「病者障害者運動史研究――生の現在までを辿り未来を構想する」というのが所謂科研費申請書類の2017年度版(2016年11月提出)。
http://www.arsvi.com/ts/2016a06.htm
これらの書類、関連事項・人物等(頁へのリンク)を掲載するつもりで「病者障害者運動史研究」という頁を作ってすこしずつ増補している。
http://www.arsvi.com/d/hsm.htm
ご支援のほどよろしくお願いいたします。
さて、以下『解放社会学研究』に掲載される予定の『精神病院体制の終わり』書評へのリプライ
http://www.arsvi.com/ts/20160029.htm
を(超)細切れにして載せていくという、その第7回。
フェイスブックに載せているこの文章は
http://www.arsvi.com/ts/20162273.htm
にもある。
「■リプライの前に・1
[…]
そして私は、こういうそんなに古くない昔話が少なすぎると思っている。精神医療史の著作というのはけっこうあるのだが、それらの多くは戦前についてのものであり、戦後でも1960年代前半あたりで止まってしまうものが多い。それにはそれなりの理由があってその事情については『造反有理』(立岩[2013b])を参照のこと、なのだが、特段の事情がない領域でも、ここ50〜60年ほどの現代史研究は進んでいない。それはよろしくないと思い、科研費にも応募しているのだが、もう6年だったか続けて落とされている。それもよくないと思い、大切だと言い続けていくし、仕方がないから金がなくても調べて書くことを続けていくことになる。本書もまたそうした仕事の一部である。この本の(とくに第T部の)もとになったのは『現代思想』での連載だが、本書になった部分の後、今は戦後、おもには1960年以降の、結核、筋ジストロフィー、重症心身障害児、国立療養所、「難病」、患者運動、親たちの運動…といったあたりを書いている。そのうちこれも本になる。そして、「精神」関係の2冊の間、2014年に出版してもらった『自閉症連続体の時代』(立岩[2014])はもっと「最近」の歴史を追った本だ。といっても始まる場所は1990年代前半。もう20年よりは長い時間が経っている。優に1冊分にはなるし、なった。」