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実際あった施設化と脱施設化を巡る…

「身体の現代」計画補足・326

立岩 真也 2017/03/10
https://www.facebook.com/ritsumeiarsvi/posts/1857279751205670

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『造反有理――精神医療現代史へ』表紙   『現代思想』2017年3月号 特集:社会学の未来・表紙   『精神病院体制の終わり――認知症の時代に』表紙
[表紙写真クリックで紹介頁へ]

 以下に記していることと関係すること2月18日に豊中市で話してきたのだが、その記録の掲載は新聞(『毎日新聞』3月12日・大阪地方版)掲載の後ということに。
http://www.arsvi.com/ts/20170016.htm
今話題の豊中では明後日(3月12日)にも話させてもらいます。主催者からの企画題は「みんなで語ろう 相模原事件から見た命」
http://www.arsvi.com/ts/20170312.htm
 『現代思想』3月号の特集は「社会学の未来」
http://www.arsvi.com/m/gs2017.htm#03
私の連載は第131回。「施設/脱施設/病院/脱病院――生の現代のために・19」。これを分載していく。これがその第5回。この第131回の目次・リンク付の文献表は
http://www.arsvi.com/ts/20170131.htm

 フェイスブックに載せているこの文章は
http://www.arsvi.com/ts/20172326.htm
にもある。


 「■かつて書いたこと残されたこと
 […]
 施設・病院の歴史についていくらかを記すことは、精神医療・精神病院(全般をというよりはその「あり方」)を批判した動きをとりあげた『造反有理』(立岩[2013])で再開された。そこでロボトミーなどを行なった病院他に起こったことについてすこし記した★03。次に、日本で最大の病院・施設であってきた京都・十全会病院がおおいに批判・非難されたにもかかわらず繁盛を続けたその事情について『精神病院体制の終わり』(立岩[2015])で書いた。そこにも記したように精神病院については研究が現われ始めている。現在の連載は、それより前から、まず国立療養所を主な場として記している。ただ精神病院・精神医療との関係もある。精神障害者のための国立療養所がある。『造反有理』に出てくる武蔵療養所(現在の国立精神・神経医療研究センター)はその一つで、都立松沢病院とともに挙げられる。そしてそこにできた研究所やその設立に関わった秋元波留夫(『造反有理』にたくさん出てくる)も難病政策の初期にいくらかねじれた関係でつながっていることを前回述べた。
 脱施設はまったく当たり前の言葉になり、その時には『アサイラム』等が引かれる。それはそれでよいのだが(その本について立岩[2002])、実際あった施設化と脱施設化を巡る言説と実践とについてはさほどのことは語られていない。しかしそれにどれほどの意味があるのか、現実には緩慢な「地域移行」があってきたというだけのことではないかと問われる。脱施設は、いつのまにか(ということがこの領域ではたいへん多いのだが)「潮流」とされ、当然のこととされる。他方、そんなに現実は変わっていない、数えようによっては施設やそこに暮らす人の数は増えている。その現状はそれに対する様々な方策についてはいろいろと言われている。つまり、正しいが困難であること、困難だが正しいこと、それだけのことであってわざわざ歴史など記述するまでもないように見える。
 私はそれは違うと考える。[…]

★03 匿名の人からの今年の年賀状(年賀葉書)に「歴史に残る北全病院の病院長比田勝孝昭は未だ存命。精神科医として千葉県芝山町の[…]病院にて現役」とあり、住所も記されてあった。北全病院ロボトミー訴訟(札幌ロボトミー事件)については『造反有理』。」

UP:201701 REV:
病者障害者運動史研究  ◇立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa  ◇身体の現代:歴史
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