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相模原市の障害者施設における殺傷事件に関わるコメント

立岩 真也 2016/07/29
ホウドウキョク『あしたのコンパス』 http://www.houdoukyoku.jp/pc/

相模原市の障害者施設における殺傷事件・関連報道他
相模原市の障害者施設における殺傷事件・立岩作資料

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◇録音で聞けるのか確認していません。話したことは以下のメモと一部重なり一部は別でした。

◇(話を振られなかったので)話せ(話さ)なかったのは、2)。私の前に話した渡邉琢さん(→『介助者たちは、どう生きていくのか』)が言ってくれたので必要なかったということも。安全のためと言って閉じるより開いた方がよいことは、拙著『精神病院体制の終わり』でも書きました。

◇無理やりいれたのは、精神障害者にとって厳しい方向に話がもっていかれてしまっていること、それはまずいということ→相模原市の障害者施設における殺傷事件関連・立岩作資料

 以上とりあえず。


 

□前日に送ってこられて、当日の昼までにということだったので、送ったメモ

1)弱者への攻撃は広がっているのか?
 以前から差別や偏見や攻撃はあったわけで、全体として増えているとは思わない。ただ、公言してはばからない、政治もそれを許容してしまうという事態が起こっている。気持ちが悪くなるので私はできるだけ見ないようにしているが、ネット上でひどいことを言っている人たちもいる。路上で騒いでいる人もいる。排外主義を選挙で言う人もいる。そのトランプの発言は「過激発言」という言い方でしか伝えられず、騒ぎを楽しんでいるようである。そういう意味では広がっている。

2)施設の安全性だけが問題か?
 そういうことではない。けれど、とにかく人が集まっていたから、乱暴な言い方をすれば、まとめて殺せたということでもある。
 これまでも「安全」を理由にした外出制限等々がなされてきた。そうした制約が強められる可能性がある。それはよくない。施設は小さいほうがいいし、施設で暮らすことを望まない人は個々に暮らせる方がよい。  その施設やその施設に限らず施設や病院の職員たちはきっとよくやっていると思う。ただ、施設で働いていると慣れてしまうということはある。そしてこれは家庭も同じことだが、外からは見えない。そうした中で粗雑な扱いがされるということはある。むしろ風通りをよくしていった方がよい。


3)障害者とどう向き合うべきか?
 今さら学校で教育しようとかそんなことではないと思う。まず一つ、既に向き合っているということ。ほとんどの人の身近に認知症などの障害をもつ親などはいる。そしてほぼすべての人が障害者になる。重い軽いはあるにせよ多くの人はすでになっている。自分たちも含めてその人たちを殺してしまおうという人はたくさんはいないだろう。だが、そういう人がたくさんいて、世話がたいへんで手間がかかるので、早めに死なせてしまっても仕方がないというふうに思ってしまう。金がないので金をかけられないということに政治はなっている。理解や共感も大事だろうが、現実を変えることだ。そしてそれは可能だ。なのにそれが不可能だと困難だと思わされていて、それがこの事件の背景にもある。

4)「差別の連鎖」を断つにはどうすべきか?
 3)と同じ。



相模原市の障害者施設における殺傷事件・関連報道他
相模原市の障害者施設における殺傷事件・立岩作資料
障害者殺し

◆立岩 真也 2016/07/28 コメント,『朝日新聞』


UP: 20160729 REV: 
相模原市の障害者施設で入所者19人刺殺  ◇障害者殺し  ◇立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa 
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