東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大)卒業後、国立東京聾唖(ろうあ)学校教諭を務め、結婚後中国へ。1948年、NHKラジオで「婦人の時間」などのリポーターを担当。市民の視点からの生活実感のある評論が評価され、54年にはラジオによるルポルタージュという新分野を開拓したとして第2回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した。
「秋山ちえ子の談話室」(当初は「昼の話題」)は57年9月にスタート。毎週月〜金曜日の10分弱のミニ番組ながら、日々の話題を分かりやすく説明し、時には鋭い批判も加えながら評論した。67年からは終戦記念日の8月15日に、東京・上野動物園で戦時中に餓死させられた象の物語「かわいそうなぞう」(土家由岐雄作・金の星社)の朗読を毎年続け、戦争の悲惨さを訴え続けてきた。2016年4月6日、自宅にて永眠(享年99歳)。