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木下 安子

きのした やすこ
1927/04/28〜2016/09/05

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■研究テーマ

看護学

■プロフィール

(1927年4月28日 - )看護学者。
神奈川県出身。聖路加女子専門学校(現聖路加看護大学)卒。旧姓は亀田。保健婦。東京大学助手、1973年東京都神経科学総合研究所研究員、1989年白梅学園短期大学教授。2000年新潟青陵大学教授・学長。看護制度、保健婦のあり方などについて提言した。月刊『NURSE EYE』編集長。

・1927年4月28日神奈川県生
・聖路加女子専門学校(現聖路加看護大学)卒
・19?? 東京大学助手
・1973年東京都神経科学総合研究所研究員
・1989年白梅学園短期大学教授
・2000年新潟青陵大学教授・学長。

■業績

川上 武中川 米造 編 19721101 『医療制度』,日本評論社,講座・現代の医療 2,315p. ASIN:B000J9NYO6 欠品 [amazon][kinokuniya] ※ i06. ms. sm *

川上 武中川 米造 編 19721201 『医学教育』,日本評論社,講座・現代の医療 4,309p. ASIN:B000J9WMP8 欠品 [amazon][kinokuniya] ※ i06. ms. sm *

◆木下 安子・川島 みどり・野口 美和子 編 1973 『臨床看護学 1』,医歯薬出版,261p. ASIN:B000J9WI3O 欠品 [amazon] *

◆木下 安子・川島 みどり・野口 美和子 編 1973 『臨床看護学 2』,医歯薬出版,244p. ASIN:B000J9WI3E 欠品 [amazon] *

◆木下 安子 1974 『近代日本看護史』,メヂカルフレンド社,379p. ASIN:B000J9P7AK 欠品 [amazon] *

◆川村 佐和子・木下 安子・山手 茂 編 19750425 『難病患者とともに』,亜紀書房,259p. ASIN:B000J9OGWK 欠品 [amazon] n02. md.

◆山手 茂・木下 安子 197611 『看護実践と看護社会学』,メヂカルフレンド社,250p. ASIN:B000J8WY7U 欠品 [amazon]

◆木下 安子 1976 『最新看護学全書 別巻1 看護史』,メヂカルフレンド社 欠品 *

◆木下 安子 19780725 『在宅看護への出発――権利としての看護』,勁草書房,304p. ISBN-10:4326798394 ISBN-13:978-4326798391 欠品 [amazon][kinokuniya] ※ n02. a02

◆山手 茂・木下 安子 編 198004 『看護調査法――計画からまとめまで』,メヂカルフレンド社,210p. ASIN: B000J88KEG 欠品 [amazon] *

◆木下 安子 編 1985 『看護事故はなぜおきたか――母子の安全を守る』,あゆみ出版,206p. ASIN: B000J88KEG 欠品 [amazon] *

◆乾 死乃生・木下 安子 編 1985 『難病と保健活動』,医学書院,197p.
 ISBN-10:4260364103 ISBN-13:978-4260364102 欠品 [amazon]

◆木下 安子 編 19860905 『生をたたかう人と看護――ある病院のターミナルケア』,桐書房,266p. ISBN-10:4876470146 ISBN-13:978-4876470143 欠品 [amazon][kinokuniya] ※ t02. d01, n02.

◆木下 安子・在宅ケア研究会 編 1989 『ホームヘルパーは"在宅福祉"の要――家庭奉仕員の専門技術と事例集』,萌文社,79p. ISBN-10: 4938631024 ISBN-13: 978-4938631024

◆木下 安子・岩橋 成子 編 199006 『介護技術』(社会福祉専門職ライブラリー 介護福祉士編),誠信書房,202p. ISBN-10:4414609011 ISBN-13:978-4414609011 欠品 [amazon][kinokuniya] *

◆木下 安子・在宅ケア研究会 編 19910525 『続 ホームヘルパーは“在宅福祉”の要――十か年戦略とホームヘルパー』,萌文社,219p. ISBN-10:4938631075 ISBN-13:978-4938631079 1456+ [amazon][kinokuniya] ※ a02. n02. c04

◆木下 安子 編 199205 『継続看護と在宅ケア』,出版研,149p. ISBN-10:4879690457 ISBN-13:978-4879690456 欠品 [amazon][kinokuniya]

◆木下 安子 19921101 『素顔のノーマリゼーション――福祉が生きる国デンマーク・スウェーデン』,ビネバル出版,102p. ISBN-10:493873401X ISBN-13:978-4938734015 欠品 [amazon][kinokuniya] ※ n07 l07 t03 s03 n02.

?木下 安子 編 199312 『ホームヘルパーは"在宅福祉"の要――家庭奉仕員の専門技術と事例集』,萌文社,79p. ISBN-10:4938631024 ISBN-13:978-4938631024 欠品 [amazon][kinokuniya]

◆木下 安子 1995 『未来へ語りつぐ戦争と看護』,桐書房,111p. ISBN-10:4876473048 ISBN-13:978-4876473045 欠品 [amazon][kinokuniya]

◆木下 安子 編 1996 『ハートフル・ファミリー――ナースとその家族たち』,桐書房,ナースアイスペリオール,180p. ISBN-10:4876473463 ISBN-13:978-4876473465 欠品 [amazon][kinokuniya]

◆木下 安子 編 1996 『マイライフ・マイウィル ナースたちの出発』,桐書房,ナースアイスペリオール,158p. ISBN-10:4876473374 ISBN-13:978-4876473373 欠品 [amazon][kinokuniya]

◆木下 安子 編 19970210 『忘れられない患者さん』,桐書房,ナースアイスペリオール,198p. ISBN-10:4876473560 ISBN-13:978-4876473564 欠品 [amazon][kinokuniya] ※ n02. t02 n04

◆嶺 学・木下 安子・天本 宏 編 199911 『高齢者のコミュティケア――医療を要する在宅療養者の生活の質の向上を目指して』(法政大学多摩地域社会研究センター叢書),御茶の水書房,249p. ISBN-10:4275017900 ISBN-13:978-4834800548 欠品 [amazon][kinokuniya]

◆一番ケ瀬 康子 監修/木下 安子 200004 『介護実践記録の書き方』,一橋出版,109p. ISBN-10:4834800547 ISBN-13:978-4834800548 欠品 [amazon][kinokuniya]



◆木下 安子 19780725 『在宅看護への出発――権利としての看護』,勁草書房,304p. ISBN-10:4326798394 ISBN-13:978-4326798391 欠品 [amazon][kinokuniya] ※ n02. a02

 「1 在宅看護研究会の誕生
 一九七〇年八月、朝日新聞東京本社の講堂で一つの講演会がもたれた神経病総合センター設置促進講演会≠ナある。会場に集まった人々の大半は明らかに身体上の不自由をもっていた。全国スモンの会、東京進行性筋萎縮症協会の会員たちである。そして美濃部東京都知事の登壇を待っていた。その期待のまなざしを受け、都知事はあっけないほどはっきりと「神経疾患患者のための施策に着手する」と発言した。患者会が準備した要望書は手渡されたが、既にその必要さえないほどであった本当だろうか≠ニ互いに顔を見合わせていた患者さえいた一幕であった。しかし、事実この会で△086 の都知事の発言は行政レべルで実現されていった。既に六八年六月、重い心身障害をもつ児童および成人を収容する施設として府中療育センター≠ェあり、その在リ方の検討と併せて、後天的原因による神経疾患(心身障害)患者を対象とする神経病院、およびこれら対象者の疾患、障害の基礎的研究や予防・治療・リハビリテーション・看護・福祉のための応用的研究を行なう研究所、の三施設が同じキャンパスに置かれ、協力関係を保つことができるよう計画が推進された。
 まず七一年五月には府中病院に神経内科が置かれ、七二年四月、神経科学総合研究所が開設になったのである。
 これら患者の期待と要望を担って発足した神経科学総合研究所は、その目的に「脳・神経系についての基礎医学的研究、脳神経系の疾患ないし障害の臨床医学的研究、ならびに脳神経疾患患者および心身障害児(者)の社会福祉に関する基礎科学的研究を行い、広く神経科学の発展を通じて都民の健康と福祉の増進に寄与すること」をうたっており、明確に社会科学的研究が位置づけられている。
 七三年四月、社会学研究室が開設され、その中に看護学部門が置かれ、木下安子・山岸春江・関野栄子が着任した。看護学の基礎に立ち、それぞれ現場経験をもつ研究者三名が、この研究所を基盤にどういう方向で研究を進めるか、それは全く主体的に決めうることである。
 患者の置かれている現実は極めて厳しい。医療の手の外に置かれ、苦しみ、悩む声が次々に寄せられる。そしてこれに応える神経疾患看護の蓄積は乏しい。ことに入院をしていない在宅患者△087 が庄倒的に多いにもかかわらず、それらの患者に対する訪問看護は皆無であり、全く未開拓の分野である。したがって実践的な方法論、すなわちフィールド・ワークを軸にすえた研究方法論によって新しい世界を切リ開いていく以外にない。実践を重視する立場は、看護が実践科学であることからすれば当然である。看護実践を通じ看護技術を深め、そこから法則性を明らかにし、看護科学の理論化・体系化へも迫れるはすである。
 わずか三名のスタッフに課せられた役割は大きく、容易なことではないが、患者たちの要望を一れば知るほど、立ちすくんでいるわけにはいかない。ともかくやらなければならない。
 こうして在宅患者に焦点を定めた研究方法の方向が定まったのである。同一キャンパス内にあって、神経疾患患者への援助活動を始めていた東京都立府中病院神経内科医療相談室の川村佐和子・鈴木正子・中島初恵との協力関係が生まれた。さらに七二年七月に設置された都医療福祉部では、難病対策の調査研究費として七三年三〇〇〇万円を予算化した。その調査研究の一つ特殊疾病に関する研究――療育相談、早期発見、早期治療の機構に関する研究=i班長=公衆衛生院重松逸造疫学部長)にメンバーとして参加することにより、公衆衛生院をはじめ、都保健所、東大医学部保健学科、東京都医師会などの協力が得られ、研究費についても見通しがもてた。
 こうした研究基盤が整い、その有機的な連繋の上に、実践的な自主研究グループ在宅看護研究会≠ェ誕生した。この組織は国立公衆衛生院衛生行政学部の阪上裕子をはじめ、医療ソーシャルワーカーの参加を得、また保健婦・看護婦にも呼びかけ、当面は、都委託研究の一部を担い、△088 在宅神経難病患者の調査を行なうとともに、自主的な技術研修をすすめようとするものである。」(木下[1978:86-89])

■追悼文:本会元名誉会員 木下安子先生を偲んで
 日本保健医療社会学会ニューズレター(No.107)2018 年 2 月
 (片平洌彦評議員、医療財団法人健和会 臨床・社会薬学研究所所長)

 「看護・介護分野で著名な学者・実践家であられた木下安子先生が、2016 年 9 月 5 日にご逝去されました。享年 89 歳でした。
 私はこのことを 2017 年 1 月にご遺族の方からのお葉書で知りました。木下先生にお世話になった本学会の会員は少なくないと思いますが、東大医学部保健学科生の時から木下先生に一方ならずお世話になった者として、先生への追悼文を書かせていただくことにしました。
 木下先生は、1927 年のお生まれで、神奈川県のご出身です。聖路加女子専門学校(現在の聖路加看△護大学)を卒業され、看護婦・保健婦になられました。その後、東大医学部保健学科助手を務められ、「美濃部都政」時代に作られた東京都神経科学総合研究所研究員、白梅学園短期大学教授になられ、2000 年には新潟青陵大学教授・学長になられました。
 私が木下先生に東大保健学科でいつ最初にお目にかかったかは定かではないのですが、その後、私が同学科を卒業して最初の就職先として東京都神経科学研究所研究員に赴任させていただいた時には、山手茂先生とともに、種々お世話になりました。研究課題として、園田恭一先生が代表者になられた「スモンの保健社会学的研究」が、木下先生と共に調査研究をさせていただいた最初であったと思います。とりわけ、「難病」スモンの原因が胃腸薬のキノホルムと判明した後の研究課題である「スモン患者の地域ケア」では、世田谷区の保健師との共同研究において、木下先生に多くのご助言、ご示唆をいただきました。先生は、1978 年に勁草書房から「在宅看護への出発 権利としての看護」という著書を出されていますが、副題の「権利としての看護」という発想をされたのは、当時としては先駆的であったと思われます。
 その後にまさに私が「大変お世話になった」のは、先生が「月刊 Nurse Eye」(桐書房)の編集長になられていて、「統計学」が苦手のこの私に、同誌に、看護師・保健師向けの講座「やさしい統計学」の連載をご依頼下さったことです。「苦手意識」を持つ統計学の講座を、毎月毎月雑誌に連載するのは、私にとっては相当の「苦行」で、やっと書いたと思うと、「直ぐに次号の執筆開始が待っている」状況でした。しかし、この「苦行」のおかげで、「やさしい統計学」の連載は、後に、1992 年以降、桐書房から、同名の図書を刊行することにつながり、2017 年 3 月からは、大幅改訂による「第6版 やさしい統計学」を発刊できたのです。
 「やさしい」と言えば、木下先生の語り口は、本当に「やさしい看護師・保健師」そのものでした。看護・介護の現場に居た患者さんたちは、木下先生からの「やさしい語りかけ」に、どれほど癒されたかと、今でもそのように「推測」しています。
 木下先生は、一言で言えば、「やさしく、強い」実践的な看護・保健研究・教育者であられたと思います。恐らく、後輩の方々が、続々とそうした研究・教育者になられることを「あの世」から見守っておられることと思います。先生のご冥福を心からお祈りする次第です。」(全文)

■言及

◆立岩真也 2014- 「身体の現代のために・9〜」,『現代思想』 文献表

◆立岩 真也 2018/08/01 「七〇年体制へ・下――連載・148」,『現代思想』46-(2018-08):-

◆立岩 真也 2018 『(題名未定 2018b3)』,青土社 文献表


UP:20160203 REV:20160314, 20180704
「難病」  ◇病者障害者運動史研究  ◇WHO