企画開催
FB上キンジスーパーサイヤ人設立、運営
筋ジス患者の地域移行
■
◆2020/09/19
「動かなかったものを動かす――「筋ジス病棟の未来を考えるプロジェクト」」【全記録】
,
障害学会第17回大会・2020
・オンラインシンボジウム
「今日はですね、今日参加していただいてる方々から、これはオンラインだからやりやすいってとこがあるんですが、いくつかの地域の様子というか、お話しいただければと思います。で、九州いきます。大分から、
押切〔真人〕
さん◇が参加してくださってます。九州、大分の様子について、押切さんお願いできますか?
押切:みなさん、改めましてこんにちは。大分県の別府市にあります「自立生活センターおおいた」の押切と申します。自分のほうから一応九州というか、大分の取り組みの内容をちょっとお話しさせていただければなと思います。大分として、今年の4月ですね、コロナが九州のほうにも来て広まりを見せて、病院内でも面会とかそういったものが規制されだした頃の話なんですけど、そんな中、大分県別府市にある西別府病院っていう筋ジス病棟がありまして、そこに入院されている患者さんとお話をしている中で、人との、外部との連絡がまったくとれないという中で、オンラインを活用して、そういった情報共有の場をつくりたいという意見をいただいて。4月にその患者さん2名と僕、もう一人障害当事者のかたの合計4人で最初はFacebookのMessenger(メッセンジャー)を使って情報共有を行いだしました。で、そこで交流していく中で、やっぱり僕ら4人だけじゃなくて、もっといろんな人の話とか情報を知りたいっていうのをその患者さんから言われまして。僕自身もそこまでネットワークが広い人間ではなかったんですけど、知っている人、全国で重度の障害はあっても自立しているかたたちにお声がけさせていただいて、一応Facebook内のグループを作りました。最初はやっぱり10人以下ぐらいやったんですけど、今はちょっとずつ増えてきて、だいたい60から70人のグループまで上り詰めたというか、まあ大きくなっていきつつあります。
で最初、情報共有だけやったんですけど、せっかくオンラインで繋がっているんで、講演会してみたいなっていうのがあったんですよね。たとえば病院からの地域移行とか、そういった自立生活、で、大変なことであったり、楽しいことっていうのを、実際に自立しているかたから、そういった自立を目指している人に伝えるという講演会をやろうということで、今年の5月から第1回を迎えて毎月開催して、来月が6回目です。でやっぱ、その講演会をやったことですごいよかったことが一つあって、本人の名前も今日は出していいと本人から言われているんで出させてもらうんですけど、このグループを一緒に作ってくれた、西別府病院の入院患者の
芦刈〔昌信〕
さん◇というかたがいらっしゃって、その人がやっぱり「実際に僕も自立してみたい」っていう意見をそこでいただいて、「じゃあ自立を達成するために一緒にがんばっていこうか」っていう話になったんですけど。自分自身の障害が筋ジスじゃなくて頸髄損傷で、同じ障害でもやっぱり筋ジスのかたの気持ちであったり状態だとかってのがあまり、ちょっと僕自身知識もなくて、で、「一人で支援していくのはやっぱり厳しいなあ」っていうのがありまして。全国の、実際に筋ジスであったり、そういった重度の障害のかたにちょっと声かけさせてもらって、今結局5人ぐらいでその芦刈くんをオンラインで自立生活プログラムを開催している状況です。<br> で、本人も最初はいろいろ不安とかもあったみたいなんですけど、そういうILP、今月の1日から行わせてもらって、回数を重ねるごとにやっぱ少しずつ自信が出てきて、「やっていてすごい楽しい」っていうのが、連絡をいただくことが多くなってきて。で、「実際に自立するには何が必要か」とか、「お金がどれぐらい必要か」とかっていうのも積極的に、以前に比べて、連絡をくれるようになりました。
いろいろ今、活動であったり出来事をお話しさせてもらったんですけど、やっぱり僕がこうやって芦刈くんを支援していけたのもまあ僕だけの力じゃなくて、やっぱりそうやって全国で活躍であったり生活をされているかたのおかげやなあというのはすごい強く思っていて、これからもそういったオンラインのグループとか講演会を通して、そういった自立を目指しているかたの支えであったり希望になれたらいいなと思っています。以上です。
立岩:はい、押切さんありがとうございます。今のお話の後半に出てきた、自立生活プログラムを全部オンラインでやるみたいな感じでやってるってことですか? 最近は。
押切:そうですね。もう完璧に今面会ができないんで、はい。すべてオンラインですね。
立岩:それはどう? やってみて、まあまあ、実はできるもんだっていう感じですか?
押切:そうですね、やっぱり実際のヘルパーさん、介助者の体験とか外出であったり介助、身体介助とかそういったのはできないんですけど、関わる、介助者を利用して生活するための心構えとか、そういうのとかやっぱり一番たぶん本人が気にしてるのは親への交渉とか、金銭面であったり、実際に病院から地域に移行していく際の不安とかですね、そういったのがすごいあって。でもやっぱりそういったのを実際に体験したかたの話を、実際にオンラインでも顔を見て、Zoomを使ってできるんで、本人も本人でそれはそれですごい、いいなとは言われてたんですけど。
立岩:へえ。芦刈さんがプログラム受けるじゃないですか、そのときに講師っていうか、何人でやってるんですか? それ、回によって違うんだろうけど。
押切:自分を抜いて5名のかたにお願いして、担当を割り振らせてもらって。たとえばAさんは介助者との関係をお願いします、じゃあBさんは親との交渉、Cさんは実際に病院からの地域移行の際の不安とか困ったこととか、そういったふうに担当を分けさせてもらっているのと、芦刈さん本人が一対一とかじゃなくて、プログラムに関わっている講師、誰でも自由に見学とかしていいって本人が言われて、なので一対一じゃなくて、最近はもう芦刈さん入れて3、4人とかでグループでやってる感じですね。
立岩:そっか。時と場合によったら一対一とかよりも、多対一っていうかそういうほうがいいってあるのかもしれませんね。
押切:ですね。うん、やっぱオンラインだからそれができることであって、実際に対面になったら本人のとこに行かなくちゃいけないんで、県外から講師を呼んでとかっていったら旅費交通費とかいろいろ介助者不足とかの問題もありますんで、オンラインはオンラインで、すごいいいところもあるなっていうのはあるんですけど。
立岩:オンラインでプログラムやるっていうか、要するにやり取りするときに病院側は大丈夫ですか?
押切:まああの、本人もやってる最中にね、ちょっと看護師が画面に出てきたりとかはするんですけど、そこらへんはもう。たとえば本人も、何て言ったらいいんですかね、自分で看護師の動きとかっていうのも把握してて、たとえばこの時間帯は病室に看護師が来ない時間帯とか、この時間帯は看護師が多く出入りするとかっていうのを本人がやっぱ知っているんで、なるべく看護師が来ない時間帯に合わせて自分たちが行っている感じですね。
立岩:だめだとは言われない?
押切:病院側としてですか?
立岩:うんうん。
押切:あ、それは、一応プログラムが始まってちょっと経ってからなんですけど、本人のほうから担当ドクターのほうに、「こういった感じで自立を目指してプログラムを受けている」っていうのも本人からドクターのほうに伝えて、一応ドクターのほうも協力はしてくれるっていう意見はいただいてます。
立岩:ああ、じゃあ一応、病院的にはオッケーっていう状態ではあるってことですね。
押切:そうですね。」
作成:◇
立岩 真也
UP: 20200918 REV: 20201228
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