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◆立岩 真也 2022/12/05- 「寄付お願い・提案」
http://www.arsvi.com/ts/20220023.htm
◆立岩 真也 2020/11/11 「私たちはそういうことにあまり慣れてないのだが」,DPI日本会議,ご寄付、ご支援について
★01 生物や生態系について、環境について、生物多様性が大切であること、その根拠について、等、書かれたものは様々あるが、それらはとてもたくさんあだろう。『私的所有論』第4章註6で環境倫理学、その議論における人間中心主義についての議論を紹介している(立岩[1997→2013a:284-287])。それからとくに大きな進展があったようには思えない。研究所のサイト(http://www.arsvi.com/)「内」を「生物多様性」で検索すると、『生物多様性という名の革命』(Takacs,David[1996=2006])、『生物多様性――「私」から考える進化・遺伝・生態系』(本川達雄[2015])、『SDGsとESG時代の生物多様性・自然資本経営』(藤田香[2017])、『〈正義〉の生物学――トキやパンダを絶滅から守るべきか』(山田俊弘[2020])といった本が出てくる。
そして(おもには人による動物・人の)殺生に関わる本を序の註04(21頁)に並べた。肉食の世界に対してものを言おうということでわざわざ本を書いたりするのだから、当然のことではあるが、これらの中で「倫理的ベジタリアン」を批判する立場をはっきりさせているのは『肉食の哲学』(Lestel[2011=2020])ぐらいのものだ。そこでこれから幾度か引用はするが、私の理解・主張との違いもまたある。引用するのはむしろそのことを示すためである。
他にやはり少なくはあるが、『ぼくらはそれでも肉を食う――人と動物の奇妙な関係』(Herzog[2010=2010])といった、人の動物・肉食に対する態度・行動はいろいろであって、一貫した立場をとろうなどどするとかえっておかしなことになるのだ、まずはその様々を記述してみせよう、といった姿勢で書かれている本もある。それはまずはまっとうな態度であると思う。ただ、そのうえで、本書はそれとも異なるように言おうとする。なお、それにしても、動物だの家畜だのといった主題・領域・業界には、いろいろと人が知らない様々の知識が開陳される、分厚い本が多いと感じる。「連中は肉を食べているからこんな厚い本が書けるんだ」といったことを言う人がかつてはいた。
★02 「世界中ほとんどの文化において植物はある種の感覚を持つと考えられており、とりわけシャーマニズ△126 ムの文化では顕著だ。西洋でも、少なくともゲーテ以降には見られる考えである。興味深いこの現象は今日ますます研究が進んでおり、なかでも…」(Lestel[2011=2020:46])
『人命の特別を言わず/言う』を筑摩書房から出してもらった。それに対応させて『人命の特別を言わず/言う 補註』を作っている。原稿を書きながら作ってきたものではあるのだが、結局、かなり原稿に手をいれたので、結局、できた本をみながら作っていくことになった。その作業を進めていくためにも、毎日毎日の仕事をここに掲載してことにした。今回はその第13回。
生存学研究センターのフェイスブックにあるこの文章と同じものは
http://www.arsvi.com/ts/20222845.htm
にもある。