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日本・韓国・中国における障害当事者中心の社会サービス構築にむけて


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 [Word] / [Word]立岩業績

 ※20150724提出→採択

2、015年度 研究の国際化推進プログラム(後期募集分) 申請調書
2015年7月24日
副学長(研究担当)殿
研究代表者 所属機関・職名:先端総合学術研究科・教授
氏名:立岩 真也 教職員番号
0200087
研究分野及び
キーワード
(5点以内) <研究分野:障害学> (障害学) (障害者運動) (障害者政策) (社会サービス) (自立支援)
研究課題 日本・韓国・中国における障害当事者中心の社会サービス構築にむけて

希望する研究経費
(該当に○印) @20万円  A50万円  B100万円  C150万円

研究メンバー[…]
研究メンバー 計 16名

T.国際的研究成果の発信の内容・意義・特色
本欄には、国際的研究成果の発信について、その内容・意義や、当該分野における学術的な特色・独創的な点及び予想される結果など、具体的かつ明確に記述してください。
(字の大きさは10.5ポイント)

◆国際的研究成果の発信の内容・意義
 申請者がセンター長を務める〈立命館大学生存学研究センター〉では、2009年より韓国の〈障害学フォーラム〉との連携を開始し、2010年以降、毎年11月に《障害学国際セミナー》を開催してきた(開催地はソウル/京都を隔年で持ち回り。各年のテーマ・開催記録は「生存学」Webサイト内http://www.arsvi.com/a/kjdsf.htmを参照)。本セミナーは、日韓両国の障害学関係の研究者、障害当事者、支援者が一堂に会して交流・情報交換・議論を行なう貴重な場として機能してきた。さらに中学の2つの団体のメンバーを招聘した京都(本学朱雀キャンパス)での2度のシンポジウムを経て、2014年(於:ソウル)からは中国の障害者支援団体も参加し、3か国の連携体制が実現した。
 第5回となる2015年は、〈Handicap International China〉が受け入れ母体となり、11月30日(月)に中国・上海で開催される。メインテーマは「当事者中心の社会サービス」である。このセミナーの開催にあたって、本センターは、
1)当センターに関係する多くの若手研究者に報告の機会を与え、成果の産出を促進する。
2)3か国の参加者による報告内容/研究成果を日本語・英語・コリア語で公開し、広く国際的に発信する。
の2点を大きな達成目標として設定している。たんにセミナーで研究交流をすることにとどまらず、より多くの成果を、より多くの(世界中の)研究者・支援者・当事者に知ってもらうために、準備・活動を進めていく。

◆当該分野における学術的な特色・独創的な点
 本セミナーは、障害学の研究者や支援団体のみならず、各種障害当事者自身が報告・発言を行ない、交流・議論する機会を提供しており、また、各国単位の状況報告にとどまらず、3か国が協同してあるべき障害者政策・支援体制に関する検討を行なう場であり、「当事者性」と「国際性」を有する貴重な研究交流企画である。また、若手研究者が多言語で成果発信をする機会としても機能している(2015年からは報告を3か国とも英語で行なう)。

◆予想される結果
 今後の日本・韓国・中国における「当事者中心の社会サービス」の構築に必要な政治・社会・経済環境について、積極的・具体的な議論が交わされ、研究/支援のレベルが向上することと、3か国の障害学関係者間の連携がより強化されることが予想される。また、発信により、セミナーの成果が世界的に広く参照されることが予想される。
U.国際的研究成果の発信の手段・計画
本欄には、国際的研究成果の発信について、その目的を達成するための具体的な手段・計画について、焦点を絞り、具体的かつ明確に記述してください。
(国際学会・会議名、開催日程・開催地、学会参加態様、発表・報告テーマ、投稿論文名(外国語)、投稿論文名(和訳)、投稿誌の概要、掲載予定時期などを記述すること)(字の大きさは10.5ポイント)

◆セミナーの概要
【セミナー名】《障害学国際セミナー 2015》 【開催日程】2015年11月30日(月)
【開催地】中国・上海 *会場詳細は未定。会場関係の手配は〈Handicap International China〉が担当する。
【参加様態】日本からは研究メンバー計16名が参加予定。16の研究報告(口頭:4件/ポスター:12件を予定)を行なう。韓国・中国からはそれぞれ約15名が参加し、各3件の報告がなされる予定。
【メインテーマ】「当事者中心の社会サービス」 【発表使用言語】英語(口頭・ポスターともに)

◆事前準備
 今回は各国の社会サービスに関わる政策についての情報を共有することが目的の一つであり、また議論の前提にもなる。そのために事前に、各国の政策やそれに関わる障害者団体他の活動内容・主張等を各国語で紹介する。文書を英語・コリア語・日本語に翻訳したものを、センターのWebサイト(http://www.arsvi.com/)に掲載する。

◆セミナー終了後
◇日本側の各報告と韓国・中国の報告のうち主要なものを英語と日本語で(韓国・中国の分は日本語にで翻訳して)「生存学」Webサイトに公開し、センターのメールマガジン(英語・日本語)、Facebook等で報知する。
◇主要な報告内容をコリア語に翻訳して同サイトで公開し、センターのコリア語メールマガジン、Facebook(コリア語ページ)等で報知する。
V.国際的研究成果の発信に向けた準備状況
国際的研究成果を発信し、どのように学術的な評価を得ようとしているか。また、発信することによる期待できる波及効果など国際的研究成果の発信に向けた準備状況を具体的に記述してください。
(字の大きさは10.5ポイント)

◆どのように学術的な評価を得ようとしているか
 本セミナーへの参加と、その成果の公開は、以下のような学術的意味をもつ。
1)韓国・中国の障害学関係者に、日本の状況と問題認識を知らせる。
2)日本の障害学関係者に、韓国・中国の状況と各国の問題認識について知らせる。
3)英語圏の障害学関係者に、日本・韓国・中国の状況と、各国の問題認識について知らせる。
4)参加した若手研究者・院生が、自らの報告内容を発展させ、学術論文・報告書などの形態で成果を産出する。
 特に3点目の意義が大きいと考える。当センターはイギリス・リーズ大学の障害学研究センターと研究上の連携関係があるが、同センターとの交流の中でも東アジアの歴史・現状や政策についての関心が高いことを感じている。これは欧米に限らず世界的な傾向でもある。しかし情報はまったく不足している。我々の発信は、障害学の研究者、政策担当者、民間組織・活動家から高い学術的・社会的評価を受けることが期待される。

◆発信することによる期待できる波及効果
 Webサイトを通して日本語・英語・コリア語で成果を発信することで、書籍・雑誌での発信に比べて、格段に多くの/多様な人々の目に触れることになる。よって、各国の障害当事者・支援団体・研究者に、〈立命館大学生存学研究センター〉の存在を知ってもらうきっかけとなる。それを通して以下のような波及効果が期待できる。
1)生存学研究センターの国際的な研究連携が強化される。
2)生存学研究センターが、インターナショナルなレベルで「障害学の拠点」として認識されるようになる。

◆国際的研究成果の発信に向けた準備状況
 当センターは、すでに韓国の〈障害学フォーラム〉、中国の〈Handicap International China〉・〈ワンプラスワン障害者文化開発センター〉・〈イネーブル障害学研究所〉と連携をとっており、センタースタッフの村上(准教授)・高(専門研究員)を中心にセミナー開催に向けた調整を進めている。また当センターでは、2014年10月20日に、中国から3名のゲストスピーカーを招き、《連続セミナー「障害/社会」第5回:「中国における障害者権利条約をめぐる取組み」》を開催した。加えて、申請者(立岩)は、2014年11月18日に韓国・光州大学で、11月21日には同じく韓国の京畿大学で日韓の障害者運動に関する講演を行なっている。このように、日本・韓国・中国の障害学のネットワークはすでに強く構築されており、本セミナーもこうした関係を基礎として開催されている。

W.研究経費執行計画[…]

X.これまでに受けた研究費とその成果等(本プログラムの研究代表者のみ)
本欄には、これまでに受けた学外研究費(科学研究費助成事業−科研費−、府省・地方公共団体・研究助成法人・民間企業等からの研究費等。なお、現在受けている研究費も含む。)による研究成果等のうち、本研究の立案に生かされているものを選定し、それぞれの研究費毎に、資金制度名(科研費については研究種目名)、期間(年度)、研究課題名、研究代表者又は研究分担者の別、研究経費(直接経費)を記入の上、研究成果や中間・事後評価結果を簡潔に記述してください。
(字の大きさは10.5ポイント)

1)◇資金制度名(科研費については研究種目名):科研費基盤B ◇期間(年度):2004〜2007
◇研究課題名:「分配と支援の未来」
◇研究代表者 ◇研究経費(直接経費):1690万
◇詳細:http://www.arsvi.com/ts/2004a1.htm

2)◇資金制度名(科研費については研究種目名):科研費新学術領域研究 ◇期間(年度):2008〜2010
◇研究課題名:「異なる身体のもとでのの交信――本当の実用のための仕組みと思想」
◇研究代表者 ◇研究経費(直接経費):2299万
◇詳細:http://www.arsvi.com/a/p02.htm

3)◇資金制度名(科研費については研究種目名):科研費基盤B ◇期間(年度):2013〜2015
◇研究課題名:「高等教育機関における障害者の読書アクセシビリティの向上:ICTによる図書館の活用」
◇研究分担者(代表者:松原洋子) ◇研究経費(直接経費):1610万

4)◇資金制度名(科研費については研究種目名):科研費挑戦的萌芽 ◇期間(年度):2013〜2016
◇研究課題名:「病/障害者の地域生活・移行支援に関わる制度・組織・人材のあり方についての研究」
◇研究分担者(代表者:三野宏治) ◇研究経費(直接経費):221万(2013〜2015)

Y.スーパーグローバル大学(SGU)創成支援事業との関連性について
申請する課題がスーパーグローバル大学(SGU)創生支援事業と関連性がある場合、その関連性と効果について記述してください。

Z.科学研究費助成事業−科研費−の保有状況と新規申請実績(本プログラムの研究代表者のみ)
現在の科研費の保有状況と、平成27年度(2015年度)分の申請実績について、記述してください(科研費の研究代表者分)。現在、募集中の種目があれば、その新規申請実績も含めて記述してください。

科研費の保有状況 保有の有無  無
(有の場合)  保有している種目
科研費の新規申請実績 平成27年度の新規申請の有無   有
(有の場合) 申請種目: 基盤B / 申請中
申請種目:     /
※申請にあたっては、立命館大学研究者学術情報データベース(研究者DB)から、過去5年間(2010年4月1日〜2015年度申請時点まで)の 研究業績一覧(「著書」、「論文」、「研究発表等」)を印刷し、本申請調書に添付して提出してください。
 ※申請調書は全体で4ページ以内としてください。


UP:2015 REV:
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