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私のような死ぬのが怖いだけの単純な人間には無用ですが、多くの人はそうでもない。

立岩 真也 2022/02/19
「エンドオブライフケアの諸相」 Zoom 13:30〜17:00 安藤泰至/中島孝/立岩真也

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○「エンドオブライフケアの諸相」 主催:日本生命倫理学会・人生の最終段階におけるケア(End of life care)に関する部会 ○Zoom 13:30〜17:00 安藤泰至/中島孝/立岩真也

 ★立岩講演記録:[voice](川島さんの紹介の後半含め約58分)

■会員限定ではなくなりました。 02/18 19:35 

「先日、日本生命倫理学会の部会運営委員会へ講演会について、一般の方が視聴可能か相談しておりました。
その回答が先ほど届きまして、会員限定は外れました。学会から「一般への告知へ対応いたします」との事でございました。
本日、事前申込みの締め切りとしておりましたが、まだ余裕がございます。
視聴希望される方は当日入室可能です。
本当に直前のお知らせで、申し訳ございません。
急ぎお知らせ申し上げます。」


■生命倫理学会会員への案内メール
 ※会員限定企画です。明日入会手続きをするつもりですと言うと入れてくれるような気がします。

【2】人生の最終段階におけるケア(End of life care)に関する部会「講演会」のお知らせ(会員限定)
  日時:2022年2月19日(土)13時30分〜17時00分〔予定〕
     ※申込期限:2022年2月18日 12時 (間近です!!)
  URL:https://ja-bioethics.jp/news_membership/4903/
  情報提供:川島 孝一郎(人生の最終段階におけるケア(End of life care)に関する部会長)

■〈プログラム予定〉
2月19日 13:30 〜17:00 
13:30 開始
開催の挨拶 座長  川島 孝一郎(人生の最終段階におけるケア(End of life care)に関する部会長)
13:40〜14:35 演者1 安藤 泰至(鳥取大学医学部保健学科 基礎看護学 准教授)
14:40〜15:35 演者2 中島 孝(独立行政法人国立病院機構新潟病院 院長)
15:40〜16:35 演者3 立岩 真也(立命館大学生存学研究所 所長)
講師3名によるディスカッション(20分程度)


 ※この頁の作成、始めたばかりで、当日までに時々増補したり、変更したりしようと思います。ずばり、ではないが、関係する本のための連載をしています。よろしくです。
立岩 真也 2022/**/** 『人命の特別を言わず*言う』,筑摩書房

◆立岩 真也 2021/03/10 『介助の仕事――街で暮らす/を支える』,ちくま新書,筑摩書房,238p. ISBN-10 : 4480073833 ISBN-13 : 978-4480073839 820+ [amazon][kinokuniya]

□第9章 こんな時だから言う、また言う
 □それでも亡くなった
 原稿をだいたい終えたつもりになって、あとは仕上げの仕事を、と思っていた時、京都在住のALSの女性の嘱託殺人事件が昨年(2019年)11月にあったという報道が7月23日にありました。毎年、なにかが、ほとんどがよくないなにかが起こって、そのたびに、なにかを言ったり書いたりしてきました。取材を受けて、1時間半とか2時間とか頑張って話して、それが「命は大切にしましょうと言いました」と、これだと16字ですが、そんな具合に、肩書と名前を合わせた字数より少ない字数で、まとめられたりします。めげますが、それでも、毎度違う話をするわけでもないのに、なんでこんなに疲れるのだろうと思いながら、短いもの長いもの取り交ぜて、書いたり話したりしてきました★01
 […]
 私は、小心者で、刺激的なものがきらいなので、報道も見たり読んだりはしませんでした。それでも、結局はいくらかは知ることになったり、話したりすることになりました。そして、何を言えばよいのかと思い、書いて、本書の終わりの章にしようと思いました。
 その人は京都で一人で暮らし、重度訪問の制度で24時間の介助を得ていたようです。だから、介助の人手もなく絶望して、とは単純に言えないということです。[…]そして、昨年には約20もの事業所からの派遣がなされていたということです。これは非常に多いです。そして多くの場合、介助者は日中だけでも何人かとか、短い時間で交代していたようです。これはたいへんしんどい状況です。
 […]事業所を探し、探してもらって、とにかく応じてくれる事業者が入って、短い時間でつなぐ、次々と交代するということになったのだと思います。するとさらに悪循環が起こります。厳しい態度をとる、すると、人が離脱する、組織が引く。するとなんとか派遣に応じてくれる組織による細切れの派遣になる。たくさんの人が短い時間で交代する。これは厳しい。なかなかやっかいです。それ自体、負荷がかかります。消耗します。次の人が来るのを待っていたりしなければなりませんから、ちょっと半日外出、というわけにもいかないでしょう。さらに、最初は同性介助(101頁)だったようですが、途中からそれも困難になり、変更されたようです。それがどれだけその人の気持ちを変えたのかはわかりません。しかし辛いし、それがまわりに波及し、自分がさらに辛くなります。介助者との関係は、なにか愚痴を言うとか、泣き言を言うとか、そういうものではなくなり、介助者は常に横にいるけれども孤独になります。
 他方でその人はネット上でのコミュニケーションは上手にできる人だったようで、オンラインでのやりとりは頻繁にしていたということです。一方に、生活のほとんど全部、ずっと同じに続く時間があり、自分も動かないからまわりも変わらない、そういう自分のまわりの空間があります。それに比して、死は目的となり、時間の後の終わりの点としてあり、そこまでの道のりがあり、道行きがあります。すると、その死への道行きは[…]

 □つまらぬ言い訳せず逃げを打たず起こることを知る
 とすると、どうするか。まず、おおまかに、どのような方向を向くかです。私のような死ぬのが怖いだけの単純な人間には無用ですが、多くの人はそうでもない。揺れる人は多い。どちらに転ぶかわからない。そんな時には、まずは生きる方向で行くというのがよかろうとなります。ここで人・社会は中立である必要はない、中立であるべきではない、と思いますし、そのことの理由の説明の必要もここではないとします。『ALS』(本書10・36頁)にこんなことを書いたことがあります。[…]

 □このことについても短い本が要るだろうか

安楽死・尊厳死 > ◆安楽死・尊厳死・2020〜

◆2019/12/07 「安楽死尊厳死の倫理」
 日本生命倫理学会大会,於:東北大学

◆2013/**/** 報告
 生命倫理学会第24回年次大会大会企画シンポジウムU報告,『日本生命倫理学会ニューズレター』
◆2013/04/** 「飽和と不足の共存について」
 日本生命倫理学会・大会長講演要旨,『日本生命倫理学会ニューズレター』
◆2012/10/27 「生存学と死生学」
 日本生命倫理学会第24回年次大会大会企画シンポジウムU 於:立命館大学衣笠キャンパス
◆2012/10/27 「飽和と不足の共存について」(大会長講演)
 日本生命倫理学会第24回年次大会 於:立命館大学衣笠キャンパス

「難病」 >  ◆ALS >  ◆ALS京都
重度訪問介護 >  ◆ある:http://aru.official.jp/index.htm
生存学研究所
こくりょう(旧国立療養所)を&から動かす

◆立岩 真也 2004/11/15 『ALS――不動の身体と息する機械』,医学書院,449p. ISBN:4260333771 2940 [amazon][kinokuniya]
◆立岩 真也 2008/09/05 『良い死』,筑摩書房,374p. ISBN-10: 4480867198 ISBN-13: 978-4480867193 [amazon][kinokuniya]
◆立岩 真也 2021/03/10 『介助の仕事――街で暮らす/を支える』,ちくま新書,筑摩書房,238p. ISBN-10 : 4480073833 ISBN-13 : 978-4480073839 820+ [amazon][kinokuniya]
◆安積純子・尾中文哉・岡原正幸・立岩 真也 2012/12/25 『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版』,生活書院・文庫版,666p. ISBN-10: 486500002X ISBN-13: 978-4865000023 1200+ [amazon][kinokuniya] ※
◆立岩 真也 2018/12/20 『病者障害者の戦後――生政治史点描』,青土社,512p. ISBN-10: 4791771206 ISBN-13: 978-4791771202 [honto][amazon][kinokuniya] ※

◆立岩 真也 2021/11/24 〈山陰中央新報の取材に〉,オンライン
◆立岩 真也 2021/11/20 〈あるミーティング〉,於:北山事務所
◆立岩 真也 2021/11/19 〈朝日新聞の取材に〉,メール&電話
◆立岩 真也 2021/11/17 〈辻真一さんと〉,於:辻さん宅
 ……
◆立岩 真也 1999/12/25 「自己決定を考える」(講演要旨),『医療と福祉』(日本医療社会事業協会)33-1(68):3-7

◆立岩 真也 1999/05/22 「お題目でも愚痴でもなく自己決定を考えよう」,第47回日本医療社会事業全国大会・第19回日本医療社会事業学会
◆立岩 真也 1998/05/30 「難病患者の自己決定の意味・介護人派遣制度の可能性」(講演),第3回日本ALS協会山梨県支部総会
◆立岩 真也 1997/10/25 「専門性がなんの役に立つのか」(講演),第22回北信越医療ソーシャルワーカー研究会・講演

立岩真也『ALS――不動の身体と息する機械』表紙   立岩真也『良い死』表紙   『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版』表紙   立岩真也『介助の仕事――街で暮らす/を支える』表紙   立岩真也『病者障害者の戦後――生政治史点描』表紙

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UP:20211204 REV:20220215, 18
立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa  ◇介助・介護  ◇重度訪問介護派遣事業(重訪)  ◇生を辿り道を探る――身体×社会アーカイブの構築 
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