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森崎 和江

もりさき・かずえ
1927〜2022

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last update: 20230225


【Index】 ■新着情報 ■近著に関する情報 ■講演会情報・記録・新聞記事など ■論文等関連文献 ■著作一覧(〜2005) ■映像作品/ラジオドラマ ■関連情報

□1927年4月20日、朝鮮慶尚北道大邱府の生まれ。詩人・作家。

「1927年朝鮮大邱に生まれる。詩人、作家。17歳で単身九州へ渡り、47年、福岡県立女専を卒業。50年、詩誌『母音』同人となる。58年、筑豊の炭坑町に転居し、谷川雁、上野英信らとサークル交流誌『サークル村』を創刊(〜60年)。59〜61年、女性交流誌『無名通信』を刊行。
詩集に『ささ笛ひとつ』(思潮社)『地球の祈り』(深夜叢書社)など、その他『まっくら』(理論社)『第三の性』(三一書房)『奈落の神々――炭坑労働精神史』(大和書房)『からゆきさん』(朝日新聞社)『慶州は母の呼び声』(新潮社)『いのち、響きあう』『愛することは待つことよ』『草の上の舞踏』(藤原書店)『語りべの海』(岩波書店)など多数の著書がある。植民地時代の朝鮮に生を享け、戦後、炭坑の生活に深く関わり、性とエロス、女たちの苦しみに真正面から向き合い、日本中を漂泊して“ふるさと”を探し続けた詩人。」(http://www.fujiwara-shoten.co.jp/authors/morisakikazue/

・「スカラベ人名辞典」(スカラベの会):
 http://www.k3.dion.ne.jp/~scarabee/sukajin-ma.htm#mo *←リンク切れ

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■新着情報

全般

◆《地域・民族・性の交差を/から見つめる森崎和江――報告・討議・映像作品上映によるアプローチ》
2023年3月3日(金)10:30〜17:50
於:立命館大学衣笠キャンパス充光館地下ホール
主催:立命館大学生存学研究所・国際言語文化研究所ジェンダー研究会・ジェノサイド研究会
https://www.ritsumei-arsvi.org/news/news-4584/
“【企画趣旨】2022年6月に亡くなった森崎和江は朝鮮半島で生まれ、九州にわたり、日本/アジアの風土と女性たちの生を見つめ・記録し続けた。森崎和江がかかわっていた木村栄文・RKB毎日放送のドキュメンタリー『まっくら』(1973年、構成:森崎和江)と『祭りばやしが聞こえる』(1975年)の上映会をおこない、森崎の活動と思想、朝鮮半島との関係をフェミニズム、ポストコロニアル的観点から位置づけ直す。”
◇稲熊均 2023 「[行ってみたら]炭鉱「女も同じごと」 「劇団椿組」の新作「まっくらやみ・女の筑豊(やま)」 新宿で9日から」,『東京新聞』2023年2月1日,(https://www.tokyo-np.co.jp/article/228615)
“【Exordium】炭鉱労働に従事した女性への聞き取りを通して、男女の性差が生み出すさまざまな問題を炙(あぶ)り出す新作舞台「まっくらやみ・女の筑豊(やま)」が9日から、新宿シアタートップス(東京都新宿区)で上演される。炭鉱で激化した労働争議、思想対立の実相も女性の視点から描かれ、現代に問いかける。”
◇炭鉱で働いた女性の姿描く 新宿で上演中
2023/02/14『毎日新聞 』東京版
https://mainichi.jp/articles/20230214/ddl/k13/040/006000c
“【Exordium】 福岡県筑豊地区の炭鉱地帯で生きた女性たちの姿を描いた劇団「椿組」の舞台「まっくらやみ・女の筑豊(やま)」が、新宿区新宿3の新宿シアタートップスで上演されている。昨年6月に95歳で亡くなった作家で詩人の森崎和江さんの著書「まっくら」を元にした劇作家、嶽本あゆ美さん(55)の新作戯曲だ。”
◇鷲田清一「折々のことば:2626」
『朝日新聞デジタル』2023年1月25日5時00分
https://www.asahi.com/articles/DA3S15536759.html
“【Exordium】笑いながら話していた私は、ふいに、「わたしはね……」と、いいかけて、「わたし」という一人称がいえなくなったのです。 (森崎和江)”
◇佐々木直樹 2023 「「女性が語る炭鉱」を舞台化 森崎和江さんの著作を題材に 2月、都内で」,『西日本新聞』2023年1月1日,(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1035671/)
“【Exordium】炭鉱労働を経験した高齢女性の聞き書き集「まっくら」などで知られ、昨年6月に95歳で死去した作家で詩人の森崎和江さんの著作を題材にした新作舞台「まっくらやみ・女の筑豊(やま)」が2月に都内で上演される。”
◇筑豊炭鉱の女性描く 作家森崎和江さんしのぶ講演会
2022年12月03日21時19分 NHK News Web(福岡)
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20221203/5010018355.html
“【Exordium】筑豊の炭鉱で働く女性たちを描くなど数多くの作品を手がけことし6月、95歳で亡くなった作家、森崎和江さんをしのぶ講演会が直方市で開かれました。”/“【引用】森崎さんの功績をしのぼうと直方市の市立図書館が開いた講演会では県の人権啓発情報センターの前の館長で労働者文学に詳しい井上洋子さんが講師を務めました。|井上さんは、森崎さんが、真っ暗な炭坑で過酷な労働に従事した女性から聞き書きした「まっくら」というデビュー作では、女性の話がそのまま筑豊弁で書かれていることを紹介しました。”
◇「現代思想」で森崎和江特集 研究者や評論家30人が寄稿
『西日本新聞』2022/11/21_14:30
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1017489/
“【Exordium】月刊誌「現代思想」(青土社)が、今年6月に95歳で死去した作家森崎和江さん=福岡県宗像市=の特集号を出した。11月臨時増刊号とし、研究者や評論家、ゆかりのあった人など約30人の論考に加え、森崎さんの単行本未収録の文章も掲載している。”
◆20221026 『現代思想』2022年11月臨時増刊号
《総特集:森崎和江――1927−2022》
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php
“思想家としての森崎和江に迫る|追悼・森崎和江――。「サークル村」の一員、そして「無名通信」の仕事を通した戦後思想家としての足跡をたどる。また、フェミニズム/ウーマンリブの思想家、そしてポストコロニアリズムの理論家としての側面を浮かび上がらせ、「聞き書き」を通した思想と実践についてアプローチする。”
◇丸田 みずほ 2022 「森崎和江さんしのび、姜信子さんらトーク 「命の思想、追い求めた」」,『西日本新聞』2022年9月29日,(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/994236/)
“【Exordium】女性炭鉱労働者や身売りされた人々など、社会の周縁に取り残された人々の声をすくい上げてきた作家、詩人の故森崎和江さんをしのぶイベントが10日、福岡市早良区の西南コミュニティーセンターホールであり、約200人の聴衆を前に、作家の姜信子さんらが森崎さんの鋭く内面化された思想をひもといた。”
◇野村大輔 2022 「福岡女子大に「森崎文庫」 生前寄贈の資料2000点公開へ 北九州市立文学館にも1000点」,『西日本新聞』2022年9月27日,(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/993158/)
“今年6月に95歳で亡くなった詩人・作家の森崎和江さん=福岡県宗像市=の取材ノートや原稿、蔵書などが生前、福岡女子大(福岡市東区)と北九州市立文学館(小倉北区)に寄贈されていた。森崎さんの思考や交友関係が読み取れる資料群で、作品研究に生かそうと、女子大と文学館は公開も視野に、それぞれ整理作業を進めている。”
◇声なき声、拾い続けた 詩人・森崎和江さん追悼イベント 作家らが作品語り合う
『熊本日日新聞』2022年9月27日
https://kumanichi.com/articles/803910
◇今年6月に他界 福岡在住の作家・森崎和江さん追悼 テレビ番組の上映会
2022年9月11日 RKBオンライン
https://rkb.jp/news-rkb/202209103046/
*映像:https://youtu.be/GWhpFn7ZeJQ
“【Exordium】今年6月に95歳で亡くなった福岡県在住の作家、森崎和江さんを追悼するテレビ番組の上映会が、福岡市で開かれました。”
◇森崎和江さん追悼 あすイベント ドキュメンタリー上映 姜信子さんらトークも 西南大
『毎日新聞』2022年9月9日佐賀版
https://mainichi.jp/articles/20220909/ddl/k41/040/378000c
“【画像】津屋崎海岸を歩く森崎江さん=2005年2月15日”/“【Exordium】6月に逝去した作家、森崎和江さんの追悼イベントが10日午後1時から、福岡市早良区の西南学院大コミュニティーセンター・ホールで開かれる。同大ことばの力養成講座主催。作家の姜信子さんらのトークもある。”
◇9月10日(土)詩人・作家森崎和江さん追悼イベントを開催
2022.09.07 西南学院からのおしらせ(学校法人西南学院)
https://www.seinan-gakuin.jp/news/news_detail.html?docid=14013
“【Introduction】福岡在住の詩人・作家・放送作家の森崎和江さんが本年6月15日、逝去されました。|9月10日(土)、森崎さんを追悼する上映&トークイベントを法学部「ことばの力養成講座」の一環で実施します。|森崎さんは、RKB毎日放送のドキュメンタリー作家として知られる木村栄文氏(59年西南大商卒)と共に九州、福岡を題材としたさまざまなドキュメンタリー作品を作成されました。当日は、森崎和江さんが木村栄文氏と共に制作した筑豊地方の炭鉱を舞台にした「まっくら」(1973年)をはじめ、2作品を放映後、森崎さんを研究する茶園梨加氏(06年西南院博士前期修了)、森元斎氏(哲学者)、姜信子氏(作家)が法学部田村准教授の司会進行の元、トークイベントを行います。”
◇『アルテリ』最新号 石牟礼道子に宛てた森崎和江の書簡6通
『毎日新聞』2022年9月3日西部朝刊
https://mainichi.jp/articles/20220903/ddp/014/040/021000c
“【Exordium】熊本の文芸誌『アルテリ』の最新号(14号)が8月刊行された。巻頭では、今年6月に95歳で亡くなった作家の森崎和江が石牟礼道子(1927〜2018年)へ宛てた書簡6通(59〜14年)が掲載されている。”
◇牧野宏美 2022 「[14色のペン]「おなごのしごとたい」 娼婦の言葉に込めた怒りと反骨精神」,『毎日新聞』2022年8月19日,(https://mainichi.jp/articles/20220816/k00/00m/040/187000c)
“【引用】からゆきさんだった女性が自身の半生を語った肉声テープの存在を知り、取材していた私は当初、森崎さんがことさらに「おなごのしごとたい」を取り上げることにやや違和感を持ったが、次第に考えが変わっていった。今回は変化の理由を伝えるとともに、森崎さんの意図を探ってみたい。”
◆《追悼・森崎和江さん 伝説のドキュメンタリーがよみがえる》
2022年8月14日(日)深夜25時55分〜28時25分(=15日(月)午前1時55分〜4時25分)/RKB毎日放送
放映作品:『まっくら』(1973年)・『祭りばやしが聞こえる』(1975年)*制作:木村栄文
https://rkb.jp/news-rkb/20220805000000/
“【Introduction】詩人・作家の森崎和江さんが6月15日、逝去されました。文学史に大きな足跡を残した森崎さんを追悼し、RKB毎日放送は森崎さんが番組制作に参加したドキュメンタリー『まっくら』と『祭りばやしが聞こえる』を、8月14日の深夜、一挙放送します。番組ナビゲーターは、田中みずき(RKBアナウンサー)です。”
◇森崎和江さん追悼放映 「祭りばやしが聞こえる」など2本 RKB、15日午前1時55分
『毎日新聞』2022年8月13日福岡版
https://mainichi.jp/articles/20220813/ddl/k40/040/163000c
“RKB毎日放送は15日午前1時55分から、6月に逝去した作家の森崎和江さん(享年95)を追悼するドキュメンタリー番組2本を放映する。|放映するのは、ともに森崎さんが制作に携わった筑豊地方の炭鉱を舞台にした「まっくら」(1973年)と筥崎宮の「放生会(ほうじょうや)」などを舞台に露天商(テキ屋)の姿を描いた「祭りばやしが聞こえる」(75年)。ディレクターはいずれもRKBの伝説的な[…]”
◇大矢和世 2022 「森崎和江さんと石牟礼道子さん――信頼結び半世紀 交わした手紙」,『西日本新聞』2022年8月13日,(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/972066/)
 *“石牟礼さん(左)が保管していた森崎さんとの写真。撮影時期は昭和40年代とみられる(石牟礼道子資料保存会提供)”:https://www.nishinippon.co.jp/image/542638/
“今年6月、95歳で死去した詩人・作家の森崎和江さんが、作家石牟礼道子さん(2018年死去)に送った手紙など計6通が、15日刊行の熊本発の文芸誌「アルテリ」14号に掲載されることが分かった。互いに作家として踏み出す前、30代で出会った2人。異なる分野で書き続け、半世紀以上深い信頼を結んだことを[…]”
◇牧野宏美 2022 「[14色のペン]「死ぬんだった…」心病む“からゆきさん” 描かれたもう一つの姿」,『毎日新聞』2022年8月5日,(https://mainichi.jp/articles/20220804/k00/00m/040/281000c)
“【引用】記者をやっていると、訃報に接して「ああ、生前取材させていただきたかった。なぜ一歩踏み出せなかったのか」と悔やむことが少なくない。|最近強くそう思ったのが、6月に95歳で亡くなった詩人・作家の森崎和江さんだ。代表作の「からゆきさん」(1976年)にとても刺激を受けた。からゆきさんとは、明治から昭和初期にかけ、貧しさなどから海外に渡り、性を売った女性のことを指す。|森崎さんは元からゆきさんの声を丹念に追い、膨大な資料を読み解いて国境をまたいだ人身売買や性搾取の構造を鋭く告発した。”
◇平井玄 2022 「[沈みゆく街で 10]森崎和江『闘いとエロス』――この恋愛小説から何をつかみ出すか?」,現代書館 note,2022年7月29日,(https://note.com/gendaishokan/n/ndcb1490a2406)
“【引用】森崎和江の『闘いとエロス』(原著1970年)は、その中間市周辺に点在する中小炭坑の重心である大正炭鉱の労働者たちによる激しい争議と、同時進行するサークル村の文筆、そう言ってよければ「文闘」とを対位法のように描いた作品である。それがそのまま特異な「恋愛小説」になる。”
◇斎藤美奈子 2022 「「せり場」で売られた少女たち 故・森崎和江の代表作『からゆきさん』本当の衝撃」,『AERA dot.』2022年7月19日,(https://dot.asahi.com/dot/2022071100016.html)
“【Introduction】今年6月15日に急逝した、ノンフィクション作家・森崎和江さん。代表作である『からゆきさん』は、異国に売られた少女たちを取材した衝撃作でありながら、通常のノンフィクションとは一線を画した作品となっています。「娘売り」は決して過去のことではない。今こそ読むべき作品だと綴る、文芸評論家・斎藤美奈子さんによる文庫解説を特別に公開します。”
◇斎藤美奈子(文芸評論家) 2022 「[旅する文学:福岡編]炭鉱・製鉄の町、共に生きた」,『朝日新聞』2022年7月2日(→《好書好日》2022年7月6日),(https://book.asahi.com/article/14660433)
“【Exordium】福岡はかつて石炭と製鉄で鳴らした県だった。石炭は近代の産業を支えただけでなく文化も生んだ。|先月他界した森崎和江の『まっくら』(1961年/岩波文庫)や、上野英信『地の底の笑い話』(1967年/岩波新書)は炭鉱労働者の声を伝える稀有な記録文学だ。|また、2011年には右2冊の挿絵にもなった山本作兵衛の炭坑記録画(田川市石炭・歴史博物館所蔵)がユネスコの「世界の記憶」(旧記憶遺産)に登録されている。[…]他県にもまして、福岡には土地の記憶や風景が刻まれた作品が多い。”
◆テレビドキュメンタリー『祭りばやしが聞こえる』(1975年/80分/監督:木村栄文/作:森崎和江)上映
上映日:2022年3月27日(日)10:00
於:西南学院大学コミュニティーセンター
in《RKBドキュメンタリー映画祭》
https://rkb.jp/article/90773/
*文化庁芸術祭優秀賞受賞作
“祭りに集うテキ屋(香具師)の世界を、作家・森崎和江と木村栄文本人の視点で描く。福岡市の筥崎宮は9月、秋の祭り・放生会(ほうじょうや)でにぎわう。旅から旅へ、浮き草稼業のしがない露天商は、歌人の顔も持つ。数百もの露店を束ねる大親分の姿からは、現代社会に飲み込まれつつある伝統的なテキ屋の世界が見える。暴力団の影がちらつき、崩壊を予感させるのだ。|木村は、裏社会の大物にもインタビューし、テキ屋の若者と酌み交わす。湯煙にかすむ背中の入れ墨――。暴力団対策法ができる以前の、テキ屋の姿が克明に記録される。そして、木村はこんな森崎の言葉を伝える。「私はこの後も、折に触れて祭りに出かけていくことでしょう。そして、感じ続けると思います。家を飛び出して、テキ屋になった若者の心や、彼を案じている親御さんのことや、雨の日のお年寄りのテキ屋さんの胸の内や、老いるまで下積みで苦労するであろう人々の人生について、などを」”
◇[今日の話題]まっくらの先
 2022/03/25『北海道新聞』夕刊
 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/661109

◇米本浩二 20220326 「[みっちん大変・石牟礼道子物語 22:波濤 4]オヤジ中心主義に抗う」,『毎日新聞』西部朝刊
 https://mainichi.jp/articles/20220326/ddp/014/070/005000c
◇米本浩二 20220226 「[みっちん大変・石牟礼道子物語 22:波濤 3]根へ、暗黒のみちる所」,『毎日新聞』西部朝刊
 https://mainichi.jp/articles/20220226/ddp/014/070/026000c
◇米本浩二 20220129 「[みっちん大変・石牟礼道子物語 21:波濤 2]雁の熱、邪馬台国の虹」,『毎日新聞』西部朝刊
 https://mainichi.jp/articles/20220129/ddp/014/070/004000c
◇米本浩二 20211228 「[みっちん大変・石牟礼道子物語 20:波濤 1]廃坑、バラと月見草」,『毎日新聞』西部朝刊
 https://mainichi.jp/articles/20211218/ddp/014/070/019000c
◇米本浩二 20211127 「[みっちん大変・石牟礼道子物語 19:青雲 3]和江さん 炭鉱のまち」,『毎日新聞』西部朝刊
 https://mainichi.jp/articles/20211127/ddp/014/070/010000c
*→◇石牟礼道子

◇永田浩三 20211128 「[書評]『まっくら』森崎和江著――苦闘の女性坑内員 浮かび上がる人生」『北海道新聞』
 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/616727
“1930年代の炭鉱では坑内労働者の3割は女性だった。採掘した石炭を地上に運び上げる「後山(あとやま)」の女性たちの人生とはどんなものだったのか。森崎は27年に日本の植民地だった朝鮮半島で生まれ、戦後のデモクラシーの嵐の中で、母や祖母の世代の根っこにあるものに触れようと訪ね歩いた。それは自身が救われるための格闘だった。”/“かつて近代化への批判の書とされたこの本が、ジェンダーや人間の尊厳を見つめる名著として再び現れた奇跡を喜びたい。”
◇渡邊十絲子 20211127 「[今週の本棚]『まっくら 女坑夫からの聞き書き』=森崎和江・著」,『毎日新聞』2021年11月27日東京朝刊読書面
 https://mainichi.jp/articles/20211127/ddm/015/070/009000c
“これは、炭鉱に生き、坑内で肉体労働をした女たちの語りを女が聞いて書き取った、そういう本だ。著者が聞き取りをした一九六〇年前後、もう女性坑夫は姿を消していた。だから語り手は中年以上の女たちである。それでも語りはいきいきとして、記憶は体に刻み込まれているかのように鮮やかだ。未明から坑内に入り夜も遅くまで働くため、太陽をなかなか見られない。そういう人たちにとって人生の思い出とは、「まっくら」な場所での[…]”
◇神屋由紀子 20210724 「原郷に渡った森崎文学」,『西日本新聞me』《九州ニュース》
 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/774951/
“地名を冠した作品の翻訳といえば福岡県宗像市在住の作家森崎和江さん(94)の代表作「慶州は母の呼び声 わが原郷」が両国の研究者の訳によって韓国で刊行された。|森崎さんは1927年、日本統治下の朝鮮・大邱に生まれた。教師だった父親の転勤で慶州などに移り、17歳で福岡へ。敗戦後の日本で「植民2世」の自身が抑圧する側にいたという原罪意識を抱えこむ。この作品はそこから朝鮮で過ごした日々の記憶と心の痛みをつづった自伝文学だ。”

訃報関連

◇詩人・作家の森崎和江さんが死去 「サークル村」を共同で創刊
 2022年6月18日22時23分『朝日新聞デジタル』
 https://www.asahi.com/articles/ASQ6L7FJVQ6LTIPE00Q.html
“詩人でノンフィクション作家の森崎和江(もりさき・かずえ)さんが15日、急性呼吸不全で死去した。95歳だった。葬儀は18日に近親者で営んだ。|旧朝鮮・大邱府生まれ。敗戦直前に17歳で単身日本に帰国した。旧福岡県立女子専門学校(現・福岡女子大)卒業。詩誌「母音」の同人を経て1958年、筑豊の炭鉱町に転居し、谷川雁、上野英信らと「サークル村」を創刊した。同誌には石牟礼道子も参加した。女性の交流誌「無名通信」を主宰した。[…]”
◇「植民地」と「性」、「からゆきさん」で問うた 森崎和江さん死去
 『毎日新聞』2022/6/18_22:49(最終更新:6/18_23:16)
 https://mainichi.jp/articles/20220618/k00/00m/040/236000c
“性とは、命とはの自問から「からゆきさん」など数多くの著作を生んだ詩人・作家の森崎和江(もりさき・かずえ)さんが15日、呼吸不全のため死去した。95歳。葬儀は家族葬で営んだ。|森崎和江さんは戦前の朝鮮半島で育った。そのことが戦後、森崎さんを苦しめる。「植民地で生まれた者が日本を郷土とする苦悩がありました」|日本中を歩いて、郷土探しを繰り返す。筑豊の炭鉱の労働者に「ここにこそ、母の国あり」という輝きを見いだす。なによりも方言に豊かな人間性を感じた。[…]”
◇「からゆきさん」で海外に渡り娼婦になった女性描く…詩人・作家の森崎和江さん死去、95歳
 2022/06/18_23:24『読売新聞オンライン』
 https://www.yomiuri.co.jp/culture/20220618-OYT1T50312/
“「からゆきさん」「第三の性」を始め、植民地や女性の性の問題を主なテーマに多くの著作を発表した詩人・作家の森崎和江(もりさき・かずえ)さんが15日、急性呼吸不全で死去した。[…]帰国後の1958年、産炭地の福岡県中間市で詩人谷川雁や作家上野英信らが創刊した「サークル村」に参加。その後、炭鉱の女性労働者を描いた「まっくら」などで注目された。76年には海外に渡って 娼婦しょうふ として働いた女性を題材にしたノンフィクション作品「からゆきさん」を刊行。一連の著作は80年代以降の日本におけるフェミニズム運動に大きな影響を与えた。”
◇「作家で詩人の森崎和江さんが死去 95歳、「からゆきさん」など」
 2022/6/19_00:58『共同通信』
 https://www.47news.jp/national/obituary/7933471.html
“日本から南方などへ売春婦として売られた女性を描いたノンフィクション「からゆきさん」や炭鉱で働く女性を記録したルポルタージュで知られる作家、詩人の森崎和江(もりさき・かずえ)さんが15日午前0時15分、急性呼吸不全のため福岡県福津市の病院で死去した。95歳。旧朝鮮生まれ。[…]1947年、福岡県立女子専門学校(現福岡女子大)を卒業。戦後、詩誌「母音」の同人に。58年に福岡・筑豊の炭鉱地帯で詩人谷川雁さん、上野英信さんらと文芸誌「サークル村」を創刊、59年には女性交流誌「無名通信」も発行した。”
◇大矢和世「作家・詩人の森崎和江さん死去、95歳 抑圧された市井の人々記録」
 2022/6/19_6:00『西日本新聞』
 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/942567/
“女性炭鉱労働者、身売りされた女性など、歴史のはざまに埋もれた市井の人々の声を掘り起こしてきた作家で詩人の森崎和江(もりさき・かずえ)さん=福岡県宗像市=が15日午前0時15分、急性呼吸不全のため同県福津市内の病院で死去した。95歳だった。葬儀・告別式は近親者のみで営んだ。喪主は長男松石泉(まついし・いずみ)氏。[…]”
◇大矢和世「「男性中心」という近代の矛盾問う 死去の森崎さん、強く生きる人々を克明に描く【評伝】」
 2022/6/19_6:00(2022/6/19_13:48更新)『西日本新聞』
 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/942667/
“「まっくら」「からゆきさん」などの森崎和江さんの著作群は、言葉一つ一つに質量があり、ずしりと重たかった。だから森崎さんと初めて会った時、私は緊張していた。近現代の社会で女性が何に直面し、どう闘ったか。克明に描いた著者への畏れが強かった。|2011年3月、記録作家上野英信さん、詩人谷川雁さんらと創刊した「サークル村」終刊50年記念集会が福岡県中間市で開かれた。森崎さんに、あいさつすると、にっこり笑った。[…]”
◇詩人で作家の森崎和江さん死去
 2022年06月19日19時35分『時事ドットコム』
 https://www.jiji.com/jc/article?k=2022061900338
“58年に福岡・筑豊の炭鉱地帯で詩人の故谷川雁氏、作家の故上野英信氏らと文芸誌「サークル村」を創刊し、翌年には女性交流誌「無名通信」を発行。炭鉱の女性労働者の声を聞き取った「まっくら」、海外に渡り娼婦として働いた女性を描いたノンフィクション「からゆきさん」など、女性の苦しみに向き合った作品を多数執筆した。”
◇岩波文庫編集部(@iwabun1927)
“詩人・作家の森崎和江さんがお亡くなりになりました。謹んでご冥福をお祈りいたします。|岩波文庫にはデビュー作『まっくら――女坑夫からの聞き書き』 http://iwnm.jp/312261 が収録されています。性分業が進む世の中で封印された女性炭鉱労働者の声を、一人称の語りの形でまとめた作品です。”
 [2022年6月19日23:23 https://twitter.com/iwabun1927/status/1538527969274372097]
◇詩人・作家の森崎和江さん(95)死去 「まっくら」「からゆきさん」など刊行し女性の地位向上に尽力
 2022/06/19『RKB毎日放送NEWS』
 https://youtu.be/IZO5hp34o5k【映像】
“森崎さんは1927年、当時日本の統治下にあった朝鮮半島で生まれ、福岡女子専門学校に進学しました。その後、筑豊地方を拠点に詩人の谷川雁さんらと文芸誌を創刊するなど文化活動を広げ、女性の地位向上に尽力してきました。|女性炭鉱労働者の声をまとめた「まっくら」や身売りされた女性たちを記録した「からゆきさん」など数々の作品を残すとともにドキュメンタリーの制作にも携わってきました。”
◇森崎和江さん死去 作家・詩人「からゆきさん」
 2022年6月20日07時20分『東京新聞』
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/184449
“日本から南方などへ売春婦として売られた女性を描いたノンフィクション「からゆきさん」や炭鉱で働く女性を記録したルポルタージュで知られる作家、詩人の森崎和江(もりさきかずえ)さんが十五日、急性呼吸不全のため死去した。[…]炭鉱の女性労働者から聞き書きした「まっくら」などの作品を次々に発表、七六年の「からゆきさん」は大きな反響を呼んだ。近代化の流れの中で女性が国や家族の犠牲とされた実態を鋭く突き、ふるさととは何か、国とは何かを問い続けた。”
◇梯久美子(ノンフィクション作家) 2022 「家父長制下の母性、問い直した 森崎和江さんを悼む」,『朝日新聞デジタル』2022年6月28日,(https://www.asahi.com/articles/DA3S15337265.html
“【Exordium】福岡県宗像市の自宅に森崎さんを訪ねたのは2006年の夏のことだ。インタビューという名目だったが、ただ会いたいという理由だけで会いに来てもかまわなかったのだと、行ってみてわかった。数日前にも、生きていくのが苦しいと言って遠くから訪ねてきた若い女性が泊まっていったということだった。[…]”/“【写真キャプション】『からゆきさん』の取材中の作家・森崎和江さん。今月15日、95歳で死去した=熊本県・天草、西村久義さん撮影”
◇大矢和世 2022 「その人はいつも、海へ私を誘った」,『西日本新聞』2022年7月12日,(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/954932/)
 *“森崎和江さん。お会いした時は、福岡県宗像市の自宅から車で30分弱の海岸へ行くのがいつものコースだった”:https://www.nishinippon.co.jp/image/525456/
“その人はいつも、海へ私を誘った。玄界灘に面した海岸は風が強い。初めての時は「うわぁ飛ばされる」と笑い、次行った時は「あなたは行ってね。私、足が悪いから」と砂浜の手前で見送られた。最後に会った時、もう海へ行こうとは言わなかった▼詩人で作家の森崎和江さん。教員だった父の勤務地、日本統治下の朝鮮半島で[…]”
◇中島岳志 2022 「森崎和江さんを悼む」,『西日本新聞』2022年7月20日,(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/959378/)
“【Caption】時に「いのち」をすり減らし 「断層」を見つけた鋭敏な目”/“【Exordium】森崎和江さんとお会いしたのは2010年8月のことだった。当時、格差や貧困の問題にぶつかっていた私は、思想と運動の道しるべを求めて戦後史の中をさまよっていた。その探索の中で出会ったのが森崎さんだった。森崎さんの思考と歩みの中にこそ、現代の問題を突破する鍵があると思い、長時間の対談をお願いした。”
◇佐高信 2022 「[追悼譜]「まっくら」や「からゆきさん」で女性たちの声を拾い続けた森崎和江の出会いと別れ」,『日刊ゲンダイDIGITAL』2022年8月1日,(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/309045)
“【引用】「ともかく日本の民主主義運動は乾いている。エロスがない。大衆の混沌たる、いわば不条理とも見える無政府的な塊に惚れた形跡がない」といった谷川のアジテーションに口説かれて、森崎は谷川と同棲する。そして、『闘いとエロス』(三一書房)を書いた。|谷川に導かれてというか、そそのかされて福岡の炭鉱街に住み、次のような激しい言葉を浴びせられて、その表現力に重しをつけたのである。”
◇[悼む]詩人、作家 森崎和江さん=6月15日死去・95歳
『毎日新聞』2022年9月5日東京朝刊政治面
https://mainichi.jp/articles/20220905/ddm/005/070/003000c
“【Caption】炭坑、朝鮮、性と連帯を問う 森崎和江(もりさき・かずえ)さん=呼吸不全のため、6月15日死去・95歳”/“【Exordium】福岡県を根拠地に、炭坑や朝鮮半島、性、民俗などについて50冊以上記した。侵略や差別を告発するだけでなく、その中でしか生きられない人間同士の連帯を問うた。”/“【引用】59年に女性の雑誌「無名通信」も始め、「わたしたちは女にかぶせられている呼び名を返上します」とうたった。妻や母、主婦、娘である以前に、一人の人間。ウーマンリブやフェミニズムを先取りした。当時の経験を記した「闘いとエロス」は、知識人と労働者、男性たちと女性たちの間の断層を描き出した。”
◇高木智子 2022 「[惜別]ノンフィクション作家・詩人 森崎和江さん」,『朝日新聞』2022年9月10日**版*刊5頁,(https://www.asahi.com/articles/DA3S15413076.html)
“【引用】多数の著書を残したが、根底にあったのは搾取と排除への許しがたい感情だ。性、植民地、貧困。声を上げられずにいた人々を受け止めた聞き書きは、生き抜くたくましさや誇りをも伝え、圧倒される。”
◇姜信子 2022 「森崎和江さん追悼――他者を孕み孕まれ生きてゆく」,『熊本日日新聞』2022年7月**日 →『読む書く歌う旅をする by 姜信子』2022年9月11日,(https://yomukakuutau.hatenadiary.com/entry/2022/09/11/083854)
“【Exordium】初めて森崎さんと出会ったのは2000年代の初め、私が旧ソ連に生きる高麗人を訪ねて中央アジアへと向かった頃のことです。”/“【引用】生きてつながってゆく命には、国家を超える新たな言葉、新たな思想。今そう語る私は、森崎和江に孕まれた他者であり、他者森崎和江を孕んで生きる私でもあります。”
◇追悼 森崎和江 姜信子が語る 「生の思想」を追い求め
『毎日新聞』2022年9月24日西部朝刊
https://mainichi.jp/articles/20220924/ddp/014/040/011000c
“【引用】姜はかつて森崎と親交を結び、同じ「根無し」としてその背を追った。会場の「石牟礼道子は神秘的な感じがするが、森崎にはそれがない」との発言に「方言の違いだ」と指摘。「(朝鮮半島から引き揚げてきた)森崎さんは標準語しか知らない。根無しなんです。石牟礼さんは根無しではなかった。それはすごいアドバンテージだ」と語り、森崎はそのハンディを乗り越え、最後は石牟礼と同じ場所にたどり着いたと評価した。”
◇麻生直子 2022 「追悼・森崎和江」,『潮流詩派』271(2022-10)
◇水溜真由美 2022 「追悼 森崎和江」,『世界』2022年11月号(特集:戦後民主主義に賭ける)
 https://www.iwanami.co.jp/book/b614639.html
“今年6月に亡くなった森崎和江。その思想は「近代日本の矛盾が凝縮された現場に我が身を晒し、多くの人と交わる中で時間をかけて育まれ、結実したものだ」と綴るのは水溜真由美「追悼 森崎和江」。森崎の足跡をふり返ります。”(https://twitter.com/WEB_SEKAI/status/1578998736642273280)

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■近著に関する情報

◆森崎和江・山下菊二 201605 『[五感のえほん 7]いのる』 復刊ドットコム
◆201508 『森崎和江詩集』 思潮社(現代詩文庫217) [Karaimo Books]
◆森崎和江・太田大八 201506 『[五感のえほん 5]くらす』 復刊ドットコム
◆201402 『いのちの自然――十年百年の個体から千年のサイクルへ』 アーツ・アンド・クラフツ
◆201212 「[シンポジウムの記録]作家・森崎和江さんと語る 闇は続いているのか――朝鮮・炭鉱・女性・棄民…」
 『九州歴史科学』40号(九州歴史科学研究会)
 http://kyurekiken.hatenablog.com/entry/2014/05/06/082832
◆201208 「わが日常をかえりみつつ」
 in 藤原書店編集部編『3・11と私――東日本大震災で考えたこと』藤原書店
◆20120501 「ミニ・キッチンと原稿書き」,『図書』759(2012-05):1
 http://www.iwanami.co.jp/tosho/759/preface.html
◆201203 「地球温暖化と原発事故」『現代思想』40(4): 174-176
◆201203 「[巻頭インタビュー]森崎和江――いのちの声を掬う旅」
 『季刊 やまかわうみ』Vol.4(2012/春) アーツ・アンド・クラフツ
 http://www.webarts.co.jp/book/book_073.htm
◆201110 「壮大な炭鉱労働記憶画――山本作兵衛さんありがとう」
 in 山本作兵衛『ヤマの記憶――山本作兵衛聞き書き』西日本新聞社
◆森崎 和江・中島 岳志 20110410 『日本断層論――社会の矛盾を生きるために』NHK出版,NHK出版新書347,269p. ISBN-10: 4140883472 ISBN-13: 978-4140883471 861 [amazon][kinokuniya]
◇大阪市立大学大学院・早瀬晋三の書評ブログ:『日本断層論−社会の矛盾を生きるために』森崎和江・中島岳志(NHK出版新書)[2011年08月02日 書評空間] http://booklog.kinokuniya.co.jp/hayase/archives/2011/08/post_229.html
◆結城正美 20110101 「[森崎和江インタビュー]“生む・生まれる”ことば――いのちの思想をめぐって」,『文学と環境』14: 5-16,(http://hdl.handle.net/2297/38446)
◆《森崎和江コレクション 精神史の旅》全5巻セット(藤原書店)
 http://www.fujiwara-shoten.co.jp/shop/index.php?main_page=product_info&products_id=1082
◇大阪市立大学大学院・早瀬晋三の書評ブログ:『森崎和江コレクション 精神史の旅』森崎和江(藤原書店)[2009年02月24日 書評空間] http://booklog.kinokuniya.co.jp/hayase/archives/2009/02/post_124.html
◆《森崎和江コレクション 精神史の旅》藤原書店
‐ 200811 (1)産土
‐ 200812 (2)地熱
‐ 200901 (3)海峡
‐ 200902 (4)漂泊
‐ 200903 (5)回帰
◆200708 『草の上の舞踏――日本と朝鮮半島の間に生きて』 藤原書店
◆森崎 和江 20060127 『語りべの海』,岩波書店,222p. ISBN-10: 4000224603 ISBN-13: 978-4000224604 2415 [amazon][kinokuniya]
 ◇著者からのメッセージ http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0224600/top.html
◇大阪市立大学大学院・早瀬晋三の書評ブログ:『語りべの海』森崎和江(岩波書店)[2006年04月04日 書評空間] http://booklog.kinokuniya.co.jp/hayase/archives/2006/04/post_43.html

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■講演会情報・記録・新聞記事など

◆20211127 「極限を言葉にするノンフィクションの世界 稲泉連が薦める新刊文庫3冊」,『朝日新聞』→20211202 『好書好日』
 https://book.asahi.com/article/14491013
 ◇@『まっくら 女坑夫からの聞き書き』 森崎和江著 岩波文庫 814円
“1950年代から60年代にかけて、北九州の筑豊に「サークル村」という交流誌があった。(1)はその創刊メンバーの一人・森崎和江が、かつて炭鉱で働いた女性坑夫たちの世界を聞き書きしたデビュー作。11編の「語り」の激しさに圧倒された。「最初はえずい(こわい)もんですばい。狸掘(たぬきぼ)りのごたるこまい炭坑での、仕繰りも何もかもおなごがしよった」――。仕繰りとは坑道の補修のこと。地の底で働く苦しみと誇り、愛や抵抗。荒々しい語りに〈幾重にも折れ重(かさな)っているヤマの感情〉が滲(にじ)む。あまりに濃密な日本近代の精神の記録だ。”
◆五味洋治「森崎和江さん「慶州は母の呼び声」翻訳 追憶の朝鮮半島、韓国でも」
 2021年1月16日07時49分『東京新聞』社会面
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/80251
“日本統治時代の朝鮮半島で生まれた作家、森崎和江さんの自伝を日韓の研究者が協力して韓国語に翻訳、出版した。地元の人たちも知らない当時の生活ぶりが描かれており、反響を呼んでいるという。”/“読者からは「地域史の資料として大変意味のある翻訳だ」「昔を思い出しながら読んだ」などという反応があったという。”
◆吉田昭一郎 20190822 「女坑夫 内側の輝き」『西日本新聞』オピニオン面
 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/536904/
“昭和初期まで女性も坑内で働いた。主に石炭搬送を担ったが、掘削もした。「仕事はの、おなごが負けるちゅうことはないな。根気がつづくから負けんよう掘りよった」(森崎和江著「まっくら」より)という証言もある。”
◆[20070318] 20190820 「【あの名作その時代シリーズ】「からゆきさん」森崎和江 強いられた女性たちの生き様」『西日本新聞』
 *シリーズ《九州の100冊》からの再録
 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190820-00000001-nishinps-ent
◆武田徹 [20150726] 20180608 「「からゆきさん」書評――理解を妨げる「悲惨な女性」像」『朝日新聞』→『好書好日』
 https://book.asahi.com/article/11599261
“しかし、彼女たちはただ受動的に「底辺」に追いやられただけの存在ではなかった。山崎に先んじて元海外「出稼ぎ」女性への聞き取りを行った森崎和江は、彼女たちが異国の地にいてなお日本人のアイデンティティーを持ち続け、結果として自らが日本の海外膨張主義の「先兵」となってしまう屈折した自縛の構図を浮かび上がらせていた。”
◆20170705 [あのとき・それから]1958年 谷川雁らが「サークル村」創刊 自ら考え動くための教育活動
 2017年7月5日16時30分『朝日新聞デジタル』
 https://www.asahi.com/articles/DA3S13020810.html
“1958年、当時の福岡県中間(なかま)町で詩人谷川雁(がん)、記録作家の上野英信(えいしん)らが「サークル村」という月刊誌を創刊した。九州・山口8県の労働者が作品を寄せ、交流する会員誌だった。谷川らの目標は社会の変革である。”/“【写真:1/4】「サークル村」編集委員ら。左から上野英信、その妻晴子、森崎和江、谷川雁(敬称略)。森崎は後年、著書「からゆきさん」などを発表する=1959年、福岡県中間市”/“【写真:2/4】「サークル村」各号。中段の左から2冊目が創刊号”
◆20160715 「[ふくおか探索:ブックエンド&図書館より]少数者として生きる 流儀紡いだ人間物語――「森崎和江 言視舎評伝選」内田聖子著/言視舎」
 https://mainichi.jp/articles/20160715/ddp/018/040/005000c
“本書は森崎氏の評伝です。1、2章は日本の植民地下の朝鮮(森崎氏の原郷)での姿を、3〜6章は敗戦後の日本で九州・筑豊を拠点とした詩人やノンフィクション作家としての姿を描いています。他方、彼女を容赦なく関係の渦に巻き込む、さまざまな人々も描かれています。”
◆お知らせ:1月11日に作家・森崎和江さんの特別講演会を開催しました。
 (2012年1月18日 福岡女子大学)
 http://www.fwu.ac.jp/newslist/detail.php?topic_id=324
“1月11日(水)に本学の前身である福岡県女子専門学校の卒業生で詩人・ノンフィクション作家の森崎和江さんの特別講演会「生き直しの旅をつづけて」を開催しました。
福岡県女子専門学校当時のこと、詩人・丸山豊先生のこと、博多の遊郭など女性問題のことなどをお話いただきました。
ユネスコ「世界記憶遺産」に選ばれた山本作兵衛さんの絵画も持参され、当時の様子をご説明いただきました。
また、講演会後にサイン会も開催し、それに先立ち販売した共著本は完売となりました。 総勢200名の方にお越しいただき、大変盛況で終了しました。
ご来場いただきました皆様に心よりお礼申し上げます。”
◆福岡女子大学地域連携センター特別講演会「生き直しの旅をつづけて」
講師:森崎和江さん(詩人、ノンフィクション作家、福岡女子大学OG)
日時:平成24年1月11日(水)16:30〜17:50
会場:福岡女子大学附属図書館1階視聴覚室
http://www.fwu.ac.jp/rcle/koukai/koukai_11-3kouenkai.html
“【概要】福岡女子大学OGであり、福岡を中心に炭鉱、女性史などについて多くのノンフィクションを描いた森崎和江さんに自身の生き方をお話いただきます。
福岡県立女子専門学校当時のこと、詩人・丸山豊先生のこと、女性問題・博多遊郭を歩く、筑豊炭鉱町で坑内労働者の娘と「無名通信」刊行、沖縄から北海道の北端へと生き直しの旅を重ねつつ一人前の日本の女になりたいと願う。
「世界記憶遺産」に選ばれた山本作兵衛さんの作品を持参されます!この機会に是非ご覧ください。
また、サイン会も開催予定です。”
講座:「言葉を紡ぐ」100回 詩人・作家の84歳森崎和江さんが講演――左京の私塾「論楽社」
(2011年12月21日 『毎日新聞』京都版)
◇いのちへの旅――森崎和江さん、才津原哲弘さん、友人たち、ありがとう、ありがとう(その2) | 論楽社ほっとニュース[2011.12.30] http://blog.rongakusha.com/?eid=878293
◆論楽社《講座・言葉を紡ぐ》
第100回「すっぽんぽんのいのちを生きる――生きのびてくださいね」
森崎和江さん(詩人・作家)/インタビュアー:才津原哲弘さん(自然農法家)
2011年12月18日(日)16:30〜18:30(開場は16時)
於:法然院本堂
◇すっぽんぽんのいのち――。森崎和江さんと才津原哲弘さんの100回目の「講座」へ、ようこそ、ようこそ(その1) | 論楽社ほっとニュース[2011.11.29] http://blog.rongakusha.com/?eid=878279
◆講演:詩人・作家の森崎和江さん、「言葉を紡ぐ」100回目――18日法然院 /京都
 (2011年12月13日『毎日新聞』京都版)
 http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20111213ddlk26040589000c.html
“朝鮮半島で生まれ育ったことを原点に、炭坑や「からゆきさん」の取材などをしながら福岡県で活躍してきた詩人・作家の森崎和江さんを招いた講演「すっぽんぽんのいのちを生きる――生きのびてね」が18日午後4時半〜6時半、京都市左京区の法然院である。
 同区の「論楽社」が87年から続ける講座「言葉を紡ぐ」の100回目。「図書館からのまちづくり」などの先進的取り組みで全国に知られる滋賀県東近江市立能登川図書館で館長を務めた後、現在は福岡県で自然農法を営む才津原哲弘さんもインタビュアーとして参加する。
 森崎さんは1927年、現在の韓国・大邱市に生まれた。日本に帰国後も朝鮮半島をテーマにしながら、切り捨てられていく坑夫たち、踏みにじられながら働く女たちに寄り添う言葉を紡いできた。
 論楽社を主宰する虫賀宗博さんは「東日本大震災と原発事故以降、日本に深い断層が走り、苦難が立ちはだかっている。抑圧者側に立っていた自分自身を見据え、思索を重ねてきた森崎さんのいのち、言葉に出合ってほしい」と参加を呼び掛けている。
 参加費1500円。同社へ電話かファクス(いずれも075・711・0334)で申し込む。【太田裕之】”
◆対談:著作集完結記念し「いま、なぜ森崎和江か」 姜・東大教授と来月16日
 (2009年10月29日『毎日新聞』東京夕刊)
 http://mainichi.jp/enta/art/news/20091029dde018040070000c.html
“戦後間もなくから福岡県で活躍してきた詩人、作家の森崎和江さん。森崎さんの著作集『森崎和江コレクション』(全5巻、藤原書店、各3780円)の完結を記念して、森崎さんと姜尚中・東大教授=との対談「いま、なぜ森崎和江か」が、11月16日午後6時半から、東京都千代田区内幸町の日本プレスセンタービル10階ABCホールで開かれる。
 森崎さんは1927年、現韓国大邱市生まれ。朝鮮半島で育ったことを創作の原点に、炭坑の記録、からゆきさんの取材などをしながら、独自の日本像、東アジア像を描いてきた。姜教授は熊本県生まれの在日韓国人2世。自らの出自と地元・九州へのこだわりは、中島岳志・北大准教授との対談『日本』(毎日新聞社)でも触れており、同書は森崎さんについても言及している。今回の企画は、九州、日本と朝鮮半島との歴史的なねじれを互いの人生に刻み込んできた2人による対談となる。
 対談のほか、森崎さん単独の講演、金剛山歌劇団の金明姫さんによる朗読もある。
 2000円。申し込み、問い合わせは藤原書店(電話03・5272・0301)へ。”
森崎和江の世界:著作集『精神史の旅』全5巻完結/下 「日本」と「いのち」
 (2009年5月26日『毎日新聞』東京夕刊)
森崎和江の世界:著作集『精神史の旅』全5巻完結/上 女であることを手がかりに
 (2009年5月25日『毎日新聞』東京夕刊)
時代を貫く精神の歩み 全5巻の集成を完結 森崎和江さん(作家・詩人)
 (2009年5月9日『東京新聞』)
中島岳志的アジア対談:炭鉱とサークル村の記憶――森崎和江さん
 (2008年9月22日『毎日新聞』東京夕刊)
丸山豊現代詩賞に森崎和江さん
 (2005年3月31日『西日本新聞』)

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■論文等関連文献

◆大畑凜 202203 「未完の地図――森崎和江と沖縄闘争の時代」,『沖縄文化研究』49: 1-49
◆大畑凜 202201 「女たちのインフラ、あるいは、マテリアル・アンサンブル――森崎和江と「身体−領土」についてのノート」(特集:インフラの解放),『福音と世界』77(1): 23-28
◆西亮太 202112 「「崩壊」を見つめて――「エネルギー革命」期の筑豊と森崎和江のことばを読む」(特集:崩壊と世界文学),『世界文学』134: 20-28
◆高橋源一郎×斎藤真理子 20211007 「[対談]聞書には、闘いのすべてがある――森崎和江・石牟礼道子・藤本和子」(特集:聞き書き、だからこそ),『文藝』60(4): 172-187
◆202108 『詩と思想(2次)』408(3)〔2021年8月号〕
 《特集:森崎和江を引き継ぐ》
 https://userweb.vc-net.ne.jp/doyobi/pg171.html
◇中村純・青木由弥子・ぱくきょんみ「「無名通信」を読む」
◇論考・エッセイ:奥憲介/長田典子/ヤリタミサコ/中村純/深町秋乃/川上隆志/佐川亜紀/佐藤泉/西亮太
◇中村純編「森崎和江アンソロジー・編著作リスト」
◇坂口博「森崎和江と「筑豊・川筋読書会」」
……「女が主体を獲得し、表現するということ」/「“こえを聞く人”の始まりの場所」/「ことばが出らん――はじめて『無名通信』を読む」/「『からゆきさん』を読み直す」/「森崎和江の朝鮮植民者の痛みと新生への希求」/「森崎和江のにほん語――「個」と「集団」を再発明する」/「輻輳的な「わたし」から――初期詩作品と批評のことばをつなぐために」
◆杉浦清文 202107 「植民者二世と朝鮮――森崎和江の詩におけるダイアローグ、そして共振について」(特集:外地巡礼という方法)」,『立命館言語文化研究』33(1): 79-96
◆奥憲介 20210109 「神も知らぬ無頼――森崎和江試論」,『三田文学(第3期)』144(2021年冬季号): 192-205
◆松井理恵 202012 「方法としての「朝鮮」――森崎和江におけるインターセクショナリティ」『部落解放研究』(広島部落解放研究所紀要)27: 93-115
◆仲村渠政彦 20201225 「オキナワマンガタミーと森崎和江さんのおもざし(その2)」,『越境広場――来るべき言葉のための巡航誌』8: 157-168
◆大畑凛 20200929 「人質の思想――森崎和江における筑豊時代と「自由」をめぐって」,『社会思想史研究』44: 130-148
◆仲村渠政彦 20200608 「オキナワマンガタミーと森崎和江さんのおもざし(その1)」,『越境広場――来るべき言葉のための巡航誌』7: 173-185
◆姜文姫 2020 「森崎和江の朝鮮経験と父・森崎庫次――「朝鮮」という回路」,『同志社グローバル・スタディーズ』11: 55-75
◆山本真知子 2020 「出逢いからはじまる連帯の思想――森崎和江にとっての沖縄」,『同志社グローバル・スタディーズ』11: 325-337
◆佐藤泉 201903 「「半日本人」を繋ぐ――森崎和江の詩学」,『昭和文学研究』78: 55-68
◆加納実紀代 201811 『「銃後史」をあるく』,インパクト出版会
◆佐藤泉 201811 「死んだ肉体による文化批評――七〇年前後の森崎和江について」,『日本文学』67(11): 47-57
◆大矢和世 20181105 「ことばを手放さず――森崎和江について」,『越境広場――来るべき言葉のための巡航誌』5: 155-157
◆『現代詩手帖』61-9(2018年9月号)
 《特集2=森崎和江の詩と思想》
 http://www.shichosha.co.jp/gendaishitecho/item_2109.html
「祖母から母、娘の世代へ、経験を言語化する――上野千鶴子インタビュー」/「『海路残照』論――二つの「方言界」をつなぐ」/「森崎和江の言語論」/「『まっくら』再考」/「人語を解せぬ畜犬が――森崎和江の犬について」/「エロスの手触りと言葉」/「森崎和江と木村栄文――「まっくら」と出会う」/「森崎和江と「川筋気質」」/「「産」の思想を考える」
◆西亮太 201808 「[詩人論]森崎和江のことば――運動論とエロスのゆくえ(後編)」『詩と思想[2次]』3(375): 138-145
◆西亮太 201807 「[詩人論]森崎和江のことば――運動論とエロスのゆくえ」『詩と思想[2次]』3(374) 118-124
◆大畑凜 201803 「流民のアジア体験と「ふるさと」という「幻想」――森崎和江『からゆきさん』からみえるもの」『女性学研究(大阪府立大学女性学研究センター論集)』25: 122-144 【PDF】
◆松井理恵 2018 「植民地朝鮮とは何か――森崎和江『慶州は母の呼び声』をテキストとして」(特集:ポジショナリティを問う),『理論と動態』11: 91-111
◆玄武岩 2018 『森崎和江の〈原罪を葬る旅〉――植民者二世がたどるアジア・女性・交流の歴史」,『同時代史研究』11: 3-21
◆大門正克 20171220 『語る歴史、聞く歴史――オーラル・ヒストリーの現場から』,岩波書店(岩波新書新赤版1693)
◇立命館大学産業社会学部2018年度前期科目「質的調査論(SA)」(担当教員:村上潔)
‐ 第13回:「語りを聞くこと、記録すること(3)」[2018/07/11]
◆たかとう匡子 201710 『私の女性詩人ノート 2』,思潮社
◆201611 『脈』91号(2016-11),脈発行所
《特集=森崎和江の歩み》
◇茶園梨加 201611 「森崎和江『第三の性――はるかなるエロス』にみる対話の可能性――交換ノートという形式」,『脈』91: 60-67
◆井上洋子 201608 「森崎和江から石牟礼道子へ――「スラを引く女たち」が拓いた世界」(特集:九州の近代化産業遺産と炭坑労働),『リベラシオン――人権研究ふくおか』163: 38-48
◆茶園梨加 2016 「在日朝鮮人との〈邂逅〉――森崎和江「草のうえの舞踏」にみる活字と映像表現」,『社会文学』43: 93-105
◆内田聖子 201512 『[言視舎評伝選]森崎和江』,言視舎
◆小林瑞乃 201312 「〈ひらかれた生〉を求めて――森崎和江の言説にみる共生への模索について」,『青山学院女子短期大学総合文化研究所年報』21: 67-83
◆小林瑞乃 2013 「戦後思想史における森崎和江――〈対観念〉と〈いのち〉の言説をめぐって」,『年報・日本現代史』18: 109-141
◆茶園梨加 2013 「森崎和江作品にみる聞き書きと詩――「まっくら」と「狐」の関連から」,『社会文学』37: 152-167
◆水溜真由美 201304 『『サークル村』と森崎和江――交流と連帯のヴィジョン』,ナカニシヤ出版
◆村上潔 20130315 「女の領地戦――始原の資源を取り戻す」(特集2:都市),立命館大学生存学研究センター編[2013:379-393]* 【引用・言及】
*立命館大学生存学研究センター編 20130315 『生存学 Vol.6』,生活書院,397p. ISBN-10: 4865000100 ISBN-13: 978-4865000108 2200+ [amazon][kinokuniya]
◆結城正美 201212 『他火のほうへ――食と文化のインターフェイス』,水声社(エコクリティシズム・コレクション)
◆竹内栄美子 201204 「[女性作家が書く(20)]森崎和江著『まっくら』」,『日本古書通信』77(4): 33
◆新木安利 20110211 『サークル村の磁場――上野英信・谷川雁・森崎和江』,海鳥社,319p. ISBN-10: 4874157912 ISBN-13: 978-4874157916 2310 [amazon][kinokuniya]
◆結城正美 201007 『水の音の記憶――エコクリティシズムの試み』,水声社
村上 潔 20100320 「「主婦性」は切り捨てられない――女性の労働と生活の桎梏にあえて向き合う」(特集1:労働、その思想地図と行動地図),立命館大学生存学研究センター編[2010:83-95]*
*立命館大学生存学研究センター編 20100320 『生存学 Vol.2』,生活書院
松本 麻里 20070501 「彼女らが知っていること、知っていたこと」,『VOL』02:125-128
◆水溜 真由美 200512 「森崎和江と『サークル村』――1960年前後の九州におけるリブの胎動」,『思想』980(2005-12):165-179
◆水溜 真由美 200111 「同化型共同性の拒絶――森崎和江と炭坑」,『思想』931(2001-11):128-148
◆園田久子 199907 『おんな 愛 いのち――与謝野晶子/森崎和江/ヘーゲル』,創言社
◆清住朱美 19751010 「森崎和江論」,『[季刊]暗河』9(1975年秋): 8-28(葦書房)

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■著作一覧(〜2005)

◆1961 『まっくら――女坑夫からの聞き書き』,理論社(リロン・らいぶらりい),198p.
→◆1970 (画:山本作兵衛)『まっくら――女坑夫からの聞書き』,現代思潮社,247p.
→◆197706 『まっくら』,三一書房,236p. [Karaimo Books]  千葉教養D312
20211015 『まっくら――女坑夫からの聞き書き』,岩波書店(岩波文庫〔緑226-1〕),330p. ISBN-10: 4003122615 ISBN-13: 978-4003122617 740+ [amazon][honto]
“【説明】「女も男と同じごと仕事しよったですばい」「どんなことにでも堂々とむかってやる、こい」。筑豊の炭鉱で働いた女性たちの声を聞き取り、その生き様を記録した一九六一年のデビュー作。意志と誇りを失わず、真っ暗な地の底で過酷な採炭労働に従事した彼女たちの逞しさが、生き生きと描かれている。(解説=水溜真由美)”
◆19630330 『非所有の所有――性と階級覚え書』,現代思潮社,277p. ASIN: B000JAIZR6 [amazon][Karaimo Books]
→◆19700625 新装版,278p. ASIN: B000J9953U 750 [amazon] ※
202208 『非所有の所有――性と階級覚え書』,月曜社,368p. ISBN-10: 486503143X ISBN-13: 978-4865031430 2400+ [amazon][honto]
“【説明】『まっくら』以後、筑豊での性と階級が交差する闘いのなかから既成のものにかわる新たなる概念を生みだす格闘の軌跡。初版1963年現代思潮社刊。70年新装版の「あとがき」のほか、資料として「炭鉱の女」(1959-60)「道徳のオバケを退治しよう」(1959)を収録。解題:大畑凜「弁証法の裂け目」”
◆1965 『第三の性』,三一書房(三一新書465),228p.
→◆199206 『第三の性――はるかなるエロス』,河出書房新社(河出文庫も1-1),215p.
201712 『第三の性――はるかなるエロス』,河出書房新社,210p.
“日本におけるフェミニズムの先駆をなす歴史的名著にして著者の代表作が復活。階級の深みにわけいりながら、性を核心にして愛や所有などの主題に向き合う壮絶なまでに美しい闘いの書。”
◆197005 『闘いとエロス』,三一書房,315p.
→◆1975 三一書房
202208 『闘いとエロス』,月曜社,432p. ISBN-10: 4865031448 ISBN-13: 978-4865031447 2600+ [amazon][honto]
“【説明】谷川雁との共感と絶望、伴走と訣別を、闘争内の性暴力事件を中心に描き出し、性と組織の困難に切り込む、読み継がれるべき問題作。初版1970年三一書房刊。資料として谷川への追悼文「反語の中へ」(1995)を付す。解題:大畑凛「困難な書」”
◆1974 『かりうどの朝――森崎和江詩集』,深夜叢書社
◇19751010 「[ふるさと考(4)]草のうえの舞踏」,『[季刊]暗河』9(1975年秋): 75-85(葦書房)
◇19760110 「[ふるさと考(5)]露店のおもちゃ」,『[季刊]暗河』10(1976年冬): 102-109(葦書房)
◆197607 『匪賊の笛』 葦書房
◆1976 『からゆきさん』 朝日新聞社,241p. 780
→◆198011 朝日新聞出版(朝日文庫も1-1),223p. 320
→◆198302 朝日新聞出版
→◆201608 『からゆきさん――異国に売られた少女たち』 朝日新聞出版(朝日文庫も1-4)
◇1977 「序文」,朝倉俊博『流民烈伝――風のなかの旅人たち』,白川書院
◆197712 『ふるさと幻想』 大和書房,277p. 1300 [Karaimo Books]
◆197802 『遙かなる祭』 朝日新聞出版
→◆199705 朝日新聞出版(朝日文芸文庫も1-3)
◆197903 『産小屋日記』 三一書房 [Karaimo Books]
◆198103 『海路残照』 朝日新聞出版
→◆199403 朝日新聞出版(朝日文庫も1-2)
◆198110 『海鳴り――森崎和江作品集』 三一書房
◆198112 『旅とサンダル』 花曜社 [Karaimo Books]
◆森崎和江・北井一夫 198203 『クレヨンを塗った地蔵』 角川書店
◆198212 『湯かげんいかが』 東京書籍(東書選書82)
→◆199710 平凡社(平凡社ライブラリー218)
◆198304 『消えがての道』 花曜社 [Karaimo Books]
◆198306 『能登早春紀行』 花曜社
◆198403 『慶州は母の呼び声――わが原郷』 新潮社
→◆199109 筑摩書房(ちくま文庫も-7-1)
→◆200612 洋泉社(MC新書009)
◆198409 『津軽海峡を越えて』 花曜社
◆198502 『奈落物語』 大和書房(大和選書)
◆198506 『悲しすぎて笑う――女座長筑紫美主子の半生』 文藝春秋
→◆198812 文藝春秋(文春文庫493-1)
◆198606 『道を拓く――私の転機』 海竜社
◆198607 『こだまひびく山河の中へ――韓国紀行八五年春』 朝日新聞出版
◆198611 『日本の父』 潮出版社 [Karaimo Books]
◆19880130 『大人の童話・死の話』 弘文堂,244p. 1550 ※
◆198805 『ナヨロの海へ――船乗り弥平物語』 集英社 [Karaimo Books]
◆198811 『トンカ・ジョンの旅立ち――北原白秋の少年時代』 NHK出版
◇198901 「産むこと」 『大人の童話・死の話』,弘文堂(叢書 死の文化 2),242p.
 →森崎編[198903:222-245](日本の名随筆77『産』)
◆森崎 和江 編 19890325 『産』 作品社,日本の名随筆77,253p. 1200 三鷹041
◆199002 『NHK 聞き書き庶民が生きた昭和 1』 NHK出版
◆19900830 『詩的言語が萌える頃』 葦書房,266p. 1560 三鷹
◇森崎 和江・上野 千鶴子 19901210 「(対談)見果てぬ夢 対幻想をめぐって」 『ニュー・フェミニズム・レビュー』01:007-055→上野[199104:169-242] ※/千葉社5011-1
◆森崎和江・上野千鶴子 199104 『性愛論――対話篇』 河出書房新社
→◆199404 河出書房新社(河出文庫う3-3)
◆199106 『風になりたや旅ごころ』 葦書房 [Karaimo Books]
“【引用】ここに集めたものは、二人の子が私のもとを巣立ったあとの文章で、読みかえしてみると、やはり、身軽さがある。というより、巣立った者を訪れる旅などもまじっていて、私の凡庸さも板についてきて、うれしい。”
◇19911106 「みんなの森・死者と家族」 上野他編『家族のフォークロア』(シリーズ変貌する家族4):064-080  千葉社5009-2/三鷹367
◆199202 『きのうから明日へ――庶民聞き書き』 葦書房
◆199205 『荒野の郷――民権家岡田孤鹿と二人妻』 朝日新聞出版
◆19930920 『買春王国の女たち――娼婦と産婦による近代史』,宝島社,262p. 1600  千葉社4843共通
◆199402 『いのちを産む』 弘文堂
◆199409 『[シリーズ 生きる]いのちの素顔』 岩波書店
◆199409 『母と息子――フェミニズムの流れのなかで』 筑摩書房,245p. 1600
◆199507 『二つのことば・二つのこころ――ある植民二世の戦後』 筑摩書房
◆森崎和江・簾内敬司 199604 『原生林に風がふく』 岩波書店 [Karaimo Books]
“白神ブナ原生林帯を生きる場とする作家と海流にのって南から旅する詩人が便りを交わす。都市化された現代文明はなぜ命を枯らしてしまうのか。ブナの梢をわたる風に聴く、もう一つの歴史、もう一つの生き方。”/“【引用】日本の敗北のあとの韓国動乱の折に、ソウルからプサンへ、プサンから巨済島へと逃避行した彼女は、「木の葉が散るように孤児の赤ん坊が地面の上で泣いていたよ」と言った。”
◆森崎和江・川西到 199605 『与論島を出た民の歴史』 葦書房
◆199607 『奈落の神々――炭坑労働精神史』 平凡社(平凡社ライブラリー155),440p.
◇199705 「男と女、夫婦、男・男、女・女」 河合・鶴見編[1997:203-228]*
*河合 隼雄・鶴見 俊輔 編 199705 『倫理と道徳』,岩波書店,現代日本文化論9,295p. ISBN: 4000261290 2835 [bk1]
◆199804 『いのち、響きあう』 藤原書店
◆199805 『地球の祈り』 深夜叢書社
◆199910 『愛することは待つことよ――二十一世紀へのメッセージ』 藤原書店
◆200008 『いのちへの手紙』 御茶の水書房(神奈川大学評論ブックレット10)
◆200102 『北上幻想――いのちの母国をさがす旅』 岩波書店
◆200104 『見知らぬわたし――老いて出会う、いのち』 東方出版
◆200109 『いのちの母国探し』 風濤社
◆200401 『いのちへの旅――韓国・沖縄・宗像』 岩波書店
◆200410 『ささ笛ひとつ』 思潮社
◇20050825 「いのちの母国」 川本編[2005:131-134]*
*川本 隆史 編 20050825 『ケアの社会倫理学――医療・看護・介護・教育をつなぐ』,有斐閣,有斐閣選書1662,369+5p. ISBN: 4641280975 2100 ※

 ※は生存学資料室にあり

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■映像作品/ラジオドラマ

映像作品

◆『まっくら』(1973年12月27日/カラー/45分/監督:木村栄文)
構成:森崎和江/撮影:木村光徳、相本卓郎/編集:粟村皓司/音声:小野宏行/出演:常田富士男、白石加代子
―“筑豊のボタ山にヘリコプターで舞い降りる不躾なレポーター役(木村栄文)は、炭鉱夫(常田富士雄)に痔の話で煙に巻かれ、炭鉱の女(白石加代子)には川へ放り込まれる。度重なる事故で7000人以上が殉職した筑豊炭鉱、それでも働く人々にとってそれは生きる力そのものだった。失われていくものへの木村の愛が滲む傑作。”(http://kimura-eibun.com/lineup.html
◆『草の上の舞踏』(1978年11月8日/カラー/60分/監督:木村栄文)
構成:森崎和江 *芸術祭優秀賞
―“山寺に集い、踊る在日一世の老婦人たちの生活、故郷への思いを描く。”
◆『湯かげんいかが』(RKB毎日放送/1983年/プロデューサー:木村栄文/約58分)
◆『こだまひびく山河の中へ――詩人 森崎和江・こころの旅』(TNCテレビ西日本/2000年/企画:後藤文利/約47分)

【参考】
◇丹波美之・七沢潔 201209 「[制作者研究〈テレビ・ドキュメンタリーを創った人々〉第6回]木村栄文(RKB毎日放送)――ドキュメンタリーは創作である」,『放送研究と調査』(September 2012): 46-59 【PDF】

ラジオドラマ *〜不完全/順次増補〜

◆1978/10/14 NHK-FM
《ドラマ》「海鳴り」(NHK東京/49分)
 脚本:森崎和江/演出:斎明寺以玖子/出演:大竹しのぶ・三ッ木清隆・白石珠江・津嘉山正種・鈴木光枝
 *芸術祭優秀賞受賞
◆1983/04/23 NHK-FM
《ラジオ劇場》「アフリカの光――獅子よ藁を食め」(NHK東京/45分)
 原作:エリーズ・サザランド/翻訳:藤本和子/脚色:森崎和江/演出:斎明寺以玖子/出演:岸田今日子・三上寛・高木均・三谷昇・石井ひとみ・加藤治子
◆1983/10/23 NHKラジオ第2
《ラジオ名作劇場》「歌よ生まれよ(再)」(NHK福岡/45分)
 脚本:森崎和江/演出:小川淳一/出演:中川豊子・若尾延子
 *初回放送:1965/芸術祭参加作品

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■関連情報

◆神戸市外国語大学2022年度前期科目《ジェンダー論入門》(全15回)
 「「闇」から見るジェンダー――森崎和江『まっくら』を読む」(担当教員:村上潔)
◆神戸市外国語大学2021年度前期科目《ジェンダー論入門》(全15回)
 「女性史/ジェンダー史/フェミニスト・ヒストリー――学び・記録し・共有し・活用する」(担当教員:村上潔)


*増補・更新:村上 潔
REV:...20050808, 0824, 20090515, 0602, 1109, 20111217, 1220, 1222, 1229, 1230, 20120103, 0121, 0502, 20200221, 22, 0507, 1114, 22, 20210205, 0626, 0813, 0917, 20220128, 0318, 23, 0406, 09, 16, 0508, 29, 0619, 20, 21, 23, 24, 29, 0705, 0802, 13, 0905, 11, 1011, 17, 20230203, 25
フェミニズム (feminism)/家族/性…  ◇女性の労働・家事労働・性別分業  ◇母性(関連文献)  ◇性(gender/sex)  ◇産・生  ◇国家/国境  ◇民族・エスニシティ・人種(race)…  ◇石牟礼道子  ◇WHO  ◇生を辿り道を探る――身体×社会アーカイブの構築
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