2019/01/31
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於「「安楽死」を問う? それは現代社会のパンドラの箱か?」

立岩 真也 2019/01/15
「安楽死」を問う? それは現代社会のパンドラの箱か?,ニコニコ動画
https://live.nicovideo.jp/watch/lv317473815


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安楽死・尊厳死:2019
安楽死・尊厳死

 ※これからここに何か書きます。→関連するツィート他

■この討論番組については2月2日の企画でも話をするつもりです。

◆立岩 真也 2019/02/02 「「おかしくないですか?」、に」,立命館大学朱雀キャンパス
 予約してもらった方がよいです。〜予約お願いします。あといくらか予約があると大きな部屋で開催できるとのことです。
◆この企画の立案者美馬達哉さんの文章
 美馬 達哉 2019/01/09 「「良い死」で死にたい――賛否両論の「安楽死」いま何が問題か」
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59301

■経緯

■2019/10/10

 また陣容が変わったようです↓。どうもあまり論争といった類のものが起こるといったことにはならないかもです。そこで、当初の依頼に関係して、「「平成」が終わり、「魔法元年」が始まる」という対談(古市憲寿・落合陽一,『文学界』,2019-1)を読んでみることにしました。↓

 普通におろかであると思った。ただそこで語られていることは、へんな人がへんなことを語っているということではない。この社会のかなりの範囲にある「気分」そのままが表出されているというか、反復されている。ずっと繰り返して語られていることをたんに反復していることへの自覚が欠けている点で、この人たちは言論人・研究者といった範疇に入れられないということにはなるだろうし、そのことに言論界・「論壇」が無知・無自覚であることもまた嘆かわしいことではあるだろう。ただ、それはそれとして、その「気分」にどう対していくかという課題はある。
 まず関係する拙著・拙文の一部(2019/01/10, 12:40)↓

 一つは、まず普通に計算したらどうなのかということ。一つは、もっと基本的なところから考えたらどうかということ。
 引用した『唯の生』の一部は、「終末期医療」にかかる費用についての約20年前の議論の紹介。対談をしている人は、財務省の人――であるとその文章には書かれていたように思う――から聞いてきたというその一方の話をそのまま受け取り、再唱して、それで医療をやめるべきだとか、自己負担にするべきだとか語っているということだ。(もっと遡ることも簡単にできる。例えば、このたび出してもらった本の一冊『病者障害者の戦後――生政治史点描』では、第4章「七〇年体制へ・予描1」の第2節「医(学)者たち」の5「白木博次(一九一七〜二〇〇四)」。50年前のことだ。)

 もう一つリンクした「高額薬価問題の手前に立ち戻って考えること」は、代わりに、では基本的にはどう考えるべきかについてすこし述べたものだ。このことについて最初にまとまった分量で書いたのは、『良い死』の第3章「犠牲と不足について」★01。この章もまたあまり読まれていないのだろうと思うのだが、やはり(その対談の人たちに、というわけではなく)読んでほしいと思うしだいだ。『唯の生』はテキストファイルでの送付ということになっているが、『良い死』の方はまだ書店で入手できる。

◆立岩 真也 2017/07/15 「高額薬価問題の手前に立ち戻って考えること」(インタビュー),『Cancer Board Square』3-2:81-85(253-257)

◆立岩 真也  2009/03/10 『唯の生』,筑摩書房,424p. ISBN-10: 4480867201 ISBN-13: 978-4480867209 [amazon][kinokuniya] d01.et.,
 ※電子書籍?(唯のテキストファイル)で提供しています。

 第3章 有限でもあるから控えることについて
  5 限られた場所への移行
   1 医療の経済

 「こうして批判は批判としてなされてきた。ただ、事態は批判した人たちが懸念する方向に進んできたように見えるし、批判もその事態の進行に対する批判だった。
 実際、過去どの程度のことがなされていたのか、よくはわからない。ただそれでも、かつて「延命措置」は医療側の仕事として行なうべきことであるとされていた、今に比べて律儀に行なっていたと言われることがある。それが「医の倫理」としてということであったのか、ともかく行なうものだとされ、他の人がすることをまねしていた、繰り返していたということなのか。これもよくはわからない。そして経営という要因が絡む。どんな人たちを相手にするどんな病院かによる部分もあるだろう。それらを一括りにするのも乱暴なことであるにしても、多く「延長措置」がなされた。それが変わってきた。やめてもよいという方向に変わっている。医療者たちが、自らの実感としてそのことを語ることがある。
 ここにどんな事情があるのか。その一つは、いまざっと紹介した人たちが言うとおり「経済」である。ただそこには、いくらか複雑な過程があり微妙なところがあるように思う。撤退が撤退を促す循環的な過程がある。事態への評価について、いまあげた人たち自身の立場は堅固であるとしても、立場の異なりが時に分明でないことがある。
 金がないから、あるいは他のことに使いたいから、使わねばならないから、そこには回せない。まず、こんなことを、すっきりと、はっきりと言う人たちがいる。このことを正直に述べる人たちはよく、これまでそのことを言うのは「タブー」とされていたが、あえて自分だけはこのことを述べると語るのだが、そんなこともない。同じ語り方をする人たちがそこここにいる。
 けれども、たしかにこの業界内では、官僚たちも含め、そんな人たちは多数派ではない。自分たちの仕事はそれなりに大切にしようとする。すると、費用がかからないことは、そのことを示そうとする人たちにあっても、主要に言いたいことではないことがある。例えば、批判の矢面に立たされてしまった広井は、そんなつもりはなかった、今もないと言う。「「医療や福祉にかかる費用を減らすため」などという、つまらない考えは全くもっていない」(広井[1998a])と応じる。それはその通りだろう。ただ、政府予算が関係するとき――そのすべてではないにしても、すくなくともこの領域はつねに――財政的にも「合理的」であることが示されるなら、そのことを主要な目的とするのでない場合でも、提案される策が通りやすいものになる。財政側、財政に気をつかわねばならない側に、このような言い方で自らの主張を通そうとすることは、「社会運動」の側も行なってきたことだ。例えば米国その他で、脱施設化を主張した「当事者」の運動はこのことを言った。施設を潰して地域で暮らすようにした方が費用が安くすむことを示し、政策の転換を促そうとしてきた。「終末期」をめぐって起こったこともそのように解することはできる。
 そして、このような位置にいる人たちに連続して、もうすこし経済のことをまじめに受け止める人たちがいる。そして、費用・資源を語るその人たちがみな医療・福祉に対して冷淡な人たちであるかといえば、そんなことはまったくない。現状に憤り、批判し、改革を主張する人たちがいる。NHKの記者として悪徳老人病院を取材し批判を行なった和田努(第2節で紹介)は、その後この方面のジャーナリストを続けていくのだが、過剰な医療を抑止するための制度改定を支持する。悪徳病院告発キャンペーンの後に続いた老人保健法の改正に肯定的であり、不要なことを抑制する手段として、出来高払いを定額制にすることを支持する。さらに、「延命治療」を控えることが「医療経済」の視点からも支持されると言う(和田[2005])◆31。
 他方、基本的には、かかるものはかかるのだから、かければよい、かけるべきだと言う人たちがいる。例えば石井は、以下の引用の前半で、そのことを言う。

 「日本社会はいかに高齢者を抱え守っていくかが問われている。「国民負担率」や「老人医療費抑制」という言葉の呪縛を解き放って、「すでに起こった未来」の老人ケアコストの増大を数値的に把握し、どこかに無駄があるのではないかという幻想は捨て、まずそれを担う覚悟を決めるべきである。無駄はあるだろうが、その程度では問題は解決しない。国民の覚悟を促すためこそ、医療・福祉の提供者は、その仕事の質を高め、それを可能にする効率的な社会的システムを提案していかなければならない。その過程で誤った既得権を捨て、制度の合理的改革を身を切る覚悟で行うべきであろう。この点では医療者側にも責任の一端がある。」(石井[2001a])

 そして、この原則の表明とともに、実際にはそうかからない、言われているほどにはかからないという指摘・主張がなされる。福祉への移行を主張する人たちは医療にかかる経費を過度に多く見積もっており、他方で、福祉の方にかかる費用を低く見積もっていると言うのである。いま引いた文章も、このことを指摘する文章の末尾の部分である。これらではもっともなことが言われていると私は思う。
 また多くの著作のある二木立も、この論争に言及し、報告書の主張が誤っていることを指摘する。

 「本報告書第4章「ターミナルケアの経済評価」(鈴木玲子・広井氏執筆)は、定義・将来予測・仮定がきわめて恣意的で、費用計算の方法も粗雑であり、結論(死亡場所の大幅な変化――病院死から自宅死・福祉施設での死亡へのシフト――により、二〇二〇年に一兆円もの医療費が節減できる)は、誤りである。以下、その理由を示す。」(二木[2000 : 160-161])
 「現実に即して終末期を死亡前一ヵ月間に限定すると、わが国の終末期入院医療総額(老人分+「若人」分は一九九八年度で七八五九億円であり、国民医療費のわずか三・五%にすぎない。これは、厚生労働省の外郭団体である医療経済研究機構が発表した『終末期におけるケアに係る制度及び政策に関する研究報告書』(二〇〇〇年)が行っている推計である。[…]終末期医療費をめぐる論争には決着がついたと言える。」(二木[2001 : 190]、報告書は医療経済研究機構[1999])

 ただそれとともに二木は――いま引用した文章でそのことを明示しているのだが――それ以前の著作で、北欧諸国では延命治療がなされず、結果「終末期医療」にかかる費用が抑えられていること、このことをふえまて将来のことを考えるべきであるとも述べる◆32。
 こうしてやはりそれほどすっきりとはしない。そこで「原則的」になって、かけるだけかければよいのだと言い張ることはできよう。しかし、様々の見解の異なりもありながら人々がまじめに資源のことを考えている場で、そんな話は無視されるかもしれず、反感を買うこともあるかもしれない。そこでまた、もっと現実的な話になる。実際にはそうかからないと言われる。しかし、それでもかかるにはかかる。ある人たちは同じ金額をさほどでないと言うが、そうではない、それはやはり随分な負担だと言う人もいる。そして、そうはかからない人にとっても、現状が十分などということはないのだから、もっときちんとしようとすれば、さらにかかることにはなる◆33。
 とすると、再度、結局、事実を事実として、予測を予測として示し、過大な予測についてはそれを批判しつつも、基本的にどのように考えるのかを言うしかないということになる。それ以外にはない。そこで、私もいくらかのことを言おうとしてきたのだし、そして、それは終わっていないのだった。」

★第3章「犠牲と不足について」の目次は以下。
1 不安と楽観
 1 不安と楽観について
 2 要約
2 避けられない場合
 1 共有財−生命の犠牲
 2 私見
 3 犠牲は不要であること
3 不足/の不在
 1 もの
 2 人
4 移動/増加
 1 同じなら同じでしかない
 2 増える
5 どこから計るか
 1 「自分のため」が届く範囲
 2 生産への貢献という理由
 3 代わりに――いっそ原則をはっきりさせること
6 枯れ木に水、がよいについて
 1 そう景気のよい話はできない
 2 ただし、条件を加えた場合
7 何が妨げているのか
 1 利害
 2 だが味方の方が多い
 3 生産・成長のための我慢という話
 4 国際競争という制約
 5 どこでもできることではないという話に対して
8 それでよい/それでも
 1 それでよい
 2 それでも憂える良識的な人たち
 3 受け答えについて
  註

立岩真也『良い死』表紙   立岩真也・有馬斉『生死の語り行い・1』表紙   立岩真也『病者障害者の戦後――生政治史点描』表紙   立岩真也『生死の語り行い・2――私の良い死を見つめる本 etc.』表紙   立岩真也『唯の生』表紙
[表紙写真クリックで紹介頁へ]

人口・少子化・高齢化

◆1997/09/05 『私的所有論』
 勁草書房,445+66p. ISBN:4000233874 6300 [amazon][kinokuniya] ※
◆1997/11/01 「少子・高齢化社会はよい社会」(講演)
 信州大学医療技術短期大学部公開講座 受講者用資料集中の文章
 →2006/07/10 「少子・高齢化社会はよい社会」,『希望について』pp.129-133(本文より長い註を付した)
◇2000/02/04 「少子・高齢社会はよい社会・他」
 松本青年会議所主催「今を生きる、豊かな福祉社会実現のために」
◆2000/02/05 「選好・生産・国境――分配の制約について(上)」
 『思想』908(2000-02):065-088  関連資料
◆2000/03/05 「選好・生産・国境――分配の制約について(下)」
 『思想』909(2000-03):122-149 関連資料
 →2006/07/10 「選好・生産・国境――分配の制約について(抄)」,『希望について』pp.137-150(3−4、3−5を収録)
◇2000/12/15 「少子・高齢化をどう見るか」,松本市女性センター講座
 「女性と福祉――生活のなかから見えてくるもの」第5回
◆2001/01/25 「ふつうのことをしていくために」
 →2006/07/10 「ふつうのことをしていくために(抄)」,『希望について』pp.134-136(1を収録)
 『助産婦雑誌』vol.55no.1(2000-1):39-44 特集:21世紀のいのち
◆2007/02/10「少子高齢化は「大変」か――今と少し違う社会の像を描いてみる・1」
 『高等学校 新現代社会改訂版』,清水書院,p.44,
◆2007/03/30「解説:少子高齢化は「大変」か――今と少し違う社会の像を描いてみる・1」
 『高等学校 新現代社会改訂版 教師用指導書』,清水書院,pp.81-82,
◆2008/09/05 『良い死』
 筑摩書房,374p. ISBN-10: 4480867198 ISBN-13: 978-4480867193 [amazon][kinokuniya]
◆2009/03/10 『唯の生』
 筑摩書房,424p. ISBN-10: 4480867201 ISBN-13: 978-4480867209 [amazon][kinokuniya] d01.et.,

『私的所有論  第2版』表紙   立岩真也『希望について』表紙   立岩真也『良い死』表紙   立岩真也『唯の生』表紙

 
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■関連するツィート他

◆2018/12/30 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1079328753556250624
 「2019/01/15「古市憲寿と考える安楽死〜死に方を選べないっておかしくないですか?〜」(仮)に出演することに→http://www.arsvi.com/ts/20190115.htm この番組に出演依頼があった(しかし都合つかず出席できなかった)長尾和宏氏についてのページを作りましたので、まずはそれをご覧いただければ。」

◆2018/12/30 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1079332521655992320
 「結局私が言っていることが伝わりきらず掲載されなかった記事です。関連して2019年1月から2月にあることについての情報を加えました。ご覧ください→http://www.arsvi.com/ts/20170010.htm
 ▽tociss@tociss
 「立岩真也「「死ぬ権利」を整備する前に考えるべきこと」 http://www.arsvi.com/ts/20170010.htm 安楽死や尊厳死についての参考意見です」

◆2018/12/30 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1079334361369989121
 「『病者障害者の戦後』は、その体制の形成・維持に関わった人たちの後輩たちが恥ずかしくなるように書いたものです。幾人かにさしあげました。そのような感覚をいただいてもらえたと思います、が。でないとすると、もっと直截に言うべきだということになるのでしょうか。→http://www.arsvi.com/ts/sale2018.htm

◆2018/12/30 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1079534410230165505
 「「…言論の水準がとても低いことに私は困惑している…。…ていねいに疑問点を示して議論しようとしている人たちがいた場でのことが、井形〔日本尊厳死協会理事長〕の熱心な支持者である同じ組織の副理事長〔長尾和宏〕の追悼文においては…」『病者障害者の戦後』pp.239-240→http://www.arsvi.com/w/nk18.htm

◆2018/12/31 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1079683373365219328
 「古市憲寿氏欠席につき担当者の方に返信→「いただいた情報は…人々に知らせることを妨げられているものであるとは考えられませんので…そのままにします。/…予定がしかじか変更されたといった情報は…」→http://www.arsvi.com/ts/20190115.htm どんな水準の議論・論者でもこの主題については誰とでも話します。」

◆2018/12/31 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1079728817785065472
 「すみません読んでないので「言いたいこと」理解していませんが、たぶん以下関係するかと思いますので読んでいただけますと→『良い死』第3章「犠牲と不足について」→http://www.arsvi.com/ts/2008b1.htm 他にもいくつか。またお知らせします&たぶん(また)本書きます。」
 ▽ふじおかひろき@guchinandayo
 「↓立岩先生の言いたいことはわかるが、では誰がお金を出すの?誰が介護の労働を行うの?という問題は立ちはだかるのである。財務省がバカみたいに予算を増やして社会福祉にばらまいてくれるなんて妄想を抱く人はいないだろう。」

◆2018/12/31 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1079741472029589507
 「「ぬるい」とか言っている私自身の発言が婉曲にすぎるという指摘をいただきました。そんなことはないと思いますが、かもしれません。01/15はかなわなかったようですので、同業者(社会学者)だと聞いたことのある古市憲寿氏と、も含め、安楽死等について議論に応じます。→http://www.arsvi.com/ts/20190115.htm

◆2019/01/02 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1080271465725882368
 「『生死の語り行い・2』「日本尊厳死協会前理事長井形昭弘氏(故人)他とともに登壇・発言させていただいた日本宗教連盟主催シンポジウム(2009)での発言他を収録。」『良い死』『唯の生』『生死の語り行い・1』について&リンク付巨大文献表(この本全部で約3000)→http://www.arsvi.com/ts/2017b2.htm

◆2019/01/02 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1080308891269849088
 「『生死の語り行い・2』→こういう本たち人たちについて。→ゴーラー/デーケン/死生学/小泉義之/死を見つめる本/良い死の本/死はタブーの本/自分らしい私の死の本/アリエス/エリアス/サドナウ/チャンブリス/家で死ぬ本/摩耗と不惑についての本 etc. etc.→http://www.arsvi.com/ts/2017b2.htm

◆2019/01/02 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1080404500915998720.
 「安楽死尊厳死についての2017年のテレビインタビュー再発見→http://www.arsvi.com/ts/20170723.htm 「死にたいという気持ちはわからないでもない…けれども、そのかわりに…死にたくない人、死ななくてすむ人が死んでしまう。可能性だけじゃなくて、実際にそういうことが起こってきた。だから賛成できない。まず」」

◆2019/01/02 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1080405898621706241.
 「インタビュー続。「自分は安楽死したいとか尊厳死したいと言ってる人って、特に若い人ね、やっぱりかっこつけてるんだと思うんですよね。自分は今そういう状態で、ああなったら俺も終りだなみたいな。…自分のことだと言いながら自分じゃないことを想像したり見たりして…」→http://www.arsvi.com/ts/20170723.htm

◆2019/01/03 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1080596499329732608.
 「続2「大切にしている自分の命というものを、そうなったら差し出していいと言ってるわけだから、かなり強力な否定ですよね。ああなったら俺は死んだっていいんだぜと言ってるわけだから。」→http://www.arsvi.com/ts/20170723.htm 病障害の「よしあし」については『不如意の身体』→http://www.arsvi.com/ts/sale2018.htm

◆2019/01/03 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1080750585815670784
 「「特にメディアに出る時には安楽死とか障害者殺しとか暗い話ばかり、我ながら死の商人みたいでよくないなと思うんですけど。ただ、そういうことにも歴史がある。そういうことも押さえておかなくては、と思ってやっていると本当に時間がなく…」→http://www.arsvi.com/ts/20160038.htm


■2018.1.9

◇以下の連絡をいただきました。番組名も変わりましたがとりあえずそのままにしてあります。なぜ古市憲寿氏が出席しないことになったのかは知りません。関係あるのかないのか知りませんが、つまらない(らしい)ことを言って、当然に批判されたという話は人づてに聞きました。(2019.1.9)

 2019/01/08 13:00 担当者の方より

[…]
さて放送まで1週間となりました今回の番組につきまして、
先ほど放送URLを公開しましたのでご報告いたします。

「安楽死」を問う? それは現代社会のパンドラの箱か?
1/15(火) 21:00放送開始
https://live.nicovideo.jp/watch/lv317473815

□【ニコニコドキュメンタリー特集「安楽死」を考える】

日本における「安楽死」について徹底議論

2019年に入って早々、
SNS上では「終末医療のコスト」や「安楽死」についての問題が注目を集めています。

しかしながら超高齢社会を迎えつつある日本では、
「人生の終わり方」への関心は高いにもかかわらず、
安楽死の是非についての議論が、これまで活発だったわけではありません。

またオランダなどの一部諸外国では、安楽死が合法化されているなかで、
ご存知の通り日本ではその段階にはありませんが、
その一方で7割以上の日本人が安楽死の合法化に賛成しているという調査もあります。

過半数が合法化には賛成しながらも、その議論が活発になされてなかったということは
安楽死について考えることを私たちは無意識のうちに避けてきたのかもしれません。

この番組では日本でこれまで重ねられてきた安楽死をめぐる議論をふまえながら、
安楽死についての様々な問題を専門家とディスカッションしていきます。

 ※視聴者の皆様からのご質問・ご意見をお待ちしています。
  スマートフォンからの番組へのメール投稿はコチラから

出演者 (敬称略)
町亞星(フリーアナウンサー)
立岩真也(社会学者)
鈴木裕也氏(日本尊厳死協会副理事長)


関連番組
01/14(月) 19:00開始(予定)
【1分で死ねる社会へ】安楽死大国オランダから最前線を独自レポート
01/14(月) 21:00開始
ドキュメンタリー「安楽死トラブル――死んだらどうかと医者が言う」
01/15(火) 20:00開始
ドキュメンタリー「私が決めた、私の死に方――密着・安楽死ドキュメント in ベルギー」

■2018.1.10 担当者の方より

「中央大学法学部教授で刑事法学がご専門の只木誠先生にご出演いただけることになりました。
※只木先生プロフィール 中央大学HPより
https://ir.c.chuo-u.ac.jp/researcher/profile/00010304.html?lang=ja

ということで今回のご出演者では立岩様に加え、
町亞聖さま(フリーアナウンサー/司会)
鈴木裕也さま(日本尊厳死協会副理事長、医学博士)
只木誠さま (中央大学法学部教授)

の計4名となります。」

■2018.1.10


 

■経緯

◆当初いただいた案:「古市憲寿と考える安楽死――死に方を選べないっておかしくないですか?」

◆ニコニコドキュメンタリー「安楽死」特集企画生放送討論番組へのご出演のお願い
 ※立岩がいただいたもの(一部略)

 平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。この度、立岩真也様に弊社媒体・ニコニコ生放送へのご出演をお願いしたく、ご連絡いたしました。
 弊社で運営するインターネット動画共有サイトniconico(会員数7450万人、有料会員194万人)では、2015年に「ニコニコドキュメンタリー」というプロジェクトを始動しました。さまざまな世界のドキュメンタリーをオリジナル番組と併せて放送することで、社会への問題提起を行ってきました。
 この度、ニコニコドキュメンタリーでは、1月14日〜15日の2日間にわたって、安楽死をテーマとした複数の番組を特集として放送いたします。オランダなど一部諸外国では安楽死が合法化されておりますが、今回の特集で放送を予定している「安楽死の瞬間に立ち会った」ドキュメンタリー作品からは、安楽死をめぐる様々な問題点が見えてきます。
 一方、日本においては今のところ安楽死は合法化されておりませんが、脚本家・橋田壽賀子さんの著書『安楽死で死なせて下さい』がベストセラーとなるなど、超高齢社会が眼前に迫ってきたこともあってか、安楽死をめぐる議論が起こる萌芽のような空気が少しずつ感じられるようになりました。
 今年11月に出版された、社会学者・古市憲寿さんの新作小説『平成くん、さようなら』では、安楽死が合法化された日本を舞台に、古市さん自身をモデルにしたと思われる主人公の若者が、平成の終わりとともに安楽死を試みる物語が描かれています。仮に安楽死が合法化した場合にどんなことが起こり得るのかを想像するきっかけになると考え、著者である古市さんを”案内人”として番組にご出演いただくことになりました。
 小説内の安楽死にまつわるエピソードを入り口に、安楽死についてこれまでよりもさらに深く、そして先進的な議論の場となる番組ができないかと願い、企画した次第でございます。
 医師や弁護士、生命倫理学の専門家とともに議論を深めながらも、「安楽死」について何らかのジャッジを下すのではなく、視聴した方が安楽死についてよりリアリティを持って考えるきっかけとなるような企画になることを願っております。

                            2018年12月12日

■番組名: 『古市憲寿と考える安楽死〜死に方を選べないっておかしくないですか?〜』(仮)
■番組内容:安楽死をめぐる @「倫理的な問題」と、A「制度設計上の問題(仮に日本で合法化された場合の課題)」について、議論するトーク番組。(詳細は更にこのあと詰めてまいります)
■共演予定者:古市憲寿様(社会学者/出演決定)、小林亜津子様(生命倫理学専門家)、友納理緒様(弁護士、看護師)、長尾和宏様(医師)、など司会も含め最大で6名程度を予定
■放送媒体:ニコニコ生放送(インターネット配信番組)
■放送日:1月15日(火)21時、もしくは22時番組開始予定 ※120分程度を想定しております。
 [以下略]

 ※古市憲寿様(と私)以外の方々は日程があわなかったそうで、別の方々に打診しているとのことです(立岩記)。

◆ニコニコドキュメンタリー「安楽死」特集

 オランダなど世界の国々では、安楽死が合法化され活発な議論がされています。一方、日本では「人生の終わり方」についての関心は高いにもかかわらず、安楽死の是非といったことは、あまり議論されないのが現状です。そこで、超高齢社会を迎えようとしている日本での「安楽死」に関する議論の契機を提供したいと考えております。
 今回放送する、2つの海外ドキュメンタリーでは、苦しみから解放されたいと安楽死を選ぶ人々の気持ちや、安楽死の合法化によって生じたトラブルなどが描かれており、「安楽死」というものがいかに難しく複雑な問題であるかが見えてきます。
 ニコニコドキュメンタリー特集「〈安楽死〉を考える」では、 「死は自由に選べるべきか」というテーマのもと、1月14日〜15日の2日間にわたって下記の番組を放送いたします。

2019年1月14日(月・祝)
DAY1 ☆海外生中継番組『全自動自殺マシンSARCO』 (仮)
自殺幇助推進団体「Exit International」代表の医師が開発した全自動自殺マシン「SARCO」の独自取材
☆インタビュー番組『橋田壽賀子さんに聞く「安楽死」』 (仮)
☆ドキュメンタリー『FATAL FLAWS (原題) 』 カナダ/55min/2018
オランダ・アメリカなど「安楽死」を合法化した国では、医師が治療よりも安楽死を奨めるなどのトラブルも生じている。合法化された国特有の問題点を描く。

2019年1月15日(火)
DAY2 ☆ドキュメンタリー『ALLOW ME TO DIE(原題)』 オーストラリア/53min/2015
ベルギーを舞台に、群発性頭痛で苦しむ33歳の男性が安楽死を検討する様子や、精神的苦痛を理由に安楽死を選んだ85歳の女性が実際に安楽死する瞬間を捉える。
☆トーク番組『古市憲寿と考える安楽死』(仮)
若者が安楽死を試みる小説をきっかけに、「死を選べること」の是非や、リスクを具体的に考える。日本で「安楽死」を合法化したら、どんな問題が起こり得るのか?
※放送日程および内容については変更の可能性があります。

CONFIDENTIAL
株式会社ドワンゴ 事業戦略本部 ドキュメンタリー室 […](特集担当)
[以下略]

◆2018.12

◇この0115の番組に出演依頼があった(しかし都合つかず出席できなかった)長尾和宏氏についてのページを作りましたので、まずはそれをご覧いただければと思います。(2018.12)

 2018年分についてはこの頁の下↓

◆2018/12/31 18:50頃に担当者の方に送ったメール

**様
連絡ありがとうございます。
いったんいただいた情報は事実ではあり人々に知らせることを妨げられているものではあるとは考えられませんので(私はそのように〜そんな番組があるらしいですよ、というふうに書いています)、それをそっくりなくすというのはよくないと思いますので、それはそのままにします。
そのうえで、予定がしかじか変更されたといった情報は、私あての情報と、ツィッター他の情報を適正に切り分けて、ニコニコの視聴者のみなさまにお知らせいたします。ですので、ニコニコの視聴者の方々に提供可能な情報(文面)をくださいませ。それを「」にいれてお知らせするなどいたします。

立岩
http://www.arsvi.com/ts/sale2018.htm

◆2018/12/31 21:15

**様

大晦日だというのにたいへんごくろうさまです。
そのつど連絡いただければとおもいます。
よいお年を。

立岩
http://www.arsvi.com/ts/sale2018.htm

■2019/10/10

 また陣容が変わったようです↓。どうもあまり論争といった類のものが起こるといったことにはならないかもです。そこで、当初の依頼に関係して、「「平成」が終わり、「魔法元年」が始まる」という対談(古市憲寿・落合陽一,『文学界』,2019-1)を読んでみることにしました。↓


UP:20181230 REV:20181231, 20190108, 09, 10, 12, 13
安楽死・尊厳死:2019  ◇安楽死・尊厳死  ◇立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa 
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