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後藤基行・安藤道人・1

「身体の現代」計画補足・689

立岩 真也 2020
https://www.facebook.com/ritsumeiarsvi/posts/2632813160318988

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立岩真也『病者障害者の戦後――生政治史点描』表紙

表紙クリックで紹介頁&HP経由で購入すると寄付されます

 後藤基行さんがこの4月から、任期付きだからやがてはどこかに移ることになるのだろうが、私の勤め先の講師になってくれた。この人事に私は関わっていないので、面接でお会いすることもなく、学期が始まってもこの状況で、まだじかにお会いしたことがない。
 他方、安藤道人さんは、どういうきっかけであったか忘れているのだが、ずいぶん以前から知っている人だ。
 まずは、それだけ。ここに名前をあげたと検索すると、『病者障害者の戦後――生政治史点描』。
http://www.arsvi.com/ts/2018b3.htm

 「本書で見ていこうと思うのは、例えば国立療養所といった施設が、その時どきに、狭義の加害の回避△038 というよりも広い意味での社会防衛のために、そのときどきに収容の対象を変えて使われてきたということだ★04。その施設は、ハンセン病については後まで残しつつ、結核から、筋ジストロフィー・重症身心障害児(重心)のための、加えて幾つかの「難病」他の施設に転換していった。」(立岩[2018:38-39])

 「★04 猪飼[2010]は今まであるべきでなかった数値の検討を含む実証的な研究書だが、その基本的な筋は、前世紀においては急性疾患を受け入れる機関として病院があったが、今の慢性疾患の時代ではそれはもう時代遅れになっている、よってその時代は終わるというものだ。そしてその上で、「社会防衛」という点において精神病院が果たしてきた機能は他とは異なることを加えている。それはわりあい標準的な見方であり、妥当であるとして、ただその例外は精神病院に限るのかという問いは立つということだ。立岩[2015:38]でこのことを述べた。なお猪飼の弟子筋ということになるのか、後藤基行・安藤道人が重要な研究を行なっておりその本の同じ頁で紹介した。後藤・安藤[201510]等、その後も研究が続けられている。」(立岩[2018:53])

 立岩[2015:38]については次回に紹介します。


※生存学研究センターのフェイスブックにあるこの文章と同じものは
http://www.arsvi.com/ts/20202689.htm
にもある。


UP:2020 REV:
生を辿り道を探る――身体×社会アーカイブの構築  ◇立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa 
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