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『PTSDの文化人類学』(アラン・ヤング)といった妙な本をどう読むか

(書評リプライ02)
「身体の現代」計画補足・268

立岩 真也 2016/12/02

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『造反有理――精神医療現代史へ』表紙    『自閉症連続体の時代』表紙    『精神病院体制の終わり――認知症の時代に』表紙
[表紙写真クリックで紹介頁へ]

 『解放社会学研究』(日本解放社会学会)に掲載される『精神病院体制の終わり――認知症の時代に』(立岩真也、2015、青土社)の書評へのリプライ
http://www.arsvi.com/ts/20160029.htm
再掲の第2回。といっても再掲の場所は同じ。
『看護教育』に10年にわたってもたせていただいた、本を紹介するという連載の1回
http://www.arsvi.com/ts/2002004.htm
の一部。
私の文章で『PTSDの文化人類学』にふれているのは
http://www.arsvi.com/ts/2004002.htm
http://www.arsvi.com/ts/20080027.htm
http://www.arsvi.com/ts/20152086.htm
『精神病院体制の終わり』に再録されているのは2004年の『看護教育』に掲載された文章
http://www.arsvi.com/ts/2004002.htm
 「この本はとても長い。部分部分を少し読んでみても、どうにもつかめない。[…] わかるような、わからないような感じの記述は、19世紀以降の医学についての記述を追うところでも続く。[…]
 […]ただ「言いたいこと」はこの辺りにあるらしい気がしてくる。全体に淡々とした記述の中に、ときにこんなことを「学術的」な本――ウェルカム医療人類学賞を受賞している――に書いてよいのだろうかと思うようなことが書いてあったりする。
 「彼はスター患者である。たちまち規則やセンター言語を覚え、治療イデオロギーをたちまち実行する」(p.347)と描かれるマリオンともう一人ロジャーという「患者」について。実際のこの2人のかけあいについては読んでいただくしかないのだが、「部外者の私からすれば、マリオンとロジャーがワークしているのをみると不愉快だった。執拗さと信心家のふりと何でも一般論にする正論との三つ組は見るのも不愉快だった。」(p.351)  […]」

 フェイスブックに載せているこの文章は
http://www.arsvi.com/ts/20162268.htm
にもある。

「■リプライの前に・1
 […]
 この本の第U部補章3は「ブックガイド」になっている。単純に知られてよい本がいろいろとあるが、それらの知られようがまだらになっているというかずいぶんむらがあるように思う。例えば社会学をやっているならゴッフマンを知らない人はいないと思うが、小沢勲だとどうなのか、とか。知られているものにしても、それをどう読むかということがある。『アサイラム』はあまり言及されない第4論文がいいんじゃないかとか、あるいは『PTSDの文化人類学』(アラン・ヤング)といった妙な本をどう読むか、とか。出口泰靖・野口裕二・天田城介といった社会学者たちも出てくるのだが、それは、社会学がこれから何をしていくか、(私は)何をしてほしいかという話にも関わる。本誌は学会誌でもあるから、本書がまずそんな本でもあることをお知らせする。」


UP:201611 REV:
立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa  ◇病者障害者運動史研究  ◇身体の現代:歴史
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