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Bettelheim, Bruno

ブルーノ・ベッテルハイム/ブルーノ・ベテルハイム

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last update: 20160529


■著作

◆Bettelheim, Bruno 1967 The Empty Fortress: Infantile Autism & the Birth of the Self, New York: The Free press, 484+xiip. ISBN-10: 0029031400 ISBN-13: 978-0029031407 [amazon][kinokuniya] a07
=19730703, 19750721 黒丸 正四郎・岡田 幸夫・花田雅憲・島田照三訳,『自閉症――うつろな砦 T・U』,みすず書房,T:371p. ASIN: B000J9WG22 \2940 [amazon]; U:431p. ASIN-B000J9WG1S \3150 [amazon] ※ a07

■言及

◆立岩真也 2014/08/25 『自閉症連続体の時代』,みすず書房,352p. ISBN-10: 4622078457 ISBN-13: 978-4622078456 3700+ [amazon][kinokuniya] ※



 「[…]自閉症は親の養育態度が原因だと主張したベッテルハイムも過ちを指摘されている学者である。[…](自閉症の養育原因説は、ライヒマンによる分裂病原性の母親やハーマンによる複雑性PTSDなどと同じく、標準社会科学モデルの人間観に合致するためか、今でも、社会学者などにはアピールするらしい。」(雨宮[2003])☆05

 「今年はショプラー先生が亡くなった年で、忘れられない年になった。ベッテルハイムの自閉症関連の文章を読み直すと、まあ、なんというか「深読み」「身勝手解釈」、「親批判」の連続、やっぱり読んでいて嫌な気持ちになる。[…]頭が良くて、教養もあって文章力もある人なんだと思うけど、現実をきちんとみれなかった。精神分析というスキーマに毒された見方しかできなかったので、自閉症の子どもと家族に不利益を与えた。彼が活躍した一九六〇年代の科学的知識とか精神医学や心理学の状況を考えれば、彼が自閉症を誤解したのも、多少はやむをえない点もあったのだろう。ただ、彼は多くの研究・臨床成果があがった九〇年代になっても自説を曲げなかった。ショプラー先生がこだわったのは、さまざまな根拠があるのに、自分の間違いを正そうとしないベッテルハイムのようなあり方が許せなかった、あるいはベッテルハイムのような人を認めると(批判をきちんとしないと)、自閉症の子どもと家族に不利益を与えるということを、我々のような次ぎの世代にきちんと伝えたかったのではないかという気がしてきた。日本でもベッテルハイムと同じようなことを言っていた人が自己批判もしないで、そのまま活動をしていることがある。「だめなものは駄目」ときちんと表出することが大切だ。
 […]ベッテルハイムの影響は、水面下で今の日本でも根強くあるのですね。僕も最近色々な意味で危機感を感じることがあり、ぼんやりしていないで、きちんと言うべきことは言わなければいけないと思うようになりました。ショプラー先生はいつも温厚で優しい笑みを浮かべておられたが、批判すべきことはきちんと批判しなさいと仰りたかったのではないかと、最近しきりにそんな気がするのです。」(夕霧[2006])

 「ベッテルハイムは自らが治療を引き受けた子どもは、障害の元凶である母親から引き離し、寄宿制の学校に引き取って、非指示的・絶対受容的という独自の精神分析理論による治療的教育を試みました。冷たく拒否的で冷蔵庫のような心をもった母親 refrigerator mother に対して心を閉ざしてしまった子どもの「情緒障害」を、母親の「拒否」から治療者の「受容」というやりかたで、いわば子どもの治療者に対する「信頼」の回復によって開放的に治療しようとしたのです。
 わが国だけではないかもしれませんが、教育界に今でも残る「情緒」の呼び名を冠した学級や教室は、その時代の名残ですし、日本自閉症協会の機関紙が、その前身の自閉症親の会全国協議会といった時代からごく最近まで、「心を開く」というものであったことなどは、まさにその時代を象徴するものです。
 エリックは自閉症の原因が母親にないことを、明瞭に見て取っていました。それどころか[…]」(佐々木[2006])

 「三〇年以上前、自閉症の家族のグループ化のお手伝いが、私の最初の市民活動になる。[…]  当時、自閉症は母子関係の問題といわれていた。私は、ベッテルハイムの自閉症の本に感動していた。「テレビに子守をさせないで」という本がでていたり、行動療法もあったり、「栄ちゃんは一人ではない」という普通学級出の混合教育、今のノーマライーゼーションの始まりの話だったり、いろいろだった。  障害児の関係の本はまだほとんど出版されていなかった。  今、自閉症は脳の器質障害として捉えられている。捉え方が以前と比較し、家族にとって優しい。」(渋谷[2008])


UP:20121017 REV:20140820, 20160529
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