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星加良司『障害とは何か』の2――連載・141

立岩 真也 2018/01/01 『現代思想』45-(2018−01):-
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『現代思想』連載(2005〜)

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※以下の本の一部になりました。

◆立岩 真也 2018 『不如意の身体――病障害とある社会』,青土社



星加良司

■目次

 ■星加規範論の仕組み
 ■不利益の集中
 ■定義としては成立しないが
 ■不利益の集中(複合化・複層化)が肝心とされること
 ■総合評価について
 ■大変さを示すことで要求するのがよいか

■文献→本の文献表

◇Barnes, Colin 1991 "Disabled People in Britain and Discrimination," London: Hurst and Co., in Association with the British Council of Organisations of Disabled People.〈星加108〉
◇―――― 1996 "The Model of Disability: Myths and Misconceptions," Coalition, August: 27-33.〈星加65, 94, 108〉
◇Barnes, Collin, Geof Mercer and Tom Shakespeare, 1999, Exploring Disability: A Sociological Introduction, Cambridge: Polity Press.(=2004,杉野昭博・松波めぐみ・山下幸子訳『ディスアビリティ・スタディーズ──イギリス障害学概論』明石書店)〈23, 108, 142〉
◇Brechin, Ann ; Liddiard, Penny ; Swain, John eds. 1981 Handicap in a Social World, Sevenoaks: Hodder and Stoughton
Cohen, G. A. 1993 "Equality of What? On Welfare, Goods, and Capabilities", Nussbaum and Sen eds.[1993:9-29]
◆Dickens, Charles 1843 A Christmas Carol, http://www.stormfax.com/dickens.htm <188>
◇Finkelstein, Victor, 1980, Attitudes and Disabled People: Issues for Discussion, New York: International Exchange of Information in Rehabilitation.
◇―――― 1981 "To Deny or Not to Deny Disability", Brechin, Liddiard & Swain eds.[1981:34-36]
星加良司 2002 「「障害」の意味付けと障害者のアイデンティティ――「障害」の否定/肯定をめぐって」,『ソシオロゴス』26: 105-20
◇―――― 2003 「『障害の社会モデル』再考――ディスアビリティの解消という戦略の規範性について」,『ソシオロゴス』27: 54-69
◆―――― 20070225 『障害とは何か――ディスアビリティの社会理論に向けて』,生活書院,360p. ISBN-10: 4903690040 ISBN-13: 978-4903690049 3000+ [amazon][kinokuniya] ※ ds [138]
◇―――― 20130830 「社会モデルの分岐点――実践性は諸刃の剣?」,川越・川島・星加編[2013:20-40]
◇飯野由里子・川越敏司・川島聡杉野昭博中根成寿星加良司 2013 「ディスカッション――「社会」に開かれた障害学の可能性」,川越・川島・星加編[2013:131-179]
◇石川准 20021031 「ディスアビリティの削減、インペアメントの変換」,石川・倉本編[2002:17-46]
石川准倉本智明 編 2002 『障害学の主張』、明石書店
◆岩崎晋也 2004 「障害者施策における差別禁止戦略の有効性と限界性」,『社会政策研究』4:51-72
◇川越敏司・川島 聡星加 良司 編 20130830 『障害学のリハビリテーション――障害の社会モデルその射程と限界』,生活書院,192p. ISBN-10: 4865000135 ISBN-13: 978-4865000139 2000+tax [amazon] ※ [138]
川島 聡星加 良司 20130830 「障害学の「リハビリテーション」という企て」,川越・川島・星加編[2013:3-13]
◇Marshall, Thomas Humphrey & Bottomore, Tom 1992 Citizenship and Social Class, London: Pluto Press=1993 岩崎信彦・中村健吾訳『シティズンシップと社会的階級――近現代を総括するマニフェスト』,法律文化社
◆Nozick, Robert 1974 Anarchy, State, and Utopia, New York: Basic Books=1992 嶋津格訳,『アナーキー・国家・ユートピア』,木鐸社〈星加112, 144, 162, 316〉
◆Nussbaum, Martha C. & Sen, Amartya eds. 1993 The Quality of Life, Clarendon Press <329>
Oliver, Michael 1996 Understanding Disability : From Theory to Practice, Macmillan.
Roemer, John E. 1996 Theories of Distributive Justice, Harvard University Press=2001 木谷忍・川本隆史訳『分配的正義の理論――経済学と倫理学の対話』,木鐸社
◆榊原賢二郎 20161110 『社会的包摂と身体――障害者差別禁止法制後の障害定義と異別処遇を巡って』,生活書院,398p. [138]
◆Sen, Amartya 1987 The Standard of Living, Cambridge University Press〈星加142〉
◆―――― 1992 Inequality Reexamined, Clarendon Press=1999 池本幸生・野上裕生・佐藤仁訳,『不平等の再検討――潜在能力と自由』,岩波書店〈星加142, 205〉
◇Stone, Deborah A. 1984 The Disabled State, Temple University Press
◆立岩真也 1997 『私的所有論』、勁草書房16:42:18 [138][139]
◆―――― 1998/02/01 「一九七〇年」、『現代思想』26-2(1998-2):216-233→立岩[2000]
◆―――― 20001023 『弱くある自由へ――自己決定・介護・生死の技術』,青土社
◎―――― 20011225 「できない・と・はたらけない――障害者の労働と雇用の基本問題」、『季刊社会保障研究』37-3:208-217→立岩[2006] [138]
◇―――― 20021025 「ないにこしたことはない、か・1」石川・倉本編[2002:47-87]
◆―――― 20040114 『自由の平等――簡単で別な姿の世界』,岩波書店
◇―――― 20041231 「社会的――言葉の誤用について」,『社会学評論』55-3(219):331-347→立岩[2006:236-281]
◎―――― 20060710 『希望について』、青土社
◇―――― 2007-20175 「もらったものについて・1〜17」、『そよ風のように街に出よう』75:32-36〜91:60-67
◆―――― 20100816 『人間の条件――そんなものない』(2018年に新曜社から第二版刊行予定)
◇―――― 20110520 「障害論」,戸田山・出口編[2011:220-231]* [138]
◆―――― 20120610 「差異とのつきあい方」,立岩・堀田[2012
◆―――― 20130520 『私的所有論 第2版』,生活書院・文庫版 [139]
◇―――― 20140826 『自閉症連続体の時代』,みすず書房,352p. [138][139]
◇―――― 20170731 「障害は近代を保つ部品である、しかし」、東アジア障害学セミナー・報告要旨
◆立岩 真也・堀田 義太郎 2012 『差異と平等――障害とケア/有償と無償』、青土社 [139]
◇立岩 真也・村上 潔 20111205 『家族性分業論前哨』、生活書院,360p.
◇立岩 真也・村上 慎司・橋口 昌治 2009 『税を直す』、青土社
◆立岩 真也・齊藤 拓 2010 『ベーシックインカム――分配する最小国家の可能性』、青土社 [139]
◆立岩 真也 編 201610- 『社会モデル』Kyoto Books
◆立岩 真也・小林 勇人 編 200509 『<障害者自立支援法案>関連資料』,Kyoto Books
◆津田英二 1996  「障害者差別解放過程の理論化のために」,『生涯学習・社会教育学研究』20: 31-9.〈星加152, 153〉
◆遠山真世, 2004a, 「障害者の就業問題と社会モデル――能力をめぐる試論」,『社会政策研究』4: 163-82.〈星加156, 209〉
横塚晃一 1970 「募金活動をふりかえって」、『あゆみ』9、197006→横塚[1981:101]→[2007:121]
◆―――― 19750225 『母よ!殺すな』,すずさわ書店
◆―――― 1981   『母よ!殺すな 増補版』,すずさわ書店,211p. 980 d
◆―――― 20070910 『母よ!殺すな 新版』,生活書院



 「経済的に恵まれない我々に向って集めた金で旅行することが悪いというならば生活保護や年金で結婚し子供をつくるなどということは大変いけないことであり、成人して三十や四十になってもなお親に食わせてもらうのもいけないことになる。生活保護費は税金として強制的に国民から取り上げたものの一部であり、親の働きは本人の働きではないのである。そういうならば我々働けない者は生きていること自体贅沢だということになる。「なにもそこまで言ってやしない」と言うだろう。が、そのそこまでという言葉の中に残忍なまでの差別意識がひそんでいるのに気がつかないのだろうか。もう少し説明するならば「お前達は情けを以て生かすだけは生かしてやるが、基本的人権がどうの、勉強がしたいの趣味を広めたいの、旅行に生きたいのなどと言ってはいかんぞ」ということ、……は…というのもその現われである。私は我々が旅行に行きたいと要求することは経済的に旅行の費用がだせない、又旅行にもあまり行ったことのないCP者の存在を主張し、常識化した差別意識に対してあえて挑戦しているのだと思いながら募金箱を持って街頭に立っていたのである。」(「募金活動をふりかえって」『あゆみ』九号、197006→横塚[1981:101]→[2007:121])


UP:20171105 REV:20171106, 29. 1209
星加良司  ◇社会モデル  ◇障害学  ◇病者障害者運動史研究  ◇立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa 
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