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話してもらう

何がおもしろうて読むか書くか 第12回

立岩 真也 2020/04/25 『Chio』127:http://japama.jp/chio127/
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■『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』127:- 2020年4月25日刊行 特集:
 http://japama.jp/chio127/


■『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』/『おそい・はやい・ひくい・たかい』

◆ジャパン・マシニスト社 https://japama.jp/
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『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』
『おそい・はやい・ひくい・たかい』
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立岩真也『人間の条件――そんなものない 増補新版』表紙   『流儀』 (Ways)表紙

表紙クリックで紹介頁&HP経由で購入すると寄付されます
◆2004/04/20 「明るくないけど、変えることは不可能じゃない――「弱く」あることのススメ」山田真との対談)」
 『子育て未来視点BOOK・下』,pp.62-67,ジャパンマシニスト社 http://www.japama.jp/
 http://www.japama.jp/cgi-bin/detail.cgi?data_id=163
◆2007/08/18「弱くある自由へ」(講演・題は主催者による)
 障害児を普通学校へ全国連絡会第12回全国交流集会 於:愛媛県松山市,
◆2007/12/23「山田真に聞く」(インタビュー・聞き手)
 COE生存学創成拠点企画「現代史を聞く」 於:立命館大学
◆2008/02/01「告発の流儀――医療と患者の間」(山田真へのインタビュー)
 『現代思想』36-2(2008-2):120-142
2008/11/30 稲場 雅紀・山田 真・立岩 真也 『流儀――アフリカと世界に向い我が邦の来し方を振り返り今後を考える二つの対話』
 生活書院,272p. ISBN:10 490369030X ISBN:13 9784903690308 2310 [amazon][kinokuniya] ※,
◆2013/01/25 岡崎勝・立岩真也「働けない・働きたい・働きたくない・働いてもいいぜ・少しずつ働きたい・少し休みたい・みんながうまくいくには……」(対談)
 『おそい・はやい・ひくい・たかい』71:46-50
◆2016/03/25 「まわりにいる人が楽になる、力をぬくための心がまえ」
 立岩 真也・岡崎 勝,『おそい・はやい・ひくい・たかい』90:46-50
◆山田 真 i2019 インタビュー 2019/05/03 聞き手:立岩 真也 於:東京・山田氏宅


 ※以下は草稿。『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』お買い求めください。

話を集める
 私自身(の頭?)とPCがあれば、あとはなにもなくても書けるし、書きたいことがある。ネットもどうして要るわけではなく、むしろない方が気が散らないかもしれない。電波がこない南極でも、暖房さえあれば書けると思う。私はそういう人だ。だが他方、いろんな人の話を聞くことが大切だとも思っていて、ここ二・三年、ほぼ三十年ぶりにインタビューを再開し、それを文字にしてもらって、ホームぺージに公開している。
 ずっと前、一九八〇年代後半、大学院生などしながら、後で『生の技法』という本になる調査をしていたころは、お金もなかったから、自分で録音記録を文字にしていた。その頃はカセットテープに録音していたから「テープ起こし」と呼ばれていた。今は皆ボイスレコーダーで録音しているのだが、それでもけっこうテープ起こしと多くの人は言う。その仕事、今は時間がまったくとれず、お金を払ってお願いしている。私が依頼しているところは一分二〇〇円〔→二五〇円〕でやってくれる。安いと思う。それに、私が聞き手なら私が手をいれ、話し手に確認・修正してもらい、HPで見られる形に(今のところ私が)して掲載していく。そこそこ手間はかかるが、しかし私は手を抜いているので、私の場合なら話を伺うのも含め半日仕事といったところだろうか。
 ご覧ください。おもしろいです。「生存学」で出てくるサイトの表紙からも行けるし、「身体社会アーカイブ」で検索しても最初に出てくる。そこに「インタビュー等の記録」というコーナーがある。昨日もすこし増やして、二月末現在・一〇六。一つひとつの全部が読める。総文字量でいったら普通に厚い本二〇冊分ぐらいになるのではないか。そんなことはできない。また「ちゃんとした本」にしようとしたら手間がかかる。それはあきらめよう、「乱造上等」、というのが、ここのところ私が思うことだ。よほどお金があったり人がいたりすれば別だろうが、すくなくとも今は無理だ。ないよりよいものは、よい、ことにすると方々で言いまわっている。いったんできたものは残るが、話はその人が生きている間にしか聞けない。このかんも、話うかがえばよかった、だが亡くなってしまった、と思うことが幾度もあった。だから急ぐ。
 もちろん私が一人でできることはたいへんに限られている。いま掲載されているのは私が聞いたものが多いのだが、それは私が言いだしたのでまずは私が、というだけだ。みなさんよろしく。聞き手も研究者などに限られる必要なく、聞きたい人が聞けばよい。そして話したい人が話す。例えばこないだ慢性疲労症候群でその人たちのために行動しようとしている人に会ったのだが、その人に、話を聞きたい仲間がいたら、聞いて録音記録ください、そしたら今ならこちらの研究費で文字にしますから、と申し上げた。今のところまだ、だが、そのうち送っていただけるのではないかと思っている。
 加えると、もう既にあるもの、しかしほっとくと消えてしまうもの、国会図書館ぐらいにしかないといったものも、人が読めるような形で、残したいと思う。例えば『ち・お』とかに載ったものも、紙の本の販売にさしつかえない範囲で、残していけれはと思う。例えばある程度の時間を経たら――雑誌の売れ行きに影響を与えないだろうと判断できたら――公開するといったかんじだ。例えば私は、『お・は』の方では岡崎勝さんと話をしている(二〇一三年・二〇一六年)。『ち・お』の方は山田真さんと(二〇一四年)。これらは、私が聞き出すというより私が話すみたいなもので、また短いものだったから、まあいいやと思う。だがそうでないものもたくさんある。それらが、新聞や雑誌には掲載されたが、そのまま実質的には消えてしまうならもったいない。そんなことも思っている。

熊谷さん山田さん
 そんなことを思いながら、私自身お話をうかがっている。昨年おもにやっていたのは筋ジストロフィーの人たちへのインタビューだった。これは意図があってのことだ。そのことはたぶん次回に書く。
 『ち・お』の関係者では、若いところでは熊谷晋一郎さん(一九七七年生)。インタビューではなく、私の本が二冊出たのでという、二〇一九年三月の東京堂書店での公開の対談。それでも熊谷さんは自分のこと話してくれている。その記録を編集部の方で短くして「「痛いのは困る」から問う障害と社会」という題にしたものは『現代思想』の七月号に掲載された。全体を文字化したものも実は手許にあって――こちらの費用で作ってもらってあって――熊谷さんにチェックしていただいて掲載したいと思っている。
 そして山田真さん(一九四一年生)。彼が書いたものを読んでいた時期から実際に会って話をするまでの間はだいぶ長かった。いつ最初に「現物」に会ったか。先に記した『ち・お』での対談の前ではある。「障害児を普通学校へ全国連絡会」の全国交流集会が二〇〇七年八月に松山であって、講演して、その時には娘さんの涼さんにも会ったことは覚えている。だがそれが最初ではないはず。と調べた。
 二〇〇四年の『子育て未来視点・下巻――大人になるということ』(ジャパンマシニスト社)に収録された対談――拙著『人間の条件――そんなものない』の増補新版(新曜社)に再録――の時だろうか。定かでない。こうやって人は、ではなく私は、あらゆることを忘れる。だから聞いたこと話したことは記録しておこうということなのだ。
 二〇〇七年一二月に勤め先で公開インタビュー、翌年『現代思想』二月号に掲載、『流儀――――アフリカと世界に向かい我が邦の来し方を振り返り今後を考える二つの対話』(生活書院)に収録。そして昨年五月、四時間ほどのインタビュー。のことを書くつもりだったのに紙数が尽きた。そして話の中身はなんにも伝えられなかった。みな次回に。


UP:20200102 REV:
『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』  ◇『おそい・はやい・ひくい・たかい』  ◇病者障害者運動史研究  ◇立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa 
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