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1980年代の調査・01


立岩 真也 2022/07/22 『eS』38
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 年内に出版予定の
◆安積 遊歩・立岩 真也 2022/**/** 『(題未定)』,生活書院
のためにその一部の草稿を掲載していきます。たくさんわからないことがあります。みなさんからの情報をとても求めています。よろしくお願いいたします。

表紙写真から注文できます&このHP経由で購入すると寄付されます
青木千帆子・瀬山紀子・立岩真也・田中恵美子・土屋葉『往き還り繋ぐ――障害者運動於&発福島の50年』表紙   『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版』表紙   立岩真也『介助の仕事――街で暮らす/を支える』表紙

■■U 



立岩:僕は聞きたいこと聞くね。ちょっと普通にやってると負けるから(笑)。

安積:負けるって、なにも争いじゃないから。

立岩:いやいや。けっこう争いはあると思っているんだ。ただ、それはいったん終えて。安積さん「もう忘れた」とか「そんな細かいことはどうでもいい」とか言うに決まってるんだけど、いちおう聞く。
 3つぐらいあって、1つは、地域ローカルの人との知り合い方について。1つは94年のカイロ会議、優生保護法のときの話。それから1つ、優先度下がるけど、板山賢治さんとか、浅野史郎さんとか、丸山一郎さんとか、そのへんの障害者福祉業界のちょっと大物、そのへんの人たちとのこと。
 1つめからなんだけど、安積さん、国立来たの85年ですよね?

安積:そうだね、5年だ。5年の6月だ★。

★ 「国分寺のつもりだったんだよね。郡山で介助者やってた人が九州の障害者の女性と結婚して住んでいて、彼が郡山はいいよって言ったからね。あといろんな人達が活動やってるみたいだし。85年6月15日。みんな日付覚えてる。家を出たのが78年の7月10日、郡山に引っ越したのだが79年の1月22日。もう3年たったんでね。早いね」(安積[48])
 この「郡山で介助者やってた人」が秋山さん。

立岩:石川准さんとか岡原正幸さんとかが『生の技法』になる調査を始めたのがその85年の6月のようなんですよ。で、僕もそれに途中から入れてもらって、本には「86年の2月」って書いてあるんだけど★、ちょっと記録見たら、もっと早くから入ってはいたようです、たぶん。石川さんがミスター・ドーナツの第3期生でいっしょで、それで安積さんに連絡してっていうことは聞いてます。で、紹介してもらって。
 2019年に、福島の本(青木他[2019])を作る時に、30年ぶりに当時の記録をすこし見なおすことはしました。そして今度その続きをやってみています。その一覧を掲載します。調査、けっこうまじめにやったんだなと感心するんですが、そして、その膨大な記録は、『生の技法』に直接にはほとんど出てこないんですね。ずいぶん贅沢なことをしたものだと思います。これも自慢してよいかもと思います。
 その一覧なんですが、僕が調査進行中に作ったリストには、どうやら漏れているものもけっこうある。そして、記録が残ってないものもたくさんあります。あったけどなくなったのか、そもそもないのか、それもはっきりしないところがあります。なので、今さら、こういうことはまじめにやっておかあかんと思っています。どうしてもわからない部分もあるんですが、現在、点検・補充の最中です。教えてもらえるところは教えてもらいたいと思って、原稿やら途中のものを掲載し、そのことをみなさんにお願いしようと思ってます【それが『eS』でのこの連載】。
 当時はカセットテープを使ったわけで、そのテープがあるかどうかは今度確かめてみますが、あるにはあるんじゃないかな。その録音記録はメンバーが文字化。その頃、テープ起こしの業者っていたのかな。いたんでしょうけど、お金なかったし。その記録には手書きのもあるし、僕はワープロ使いました。フロッピーに保存したけど、それをPCで読めるファイルに変換することしなかったようで、もう残ってない。組織だとか機関誌についての情報については、変換して、それが今にいたるHPhttp://www.arsvi.com/にあるページのいくつかのもとになっているんですが、インタビュー記録についてはそれはしなかった。もとのテープを確認するったって、手間かかりそうで、それには今回はまだ手をつけてないです。

 ◎インタビュー記録 【新しい情報が入りしだい更新していきます。】→更新された記録:別掲→

◆01 1985/06/24 今岡秀蔵 聞き手:石川准・岡原正幸 紙のみ(手書き)13p. 文字化:岡原
◆02 1985/07/10 秋山夫妻 聞き手:安積・石川・岡原・好井 紙のみ(手書き・メモ)01p.:岡原
◆03 1985/07/  金子★ 石川・岡原・志村 紙のみ(手書き・メモ)01p.:岡原
◆04 1985/08/02 阿部司 聞き手:安積・石川・岡原 於:国分寺・阿部氏宅 紙のみ(手書き・メモ)01p.:岡原
◆05 1985/10/08 ディスカッション:安積・石川・岡原・好井 紙のみ43p.文字化:立岩
06 1986/02/05 秋山一則 紙のみ29p. 石川・立岩・好井 於:国立・喫茶白十字 文字化:立岩
◆07 1986/03/07 赤窄英子・外山博美(介助者)  聞き手:安積・石川・立岩 於:国立・喫茶店スワン 紙のみ34p. 文字化:立岩 90+60
◆08 1986/04/10 安積・十時由起子 聞き手:石川・立岩 紙のみ10p. 文字化:立岩 60×2
◆09 1986/04/16 勝又祐司 聞き手:立岩 紙のみ20p. 文字化:立岩 60×3
◆10 1986/05/06 勝又祐司 聞き手:立岩 紙のみ15p. 文字化:立岩 60×2
◆11 1986/05/20 勝又祐司 聞き手:立岩 紙のみ11p. 文字化:立岩 60×3
◆12       新井 聞き手:石川・好井 録音状態不良のためテープ起こせず
◆13 1986/05/26 新井栄治・新井純子 聞き手:石川・尾中・坂本・立岩・好井 紙のみ09p. 文字化:立岩  他に安積・十時・鈴木・柏木 60×2
◆14 1986/06/19 伏見友久・藤島(伏見の当時の介助者) 聞き手:安積・石川・尾中 於:伏見氏宅 紙のみ14p. 文字化:立岩 他に安積・十時・鈴木・柏木 90×1
15 1986/07/15 菅原百合子 聞き手:安積・石川・尾中・立岩・好井 紙のみ10p. 文字化:石川?
◆16 1986/07/15 安田(東京都立身体障害者職業訓練校) 聞き手:安積・石川・尾中・立岩・好井 紙のみ14p. 文字化:立岩
◆17 1986/07/07 高橋修・大沢豊・友松久枝(介助者) 聞き手:安積・石川・尾中・立岩・鄭淑宮(安積の知り合いの台湾からの留学生) 紙のみ60p.[高橋] 文字化:立岩
18 1986/07/25 太田武二 聞き手:安積・石川・岡原・尾中・立岩  紙のみ(手書き)12p. 文字化:岡原
◆19 1986/08/28 網谷道穂(国立市障害者センター) 聞き手:岡原・尾中・好井 紙のみ29p. 文字化:立岩
◆20 1986/09/18 中田・北島(国立市・コーヒーハウス、わいがや) 聞き手:安積・石川・立岩 紙のみ17p. 文字化:石川
◆21 1986/09/** 高橋修(2度目)・古賀則子(介助者) 聞き手:立岩・好井 紙のみ51p.[高橋] 文字化:立岩
◆22 1986/09/29 大江伸子(ホームヘルパー) 聞き手:安積・岡原・好井 紙のみ(手書き)23p. 文字化:岡原
◆21 1986/09/30 掛貝淳子 聞き手:安積・ 石川・尾中・立岩・好井 紙のみ17p. 文字化:石川
◆23 1986/10/15 畑中伸三 聞き手:安積・石川・立岩 紙のみ17p. 文字化:立岩
◆24 1986/10/27 平林(国立市社会教育主事)・金松(障害者担当職員) 聞き手:石川・尾中・渡辺・好井 紙のみ(+手書き)30p. 文字化:尾中
◆25 1986/10/31 高村係長(国立市役所) 聞き手:石川・岡原・好井・渡辺 紙のみ(手書き)15p. 文字化:岡原
◆26 1986/11/02 中川せつ(うめの木作業所・主任指導員) 聞き手:立岩・好井 録音できずメモより 紙のみ(手書き)06p. 文字化:立岩
◆27 1986/11/19 太田武二 聞き手:岡原  紙のみ(手書き)06p. 文字化:岡原
◆28 1986/12/15 西野伝吉(国立市社会福祉協議会) 聞き手:岡原・好井  紙のみ13p. 文字化:立岩
◆29 1986/12/15 ヒューマンケア協会:中西・樋口・田辺・安積 聞き手:石川・好井 紙のみ19p. 文字化:石川
◆30 1987/01/09 丸山一郎 聞き手:安積・石川・岡原・尾中 紙のみ23p. 文字化:石川
◆31 鷺谷 隆次 i1987 インタビュー 1987/02/20 聞き手:中西正司・樋口恵子・好井裕明・石川准・立岩真也 於:武蔵野福祉公社 紙のみ26p. 文字化:立岩
◆32 1987/02/16 かたつむりの家 三井絹子・三井俊明・酒井仁(他?)
◆33 1987/02/20 十時 聞き手:石川・立岩・好井 紙のみ13p.
◆34 1987/02/21 ミーティング
◆35 1987/02/24 ホームヘルプ研究会(於:八王子) 90×2
◆36 1987/03/12 磯部真教 〔好井〕 ×
◆37 1987/03/18 高嶺豊 聞き手:安積・石川・尾中・森田晶子 紙のみ27p. 文字化:立岩 90×2
◆38 1987/03/19 板山 〔立岩〕 90×1(by石川)60×1(by岡原)
◆39 1987/04/18 ミーティング
◆40 1987/04/24 太田武二 聞き手:立岩(介助の時に聞き取りをしたもの) 於:太田氏宅 紙のみ18p. 文字化:立岩 90×3
◆41 1987/05/23 西野 〔好井〕 ×
◆42 1987/05/25 新田勲 〔好井〕 ×
◆43 1987/05/26 東京都心身障害者職能開発センター 〔石川〕 ×
◆44 1987/05/26 森田 〔岡原〕
◆45 1987/05/26 総合リハビリテーション研究大会'87 以下すべて×
◆46 1987/05/  ふれあい生活の家
◆47 1987/06/26 安積
◆48 1987/08/21 ミーティング 報告:立岩
◆49 1987/08/24 今福義明(きょうと障害者行動センター) 於:京都 90×1
◆50 1987/08/24 長橋 栄一長橋栄一(日本自立生活センター) 於:京都 90×2
◆51 1987/08/24 土肥(神戸ライフ・ケアー協会) 90×2 於:神戸
◆52 1987/08/25 時田(おおさか・行動する障害者応援センター) 90×2
◆53 1987/09/03 「国連・障害者の10年」研究会 第2回 大谷強 90×3
◆54 1987/09/05 ミーティング 報告:岡原
◆55 1987/10/02&03 日本社会学会大会 立岩報告
◆56 1987/10/05 「国連・障害者の10年」研究会 第3回 北村小夜・堀利和 (録音せず)
◆57 1987/10/23 「国連・障害者の10年」研究会 第4回 石川憲彦 90×2
◆58 1987/10/31 ミーティング 報告:石川・岡原・好井・立岩
◆59 1987/11/03 「国連・障害者の10年」研究会 第1次まとめ
◆60 1987/11/07 第1回「ケア付住宅」研究集会 全体集会 *
◆61 1987/11/08 第1回「ケア付住宅」研究集会 分科会 *
◆62 1987/11/09 小山内美智子 *
◆63 1987/11/14 ヒューマンケア協会1周年記念・土肥講演(ノートあり)
◆64 1987/11/20 ヒューマンケア協会・安積(関西の報告) *
◆65 1987/11/20 高橋 *
◆66 1987/12/  石川、大阪で講演(全障連)関西の状況を少し聞いてくる(立岩のノート)
◆67 1988/02/16 「国連・障害者の10年」研究会 第2次第2回 石毛 *
◆68 1988/03/12 「国連・障害者の10年」研究会 第2次第3回 伊藤(日野療護園) *
◆69 1988/03/12 平田浩二・大賀他(研究会の後) *
◆70 1988/03/15 勝又(録音せず 上智大の人に少し話を伺う)
◆71 1988/03/19 介護料要求者組合 * (前後に掛貝・高橋から少し…この部分は録音せず)
◆72 1988/03/21 平田浩二 *
◆73 1988/03/22 安積遊歩 *60×1
◆74 1988/03/23 清瀬療護園・菊間八郎(他) *60×2
◆75 1988/03/25 ミーティング
◆76 1988/03/26 日本解放社会学会大会
◆77 1988/03/27 日本解放社会学会大会 志村哲郎報告
◆78 1988/05/  シャローム(相模原市)
◆79 1989/02/  小山内↓

立岩:で、普通にちょっと不思議なのは、あのときのインタビューって、ほぼすべて安積さんに紹介された人たちなんだよ。

安積:ありがとうございます。

立岩:国立に移ってまだ1年も経ってない、わりには、というか引っ越しとほぼ同時からですよ、安積さんが知ってる人めちゃくちゃいっぱいいて、それがちょっと謎なのよ。なんでこの人はこんなにいっぱいあたりの人たちを知ってんだろうと。それ何なの?

安積:それね、わかんない。北海道でも言われるわけ。3、4年目なのに、10年20年いる人よりなんでいろんな人知ってったの? って言われるんだけど、わかんないけど。会っちゃった人すべての電話番号を聞くとか。何かわかんないけど。

立岩:「私は電話番号覚えられるんだ」って言ってたよね。僕は全然だめ。

安積:50ぐらいは、…。でも〔高橋〕修さん〔◇頁〕に会って「負けた」と思ったけど。修さんすごいよ。手使えなかったからぜんぶ頭で記憶してて。

立岩:たとえば高橋さんとかに最初に会ったときとかそういうのって…。高橋さんじゃなくてもいいや、誰でもいいや。こういうふうに出会った的なことってある?

安積:修さんとどこで出会ったんだろう。あのね、修さんに出会う前に話を聞いてたのが、あの宇都宮さん★。私と同じ〔骨形成不全の〕障害者で、自立して。健常者が自立生活センターを作ってた。その人の話を、掛貝さんか、修さんから聞いたのかな。それで「その人に会いたいなあ」って言ってすごいがんばってたのに、亡くなる…。一回会う前に亡くなっちゃった。

立岩:四国から、ストレッチャーで、人に介助をリレーさせて東京までやってきた、伝説上の人物だよね。宇都宮辰範さん★。その人の話を直に聞いた記憶はあるわけ?

★ 宇都宮辰範(1953/06/04〜1984/02/20)。19530604 愛媛生。就学免除で非就学。1978年にに四国宇和島から東京に出てきて一人暮らしを始める。生活のほとんどに介助を要する。1984.2.20死去。

安積:そうそうそう、牧口さんの描いてる漫画にもあるよね。漫画にもなってる★。

★ 牧口 一二・新谷 知子・多比良 建夫 20011220 『風の旅人』,解放出版社

安積:その人のこと修さんに聞いたから、「会わせて会わせて」って言ってたのに、会わせてくれる前に亡くなっちゃったの◆(安積が東京に来たのは85年&前の発言では会う前に宇都宮のことを聞いたとなっている〜整合する?)

立岩:僕も後で名前を知った時には、もう亡くなっておられた。だから、会えなかった人は、その宇都宮さん、それから、横塚さん78年に亡くなってるから、僕が東京に来る1年前だから、会いようがないっていうか。そんな感じかな。
 じゃあその85、6年で、なんでこんなに短期間にっていうのはもう、出会い次第知り合いになるとしか言いようがない?

安積:言いようがない。


UP:20220722 REV:
『eS』  ◇立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa  ◇生を辿り道を探る――身体×社会アーカイブの構築 
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