HOME > Tateiwa

『人間の条件――そんなものない 増補新版』

立岩 真也 2018/05/05 新曜社,432p. ISBN-10: 4788515644 ISBN-13: 978-4788515642
[amazon][kinokuniya] 

Tweet


◆立岩 真也 2018/05/05 『人間の条件――そんなものない 増補新版』,新曜社,432p. ISBN-10: 4788515644 ISBN-13: 978-4788515642 [amazon][kinokuniya][honto]

立岩真也『人間の条件――そんなものない 増補新版』表紙

目次 ◆書評・紹介 ◆本の紹介
簡単で別な姿の世界、を歌えないなら、字を書く
終わりに ◆おすすめメディア[PDF]


◆岸 政彦×立岩 真也 2018/06/30 「ふつうのことを、ひとつずつ考える」
 於:スタンダードブックストア,大阪・心斎橋 http://www.standardbookstore.com/

◆2018/04/25 「何がおもしろうて読むか書くか 第5回」,『Chio通信』5:(『Chio』119号別冊)

◆2018/01/01 「今年の執筆予定」,『出版ニュース』2018-1 http://www.snews.net/

https://www.shin-yo-sha.co.jp/series/yorimichipensees.htm

『人間の条件――そんなものない』 2010/08/16 よりみちパン!セ,392p. ISBN-10: 4652078552 ISBN-13: 978-4652078556 1500+ [amazon][kinokuniya] ※


 
>TOP

 ◆目次

■■ 簡単で別な姿の世界、を歌えないなら、字を書く(↓)

■■序 

 ■1 なにが書いてあるか
 ■2 なぜそんなことを

■■T できなくてなんだ

■■T できなくてなんだ

 ■1 できることはよい
 ■2 できないことがよいことでもあること
 ■3 だが勝手に持ち上げられたら迷惑であること
 ■4 自分でしない方が楽なことがある
 ■5 代わってもらえない場合
 ■6 他人がいてしまうこと
 ■7 他人は信用できない、から自分で
 ■[補] 民主主義
 ■8 たしかにできないと困る、のだが
 ■9 以前から足りていて、そして楽になっている

■■U ならどうならよいか・1

 ■1 一人ひとりが自分の分という案
 ■2 苦楽の公平はありだと人は思っている

■■V しかしこの世の仕組み――私たちの社会は変だ

 ■1 きまりA:私の作ったものが私のもの/価値B:私がすることできることが私
 ■2 そのことが気になったこと
 ■3 同じにできるようにはならないし、できたからどうというものでもない
 ■4 どうということではないという気持ちをもらったこと
 ■5 「学問」でないものからもらったこと
 ■6 私の作ったものが私のものであるが正しい、理由はない

■■W でも社会はそうじゃないかという話

 ■1 人がそうなるならそうなるという話
 ■2 関係が人を決めるという話
 ■3 ならまず社会を変えてしまえばよいという話
 ■4 順番に、小分けにして、考えてみようと思ったこと

■■X 人は違うものを信じている

 ■1 人は違うものを信じている
 ■2 他者がいた方がよいと思っている
 ■3 たんに私は生きたいと思っている
 ■4 譲れないもののために分けられる

■■Y 差は仕方がない、必要だというお話について

 ■1 そうなってしまうというお話の繰り返し
 ■2 これできまりという答はない、が
 ■3 自然はそうなっているという話
 ■4 都合よく自然をもってきてしまう

■■Z 「機会の平等」というお話がいけてない話

 ■1 差は縮まるという話
 ■2 それなりのことはなされ外堀が埋められる
 ■3 しかしそれでも
 ■4 学校の話・続
 ■5 より「深い」ところに差があるという話
 ■6 で、どうするのか?

■■[ むしろ差は大きくなる

 ■1 差は大きくなる
 ■2 「貧困」の再浮上
 ■3 多くの人を相手にできる商売
 ■4 身体系の商売の一部
 ■5 作り手を限るきまり

■■\ 文句の言い方

 ■1 このままでよい・対・いやよくない
 ■2 搾取?
 ■3 「最低限」を保障でよくはないか、について
 ■4 貧乏の証明問題

■■] 世界の分け方

 ■1 世界を分ける
 ■2 人数で割ってしまえ、という案
 ■3 A:苦労には報いる+人数割り 〜同じだけ働いて同じだけ受けとるという案
 ■4 苦労した分よけいに受けとるという案
 ■5 なかなかそうもいかない→B
 ■6 税を使ってBをAに近づけるという方法

■■XI 違いへの応じ方

 ■1 同じから始めることについての復習
 ■2 違うからこそまず「総額」を同じにすること
 ■3 必要なものが違うとき
 ■4 「ほしいだけ」はなしか
 ■5 経済学が言うことは似ているようで全然違う
 ■6 ありなこともある

■■XII 材料も仕事も分ける

 ■1 お金を分けるだけでよいか
 ■2 材料(知識含む)を分ける
 ■3 人は余る、それはわるいことではない
 ■4 生産を増やすという方法はあまりうまくいかない
 ■5 再び、人は足りないのか多いのか
 ■6 仕事を分ける

■■ 終わりに

 ■ 本の紹介
 ■ 予告

■■ 補
 ■ 補・1 教科書に書いたこと
 ・少子高齢化は「大変」か
 ・政治は何をやるべきか
 ・何を、どう配分するか
 ・世界は世界を救えるか
 ■ 補・2 三人のひとと話してみた
 ・「できる」ことは「人間の価値」ではない――社納葉子さんと
 ・明るくないけど、変えることは不可能じゃない――山田真さん
 ・それでも世の中は回っていく――岡崎勝さんと
 ・

■■ 終わりに(↓)


 
>TOP

簡単で別な姿の世界、を歌えないなら、字を書く

 二〇一〇年に二十歳になった子がいて、質問したら、RCサクセション・忌野清志郎といったあたりはあまり聴かないと言う。だから、中学生以上はどうぞ、というこのシリーズの本に書いてもだめかなとは思いつつ、書くのだが、この本を仕上げねばと仕事をしていた二〇一〇年の五月二日は清志郎(一九五一年生まれ)の一周忌の日で、FMで一日中彼の歌をやっていて、すくなくともそれから数日、はまってしまった。ユーチューブをそれまでほとんど使ったことのない私は、「スローバラード」(一九七六年)の各種ライブ版やらいくつかの種類のを、そして、それまで聴いたことのない曲やら含めて、ずっと聴きながら、この本の原稿をなんとか仕上げようとしてきたのだ。
 じつは彼のものをそう聴いてきたわけではない。むしろ「洋もの」を聴くことが多くて、それは原稿仕事をしながら音をかけているので、英語の歌詞だと頭に入らなくてよいという事情もあったように思う――おかげで、かどうなのか、英語を私は言語としてまるで認識できないようになってしまっている。そしてここ長くは「歌もの」を聴くことも少なかった。のだが、数日は清志郎を聴いていた。
 なんでこんなことをここに書いているかは、この本のV(95ページ〜)を読んでもらうと少しわかってもらえるかもしれない。その歌は、なにか新規なというよりは、ものすごく正統なコード進行とメロディーと、そしてものすごく短い歌詞の歌で、しかし、他の数あるまともな歌たちもまたそうであるように、あるいは歌でない様々なものたちもまたそうであるように、それだけでよいのだ、ほんとうは。
 でも私は字を書いている。なんで、そしてなにを書いてきたのか、書いているのか。この本では、他に書いてないこともいくらか混ぜながらそんなことを少し書いてみた。

 一人で書いた三つめの本の副題が「簡単で別な姿の世界」という(二〇〇四年)。本題は『自由の平等』というすごくべたな題なのだが、その表紙はひと工夫したつもりで、この二つの題を『自由の平等―簡単で別な姿の世界』と普通にならべて読むこともできるのだが、「自由の簡単な姿」「平等で別の世界」と読むこともできる。

 そんなことを考えていて、書いている。
 なんでそんなことをわざわざという気もする。けれども、書いた方がよいのだろうと思うところもあって、書いている。
 そして、歌うならともかく、字を書くなら、退屈でも、長くなっても、順番どおりに書こうと思ってきた。それで、まわりくどいとか、ぐねぐねしているとか、私の書きものの評判はさんざんなのだ。けれどもそれは仕方がないと居直ることにした。短く言えることや言葉もいらないようなことは清志郎のような人に歌ってもらったらよい。私(たち)はそのずっと後にいて、退屈な、でも必要だとは思う仕事をする。そういうことだろうと思う。
 それでもこの本を、今までのものに比べてぐねぐねしないように、書こうと思った。ただ部分的には、ちかごろは大人の間でもしないような話が混ざっていて、今的には普通でない話もあることはある。てきとうに飛ばしてもらってもよい。でも、基本的には、むだなことは書いてないはずだ。
 本書(=この本)は、ウェブ連載「人間の条件」がもとになっている。その連載名はもらったものだ。すごい題だなと思ったのだが、そのまま連載は始まった。本にする時にはぜんぜん違った題にと思ったのだが、それで行きますと言われ、怖じ気づきはしたが、受け入れ、副題をつけて、使わせていただくことにした。本にするにあたり、かなり大幅な加筆、順番の入れ替えなどを行なった。
 連載の最初は学校の話をしていたのだが、その部分などはそっくり使っていない。また、もっと「具体的」な話をしたいとも考える。どこかで連載を続けてさせてもらうと続篇になるかもだ。つきましては、わからないとか言われる、その何がわからないのか私はわかりたい。ので、返事はできないとしても、tae01303@nifty.ne.jp(立岩)まで連絡をください。読ませていただきます。
 視覚障害などで活字版が不便な人にこの本のテキスト・ファイルを提供します。同じアドレスまで連絡をください。

 ほぼ以上が初版の始まり。その後その本は、数奇な運命を辿りった。そのことは「終わりに」(●ページ)に書く。また出してもらえることになって、それでついでだから、と少し加えて、第二版とすることにした。そのこともそこに書いておく。
 総ルビ付きの「よりみちパン!セ」だが、この本は、じつは、しばらく人生やってからの方がよいのではと思う。「それまでの人生」がないと、「何でこんなことをやっているんだろう、この人は?」となるかもだ。
 ただ一つ、「T できなくてなんだ」そしてU辺りまでは、社会を長く生きていないとわからない部品も出てこない。誰も自分が見知っている範囲でわかる部分だ。また、「自分でできる」のがどのぐらいよいか、そんなによくもないかについて、その全体を書いた本は、私の他の本にも、世の中にも他にないと思う。私もそうだったが、「自分のことは自分でしなさい」と毎日言われているのだから、「なんで?」を考えるために、まずここを読んでもらうのがよいと思う。
 あとの部分は、私がこれまでいろいろな本で書いてきたことを繰り返している部分も多い。ただ、そのいろいろな本の数が妙に多いので(→「本の紹介」、●ページ)、まず一つならこの本はありかと思う。文庫本になったものを除くと、私の他の本より安くもある。紙の質のせいか、軽くもある。絵がある。よいと思う。


 
>TOP

本の紹介

□本の紹介(〜二〇一〇)

 この本に書いたことは、だいたいこれまでに私が書いた本に書いたことではある。依頼されて一つの章を担当したといった本は別にして、単著(一人で書いた本)と共著(著者が列挙されている中に私もいる本)として、本書初版以前、以下がある。

 一九九〇年 安積純子・尾中文哉・岡原正幸・立岩
       『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学』(藤原書店)
 一九九五年 『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 増補改訂版』(同前)
 一九九七年 『私的所有論』(勁草書房)△412
 二〇〇〇年 『弱くある自由へ――自己決定・介護・生死の技術』(青土社)
 二〇〇四年 『自由の平等――簡単で別な姿の世界』(岩波書店)
 二〇〇四年 『ALS――不動の身体と息する機械』(医学書院)
 二〇〇六年 『希望について』(青土社)
 二〇〇六年 稲葉振一郎・立岩『所有と国家のゆくえ』(NHKブックス)
 二〇〇八年 『良い死』(筑摩書房)
 二〇〇八年 稲場雅紀・山田真・立岩『流儀――アフリカと世界に向かい我が邦の来し方を振り返り今後を考える二つの対話』(生活書院)
 二〇〇九年 立岩・岡本厚・尾藤廣喜『生存権――いまを生きるあなたに』(同成社)
 二〇〇九年 『唯の生』(筑摩書房)
 二〇〇九年 立岩・村上慎司・橋口昌治『税を直す』(青土社)
 二〇一〇年 立岩・齊藤拓『ベーシックインカム――分配する最小国家の可能性』(青土社)△413

 私はごく普通のことを普通に書いているつもりなのだが、どうもそのようには受け取ってもらえず、面倒なことを書いている人だと思われていて、残念だ。それでも一九九〇年代のものについては、そう言われるのもわからないでもないところがある。けれどそれらも含め、たしかに単純であるかもしれないが私にはどうにも理解できないことが書いてある本やなにか――たくさんある――よりは、ましなことが書いてあると思う。読んでいただければと思う。なお、すべてについて当方のホームページhttp://www.arsvi.com/ts/0.htm(↑「立岩真也」で検索)に目次などがある。多くについては私の方から直接にお送りすることもできる。
 これからこの社会はこういうことでいきましょう、といったことを私が列挙しているのは、『自由の平等』と、稲葉さんとの対談をまとめた『所有と国家のゆくえ』。それらに並べた一つひとつの項目について、考えて書いていこうと思っている。
 『生の技法』と『私的所有論』は、昔話をしながら書いた本書III(85ページ〜)、IV(111ページ〜)、V(133ページ〜)に出てくる。ただし『生の技法』に関係したすこし長い話はまた別の本ですることになるだろう。
 「自己決定」について、そして後の本でも書くことになる「安楽死」についての章のある、一人で書いた本では二冊めの『弱くある自由へ』。その後半三分の一は、介助(介護)についての章「遠離・遭遇――介助について」。「ケア」とかいうとすぐ「ふれあい」とか言われる。べつに「ふれあい」はきらいではないのだが、しかし他にも言うことがあるだろう。仕掛け・仕組みのことも含め、まっとうなことをちゃんと書いたと自分的には思っている。
 『自由の平等』。これも、これがわかりにくいなどと言われると困ってしまう本。各章を順番にでなくてもよく、何ページかでも順番通りに読んでもらえば、はしごを外したような場所はないはずだから読んでもらえればわかるはず。忘れていたのだが、第五章は「機会の平等のリベラリズムの限界」だった。本書VII「「機会の平等」というお話がいけてない話」(167ページ〜)がもう少し詳しく書いてあるはず。
 『ALS』は、珍しく書かれたものを読んで書いた本。といっても「学術的」な本ではなく、ALS(筋萎縮性側索硬化症)というものになってしまった人たちが書いたものを集めて、並べて、身体がとことん動かなくなるっていうことがどんなことだろうかとか、だから死にたいって人になにか言えることがあるのだろうかなどと思ったりしながら、書いた。
 『良い死』『唯の生』は、その「安楽死」「尊厳死」の話の続きということになる。私が死ぬのは、自分が決めたことであり、自然なことであり、そして家族他の人々のためでもある、ならば文句がない、か。文句があるので、書いた。これまでにこの主題で出ている本たちの中では、考えるべきことは考えて書いている本になっているはずだ。本書(=「よりみちパン!セ」シリーズのこの本)に記した「この世の仕組み」があって、それで人は死ぬことになるのだとわかってもらえると思う。また、V「人は違うものを信じている」(133ページ〜)と『良い死』の第二章「自然な死、の代わりの自然の受領としての生」とは対応している。『唯の生』の第三章「有限でもあるから控えることについて――その時代に起こったこと」は、ここ三十年ほどの間に、日本で起こったことについて書いている。
 『希望について』は、『弱くある自由へ』に続いて、青土社から出してもらった二冊めの本。天下国家/政治のこと/境界について/不足について/働くということ…。硬軟いろいろではあるが、新聞に書いた千字ぐらいの文章も収録している。それがわからん、ということはないだろうと思う。ALSだとか安楽死だとかについて書いた短い文章は大学や高校の国語や小論文の入試問題に幾度か使われ△416 ている。自分で答を書いてみたことはないが。
 『流儀』は、あるまじきことに、あまり売れてないのだそうだが、読んでみるととてもおもしろい本。アフリカ日本協議会で働いている稲場雅紀さんへのインタビューと、東京の八王子で小児科医をしている山田真さんへのインタビュー。稲場インタビューでは、そんなにアフリカが注目されないこの国でどうやって「勝っていくのか」について聞いたり、話したりした。山田インタビューは、頼んで、基本、昔話をしてもらった。そしてそこに本文と同じぐらいの量の注をつけた。本書ではIII(85ページ〜)、IV(111ページ〜)あたりにすこし書いた私の昔話のその前の時代から山田さんはいろいろとやってきた。ほめ称えなくてもよいから、知っておいた方がよいことがたくさんある。
 『生存権』は、編集者(出版社などで働き、本や雑誌の企画を立て、本や雑誌を作る仕事をする人のことで、本の「編者」とはまた違う)からインタビューを受け、しばらく音沙汰がなかったのだが、いつのまにかできて、できてから知ったような本。日本国憲法二十五条(他)に書いてある「生存権」についての三つのインタビューが並んでいて、私は、本書では、 IX「文句の言い方」の[3]「 「最低限」を保障でよくは△417 ないか、について」(218ページ〜)、[4]「貧乏の証明問題」(221ページ〜)に書いたようなことを話している。(本書[補・3]●ページに収録)
 どうやって、どのような具合に、社会にあるお金を使うか。『税を直す』と『ベーシックインカム』はそのことに関わる。この国(日本国)は、何十年もかけてお金のあるところからお金をとってこなくなってきた(税の累進性を緩めてきた)国なのだが、『税を直す』ではその時に、つまり税を低くしないとお金のある人が働く気がなくなるといったことがさんざん言われたりしたこと、けれどもそれはけっこう怪しい話であったこと等を書いた。またこの本では橋口昌治さんが貧困・格差についてここのところたくさん出された本を要領よく紹介してくれている。ここだけでもこの本を手もとにおいて置く価値はある。
 そして『ベーシックインカム』では、誰にでも、無条件で、同一額を支給するという、ベーシックインカムという考え方について検討した。ただ、この考え方についていろいろな人が言っていることを紹介したりするのは共著者の齊藤拓さんにまかせて、私は、すこし基本的なこと、たとえば「労働の義務」のことを考えようと思って、書いた。それとともに本書X「世界の分け方」(227ページ〜)で書いたこと△418 を、『税を直す』では第一部の第一章「分配のために税を使う」で、『ベーシックインカム』ではやはり第一部の第一章「此の世の分け方」でもうすこし詳しく書いている。言いたいことははっきりしている。

□本の紹介(2010〜)

 二〇一〇年 『人間の条件――そんなものない』(理論社)
 二〇一一年 立岩・村上潔『家族性分業論前哨』(生活書院)
 二〇一二年 立岩・堀田義太郎『差異と平等――障害とケア/有償と無償』(青土社)
 二〇一二年 立岩・有馬斉『生死の語り行い・1――尊厳死法案・抵抗・生命倫理学』(生活書院)
 二〇一二年 安積純子・尾中文哉・岡原正幸・立岩『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版』(生活書院)
 二〇一三年 『私的所有論 第2版』(生活書院)
 二〇一三年 『造反有理――精神医療現代史へ』(青土社)
 二〇一四年 『自閉症連続体の時代』(みすず書房)
 二〇一五年 早川一光・立岩・西沢いづみ『わらじ医者の来た道――民主的医療現代史』(青土社)
 二〇一五年 『精神病院体制の終わり――認知症の時代に』(青土社)
 二〇一六年 横田弘・立岩・臼井正樹『われらは愛と正義を否定する――脳性マヒ者 横田弘と「青い芝」』(生活書院)
 二〇一六年 On Private Property, English Version(Kyoto Books)
 二〇一七年 立岩・杉田俊介『相模原障害者殺傷事件――優生思想とヘイトクライム』(青土社)
 二〇一七年 『生死の語り行い・2――私の良い死を見つめる本 etc.』(Kyoto Books)

 第二版以前には以上が出ている。解説は略す。『生の技法』『ALS』『唯の生』『流儀』等もそうだが(じつは『税を直す』等も)「現代史」に関わる本が多くなっている。とくに本書に関係するのは『差異と平等』。『相模原障害者殺傷事件』にも本書に記した場所から進め、という思いがある。そして最もおすすめは『私的所有論』英語版+文庫判第2版。百年か経ったらまともに読まれるかもしれない。

On Private Property, English Version 立岩真也『生死の語り行い・2――私の良い死を見つめる本 etc.』表紙 立岩真也・杉田俊介『相模原障害者殺傷事件――優生思想とヘイトクライム』表紙 立命館大学生存学研究センター編『生存学の企て――障老病異と共に暮らす世界へ』・表紙 横田弘・立岩真也・>臼井正樹『われらは愛と正義を否定する――脳性マヒ者 横田弘と「青い芝」』表紙 『精神病院体制の終わり――認知症の時代に』表紙 『わらじ医者の来た道――民主的医療現代史』表紙 『自閉症連続体の時代』表紙 『造反有理――精神医療現代史へ』表紙 『私的所有論  第2版』表紙 『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版』表紙 立岩真也・有馬斉『生死の語り行い・1』表紙 『家族性分業論前哨』』表紙 『差異と平等――障害とケア/有償と無償』表紙 『弱くある自由へ』表紙 立岩真也『自由の平等』表紙 立岩真也『ALS――不動の身体と息する機械』表紙 立岩真也『希望について』表紙 立岩真也『良い死』表紙 立岩真也『唯の生』表紙 『流儀』 (Ways)表紙 生存権 『税を直す』表紙 『ベーシックインカム――分配する最小国家の可能性』表紙 立岩真也『人間の条件――そんなものない』表紙 『所有と国家のゆくえ』表紙 『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学』 『私的所有論』

[表紙写真クリックで紹介頁へ]



 
>TOP

終わりに

 編集者の清水檀さんから「よりみちパン!セ」のシリーズの一冊をという申し出をいただき、しかし時間はないし、どうせさぼるだろうし、では、このシリーズ当時を出していた理論社のウェブサイトに連載を書いて、それをまとめて本にすればなんとかなるかということになった。それで二〇〇六年の一月「人間の条件」というおそろしいタイトルの連載が始まった。途中で休んでしまったりして、二〇一〇年になってしまい、二十七回めを書いたあたりでとにかくまとめねばということになって、まとめてみたら、いろいろ書かねばということがまた出てきてしまったりして、また書き足したりということになった。そして、二〇一〇年の八月十六日、一九六〇年の同じ月日に生まれた著者の誕生日に出版された。

 ただその理論社、本が八月に出て、その半年後に印税が入ることになっていたその間に民事再生生法適用、ということになった。それで単価は安いものの一万部と私の本としては破格に多い初刷の数で、たくさん印税が入るはず、のところ、まったくなし、になり、さらに本は出せなくなった。その後、イースト・プレスという出版社からいったん再刊されたが、諸般の事情あり、それも出せなくなるという不幸な経緯を辿った。その頃(&その年から約六年)心身がよろしくなかったのはそれとは関係がない。ただ、清志郎は長らく聞いていない。

 そして時が経ち、本書、というか「よりみちパン!セ」シリーズが今度は新曜社で再刊・再開されることになった。それでついでだから、と少し加筆して、第二版(増補新版)とすることにした。といっても、イラストとルビがきっちり入った本体はほぼまったくそのままということで、二〇〇九年に出版された『生存権――いまを生きるあなたに』に収録されていた「「目指すは最低限度」じゃないでしょう?」を[補・3]として加えた(二段組ということもありここは総ルビではない)
。この出版の経緯もまた不思議であったこと等はその冒頭で説明している。他には、初版の後に出た本のリストを置いたぐらいだ。だから第二版といっても、『私的所有論』(現在第二版)や『生の技法』(現在第三版)のような大きな増補をしたのではない。

 私のこれからのつもりについて簡単に。「本の紹介」にあげた『自由の平等』『ALS』は第二版を用意したいと思っている。二〇〇五年から『現代思想』での連載を続けさせてもらっていて、そこから七冊ほどの本ができたが、まだ半分以上は本になっていない。そこで「生の現代のために」という続きものをここしばらくしていた、それとその後に書いている部分とを、理論篇・歴史篇(の1)という具合に仕立てなおして、まず二〇一八年に二冊の本にする。

 また本書の本篇の最後XIIに書いたことは、一つに、「とくに人間は足りている」という話。このことをかなりの回数いろいろなところで書いているのだが、なかなか信じてもらえない。誰か数が数えられ、お金の計算ができるような人の助けを借りてになるか、あまり長くない本を出したいと思っている。もう一つ、「材料(知識含む)を分ける」というのは「資本」の所有をどうするかということでもあって、これは普通の意味での分配論とはまた少し異なる「体制論」にもなる。「そのうちなにか書きたい」と書いた(99ページ)それを、そのうち書ければと思う。このごろ時々呟いており、一度さきの『現代思想』連載でも書いたことのある「素朴唯物論を支持する」という話は、その二つともに関わる。

 そして、いま研究費をもらって「病者障害者運動史研究」というものをやっているのだが(この語で検索すると出てきます)、その関係。例えば、二十世紀の偉人として横塚晃一と高橋修という人をあげた(127ページ)。横塚についてはいくつか既に書いたものがあるが、高橋についても本を作りたいと思う。そういうもので出すべきものがたくさんあって、誰かお願いと長く願ってきているのだが、なかなかだ。協力してくれる人とともに、結局私自身も仕事をしないとならないようだ。
 「歌うならともかく、字を書くなら、退屈でも、長くなっても、順番どおりに」と本書の冒頭に述べた(14ページ)。それは私の好き嫌いと別に、仕方なく求められているものだから、続けられる限りは続けていく。ただ、なかなか読んでもらえない。だから、新書など短いものの割合を増やしていこうとも思っている。
 こうして、非力(無能力)ゆえ困ることはあるが、書く主題・題材には困らない。「社会の部品や部品の組み合わさり具合を、一つひとつ、一つひとつはごくごく当たり前に、順番に」(129ページ)見て、考えていければと思っている。それを私はおもしろいと思うのだが、そんな人がもっといてくれると、なおうれしい。




 
>TOP

書評・紹介・言及

◆2018/07/01 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1013356060168544256
 「「ずっと以前、かなり長いこと(大学院に入ったのが一九八三年、常勤の仕事にありついたのが九三年)私は、予備校(河合塾)の講師やら入試問題の作成やら採点やらで稼いでいた。笑われるのだが、科目は「現代文」だった。…」→http://www.arsvi.com/ts/20140022.htm 昨日もこのねたをすこしやってしまった。」
 ▽権藤 千恵@chiegondo
 「立岩先生の現代文の授業、学部開講でもいいから開講されたら絶対受講するなあー。めちゃめちゃロックな授業じゃん絶対。」

◆2018/07/01 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1013346951218130944
 「「そして私自身も、普通のことを普通にやっていくことにした。…切り捨てて省力化して、さぼるところはさぼってきた。だから効率的に、かつだいぶ長くやってきたはずだが、その狭い範囲内での仕事でさえすこしも終わらない。」「『社会が現れるとき』拾遺」4→http://www.arsvi.com/ts/20182510.htm
 ▽ゆうこ@2lW33
 「大阪、岸政彦さん立岩真也さんのトーク。
「やらないことを選ぶこと。一生分の課題がここにある」「書くことは過去の自分に落とし前をつけること」ふつうの人の生きづらさのなか生きることについて。ふつうのことをていねいに考えること。思考スッキリした。こんないい日をありがとうございます。」

◆2018/06/29 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1012878334265454592
 「関連ツィート、リツィート掲載→「ふつうのことを、ひとつずつ考える」(対談:岸政彦・立岩真也)於:スタンダードブックストア,大阪・心斎橋→http://www.arsvi.com/ts/20180630.htm
 ▽河村書店@consaba
 「【本日】6月30日(土)13:00〜 立岩真也+岸政彦「ふつうのことを、ひとつずつ考える」『増補新版 人間の条件 そんなものない』+『はじめての沖縄』(よりみちパン!セ)刊行記念  スタンダードブックストア心斎橋  http://www.standardbookstore.com/archives/66282764.html #ss954 #radiko #tbsradio #s_info」

◆2018/06/29 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1012835127968190464
 「「歌うならともかく、字を書くなら、退屈でも、長くなっても、順番どおりに書こうと思ってきた。…短く言えることや言葉もいらないようなことは…歌ってもらったらよい。私(たち)はそのずっと後にいて、退屈な、でも必要だとは思う仕事をする。」『人間の条件』→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm
 ▽河村書店@consaba
 「【本日】6月30日(土)13:00〜 立岩真也+岸政彦「ふつうのことを、ひとつずつ考える」『増補新版 人間の条件 そんなものない』+『はじめての沖縄』(よりみちパン!セ)刊行記念  スタンダードブックストア心斎橋  http://www.standardbookstore.com/archives/66282764.html #ss954 #radiko #tbsradio #s_info」

◆2018/06/26 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1011759957543288832
 「「『自由の平等』…わかりにくいなどと言われると困ってしまう…順番通りに読んでもらえば、はしごを外したような場所はないはずだから…わかるはず。…第五章は…本書VII「「機会の平等」というお話がいけてない話」がもう少し詳しく書いてある」(『人間の条件』p.415)→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm
 ▽岸政彦@sociologbook
 「【お知らせ】先端研の裏話満載!?(笑)みんな来てね 『増補版 人間の条件 そんなものない』『はじめての沖縄』刊行記念 立岩真也×岸政彦トークイベント「ふつうのことを、ひとつずつ考える」6月30日(土)13:00スタンダードブックストア心斎橋 http://www.standardbookstore.com/archives…

◆2018/06/26 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1011758783964430337
 「「ごく普通のことを普通に書いている…のだが…面倒なことを書いている人だと思われていて、残念だ。…単純であるかもしれないが私にはどうにも理解できないことが書いてある本やなにか――たくさんある――よりは、ましなことが書いてあると思う。」(『人間の条件』p.414)→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm
 ▽立命館大学生存学研究センター@ritsumei_arsvi
 「本研究センター長の立岩真也さんと運営委員の岸政彦さんのトークイベント 「ふつうのことを、ひとつずつ考える」が6月30日(土)に開催されます。場所はスタンダードブックストア心斎橋カフェ、時間は13時からです。詳細は以下のページをご参照ください。http://www.standardbookstore.com/archives/66282764.html(櫻井)」

◆2018/06/26 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1011756002641760259
 「自分がそういう〔音楽だとかの〕方向でやってもたいしたことができそうにもない、これは確実だった。…どちらでもよいと言われたら派手なところのほうがいいに決まっていると思うが、結果は、こうして毎日椅子に座って字を書く地味な生活をしている。」『人間の条件』p.99→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm
 ▽岸政彦@sociologbook
 「バンドやりましょう@ShinyaTateiwa」

◆2018/06/24 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1011079105154961408
 「『現代思想』目次&いくつかリンク、その号は→http://www.arsvi.com/m/gs2018.htm#02 「事実への信仰――ディテールで現実に抵抗する」(荻上チキ・立岩真也・岸政彦)については→http://www.arsvi.com/ts/20180001.htm ついでに06/30対談於大阪心斎橋スタンダードブックストア→http://www.arsvi.com/ts/20180630.htm
 ▽さかしょう@sakasyou0875
 「>
岸 政彦; 立岩 真也; 荻上 チキ; 大澤 真幸; 宇野 重規. 現代思想 2018年2月号 特集=保守とリベラル――ねじれる対立軸 (Kindle の位置No.2623-2628). 青土社. Kindle 版.」

◆2018/06/20 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1009582410210553857
 「『人間の条件』(新曜社)紹介・広告・言及・書評、160個→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm#r あとだいたい1週間後06/30、立岩真也×岸政彦トークイベント「ふつうのことを、ひとつずつ考える」 於:スタンダードブックストア,大阪・心斎橋→http://www.arsvi.com/ts/20180630.htm

◆2018/06/15 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1007768545852260352
 「ここに本(の頁)へのリンクとか→http://www.arsvi.com/ts/20180630.htm これは予約することなっているよう。明日06/17は入試説明会→http://www.arsvi.com/ts/20180617.htm こちらはむろん予約不要。」
 ▽新曜社@shin_yo_sha
 「岸政彦先生『はじめての沖縄』そして立岩たおやか巨匠の『人間の条件 そんなものない』重版が出来上がりました 6月30日(土)13時〜心斎橋スタンダードブックセンターでの両先生の(重版記念?)イベントのご予約をぜひともよろしくお願いいたします!お待ちしておりますすすhttp://www.standardbookstore.com/archives/…

◆2018/06/10 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1006033848482689024
 「『人間の条件』付録「おすすめメディア」3。「Eric Dolphy at the Five Spot, Volume 2 (録音1961)偉すぎてめったに聞かない人ですが、"Aggression"は頭に来てる時とかよいです。」→https://www.youtube.com/watch… →http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm

◆2018/06/05 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1004148998846832640
 「『人間の条件』付録「おすすめメディア」2。「The Rolling Stones のいろいろの中の幾つか。学校に行く前威勢よくなるため聞いていたのがどれだったか特定できませんでした」→『Made in the Shade』(1975)(のB面)等のよう。「Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)」とか→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm

◆2018/06/04 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1003796805799182336
 「立岩真也『人間の条件――そんなものない 増補新版』(新曜社)第2刷では、初版の末尾におまけであった「おすすめメディア」が復活。この本の恥ずかしさついでに(主に)10代の時好きだったものを並べた。先頭は『谷川俊太郎詩集』→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm
 ▽新曜社@shin_yo_sha
 「立岩真也先生『増補新版 人間の条件 そんなものない』 重版になりました!ありがとうございます。増補部分も読みごたえ十分です。どうぞよろしくお願いいたします!(……武満徹とかエリック・ドルフィーとかストーンズとか………)」

◆2018/05/29 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1001645282608668673
 「アマゾンはいつもこんな感じです。オンライン書店だと紀伊國屋書店、honto(丸善・ジュンク堂・文教堂)からも購入できるようにリンクはってあります→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm 立岩真也『人間の条件』(新曜社)」
 ▽権藤 千恵@chiegondo
 「実際は表記よりもうちょい早く発送されると思うんですけど(あと書店にはあると思いますけど)よりみちパン!セの岸先生の本も立岩先生の本もAmazonではすでに待ち状態だったりします(^_^;)」

◆2018/05/28 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1001219486643453952
 「小熊英二『日本という国』→http://www.arsvi.com/b2000/0603oe.htm(旧版) 岸政彦『はじめての沖縄』→http://www.arsvi.com/b2010/1805km.htm 立岩真也『人間の条件――そんなものない』→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm よりみちパン!セシリーズ、(現在は)新曜社刊。」
▽カネイリ ミュージアムショップ 6@kaneiri_museum6
 「#新曜社 から復活した「よりみちパンセ」シリーズ、こちらの3冊が入荷しております! #よりみちパンセ #立岩真也 #小熊英二 #岸政彦 #カネイリミュージアムショップ6 https://ift.tt/2wWf1wF

◆2018/05/24 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/999776357553848320
 「「自分は世俗…に埋もれて生活しているのだが、その自分と違う「無垢」な人たちがいる、ことにする。そしてその人たちをほめることによって、そのような価値を自分が肯定していることを自分や他人たちに示す。…そして自分は日ごろの普通の生活を…」『人間の条件』p.38→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm

◆2018/05/23 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/999567389237829632
 「→『増補新版 人間の条件 そんなものない』+『はじめての沖縄』刊行記念立岩真也×岸政彦トークイベント「ふつうのことを、ひとつずつ考える」2018/06/30 於:スタンダードブックストア,大阪・心斎橋→http://www.arsvi.com/ts/20180630.htm」
 ▽岸政彦@sociologbook
 「たおやか巨匠aka立岩真也先生から『人間の条件─そんなものない』いただきました。増補しすぎやろ(笑)倍ぐらいになっとるわ。2人で大阪でトークイベントもするよ!みんな来てね!」

◆2018/05/23 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/999256804780486656
 「『人間の条件 増補新版』(立岩真也、新曜社)→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm 「加えたのは、まず一つ、はじまりの部分「簡単で別の世界を、を歌えないなら、字を書く」への少しの書き足し。そして一つ、…(私の)「本の紹介」の部分に、二〇一〇年以降の本の追加。そして一つ…」→http://www.arsvi.com/ts/20180055.htm
 ▽リブロ@libro_jp
 「立岩真也『人間の条件 そんなものない』が復活するのはとてもうれしい。癖になる文体と、目が覚める内容。実に魅力的。新曜社、エライ!(本部N)」

◆2018/05/19 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/997842002342436865
 「院生の皆さんには買ってもらえます。創思館4階の書庫はいってまっすぐ、に今は1冊。おおむね2割引。面倒なので500円単位でだいたいやっているので1500円→『人間の条件』→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm」
 ▽権藤 千恵@chiegondo
 「立岩先生のよりみちパン!セの増補復刊の「人間の条件: そんなものない」は立岩先生の居室(書庫)で買えるのだろうか?」

◆2018/05/17 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/997268147492147201
 「続き。「猫の方がよいように思う。それは私の好みであると認めてかまわない。ここで言いたいのは、すくなくとも人ができること、できてしまっていることが、とくによいことであるという理由を私は知らないということである。」(p.36)→「だが…」→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm #人間の条件」

◆2018/05/17 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/997106466363392000
 「「人が観念を有してしまうこと、とくに有限性を知り死という観念を有してしまったことがよいことであると思えないし、それがよいことであるという理由も示してもらったことがない。詩人の長田弘に『ねこに未来はない』…があるが、猫の方がよいように思う」『人間の条件』p36→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm
 ▽岸政彦@sociologbook
 「まだしばらく先の話ですが、私の新しい本のカバー見本ができあがってきました。なんとあの伝説的なシリーズ「よりみちパンセ」復活第一弾として出ます。みなさまお楽しみに。立岩真也『人間の条件──そんなものない』も大幅増補版で出ます!」

◆2018/05/13 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/995897754172903425
 「「本書(=この本)は…ウェブ連載「人間の条件」がもとになっている。たしかそんな連載名を…いただいたのだ。すごい題だなと思ったのだが、そのまま連載は始まった。本にする時にはぜんぜん違った題にと思ったのだが」(p.15)→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm#p #立岩真也 #人間の条件」
 ▽新曜社@shin_yo_sha
 「ありがとうございます!立岩先生のこの堂々たる書名! そんなものない。そう、そんなものない。今回新規の増補部分の読み応えもがっつりです。どうぞよろしくお願いいたします?」

◆2018/05/12 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/995241344695087105
 「そうして製版されたものなので基本本文はそのまま。わずかな誤植をなおす。ルビ「よこつか」→「よこづか」(p.127)「二十世紀の「偉人」は誰かと聞かれたら(聞かれたことはないが)、横塚晃一という人と高橋修という人をあげることにしている」→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm  #立岩真也 #人間の条件」
 ▽テオドラ@DurasienneMd
 「立岩真也さん『増補新版 人間の条件 そんなものない』(よりみちパンセ! 新曜社)
 総ルビ……衝撃です。
 かわいい装画・挿画は100%ORANGE/及川賢治さん。」

◆2018/05/10 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/994866970590875649
 「「この世に起こること…人がすることは総じてろくでもないと考える場合…人がやっていることはだいたいみなわるいことなのだから、できない人、しない人の方が偉いということにもなる。/…経済や政治が語られるような場所ではまず出てこない。けれど」『人間の条件』p.32→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm
 ▽Bird Graphics@birdgraphics
 「E『増補新版 人間の条件―そんなものない』立岩真也https://amzn.to/2jAt8y3
人間にとっての「最低限度」の生活って?憲法二十五条をめぐるインタビュー「健康で文化的な最低限度?」を増補。#本日発売 #お薦め本」

◆2018/05/10 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/994722891961847809
 「「足りている」話は『良い死』第3章「犠牲と不足について」でも→http://www.arsvi.com/ts/2008b1.htm &「誰か数が数えられ、お金の計算ができるような人の助けを借りてになるか、あまり長くない本を出したいと思っている。」(『人間の条件』p.424) #立岩真也」
 ▽新曜社@shin_yo_sha
 「新刊のご案内
 立岩真也著『増補新版 人間の条件 そんなものない』
 「......また本書の本編の最後12に書いたことは、一つに、とくに「人間は足りている」という話。このことをかなりの回数、いろいろなところで書いているのだが、なかなか信じてもらえない」  http://shin-yo-sha.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/p…

◆2018/05/08 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/994053071931166720
 「裏から開くと3枚めにそういうことが書いてありました。『人間の条件 増補新版』→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm  揶われるねたは尽きじ。6月30日心斎橋で岸さんと対談予定。またお知らせします。#人間の条件 #立岩真也」
 ▽岸政彦@sociologbook
 「泣く子も黙る生存学のたおやかな巨匠だったのか……」

◆2018/05/08 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/993994199912538112
 「「「T できなくてなんだ」そしてU辺りまで…「自分でできる」のがどのぐらいよいか、そんなによくもないかについて、その全体を書いた本は、私の他の本にも、世の中にも他にないと思う。…まずここを読んでもらうのがよいと思う。」→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm#p  #立岩真也 #人間の条件 #新曜社」
 ▽版元ドットコム@hanmotocom
 「【会員出版社の新しい本】 増補新版 人間の条件 - 立岩 真也(著/文) | 新曜社」

◆2018/05/07 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/993673296066494464
 「冒頭の「簡単で別な姿の世界、を歌えないなら、字を書く」、後ろの方の「本の紹介」、そして「終わりに」を掲載→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm #というのをやってみる #人間の条件 #立岩真也」
 ▽Bird Graphics@birdgraphics
 「E『増補新版 人間の条件―そんなものない』立岩真也https://amzn.to/2jAt8y3
人間にとっての「最低限度」の生活って?憲法二十五条をめぐるインタビュー「健康で文化的な最低限度?」を増補。#本日発売 #お薦め本」

◆2018/05/06 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/993380014434410497
 「ようやく(いつものように遅かった)アマゾンに表紙写真でました&1冊しか在庫ない(これもいつものことですが)ということは実際にはないです。『人間の条件――そんなものない 増補新版』(立岩真也 2018/05/05 新曜社,432p.)→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm

◆2018/04/26 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/989678429095182337
 「関連情報→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm ネット書店で予約始まったようです。見本昨日到着〜表紙はほぼ変わらず。立岩真也20180505『人間の条件――そんなものない 増補新版』新曜社。」
 ▽じゅうぞう / ymkn@t_juzo13
 「5月にこんなの出るらしい/増補新版 人間の条件: そんなものない 立岩 真也 https://www.amazon.co.jp/dp/4788515644/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_f0x1Ab955M3NW@amazonJPさんから」

◆2018/04/02 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/980959566509654016
 「拙著での拙著宣伝続。「『自由の平等』…順番通りに読んでもらえば、はしごを外したような場所はないはず。…第五章は「機会の平等のリベラリズムの限界」だった。本書〔『人間の条件』〕VII「「機会の平等」というお話がいけてない話」…がもう少し詳しく書いてあるはず」→http://www.arsvi.com/ts/2018b1.htm

◆2018/04/02 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/980758462907863041
 「『人間の条件――そんなものない 第2版』発売(5月、新曜社刊)までに(たぶん)限り、初版のHTML&テキストファイル版販売しています。500円です。→http://www.arsvi.com/ts/2010b2.htm  紙本読んできた人には抵抗感あるかもですが、慣れるとけっこうよいです。」

◆2018/01/14 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/952684219859259392
 「「できる人が多くなければその分できなくてよい人もまた多くいても生きていくことができ、楽ができるのだから、「できる人が増えることはできない私たちにとってもよいことだ、歓迎する」と言うこともできる(cf.立岩[2010])」引いているのは『人間の条件』
http://www.arsvi.com/ts/20182459.htm

◆2016/10/06 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/783909527481573376
 「じつは本屋で売っていけない『人間の条件――そんなものない』唯のテキストファイル版、この10月3つめ発売。400円。悲しい事情は→http://www.arsvi.com/ts/2010b2.htm#e 久しぶりに見たらけっこういい本でした。本一覧→http://www.arsvi.com/ts/sale.htm gumroad使わない人はメールください。」

……

◆2012/07/20 http://taiyoumidori.blog61.fc2.com/blog-entry-349.html

◆2012/03/10 http://1000nens.com/2012/03/%e4%ba%ba%e9%96%93%e3%81%ae%e6%9d%a1%e4%bb%b6/

◆2012/01/31 http://oh-akubi.sblo.jp/article/53384410.html

◆2012/01/04 http://d.hatena.ne.jp/nekohashiru/20120104

◆2011/11/30 http://qqmasa.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/post-a2d7.html

◆2011/11/20 http://book.akahoshitakuya.com/b/4652078552

◆2011/08/27 http://blog.goo.ne.jp/ambient_samurai/e/d4169867448d913a08f741ef03991f8d

◆2011/08/12 http://blog.goo.ne.jp/ambient_samurai/e/ba9bfcba50cbbbeca6faa4064decfe77

◆2011/08/05 http://blog.goo.ne.jp/ambient_samurai/c/c52e565feb0b5c2ab52031f8ee65beb6

◆2011/08/01 http://passion-fruit.blog.so-net.ne.jp/2011-08-01-3

◆2011/07/13 http://twitter.com/#!/tsu91/status/91078438932324352

◆2011/05/22 http://twitter.com/#!/wsary/status/72267488909463553

◆2011/05/13 http://ameblo.jp/kitakawatinotorako/entry-10890194272.html

◆2011/05/01 http://plaza.rakuten.co.jp/gekijyou218/diary/20110501/

◆2011/02/11 http://d.hatena.ne.jp/subekaraku/20110211/p4

◆2011/01/31 http://d.hatena.ne.jp/tkfms/20110131#p1

◆2011/01/29 http://d.hatena.ne.jp/tkfms/20110129#p1

◆2011/01/29 http://twitter.com/TomTomJoad/status/31331456601030656

◆2011/01/12 http://komobunailand.blog10.fc2.com/blog-date-20110112.html

◆2011/01/07 http://chiiki-sapmed.blogspot.com/2011/01/blog-post_07.html

◆2011/01/07 http://twitter.com/papaiya5/status/23165650197291008

◆2011/01/02 http://twitter.com/yoshihiro_abe/status/21389352160460800

◆2010/12/08 http://twitter.com/hahaguma/status/12384025280782337

◆2010/11/25 http://blog.goo.ne.jp/wamgun/e/cc352260c78fa59054e7d961943b3aee

◆2010/11/07 http://twitter.com/akirevolution/status/1092851836391424

◆2010/11/07 http://d.hatena.ne.jp/ortica/20110513/p5

◆2010/11/07 http://twitter.com/fryer_tokyo/status/1054936863350785

◆2010/11/07 今週の本棚・新刊:『人間の条件 そんなものない』=立岩真也・著 (理論社YA新書よりみちパン!セ・1575円)
 毎日新聞 2010年11月7日 東京朝刊
 http://mainichi.jp/enta/book/hondana/news/20101107ddm015070034000c.html
 「『私的所有論』(九七年)以来、何冊もの話題作を世に送ってきた著者だが、いかんせん、文章が入り組んでいて読みにくかった。限定句が多く、論理をたどるのが大変なこともしばしば。ところが、この本は中学生向けという。冒頭には漫画。「立岩先生の本は、分かりにくくて、ぐねぐね」。こんな台詞( せりふ )を受けての本だ。「立岩ワールド」への恰好(かっこう)の案内書かも。
 それにしても、「人間の条件」とは、いかにも重いテーマだ。立岩先生の断、「そんなものない」と。そのことを、一切の妥協もなしに、論理を尽くして説明しきる。「ぐねぐね」感が払拭(ふっしょく)されたとはゆかないけれど、抵抗感が薄れたのは確か。既読の他の作品を、もう一度読み直す気にさせた一冊。(た)」

◆2010/11/01 http://twitter.com/ICC55052/status/29356541724

◆2010/10/23 http://twitter.com/gen_genya/status/28681901648

◆2010/10/23 http://twitter.com/KARAIMOBOOKS/status/28487455796

◆2010/10/23 http://twitter.com/ugasu/status/28524739764

◆2010/10/22 http://d.hatena.ne.jp/kimashita/20101022/1287759945

◆2010/10/18 http://mainichi.jp/area/kagawa/letter/news/20101018ddlk37070384000c.html

立岩 真也 2010/10/15 「正義は語られた方がよいのだがどんな具合に語られているのだろう」,『週刊金曜日』819:26-27

◆2010/10/15 http://twitter.com/KARAIMOBOOKS/status/27408063131

◆2010/10/15 http://twitter.com/yowayowa/status/27391492639

◆2010/10/12 http://blog.goo.ne.jp/wamgun/e/6062d8c41addbadfe23bae17c9a4919a

◆2010/10/10 http://twitter.com/mxnishi/status/26917912709

◆2010/10/09 http://blog.goo.ne.jp/wamgun/e/e7c34efac14e13b426ceffe47a8cbf72

◆2010/10/09 http://twitter.com/silly_fish/status/26814134596
◆2010/10/07 http://twitter.com/kenichiHesse/status/26642154697
◆2010/10/07 http://twitter.com/aquamosh_natsu/status/26624250007
◆2010/10/07 http://twitter.com/aquamosh_natsu/status/26623663771
◆2010/10/07 http://twitter.com/yomisuke/status/26608371238
◆2010/10/07 http://twitter.com/akirevolution/status/26605759402
◆2010/10/07 http://twitter.com/myzkyss/status/26601418519
◆2010/10/06 http://twitter.com/akirevolution/status/26605759402
◆2010/10/06 http://twitter.com/Carubo35/status/26557493856
◆2010/10/06 http://twitter.com/warakoichi/status/26554429082
◆2010/10/06 http://twitter.com/lifegoesontokyo/status/26544880372
◆2010/10/06 http://blog.goo.ne.jp/wamgun/e/70a03af0b68ec972706160184ccc504b
◆2010/10/01 http://d.hatena.ne.jp/yuruyurutei/20101001#1285920670
◆立岩 真也 2010/10/01 「人間の条件?――唯の生の辺りに・6」,『月刊福祉』2010-10
◆立岩 真也 2010/**/**  「人間の条件→そんなものない」 ,『バクバク』(バクバクの会) 2010/08/01の講演の記録
◆2010/09/28 http://sonia.asablo.jp/blog/2010/09/28/5374004
◆2010/09/26 http://blog.goo.ne.jp/wamgun/e/124c0341de6d335cb60b4031cf33d821
◆2010/09/25  http://twitter.com/heartfulmachine/status/25492992950
◆2010/09/24 http://blog.canpan.info/katatsumuri/daily/201009/24
◆2010/09/24 http://twitter.com/takaoknd/status/25359535504
◆2010/09/23 http://chishu.blog.so-net.ne.jp/2010-09-23-1
◆2010/09/23 http://newmoon555.jugem.jp/?day=20100923
◆2010/09/22 http://we23randoku.blog77.fc2.com/blog-entry-1529.html
◆2010/09/22 http://chishu.blog.so-net.ne.jp/archive/20100922
◆2010/09/18 http://www.libro.jp/m/recommend/2010/09/001383.php
◆2010/09/17 http://sbb.flop.jp/2010/09/
◆2010/09/17 http://rakuhoku.blog87.fc2.com/blog-entry-622.html
◆2010/09/15 http://twitter.com/yoshida45/status/24487018123
◆2010/09/13 http://twitter.com/takakedo/status/24367384791
◆2010/09/13 http://twitter.com/anhebonia/status/24344467582
◆2010/09/11 http://twitter.com/teikeido/status/24186365292
◆2010/09/11 http://d.hatena.ne.jp/sociologist/20100911
◆2010/09/10 http://twitter.com/daiota/status/24105111643
◆2010/09/08 http://osaka-ikuseikai.or.jp/sonota/file/vector/vector143.pdf
◆2010/09/07 http://blog.canpan.info/ikuseikaiosaka/archive/181
◆2010/09/07 http://blog.canpan.info/ikuseikaiosaka/daily/201009/07
◆片岡 義博 2010/09/06 「現代の「正しさ」を疑うレッスン」(共同通信配信)
 『東奥日報』 http://www.toonippo.co.jp/news-kyo/entertainment/20100906010003211.asp
 『琉球新報』2010-09-06 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-167263-storytopic-142.html
 『神戸新聞』 http://www.kobe-np.co.jp/knews/book/0003404253.shtml
 『信州 Live on』 http://www.shinshu-liveon.jp/www/topics/node_164079
 『47CLUB』 http://flat.kahoku.co.jp/u/bookreview/?y=2010&m=09&d=6&ca1=
 『47NEWS』 http://www.47news.jp/topics/entertainment/2010/09/post_3366.php
 『fu+』 http://www.fukuishimbun.co.jp/fu/000_news/detail.php?page=article&storyid=5710
 『岐阜新聞』 http://www.gifu-np.co.jp/news/zenkoku/entertainment-culture/books/EN20100906010003211204591A.shtml
 『福島民報』 http://town.sanyo.oni.co.jp/news-k/d/2010090601000321
 「できることはよいことか、という問いから本書は出発する。
 この社会では、できると得をする。ここから能力主義というテーマが導かれる。それは障害者差別や老人介護の問題につながる。
 できる人は価値があると見なされる。できなければ価値がないという見方は、尊厳死の論議を呼び、自己決定・自己責任という主題に連なる。
 できる人は対価を多くもらえる。貧困や格差の問題が浮上する。できない人にも最低限の生活をという主張からは、ベーシックインカムやワークシェアリングの話になる。
 さあ、そんなふうに著者は現代社会が直面するテーマを原理的に問い直し、どのレベルで何が問われているのかを腑分けしながら問題のありかを探り出す。そして、世間で正しいと言われていることは必ずしも正しくはないし、当然とされていることは言うほど当然ではないことを解き明かしていく。できることは別によいことではないのだ、と。
 本書の真価は導かれた結論にではなく、むしろそのプロセスにある。読者は著者の千思万考を追いながら「疑う作法」を学び、「思考のレッスン」を受けることになる。
 中学生以上に向けた「よりみちパン!セ」シリーズの1冊なので難しい専門用語はいっさいないが、かなり厚めで(約400ページ!)、著者独特のうねうねした文章に付いていくのはそう簡単ではない。
 一気に読み通そうとすると脳細胞が疲弊する。1日1章、行きつ戻りつゆっくりと読むことをお勧めする。
 (理論社 1500円+税)=片岡義博
片岡義博のプロフィル
 かたおか・よしひろ 1962年生まれ。共同通信社文化部記者を経て2007年フリーに。共著に『明日がわかるキーワード年表』。日本の伝統文化の奥深さに驚嘆する日々。歳とったのかな。たかが本、されど本。そのあわいを楽しむレビューをめざし、いざ! (共同通信)」(全文)
◆2010/09/05 http://kyushu.seikyou.ne.jp/shared/book_ranking/ranking_jinbun.php(10位)
◆2010/09/02 http://favotter.net/status.php?id=22787155129
◆2010/09/01 http://www.lococom.jp/MachicomTownBlogDetail.next?blogseq=180143&miseurl=osteo
◆2010/09/01 http://www.lococom.jp/MachicomTownBlogDetail.next?blogseq=180143&miseurl=osteo
◆2010/09/01 http://d.hatena.ne.jp/x0123456789/20100901
◆2010/09/01 http://lifeforone.exblog.jp/13893386/
◆2010/08/31 http://www.amazon.co.jp/gp/cdp/member-reviews/A2JJQEIXV7U0GB/ref=cm_pdp_rev_title_1?ie=UTF8&sort_by=MostRecentReview
◆2010/08/29 http://twitter.com/anhebonia/status/22425919875
◆2010/08/29 http://twitter.com/beerhole/status/22495873637
◆2010/08/28 http://twitter.com/libro_jp/status/22348148899
◆2010/08/28 http://blog.livedoor.jp/yusuke-kakita/archives/2010-08.html#20100828
◆2010/08/27 http://d.hatena.ne.jp/kkumata/20100827
◆2010/08/26 http://d.hatena.ne.jp/eirene/20100826
◆2010/08/26 http://d.hatena.ne.jp/eirene/20100826/1282803148
◆2010/08/26 http://twitter.com/acoela/status/22162070271
◆2010/08/25 http://askatasuna.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-a906.html
◆2010/08/23 http://twitter.com/yan19821028/statuses/21906048995
◆2010/08/22 http://blog.with2.net/find_item-cache.php?id=128244760400&key=%B3%D8%B9%BB+%B6%B5%B0%E9
◆2010/08/22 http://favotter.net/status.php?id=21675720073
◆2010/08/22 http://ameblo.jp/yoursinger/entry-10626759098.html
◆2010/08/22 http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20100822/p2
◆2010/08/22 http://saruta.exblog.jp/14448058/
◆2010/08/21 http://we23randoku.blog77.fc2.com/blog-entry-1470.html
◆2010/08/21 http://d.hatena.ne.jp/bokosu/20100821
◆2010/08/21 http://www.amazon.co.jp/gp/cdp/member-reviews/A2QTDR59J1LA5G/ref=cm_aya_bb_rev
◆2010/08/21 http://favotter.net/status.php?id=21674673312
◆2010/08/20 http://twitter.com/sobsin/status/21674673312
◆2010/08/20 http://d.hatena.ne.jp/honkinomi/20100820
◆2010/08/20 http://d.hatena.ne.jp/nozomimatsui/20100820
◆2010/08/20 http://twitter.com/sobsin/status/21675720073
◆2010/08/19 http://jane07.blog104.fc2.com/blog-entry-277.html
◆2010/08/19 http://jane07.blog104.fc2.com/blog-date-20100819.html
◆2010/08/19 http://jane07.blog104.fc2.com/blog-entry-277.html
◆2010/08/19 http://twitter.com/asahipress_2hen/status/21571358319
◆2010/08/18 https://twitter.com/suzukisgr/status/21490417539
◆2010/08/18 「人間の条件、そんなものない。」
 『ライター社納葉子のテララ町ぶるーす』 http://www.handworks.jp/leaf/?p=555
◆2010/08/17 http://d.hatena.ne.jp/algreen/20100817/
◆2010/08/16 http://twitter.com/junkuike_jinbun/status/21294923236
◆2010/08/16 http://twitter.com/sasakiatsushi/status/21488264650
◆2010/08/16 http://twitter.com/Ryoko_is/status/21297116769
◆2010/08/10 http://twitter.com/ootsukit/status/20762926817
◆立岩 真也 2010/08/10 「本出ました+余談――人間の条件・31」
 理論社・ウェブマガジン http://www.rironsha.co.jp/special/ningen/no031.html
◆2010/08/10 http://twitter.com/Ryoko_is/status/20770037952
◆2010/08/09 http://twitter.com/ayayasatsuki/status/20702926116
◆2010/08/09 http://www.twaitter.com/UserPages/ShowMessage.aspx?msg=20764202059
◆2010/08/07 http://twitter.com/leikoi/status/20592340511
◆2010/08/03 http://d.hatena.ne.jp/ajisun/20100803#
◆2010/08/01 http://www.lococom.jp/mblist/osteo/180143/
◆立岩 真也 2010/08/01 「障害者運動とそのいのち観」
 バクバクの会結成20周年記念総会「今こそ“いのちを考える”人工呼吸器からつながる未来へ世界へ」,於:東京
◆2010/07/21 http://twitter.com/ryoko_is/status/19071926967
◆2010/07/21 http://twitter.com/morino-kumasan/status/19070243238
◆立岩 真也 2010/07/10 「本出ます――人間の条件・30」
 理論社・ウェブマガジン http://www.rironsha.co.jp/special/ningen/no030.html

※理論社版の時のアマゾンのカスタマーレビュー

◆2011/04/07 中身は硬派
By cabaret voltaire (六甲山系)
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0

同時期に出た『ベーシック・インカムの哲学』の第一部で筆者が展開する議論
が簡潔に記されている。どちらがわかりやすいかは人それぞれ。
補論として収録された高等学校の教科書に寄せたエッセイがいい。
学校では教科を学ぶことの「意味」の自明さが少なくとも建前としては(いや
、最近は教師も本気で信じているかもしれないと感じることもあるが)承認さ
れているが、その前提自体を問いに付す契機となるような内容を含む。じっさ
いに中高生と中身を議論したみたら面白い。周りに中高生がいる方、どう?

◆2011/03/31 「高校生の著者が居眠りをする」の図が良い。
By ゆちょ
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0

本書は著者がこれまで出版してきた本に関する著者自身による解説書という印象。シリーズ自体は子ども向けなのだが、家の子(小4)には読めなかった。ふりがなをふってあるが使われている言葉が難しいとのこと。
一方で、著者の本をこれまで読んできた人間にとっては裏話を聞きながら著者の本をふり返るようで面白かったし、なるほどと思う部分が多かった。

◆2011/02/22 かなりらでぃかる,
By N.K
"自分が生産したものは自分のもの"、"自分がすること出来ることが自分の価値"、みんなあたりまえのように受け入れているけれど、これって正しくないんじゃないのってことを証明しようとしている本。
できること(何かしらの能力)が人の存在価値を決めるのはおかしいっていう議論はよく聞くけど、生産したもの(労働の成果)を本人が受け取ることへの疑問は初めて見ました。
モノが余って働く必要がある人が減るから失業が起こる。消費を刺激して需要を増やすのがセオリーだが、そもそも労働需要がないってことは悪いことなのか。稼ぎがないってことが問題なのであって、労働の必要がなくなるっていうことは自体は良いことなのではないか。というようなことも言っていますが、ホントその通りだと思います。
できない・作れない人達の側に立ったただの理想論とも受け取れますが、この著者は目立つために極論を言っているのではなく、本当に実現を願っているという気持ちが伝わってきました。
こういう姿勢、かっこいいなぁって思います。

◆2010/10/28 「余り者」が勝手に動く(働く)ことの価値,
By halfofheart1980
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0

この本を読んで私がいちばん触発されたのが、主婦とか、学生とか、「就労弱者」とかの、「余っている労働力」の「働き」の問題です。
そもそも、労働力が「余らされている」ということは、「足りている」証拠であり、したがって「余らされている」当人たちが責められる筋合いはないし、その人たちの価値が低いということにはならない、というのはまさにもっともです。
そうすると、問題はそこから先。余らされている人たち(この人たちが「労働者」とみなされていないことはこの場合、損失でも利点でもある、やっかいな問題なのですが)が、どうするかということ。「働きたくないから働いていない」人はその中でそう多くはないでしょう。本当は働いているつもりなのに、そうカウントしてもらえない。好きな仕事を少しずつしていきたいけど、そんな働き方は世間では通用しない。だからしょうがなくその「余らされた」立場にい続けてしまう。そうすると、「余っている労働力」の本来できる/やりたがっている/実はしている「労働」の価値をどう捉えていくのかということになります。家事労働に値段をつけるのが正解なのか? 「非営利」であるべきなのか?、それとも「起業」して稼ぐほうがいいのか? 稼げなかったら誰に保障してもらうのか?――いろいろ問題が出てきます。それを、政策的な視点だけでなく、当事者による「働きの価値づくり」の志向も視野に入れながら、考えていけたらいいな、と(この本を読んで、私個人的に)思いました。
PS. 私は先日、とあるシンポジウムで、「ろくすっぽ働けていない者たちの労働運動」のおもしろさについて話したのですが、国の「福祉的」政策や企業の「良心的配慮」なんかを期待するより先に、どんなかたちであれ働いている人たちが、勝手に集まって勝手に価値を作っていく、必要ならその価値の保障を求めて声を上げる、といったことをやっていくことのほうが先にあるべきで、あるはずだと思い、期待を寄せています。

◆2010/08/31 能力主義の近代社会のむこうに新たな社会の姿を描くために,
かものはしお
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0

 この本を読んで、能力主義への批判とその対案を著者は考えているし考えてきていたのかと素朴に思った。著者は近代社会を能力主義を根本原則とする社会としてみなしている。そしてそのオルタナティブ(「簡単で別な姿の世界」と著者はいう)を提出している。と、いうことは、著者は近代ではない社会のあり方を提示するために物を書いてきたのだ。そのことが、本書を読んでようやくはっきりとわかった気がした。
 著者は、自分の書いていることは障害者運動を含む運動のなかで言われてきたことでもあり、自分は「後衛」としてそれを一つ一つ考えているに過ぎないと述べているけれども、たぶんそれだけではない。原理だけでは世界や社会は作られていないから、具体化するためにさまざまなことを付け加えて考えなければいけないからだ。
 能力主義へのオルタナティブとして著者が考えている方向性は、とりわけ障碍をめぐって端的に現れてくる、できるとかできないとかいう個々人の能力のちがいが、その人の境遇を決定的に規定してしまわない社会である。そして著者は、原理だけではなく手段(分配する対象や税の取り方など)についても、一歩一歩具体的にしていきつつある。でも、まだその世界は姿を完全に現してはいないように思われる。
 著者の言っていることにわかりにくさがあるとすれば、それが我々も著者もまだ暮らしたことのない新たな世界(というか、近代社会のオルタナティブということであれば、それは「世界」ではなく、やはり「社会」ということになるのでは)について、あまり知られていない書き方で書いてあるからであるように思える。本書は、その姿がはっきり現れてくるまでの見取り図としても使うことができるだろう。

◆2010/8/21 じつは「社会学的啓蒙」の書?,
By みけにゃんこ7号 "hwb25586"
9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0

 〈人間の価値と,できる/できないは別〉〈ただ生きているだけでいい〉〈働ける人が働いて,必要な人が取ればいい〉……という著者の主張.そしてそれらの主張を根拠づけている〈私的所有を根拠づけている主張には論理的整合性も正当性もない(だからそんな主張を信じる必要はない)〉〈現状では,分配するための財が足りないというのはウソ(だからそれを口実に再分配を否定するのは誤り)〉……という著者の指摘.それらはじつに〈明快〉であるし,〈適切〉であるし,しかも一貫している.にもかかわらず,著者の書きもの,そして主張は〈わかりにくい〉ともっぱらの評判である.
 本書は「よりみちパン!セ」シリーズの一冊である.そのせいかどうかはわからないが,著者による主張の明快さ・適切さ・一貫性はそのままだが,だいぶ〈わかりやすい〉文章となっている.文体はこれまでの著者の書きものとほとんど変わらない「まわりくどい」「ぐねぐねした」ままにもかかわらず,だ.ならば,著者の主張を〈わかりにくい〉ものにしてきたのは,けっして著者の文章・文体ではない,ということになる.
 本書を一読すれば,著者の主張をわかりにくいものとしてきたのは,われわれにとって相対化できない,しかし実際のところ複数あるうちの一つでしかない〈世界のあたりまえの姿〉なのだということがわかる.そして,そんなものを信じる必要もなければ,別様の世の中のあり方を,構想し作りあげることが可能であることも,わかる.
 その意味で本書は,すぐれて「社会学的啓蒙」の書だといえる(著者や,著者のファンがどのように考えているのかは,わからないが).

■連載についての言及

◆2010/10/07 http://twitter.com/ktomooka/status/26603541469
◆2010/02 http://twilog.org/bokosu/date-100202
◆2010/01/27 http://blog.zaq.ne.jp/spisin/article/1261/
◆2009/02 http://ameblo.jp/sin-cos-tan/entry-10278487122.html
◆2008/08 http://d.hatena.ne.jp/nichiten/200808
◆2007/08 http://d.hatena.ne.jp/gordias/20070825/1187971594
◆2007/02 http://yourchoice.exblog.jp/m2007-02-01/
◆2007/02/14 http://mblog.excite.co.jp/user/yourchoice/entry/detail/?id=4736933
◆2006/08 http://d.hatena.ne.jp/falcon1125/20060808



■入試での使用

◆2022盛岡大学短期大学部入試問題 →2023盛岡大学短期大学部入試問題集
 社納さんのインタビュー
 「それにしても、「自己決定」という……書いてあるようなところがあります。」

□メモ
◇20180319 原稿送付
◇20180329 校正送付(本の紹介)
◇20180331 校正送付(簡単で…)
◇20180331 校正送付(終わりに)
◇20180401 校正送付(補・3)


UP:2018 REV:20180329, 31, 0401, 0507, 11, 24, 20220615
立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa 
TOP HOME (http://www.arsvi.com)