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『アサイラム』はあまり言及されない第4論文がいいんじゃないかとか

(書評リプライ01)
「身体の現代」計画補足・267

立岩 真也 2016/11/30
https://www.facebook.com/ritsumeiarsvi/posts/1813390172261295

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『精神病院体制の終わり――認知症の時代に』表紙    『造反有理――精神医療現代史へ』表紙
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 『精神病院体制の終わり――認知症の時代に』(立岩真也、2015、青土社)の書評が『解放社会学研究』(日本解放社会学会)に掲載される。それに対するリプライを求められ、書いた(このごろ学会誌ではこういう往復の形式ががわりあいよく採られる。
http://www.arsvi.com/ts/20160029.htm
それを分載していく。
 ※はもともとは私が『看護教育』に10年にわたってもたせていただいた、本を紹介するという連載の1回
http://www.arsvi.com/ts/2002004.htm
の一部。
 ※「黒田浩一郎編『現代医療の社会学』(世界思想社,1995年,285p.,1950円)所収の美馬達哉「病院」が、この第四論文を、珍しくと言ってよいだろう、取り上げている。美馬は、ゴッフマンの論を紹介しつつ、病院に「社会統制」の装置という面のあることを言い、日本の病院の歴史にふれ、そのことを跡づける。さらに、現在進行している事態をただ病院化というだけで捉えることのできないことを指摘する。前回、短い文章を集めた概説書だけしかないのは困ると不満を述べた、そうした本の1つの章で、やはり短すぎるのが難点だが、参考になさるとよい。」
 2002年の文章。美馬達哉は今は同僚。そんなことになろうとはもちろんその時には思っていなかった。さて再録・再掲の開始。フェイスブックに載せているこの文章は
http://www.arsvi.com/ts/20162267.htm
にもある。


「■リプライの前に・1
 私が考えてきたこと書いてきたことは、たしかに、多く基本的には、いったいこれはどうしたらよいものか、という方向のものであってきた。評者は本書のその部分を取り出して評してくれた。だからその部分について応えることになるのだが、その前に、せっかくなので、本書の別の部分を紹介して宣伝させてもらおう。(他に立岩[2015a][2015b]で本書の広告・宣伝をしている。ウェブ上で読める。)
 例えばこの本の第U部補章3は「ブックガイド」になっている。単純に知られてよい本がいろいろとあるが、それらの知られようがまだらになっているというかずいぶんむらがあるように思う。例えば社会学をやっているならゴッフマンを知らない人はいないと思うが、小沢勲だとどうなのか、とか。知られているものにしても、それをどう読むかということがある。『アサイラム』はあまり言及されない第4論文がいいんじゃないかとか、あるいは『PTSDの文化人類学』(アラン・ヤング)といった妙な本をどう読むか、とか。出口泰靖・野口裕二・天田城介といった社会学者たちも出てくるのだが、それは、社会学がこれから何をしていくか、(私は)何をしてほしいかという話にも関わる。本誌は学会誌でもあるから、本書がまずそんな本でもあることをお知らせする。」


UP:201611 REV:
立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa  ◇病者障害者運動史研究  ◇身体の現代:歴史
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