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黒岩 卓夫
くろいわ・たくお
1937〜
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last update:20101209
◆デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説
http://kotobank.jp/word/%E9%BB%92%E5%B2%A9%E5%8D%93%E5%A4%AB
黒岩卓夫 くろいわ-たくお
1937−昭和後期-平成時代の医師。
昭和12年4月2日生まれ。東大医学部学生のとき全学連リーダーとして活動。東大医科学研究所,青梅総合病院をへて,昭和45年から新潟県大和町診療所に勤務。独自の地域医療にとりくみ、58年ゆきぐに大和総合病院を発足させ院長。1992年6月15日(平成4年)浦佐萌気園診療所長。長野県出身。著作に「地域医療の冒険」など。
・19920615 浦佐萌気園診療発足(黒岩[1995:201])
■著書
◆黒岩 卓夫 19870501
『地域医療の冒険――みんなの「健康やまとぴあ」をひらく』
,日本地域社会研究所,313p. ISBN-10: 4890227156 ISBN-13: 978-4890227150 1785
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※
◆黒岩 卓夫 19910725
『医者の父から七人の子どもたちへ いま言いたいこと』
,教育史料出版会,246p. ISBN-10: 487652212X ISBN-13: 978-4876522125 1470
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※
◆黒岩 卓夫 19950825
『和解ある老いと死――家族にとっての看取りとは』
,教育史料出版会,206p. ISBN-10: 4876522839 ISBN-13: 978-4876522835 1575
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※
■言及他
◆立岩 真也 2013/12/10 『造反有理――精神医療現代史へ』,青土社,433p. ISBN-10: 4791767446 ISBN-13: 978-4791767441 2800+
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※ m.
◆立岩 真也 2011/01/01 「社会派の行き先・3――連載 62」,『現代思想』39-(2011-1):
資料
◆市田 良彦・石井 暎禧 20101025
『聞書き〈ブント〉一代』
,世界書院,388p. ISBN-10: 4792721083 ISBN-13: 978-4792721084 2940
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1958「遅れたせいで、ダブらずに医学部に行った黒岩卓夫と同級生になりました。彼は信州の田舎の高校出身だったんですが、女房のほうが日比谷高校で僕の後輩でね。北大路秩子さん。彼女の学年には僕の弟とか加藤紘一もいました。」(市田・石井[2010:18])
「黒岩は、ここで東大の自治委員長を逮捕させるわけにはいかないので、一か月集中治療室に閉じ込めました。逮捕されないように、大学も保護してくれた。怪我もそうとうだったけど、「隠した」んです。」(市田・石井[2010:27])
註07 「一九三七年生れ。医師。現在、医療法人財団萌気会理事長ならびに萌気園浦佐診療所(新潟県南魚沼市)所長。婦人の秩子(一九六〇年に学生結婚)は、数学教師、保育士として働いた後、新党さきがけの参議院議員も務めたことのある政治家。現在は南魚沼市で大地塾を主宰する。」(市田・石井[2010:40])
1974年頃? 「それから糖尿病。これも患者会作って、勉強会やったり、「糖尿病バイキング」なんていう<0185<食事療法の集団指導とか。[…]慢性なんだから、仕事しながら、家庭生活しながらの「闘い」でしょう。消費者相手の商品みたいなものをポーンと「医療」を放り込んだって、かなり徒労なんです。他人を巻き込んだ生活全般を医療的観点から組織し直していかないかぎり、いわゆる「包括医療」が課題になる。これを行政や医者に任せるんじゃなくて、下から 現場的にやっていこうとしていたわけだな。ほんと、自主管理思想であり、自己権力論でしょう? 倫理的に立派な「お医者さん」による「赤ひげ・ヴ・名ロード」でも、権力もった医者が上から治療を押し付けるのでもなく、あくまで医者−患者関係のなかで「階級形成」していく、そんな意識でいたから、大学に残って外科医師連合やってた連中とはどうも感覚がずれてきて、こっちはひたすら臨床志向、現場志向で、とにかく腕をみがきたい。患者との「関係」をどうにかしたい、みたいな。我々も「患者のために」と言うんだけど、奉仕することからも「偉い人」になることからもほど遠い。だから「自己管理を
強制する
」なんて言ってたんだな。黒岩は同じことを「ビジネスとしての医療」と呼んでた。」(市田・石井[2010:185-186])
1977年「八月に、同志になれそうなところを僕と黒岩でかき集めて、
地域医療懇談会
というのを開くんです。こじんまりとした交流会ですけど。夏だったし、遊びの要素も半分入れつつ、葉山でディスカッション。これがその後、医療分野において、ゆるいけれども一種の一派をなすものに育っていきます。その記念すべき最初の一歩が七七年の夏です。僕にとってはその後いろいろと社会的発言や活動を再開していくなかで、つねに”バック”をなしていた勢力ができはじめる。[…]
集まったのは、うちの病院と黒岩のところ――あついはもう浦佐(新潟県)で「ゆきぐに大和病院」をはじめてた――以外では、関西の阪神医療生協――元は社会党系――の今泉さん、精神科では初音病院、これから病院作るぞとぶち上げていた九州の松本文六たちでしょ、それから当時民医連から脱退していた京都の堀川病院なんかも来てくれた。僕は堀川病院とは親しくしてて[…]」(市田・石井[2010:225])
「「ゆきぐに大和病院」はブント系の医者のたまり場というか、亡命先でね。亀も五、六年はいたかな。それから斉藤芳雄も。芳雄ちゃんが黒岩から院長職を引き継いだ。ブント系でもって先駆的な、
二木立
が言うところの「医療・保健・介護複合型」施設を整えていったんてず。でも結果的に富と、その先駆性が足を引っ張ることになっちゃった。介護や在宅のほうに引っ張られて、地域病院としては非常にまともなんだけど、医療本体のほうが追いつかなくなるんです。脳外科、循環器科、さらに心臓も外科と内科に区別する、というふうに専門分化していく医療の高度近代化をやりきれなかった。
それに対して諏訪中央病院のほうは[…]」(市田・石井[2010:231])
◆吉野 住雄 20020915
『人の子よ――ある医師の自分史』
,文芸社,266p. ISBN-10: 4835542541 ISBN-13: 978-4835542546 1050
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第5章 青梅市立総合病院の頃
1969年7月以降?
「平局員では、東大一九六二年卒の黒岩卓夫先生がいた。東大時代に学生運動をしたせいで職場がなく、青梅に来たようであった。やたら頭のよい人で、とても私なぞ太刀打ちできる人ではない。彼はその頃不遇の真っ只中にあった。彼を見る周囲の目が冷たいようだった。院長は彼を非常に買っていたが、彼を引き留めることができないところが吉植院長の弱点であった。周囲は彼をいづらくさせた。彼を青梅から追い出したのである。追い出された彼は、新潟県の田舎の村の診療所に仕事口を見出した。彼はその村で、本当に短い間にその能力を発揮し、農村地帯の地域医療の典型となった「公立ゆきぐに大和病院」を作り上げた。今や彼は、地域医療では有名人である。彼に田舎へ行くことをすすめたのは私であり、私の経験上のアドバイスであった。」(吉野[2002:70-71])
◆2004 第13回若月賞受賞
世話人黒岩卓夫さん第13回若月賞受賞受賞記念祝賀会の御案内
http://www.chiiken.com/kuro/kuro-kinen.htm
「人それぞれの信念と理想に従って保健・医療・福祉の分野で真摯に活動している方々を顕彰する」として「若月賞」が設定され、「若月俊一先生のような社会的に真摯な生き方を追求しようとしている方々」が、毎年受賞されています。
黒岩卓夫さんは本年2004年7月に第13回若月賞を受賞。その受賞式にて「太地の子と地域医療」と題した受賞講演を行われました。
黒岩卓夫さんは地域医療のパイオニアとして
「ゆきぐに大和総合病院」で活躍され、その後は「萌気園浦佐診療所」を核とした地域医療とケアのネットワークづくりを展開しておられます。
つきましては下記の通り、黒岩卓夫さんと関わりのあった人たちが一同に会してその受賞を祝賀し、お互いの交流を深め、「黒岩卓夫さんの第13回若月賞受賞記念祝賀会」を開催致します。
記
・日時 2004年11月27日(土) 午後6時〜8時半(受付5時半開始)
・場所 弘済会館 4階 (東京 JR地下鉄四谷駅 地下鉄麹町駅 徒歩5分)
(東京都千代田区麹町5ー1 ・ 03(5276)0333) http://www.kousaikai.or.jp/hall/
・会費 1万円 但し 夫婦又は親子は二人で1万5千円
発起人
樋口 恵子 高齢社会をよくする女性の会 代表 第13回若月賞選考委員
鎌田 實 地域医療研究会 代表世話人
伊東 弘泰 NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク副会長
石井 暎禧 医療法人財団石心会 理事長
斉藤 芳雄 ゆきぐに大和総合病院 院長
阿部 知子 衆議院議員
協賛団体
地域医療研究会
NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク
医療法人萌気会
問い合わせ先 全国地域医療研究会 事務局
東京都新宿区市ヶ谷砂土原町3ー4ー1 616
TEL 03(5228)4960
FAX 03(5228)1715 info@chiiken
UP:20101209 REV:20101211, 14, 28, 20131125
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全日本医学生連合(医学連)
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