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2011「関西・大阪を讃える:そして刊行を祝す」再掲02

「身体の現代」計画補足・784

立岩 真也 2022
https://www.facebook.com/ritsumeiarsvi/posts/3112691055664527

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■定藤邦子『関西障害者運動の現代史――大阪青い芝を中心に』,生活書院,pp.3-9
 http://www.arsvi.com/b2010/1103sk.htm
 に収録されている
■2011/03/31 「関西・大阪を讃える――そして刊行を祝す」,定藤[2011:3-9]
 を断続的に再掲していきます。本買ってくださいませ。

 関西はおもしろい。そのことはわかっていた。けれど、私たちが大学院生などしていてやがて『生の技法』(一九九〇年、増補改訂版一九九五、藤原書店)にまとめられた調査をしていたころは、お金もなかったし、関西に行くこともできなかった。一度、安積遊歩(純子)さんとともに京都・大阪に一度だけ訪れた記憶はある。京都で日本自立生活センターの長橋栄一さんにお会いし、今福義明さんにお会いした。そして大阪で「自立平和」というすごい名前の飲み屋でりぼん社に関係されてきた方々にお会いした、のだったかもしれない。そしてそれと別に、中西正司さんらの「ヒューマンケア協会」(東京都八王子市)の立ち上げの前、土肥隆一さんらがやっておられた「神戸ライフケアー協会」の見学にもごいっしょさせてもらったことがあるように思う。そして、その本がそろそろできるという頃、故・高橋修さんとともに福島に行って、そこにある療護施設を訪ね、その夜、本のことを話し合ったことがあった。すべて記憶が定かでない→記録って大切だと思う。あとはずっと東京近辺で調べることしかできなかった。
 そんなわけで、関西のことはほぼ書かれたもので知ることしかできなかった。『そよ風のように街に出よう』(りぼん社)は全国の人たちが登場し、全国の人たちに読まれてきた雑誌だが、この雑誌を刊行してきたのは、この本にも何度も登場する――そして今のように出版元として知られるようになるのは後のことなのだが――大阪のりぼん社である。バックナンバーをまとめて購入させてもらった。そして「全国障害者解放運動連絡会議(全障連)」はもちろん全国組織だが、関西の人たちの果たしてきた役割が大きかった(この組織の活動にはついては同志社大学院生の廣野俊輔さんが私たちのHPに情報を載せてくれている。)その機関紙やら、幾つかの機関紙を読んできたぐらいのものだ。そして普通学校・普通学級への修学運動に関わる本が何冊かあった。楠敏雄さん(いまこちらの大学院生の岸田典子さんが聞き取りを続けている→そのうち発表されるだろうと思う)や河野秀忠さん牧口一二さん入部香代子さん等の本はあって読ませてもらっていたが、それでも結局、私たちの本は東、というか東京近辺の方に偏っている。関西のことを誰かが書いてほしいとずっと思ってきた。


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◆立岩 真也 2020/11/11 「私たちはそういうことにあまり慣れてないのだが」DPI日本会議,ご寄付、ご支援について
◆立岩 真也 2021/03/10 『介助の仕事――街で暮らす/を支える』,ちくま新書,筑摩書房,238p.


 生存学研究センターのフェイスブックにあるこの文章と同じものは
http://www.arsvi.com/ts/20222784.htm
にもある。


UP:2021 REV:
博士号取得者  ◇立命館大学大学院先端総合学術研究科  ◇生を辿り道を探る――身体×社会アーカイブの構築  ◇『介助の仕事――街で暮らす/を支える』  ◇立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa 
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