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星加良司『障害とは何か』の1の03

「身体の現代」計画補足・445

立岩 真也 2017/12/01
https://www.facebook.com/ritsumeiarsvi/1983949311872046

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立岩真也編『社会モデル』表紙   星加良司『障害とは何か――ディスアビリティの社会理論に向けて』表紙   『現代思想』2017年12月号 特集:人新世――地質年代が示す人類と地球の未来・表紙   榊原賢二郎『社会的包摂と身体――障害者差別禁止法制後の障害定義と異別処遇を巡って』表紙

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 「星加良司『障害とは何か』の1」を分載中(連載・第140回)。が、全部を紹介することはない。
 『現代思想』2017年12月号の特集は「人新世――地質年代が示す人類と地球の未来」
http://www.arsvi.com/m/gs2017.htm#12
買ってください。ただ、立岩真也編『社会モデル』
http://www.arsvi.com/ts/2016m2.htm
の購入者には、この回の原稿を収録した増補版を無償で後日提供します。またお知らせします。さて分載の第3回。

 「■批判篇の行論
 その本の構成は、もっと整理して簡単なものにできたのではないかと思うのだが、かなり複雑なものになっている。
 まず、T、理論がどのようなものであるべきかその条件が四つあげられる。次にU、現在の理論が三つあげられ、採用できないとされる。次にV、「「社会モデル」的ディスアビリティ理解が基本的に共有している前提」が四つあげられる。次にW、検討すべき主題が三つあげられる。
 これらは、U現在の理論が、それが採用してしまっている前提Vとも関連して、Tの要求を満たしておらず、W大切な問題にうまい解を与えられないことを示す、という順序にはなっている。その限りで話は流れている。ただ、一つひとつを見ていった時には、さらに種々の論点が入り込んでいたり、繰り返しがあったりする。
 おおまかにはここまでが批判篇ということになる。当初、私も一つひとつを検討していったが、それを追うのは読者にとっては面倒だと思う。それは立岩編[2016-]に移す。なによりもとの本を読んでもらうのがよい★04。T〜Wの項目だけ示す。
 T:(1)「解消可能性要求」。説明は略。(2)「同定可能性要求」。「障害者の経験する「問題」を他の「問題」から弁別された特徴的なものとして把握しうるかどうか」。(3)「多様性要求」。「ディスアビリティ現象の多様性に開かれ、その間の質的な差異について扱うことのできる枠組みになっているかどうか」。(4)「妥当性要求」。「ディスアビリティ解消の望ましさが経験的・規範的な根拠によって主張されうるような構成になっているかどうか」。
 中では(2)が気になる、と述べた。(4)は、文句の言いようのない条件のように思われるが、そうでないもないかもしれない。「現実的」であろうしているかもしれないと述べたのはこのことに関わる。
 U:既存の社会モデルの議論。(1)「原因帰属をめぐる認識論的転換」。(2)「解消可能性による解釈」。(3)「帰責性による解釈」。
 V:そこで前提になっているもの。(1)「ディスアビリティの非文脈的特定」。(2)「ディスアビリティの記述的特定」。(3)「ディスアビリティについての二元論的解釈図式」。(4)「ディスアビリティ理論の制度的位相への限定」。個々の説明はここでは略。
 W:既存の理論が行き詰まっている主題。(1)障害者の就労問題。(2)障害者福祉の位置付けをめぐる問題。(3)「自立」と「自己決定」をめぐる問題。
 そしてその後、自らの積極的な論を立てていくのだが、その手前で、X:ディスアビリティ=不利益を言う論として、(1)「社会原因論」と、(2)「インペアメント」を持ち出すものとあるが、いずれもだめであるとする。」

 「★04 他にも何種類かの既存の議論の批判は何箇所かにある。紙数的に許されれば別の回に紹介する。」


 生存学研究センターのフェイスブックにあるこの文章と同じものは
http://www.arsvi.com/ts/20172445.htm
にもある。


UP:2017 REV:
病者障害者運動史研究  ◇立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa 
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