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大沢 真理

おおさわ・まり


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・東京大学
・2010 税制調査会専門家委員会委員長代理 →税・2010

■著書・編書

◆大沢 真理 編 20070410 『生活の協同――排除を超えてともに生きる社会へ』,日本評論社,288p. ISBN-10: 4535585032 ISBN-13: 978-4535585034 2940 [amazon][kinokuniya] ※
◆大沢 真理 20070328 『現代日本の生活保障システム――座標とゆくえ』,岩波書店,251p. ISBN-10: 400027046X ISBN-13: 978-4000270465 2730 [amazon][kinokuniya]
◆大沢 真理・大西 隆・植田 和弘・ 森田 朗 20040330 『新しい自治体の設計6 ユニバーサル・サービスのデザイン―福祉と共生の公共空間』 ,有斐閣 ,281p.ISBN-10: 4641053650 ISBN-13: 978-4641053656 2835 [amazon]※ d/a01
◆大沢 真理 20020930 『男女共同参画社会をつくる』,日本放送出版協会, NHKブックス950 252p. ISBN:4-14-001950-6 1019 [amazon][bk1] ※
◆原 ひろ子・大沢 真理 編 19930725 『変容する男性社会――労働、ジェンダーの日独比較』,新曜社,335p. ISBN-10:4788504553 3360 [amazon] ※ w02
原 ひろ子・丸山 真人・大沢 真理・山本 泰 編 19940925 『ライブラリ 相関社会科学2 ジェンダー』,新世社,404p. ISBN-10:4915787419 ISBN-13:978-4915787416 \2854 [amazon] ※ b s f03
◆大沢 真理 1987 『イギリス社会政策史』,東京大学出版会 千葉教養D417



◆19900630 「ウーマン・ラヴィングが地球を救う」,広渡・平石・小森田・大沢編[1990:113-134]*
*広渡 清吾・平石 直昭・小森田 秋夫・大沢 真理 編 19900630 『フェミニズムって何だろう――あるゼミナールの記録』,日本評論社,237p. ISBN-10: 4535578788 ISBN-13: 978-4535578784 1600 [amazon]
◆199111  「フェミニズムと歴史学――経済学研究から」,『歴史学研究』626:187-195(1991年度歴史学研究会大会報告――歴史認識における<境界>−2――−特設部会――フェミニズムと歴史学〔含 討論要旨〕)
◆19920601 「変革の中の女たち――姫岡とし子著『統一ドイツと女たち――家族・労働・ネットワーク』を読んで」,『情況』03-05(22):067-074 ※ *r
◆199207  「女性化する雇用――日本の特徴」,『女性文化研究所紀要』10:011-021(第2回女性学公開講座記録――テ−マ:「女性視点」とは何か−2−)」 *r
◆1993   「日本における「労働問題」研究と女性――社会政策学会の軌跡を手がかりとして」,『社会政策学会年報』37:003-021(現代の女性労働と社会政策<共通論題>) *r
◆19930701 「日本的パートの現状と課題――『ジュリスト』4月15日号「特集・パートタイム労働の現状と課題」を読んで」,『ジュリスト』1026:133-137 ※COPY *r
◆19930805 『企業中心社会を超えて――現代日本を<ジェンダー>で読む』
 時事通信社,247p. 1700 ※/千葉社共通 *r
……
◆20011130 「解説」(特集 家族・ジェンダーと社会政策),『社会政策研究』02:007 ※ *r
◆20011130 「「男女共同参画影響調査」の基本的考え方」,『社会政策研究』02:049-071 ※ *r
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◆20040331 「「男性稼ぎ主」型から脱却できるか――社会政策のジェンダー主流化」,『社会政策学会誌』11:052-066
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◆20081001 「三つの福祉政府体系と当事者主権」,上野・中西編[2008:178-199]*
上野 千鶴子中西 正司 編 20081001 『ニーズ中心の福祉社会へ――当事者主権の次世代福祉戦略』,医学書院,296p. ISBN-10: 4260006436 ISBN-13: 9784260006439 2310 [amazon][kinokuniya] ※ a02 a06 d00

 ※は生存学資料室所蔵

■引用

◆19930805 『企業中心社会を超えて――現代日本を<ジェンダー>で読む』,時事通信社,247p. 1700 ※/千葉社共通 *r

 「近年では小池理論とそれにもとづく実態調査に代表されるように、性別賃金格差が経済「合理的」なものであることの論証に、むしろ大きな研究資源が注がれてきたと思われる。」(→77)

 
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◆配偶者控除――廃止は負担増に直結せず
 2002年7月13日 『朝日新聞』朝刊 私の視点
 大沢 真理  東京大学社会科学研究所教授(社会政策)

 「6月、政府税制調査会と経済財政諮問会議が相次いで配偶者に関する控除等の見直しを提案した。これに対し、サラリーマンと専業主婦の世帯に税・社会保険料負担の増大という「痛み」を強いるとの懸念が出ており、6月29日付本欄でも飯島徹氏が「一律廃止」に反対を表明された。しかし、これは事実だろうか。
 私が会長を務める男女共同参画会議(議長・内閣官房長官)の影響調査専門調査会は4月、「ライフスタイルの選択と税制・社会保障制度・雇用システム」に関する中間報告をまとめた。@配偶者控除・同特別控除は負担の影響を調整しつつ廃止・縮小A基礎年金の第3号被保険者(サラリーマンの配偶者で所得が103万円未満の者は自分の保険料を負担しない)の見直しB企業の家族手当等の基本給への振り替えなどが盛り込まれた。「女性がより収入を得て税や社会保険料の担い手となり、男性は会社中心からより家庭や地域に向かう」といったライフスタイルの選択を妨げている制度を、見直そうの提案だ。
 では、前述の懸念をどう考えるのか。まず、男女問わず仕事と子育てを両立し、個性と能力を発揮できるように各種の仕組みを整備していくことは私たちの提案の大前提だ。女性の就業が増えると少子化が加速するとの懸念も聞くが、先進国では25〜34歳女性の労働力率が高い国ほど出生率も高い。両立が可能な仕組みは、産む意欲も高める。
 さらに重要なのは、配偶者に関する控除の廃止や縮小によってサラリーマンと専業主婦の世帯の負担が一律に増大するわけではない、という点だ。政府税調の石弘光会長も、基礎控除を拡大して負担増に配慮する考えを表明している。
 そもそも現行の所得控除の方式では所得の高い人ほど節税額が大きくなり、比較的低所得で子育てをしている世帯への支援としてはいかにも非効率だ。飯島氏が「子どもへの直接的な支えへの切り替えを要望されるのは極めて妥当で、もろ手を挙げて賛成だ。
 減税すれば子育てにやさしいというわけでもない。所得減税をして消費税率を上げることになるなら収入に比して消費支出の大きい子育て世帯に痛みをしわ寄せするからだ。
 女性が就業できる仕組みの整備で世帯収入が増えれば、男性にもメリットは大きい。98年から00年までの自殺者数は3万人を超え、うち1万人強が中高年男性だった。妻子の扶養や住宅ローンを一身に背負っていなければ、男性たちはこれほど死に急いだろうか。雇用不安と賃金低迷に悩む男性たちの肩の荷を軽くするためにも、女性が仕事に進出し、男性も家庭や地域で活躍しやすくなる仕組みは必要だ。」

■言及

◆仁田 道夫 19931001 「「パートタイム労働」の実態をめぐる論点――大沢助教授の批判に答えて」,『ジュリスト』1031:098-101

上野 千鶴子中西 正司 編 20081001  『ニーズ中心の福祉社会へ――当事者主権の次世代福祉戦略』 ,医学書院,296p. ISBN-10: 4260006436 ISBN-13: 9784260006439 2310 [amazon][kinokuniya] ※ a02 a06 d00

◆立岩 真也 2009/09/10 「軸を速く直す――分配のために税を使う」,立岩・村上・橋口[2009:11-218]*
*立岩 真也・村上 慎司・橋口 昌治 20090910 『税を直す』,青土社,350p. ISBN-10: 4791764935 ISBN-13: 978-4791764938 2310 [amazon][kinokuniya] ※ t07.

 「◇05 上野・中西編[2008](この二人の共著の本が中西・上野[2003]『当事者主権』)。一つひとつの章は一人ひとりの書いたものではあるが、幾度か研究会を行ない、議論して作られた。
 「共編者の上野千鶴子と中西正司は二〇〇三年に共著で『当事者主権』(岩波新書)を著した。それから五年。わたしたちはその後、「当事者主権」の理念にもとづく、次世代の福祉戦略を構想しようとしてきたが、二〇〇五年には障害者自立支援法が成立し、さらに二〇〇三年と二〇〇六年には介護保険法の改定が行なわれ、社会保障費の総量抑制の政策方針のもとに、状況はその当時よりもむしろ悪化している。この流れを押し戻し、ほんとうに当事者にとってほしいサービスが手に入る社会をつくるために一歩をすすめることは、重要でかつ喫緊の課題である。」(「はじめに」より)
 この本の中で、財源、所得税、累進課税について言及しているのは四人。大沢真理はこの二十年ほどの間にこの国に起こったことを、簡潔にではあるが、他の人たちより詳しく記していて、私を含む多くの人に知っておくべきことを知らせている。
 「OECD諸国の状況を見渡すと、一九九〇─二〇〇二年に一貫して租税負担率が顕著に低下したのは、日本だけである[…]/その租税負担率の低下はほとんど国税で起こった。金額では租税収入のピークは一九九一年度の九八兆二八〇〇億円であり、それが二〇〇三年度には八割弱の七八兆円あたりまで低下した。国税収入では、ピークの九一年度の六三兆円あまりが二〇〇三年度には四五兆三七〇〇億円まで収縮した(地方税収は三四兆円前後で推移、二〇〇三年度以降国税は増収)。[…]
 ようするに、九〇年代末から企業と高所得者・資産家への課税を軽減することにより、国税のなかでも直接税収が削減された。[…]一九九〇年代なかばの日本の税・社会保障の再分配効果は、OECD主要国のなかで際立って小さかった[…]。/[…]八〇年代およびとくに九〇年代に税制の再分配効果が相当に低下した[…]。最高税率の引き下げなど所得税の累進性が弱められたこと、逆進性をもつ消費税の比重が増したことなどが背景にある。いまや国税収入を凌駕する比重をもつにいたった社会保障負担には、所得比例の拠出ながら最上限(雇用者社会負担の標準報酬月額)があること、国民年金第一号被保険者の保険料や国民健康保険の均等割のように、所得によらない定額部分があることにより、逆進的になっている。日本の小さな福祉政府のわずかな所得再分配機能は、社会保障の給付面に不釣合いなまでに依存しているのである。」(大沢[2008:188-189])
 広井良典は――彼の著作は多くそのような構成になっているのだが――社会の変化について記し、それに対応した仕組みを説く。
 「基本認識として、@高齢化等を背景に保険原理(拠出と給付の均衡)が成り立ちにくい層が増えているという点からも、A社会保険が前提とする共同体的基盤や企業(雇用)・家族の画一性が揺らいでいるという点からも、社会保障財源における「税」の比重を高めていかざるを得ないと考えられる。
 実際、ヨーロッパ諸国においても社会保険財源→税財源へのシフトの傾向が見られる[…]。
 検討されるべき税財源としては、所得税の累進性の強化と並び、@消費税、A相続税、B環境税、C土地課税等を重要な財源として議論し実現していくべきである。」(広井[2008:210])
 中西正司は、おおまかな、しかし具体的な試算を行ない、提案を行なう。
 「高額所得者の累進課税、企業税を一九九〇年当時に戻す。これだけで二二兆円が生まれる。相続税、固定資産税、企業資産税とその所得への課税を強化したうえで、基本的生活物資に課税しない方向で消費税を検討する。ちなみに一五〇〇万円を超える金融資産に課税すると課税ベースは一〇〇〇兆円となり、それに三%の税率を課すと三〇兆円がえられる(神野・宮本[2006]でのデータをもとに試算)。[…]/それではわれわれが求めるサービスを実施するのに必要な額は、いったいいくらなのであろうか。[…]すべてを合計しても三兆四〇〇〇億でしかない。われわれの試算では九〇年代税制に戻すだけで二二兆円、金融資産課税を税率三%とすれば三〇兆円も生み出せた。四兆円というのはその一〇分の一にもならないささやかな額ではないか。できないはずはない。」(中西[2008:267-270])
 村上慎司の試算――法人税については計算していない――によればそう多くはならないらしい(本書第2部第1章)。そうなのだろう。ただ村上試算による所得税の増加分もずいぶん大きいと思う。他の種目の税の是正を加えれば、さらに大きくなる。私が書いた部分は以下。
 「とりあえずすぐにできることとして累進課税の累進性をもとに戻すことがある。多くの人は知らないか忘れていることだが、多く受け取った人からは多く(高い割合で)税をとるというその度合いを小さくして、そのままになってしまっている。だからそれをやめよう、まずは、すくなくとも、もとに戻そうということだ。」(立岩[2008b:226])  大沢からの引用箇所で使われている文献は生活経済研究所[2007]、橘木[2006]。後者から引用。」


REV:..20060807 20070328,0610 20080926 20090804, 20100226,0717
家族  ◇フェミニズム/フェミニスト  ◇女性の労働・家事労働・性別分業  ◇WHO

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