私の勤め先の大学院で博士号をとったりした人たちが出した本におまけのようなものを幾つか書いてきた。
→◆立岩が関係した博士論文:http://www.arsvi.com/ts/dt.htm(現在整理中)
それを紹介していきます。これまで6冊を途中まで。6冊めが
天畠大輔『しゃべれない生き方とは何か』,生活書院
天畠:http://www.arsvi.com/w/td01.htm
そこに書かせてもらったのが
◆「誰の?はどんな時に要り用なのか(不要なのか)」
それを12回に分けて途中まで掲載。それをしばらく休んで今回からしばらく、
◆松枝亜希子 2022/03/10 『一九六〇年代のくすり――大衆保健薬、アンプル剤・ドリンク剤、トランキライザー』,生活書院
http://www.arsvi.com/b2020/2203ma.htm
に書いた「わからない間、何を考えるか、何をするか」
「■いつものように書類の再掲
著者は二〇〇七年四月に私の勤め先の大学院に入学した。同じ大学の別の研究科(応用人間科学研究科)で修士号を取っていたので、後期課程への入学ということになる。最短三年で終えることはできるが、著者はそのかん、子育てなどいろいろあって、ゆっくりで、二〇一八年三月の修了・博士号取得となった。その後も研究を続け、それを足し、また本の手にとりやすさを考えて、かなりの部分を削り(一七一頁)本書とした。入学当初はうつ病の人たちのセルフヘルプ・グループのことを研究しようということであったように記憶している。それはそれでおもしろいかもしれないが、調査の相手を見出し、わたりをつけるあてがそうあったわけでないこと、そして、結局、論文というのはなにかを見つけてこなければならないのだが、そこがそう簡単ではないかも、といった話をしていた記憶がある。著者には、うつ病、向精神薬…といった関心の繋がりもあって、薬のことを研究しだしたのはいつごろだっただろう。始めて、続けていくうちに、歴史を辿ろうとする研究にはそういうところがあるのだが、だんだんとはまっていき、軌道に乗っていったように思う。」
テーマを変える人は、そういう人の方が多い、ということはまったくないが、まあまあいる。また気になっている対象は変わらないが、調べる方法を変えるという人もいる。そんな軌道修正に関わる相談を受け、助言をするのは私たち教員の仕事だと思っている。
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◆立岩 真也 2022/**/** 『人命の特別を言わず*言う』,筑摩書房
◆立岩 真也 2021/03/10 『介助の仕事――街で暮らす/を支える』,ちくま新書,筑摩書房,238p.
◆立岩 真也 2020/11/11 「私たちはそういうことにあまり慣れてないのだが」,DPI日本会議,ご寄付、ご支援について
生存学研究所のフェイスブックにあるこの文章と同じものは
http://www.arsvi.com/ts/20222813.htm
にもある。