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Balibar, Etienne
エティエンヌ・バリバール/エチエンヌ・バリバール


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1942年フランス生まれ。アルジェ大学、パリ第一大学を経て現在、パリ第十大学教授。政治哲学、道徳哲学を講じている。著書に「資本論を読む」「史的唯物論研究」など。(bk1のHPより)

■2002/10/16 〈21世紀・知の潮流を創る、パート2〉・・・第1回講演会
 「市民性の政治に向けて──暴力とグローバリゼーション」

 1630〜1830 立命館大学末川記念会館ホール

コメンテータ:西川長夫(立命館大学国際関係学部教授)[当時。現立命館大学大学院先端総合学術研究科教授]/松葉祥一(神戸市看護大学教授)
司会:渡辺公三(立命館大学文学部教授)[当時。現立命館大学大学院先端総合学術研究科教授]

※ 講演はフランス語でおこなわれ、その日本語訳が配布されます。また、講師とコメンテータの対話や質疑応答は、通訳を介して日本語でやりとりされます。
主催:立命館大学 先端総合学術研究科(2003年4月開設予定;文部科学省設置認可申請中)[当時]/国際言語文化研究所
お問い合わせ:075−465−8375

*立命館大学衣笠キャンパスアクセスガイド
 http://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/koho/access-map/kic-access.htm
*キャンパスマップ
 http://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/koho/access-map/k-map.jpg
*京都市バス時刻表
 http://www.city.kyoto.jp/kotsu/busdia/bustime.htm

 *一部(の文脈を省いた)引用

「グローバリゼーションの新たな段階とともに、「内戦」あるいは「対外戦争」、共同体内での「民族的−宗教的」な暴力、しかしまた究極的貧困状況、飢饉、いわゆる「天災」といった、絶滅的暴力のさまさまな方式のどんどん巧妙になっていく術策が、世界中に広まっていったことを忘れないでおこう。その術策は、「生の地帯」と「死の地帯」のあいだに偏った分割を産み出すことで、[…]「絶滅主義(exterminisme)」と呼ばれるに値する。絶滅的暴力を「抑制し」、「標的とする」ために国家あるいは同盟の境界を利用することは、つねにきわめて「有効」であることがここでは明らかであるが、とりわけ中央アフリカか中東、バルカン半島での最近の出来事が示したように、驚くほど脆いこともまた明らかである。
 したがって、少なくともその現在のようすでは、「干渉権」についての論争は、より巨大な問題を覆い隠していることが考えられる。その問題とは、真に連続した不幸の連鎖といったものを、形作る、自然的かつ文化的な絶滅的過程への一般化した非介入である。そこでは、チェチェン、コソボ、パレスチナ、イラク、チベットは、ルワンダ、アフガニスタン、アルジェリア、コロンビア、ブラジルと肩を並べ、また、アフリカのエイズ問題、洪水によって荒廃したインドの地方とも肩を並べている。すなわち、また実際には考察されていない絶滅的な生−政治あるいは生−経済の現実である……。」

→Balibar, Etienne 20021201 「暴力とグローバリゼーション──市民性の政治のために」,松葉祥一・亀井大輔訳『現代思想』30-15(2002-12):16-27(2002年10月16日・立命館大学での講演)

◆言及

◇立岩真也 2004/01/14 『自由の平等――簡単で別な姿の世界』,岩波書店,349+41p.,3100 [amazon][kinokuniya][boople]

「☆14 国家という単位が不十分、という以上に抑圧的であることについては[2000a:(下)][2001b:(2)]で述べた。分配が国家の単位を越えてなされるべきとだいう主張(Beitz[1979]、Pogge[1989][1994]、等)に対しRawls[1999b]が否定的であることを伊藤[2002:233]が紹介しているが、もろちん本書から支持されるのは前者である。関連する議論の紹介としてBrown[1998=2002]。分配の範域を広げることの可能性に人と人の関係の近さ・遠さがどう関わるかという主題がある。第3章3節1で考える。外部者の立ち入りを遮断し他の地域のために税金を払うことを拒絶する米国のゲーティド・コミュニティ、地域の「疑似政府」、共同体主義によるその肯定について酒井[2001:259ff.]、Bickford[2000=2001]。たんに「地方分権」を肯定することはそれを是認することでありうる。そのことに鈍感であるべきでないと[2001c]で述べた。それはまた「干渉(権)」について考えようということでもある――例えばバリバールが「絶滅的な生−政治あるいは生−経済の現実」としての「全面的な非介入」にふれている(Balibar[2002:22])。そんなことを考えていって主張しようとするのはHardt & Negri[2000=2003]の最後に記される、道具立てのわりには平凡なと評される(Zizek[2001=2003])方向とそう違わないかもしれない。ただそれをさらに平凡に、順序通りに考えて言おうと思う。」(p.293 序章・註14)

◇立岩 真也 2008 『…』,筑摩書房 文献表


 
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◆Baribar, Etienne ; Wallerstein, Immanuel 1990 Race, nation, classe: Les identites ambigues, Editions La Decouverte
 =19970306 若森 章孝・岡田 光正・須田 文明・奥西 達也 訳
 『人種・国民・階級──揺らぐアイデンティティ〔新装版〕』
 エティエンヌ・バリバール & イマニュエル・ウォーラーステイン
 大村書店 448ページ 4,500円+税 ISBN4-7563-1019-2 C3030 ※

http://www.hanmoto.com/bd/ISBN4-7563-1019-2.htmlより
「紹介:多発する民族紛争の中で人種主義は、資本主義の階級分割や国民国家の諸矛盾とどのように結びついているのか。アイデンティティの解体・再構築と近代のパラドックスを解き明かす。」

 文庫版への序文 EB・IW
 序文 EB
 第1部 普遍的人種主義
  第1章 「新人種主義」は存在するか? EB
  第2章 資本主義のイデオロギー的緊張 IW
  第3章 人種主義とナショナリズム EB
 第2部 歴史的国民
  第4章 民族性の構築/人種主義、ナショナリズム、エスニシティ IW
  第5章 国民形態/歴史とイデオロギー EB
  第6章 資本主義世界経済における世帯構造と労働力の形成 IW
 第3部 諸階級/両極化と重層的決定
  第7章 資本主義世界経済における階級コンフリクト IW
  第8章 マルクスと歴史/実りのある思想と不毛の思想 IW
  第9章 ブルジョワ(ジー)/その概念と現実 IW
  第10章 階級闘争から階級なき闘争へ? EB
 第4部 社会的コンフリクトの軸心移動
  第11章 独立後ブラック・アフリカにおける社会的抗争/人種と身分集団の概念の再考 IW
  第12章 「階級の人種主義」 EB
  第13章 人種主義と危機 EB
 あとがき IW
 [解説]近代性の再把握と史的システムとしての資本主義
 訳者あとがき/若森章孝
 新装版への訳者あとがき/若森章孝

◇序文 EB より

 「人種主義は、現代世界において退行的ではなく、進行的である。[…]しかしながらこれは、一般化された経済の論理や個人的権利の論理と矛盾しないであろうか? けっしてそうではない。われわれ二人の考えでは、ブルジョワ的イデオロギーの普遍主義は(それゆえブルジョワ的イデオロギーの人間主義も)、とりわけ人種主義や性差別主義の形態をとる、ヒエラルキーと排除のシステムと両立しないことはないのである。」(p.18)

◇第1章 「新人種主義」は存在するか? EB より

 「現在の人種主義は、イデオロギー的には[…]「人種なき人種主義」という枠組みのなかに一括される。つまりそれは、その支配的テーマが生物学的遺伝ではなく、むしろ文化的差異の還元不可能性にあるような人種主義なのである。またこの人種主義は一見したところ、ある特定グループなり人びとの、他の者にた(p.37)いする優越性を仮定するようなものではなく、むしろ「たんに」境界の消滅の有害さだけを、生活形態や伝統の両立不可能性だけを仮定しているような人種主義なのである。つまりそれは差異主義的人種主義(racisme differentialiste)(P・A・タギエフ)と正当にも名付けるべき人種主義なのである。[…][この新しい人種主義の理論においては]人種は生物学的に区分し得る単位ではないということ、結局のところ「人間の諸種族」など存在しないということが即座に承認されている。」(pp.37-38)

◇第3章 人種主義とナショナリズム EB より

 「つねに「良い」ナショナリズムと「悪い」それとが存在している。[…]ところが、こうしたナショナリズムの内的分割は、「祖国のために死ぬこと」から「祖国のために殺すこと」にいたるまでの広がりと同じく、本質的ではあるが、同時に分割困難なものでもある。」(p.85)

 「確かに一つの人種主義の哲学が存在するのではない。というのは、人種主義の哲学は必ずしも体系的な形式をとるとはかぎらないからである。今日われわれが直面している現代の新人種主義は、多種多様な歴史的・国民的形態をとっている。「人種闘争」の神話、進化論的人間学、「差異主義的」文化主義、社会生物学などがそれである。このような布置のまわりを、人口学、犯罪学、優生学のような社会的ー政治的言説や技術が取り囲んでいる。」(p.100)

・誤植

039頁・03行 末梢 → 抹消
040頁・05行 人種的帰属でなはなく → 人種的帰属ではなく
044頁・07行 弁護士ながら → 弁護しながら

 

◆1998 Droit de cite: culture et politique en democratie
Editions de l'Aube
 『市民権の哲学――民主主義における文化と政治』

 松葉 祥一訳
 青土社 四六判 / 261p ISBN:4-7917-5846-3 2000.10 本体価格: \2,600

序文 市民権をもつこと
第1章 公民的不服従について
第2章 われわれが「サン・パピエ」に負っていること
第3章 「(…)安全と圧制に対する抵抗」
第4章 ヨーロッパ市民権は可能か?
第5章 アルジェリア、フランス、一つの国か二つの国か?
第6章 国民的選好から政治の発明へ
第7章 ファシズムに反対、反抗に賛成
第8章 世界文化?

 [bk1]
 *上掲HPより
 「内容説明 ファシズムの台頭、外国人問題など、国家と市民のあり方が全世界で問われている。「公民的不服従」など斬新な概念を提唱し、マルクスからアルチュセール、フーコーらの思想をラディカルに実践。全く新しい主体性を創造する。」
 *yahoo
 「ファシズムの台頭、外国人問題など、国家と市民のあり方が全世界で根底から問われている。「公民的不服従」など斬新な概念を提唱し、マルクスからアルチュセール、フーコーらの思想をラディカルに実践する。最新の現代思想の成果を取り入れ全く新しい主体性を創出する―「市民」待望の書。」

 

◆Baribar, Etienne 1991 Ecrites pour Althusser, Editions La Decouverte
=19941025 福井 和美編訳 『ルイ・アルチュセール──終わりなき切断のために』,藤原書店,432p. ISBN:4-938661-99-3 \4,660 ※ [amazon][bk1] ※
内容説明   哲学と社会科学の境界で、現代思想の最も鮮烈な光源となったアルチュセールを最もよく識るバリバールにして初めて成ったアルチュセール論。アルチュセール自身による用語解説を付した、哲学革命への道標ともいうべき書。*
著者紹介   〈バリバール〉1942年フランス生まれ。アルジェ大学、パリ第一大学を経て現在、パリ第十大学教授。政治哲学、道徳哲学を講じている。著書に「マルクスの哲学」「史的唯物論研究」など。*
*上掲HPより

 日本の読者へ 新たなインターナショナリズムのために
 序
 1「認識論的切断」という概念──ガストン・バシュラールからルイ・アルチュセールへ
 2黙ったままでいるんだ、アルチュセール
 3いまを共有しない人
 4永訣
 5あるノルマリアンの肖像
  アルチュセール年譜
 訳者あとがき 起き上がって捲きおさめだ、寂寞の君の地形図を
 アルチュセールへの道標
 『マルクスのために』『「資本論」を読む』を読むための用語解説
   ルイ・アルチュセール+ベン・ブリュースター
 アルチュセール書誌
 人名/書名・論文名索引

 

◆『マルクスの哲学』
[bk1]
*以下、上掲HPより
杉山 吉弘訳
法政大学出版局(叢書・ウニベルシタス 503) 四六判 / 188,23p ISBN:4-588-00503-0 1995.12 \2,400
内容説明   「マルクス主義」、イデオロギー、物神性、歴史性等々といった概念に関して哲学的議論を展開。「マルクスの諸哲学」を再考するバリバールのマルクス哲学入門。*出版社品切れ(200210)

 

◆Balibar, Etienne  1997 La crainte des masses Ed Galilee=199910 水嶋一憲・安川憲治訳,「政治の三概念――解放,変革,市民性」,『思想』904(1999-10):073-094(冒頭部分の訳)

 

◆松岡 利道 19990125 「近代世界のジレンマ: ウォーラーステインとバリバールの対話」,若森・松岡 編 [1999: 031-060]*
*若森 章孝・松岡 利道 編 19990125 『歴史としての資本主義――グローバリゼーションと近代認識の再考』,青木書店,237p. ISBN:4-250-99003-6 2800 ※


UP:20020926 REV:1010,11,15,16,22 20030618,0918 20080430
WHO  ◇哲学  ◇Althusseur, Louis 

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