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病者障害者運動研究・9(Wの4)

「身体の現代」計画補足・97

立岩 真也 2015/12/24
https://www.facebook.com/ritsumeiarsvi/posts/1675006516099662

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last update:2015


『現代思想』2015-12 特集:人工知能    『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版』表紙    定藤邦子『関西障害者運動の現代史――大阪青い芝の会を中心に』表紙    障害学研究会中部部会編『愛知の障害者運動――実践者たちが語る』表紙
[表紙写真クリックで紹介頁へ]

 『現代思想』(青土社)12月号(特集:人工知能――ポスト・シンギュラリティ)
http://www.arsvi.com/m/gs2015.htm#12
掲載の連載第118回は「病者障害者運動研究」。この(第118)回は、研究費関係の応募書類ほぼそのままというものだ。ここでは、それを、いくらかずつ補足しながら分載していくが、長くかかるから、『現代思想』買ってください。今回は9回め。前回(8回め)は
https://www.facebook.com/ritsumeiarsvi/posts/1673940456206268
 今回のHP版
http://www.arsvi.com/ts/20152097.htm
 そこには『生の技法 第3版』、『関西障害者運動の現代史――大阪青い芝の会を中心に』、『愛知の障害者運動――実践者たちが語る』の表紙の頁があって、そこから本の紹介のページにリンクされています。注文もできます。そして 以下に出てくる公刊予定の横田弘(と)の本の題名は今のところ『われらは愛と正義を否定する――脳性マヒ者 横田弘と「青い芝」』になるようです。2016年3月2日刊行予定とのことです。
 そして以下に出てくる「対立」については、『そよ風のように街に出よう』
http://www.arsvi.com/m/s01.htm
に「連載」させてもらっている「もらったものについて」(いま第14回)の一部でも書いています。


 「そしてこれらの動きには、一九六〇年代末からとくに障害者運動には当時の左翼運動における、共産党やそれに近い組織とそれに対抗する勢力との対立、具体的には障害児教育のあり方等を巡る厳しい対立関係が関わっている。そしてそれは学問・科学のあり方にも関わった。精神医療・臨床心理等の学会・業界に自らの位置を問題化する動きが少なくとも一時期あった。ここで押さえておくべきは「造反」を批判した側も「改革派」だったことだ。「造反派」から「極端」な主張がなされ、発見しなおすことへの懐疑が示されたのにもこのことが関わっている。双方の言論と実践を検証する。この時期以降については、立岩他『生の技法』(第3版・二〇一二)◇、各地の動きについても、定藤邦子二〇一一『関西障害者運動の現代史』◇、障害学研究会中部部会編二〇一五『愛知の障害者運動――実践者たちが語る』◇他の成果があるが、青い芝の会の横田弘(一九三三〜二〇一三)、全国「精神病」者集団の大野萌子(一九三六〜二〇一三)・山本眞里(一九五三〜)らへの聞き取り記録を整理し、この年[2006年]、『脳性マヒ者 横田弘――その思想と生涯』◇ともう一冊の書籍を公刊する。  こうした「新しい運動」は世界中で起こった。ただ少なくとも始まりとしばらくの推移は同じではない。例えば脊髄損傷の車椅子使用者(英国)やさほど障害の重くないポリオの人たち(韓国)等、移動の手段を得られれば十分やっていけるといった人たちが中心となって始まった運動においては「本来はできる」という主張がより強いのに対して、重度の脳性麻痺者他から始まった日本の運動は、より解消も軽減も困難な部分があることを言い続ける。ただ世界のどこでも、支援があれば人は社会的に生産的になりうるという主張が通じない場面はあり、結局運動は同じ困難を見ることにもなる。つまり単純な「社会モデル」を適用すればそれですむというわけではない。それは次のXの問題にも関わっている。[…]」

 続く。


UP:201512 REV:
立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa  ◇身体の現代:歴史
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