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二〇一四年読書アンケート
立岩 真也 2015/02/01 『みすず』57-1(2015-1・2)
http://www.msz.co.jp
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@アリシア・ウーレット
『生命倫理学と障害学の対話――障害者を排除しない生命倫理へ』
(生活書院)
私自身はとくに両者の和解を求めるという立場には立たないけれども、以前からあるべくして、ようやく書かれて、訳され読めるようになった本。訳者は安藤泰至と児玉真美。私自身も含めかなり単純な無知がじつは「学問」の世界にも多々あって、そのことからしてただしていかねばならず、かつそれだけでもすまないことがわかるだろうし、では日本ではどうかというとも思われるだろう。それについて書けるときがあったらとは思うが、私自身が無知だから困ったものだ。
そんなふうに、ほっておくと知られないままにおかれるあるいは忘れさられてしまう、知られるべき(だと、とりあえず私が、ということでかまわないが、実はそう思っていない)ことをまず記録して、そして論文にしたり本にすることにここのところ関わりがある。昨年ては次の三冊。
A大野光明
『沖縄闘争の時代1960/70――分断を乗り越える思想と実践』
(人文書院)
B北村健太郎
『日本の血友病者の歴史――他者歓待・社会参加・抗議運動』
(生活書院)
C堀智久
『障害学のアイデンティティ――日本における障害者運動の歴史から』
(生活書院)
こういうものは(こういうものも)まずは読んでもらうしかない。そこから何が見えてくるか、まだ考えようはあると思うけれど、そうして考えるためにもまずその対象が提示さねばならなかった。
これらは出版社から出た本たちだけれども、二〇一四年にもその前にも、このごろの平均寿命からいえばまだ亡くならなくてもよい人たちも含め、人々が亡くなった。以下はどこにも出回ってはいない追悼集。
D
『きり拓く――ひとびととゆめをつないだオトコのものがたり』
(大賀重太郎追悼記念誌編集委員会)
E
『追悼楠敏雄――その人、その仕事、その思想』
(楠敏雄・偲ぶ会―その人、その仕事、その思想実行委員会)
この人たちがどんな人たちであるかについては、人の名で検索すると先頭の方に出てくるから、私たちのHPでまずご覧いただける。こんな人たちのことも含め、資料を、そう売れるものでもないだろうからと、とりあえずPCで読めるファイルで自主出版というか、作って読んでもらえるようにすることを始めてみている。
■挙げた本(これから掲載)
◆Ouellette, Alicia 2011
Bioethics and Disability: Toward a Disability-Conscious Bioethics
,Cambridge University Press,386p.=20141025 安藤 泰至 ・児玉 真美 訳
『生命倫理学と障害学の対話――障害者を排除しない生命倫理へ』
,生活書院,384p. ISBN-10:4865000313 ISBN-13: 978-4865000313 3000+
[amazon]
/
[kinokuniya]
※ be ds
■言及
◆立岩 真也 2015/02/01
「二〇一四年読書アンケート」
『みすず』57-1(2015-1・2):
http://www.msz.co.jp
◆2015/02/08
https://twitter.com/jimbunshoin/status/564583605268017152
「人文書院 ?@jimbunshoin 「みすず」読書アンケート、冨山一郎先生、立岩真也先生に『沖縄闘争の時代1960/70』(冨山先生にには『革命キューバの民族誌』も)、成田龍一先生に『バイリンガルな夢と憂欝』、勝俣誠先生に『カリブ‐世界論』、吉田一晴先生に『ハワイに響くニッポンの歌』をあげて頂きました。」
◆2015/02/09
https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/564781718989594628
「@jimbunshoin 紹介感謝。このところ近まであげているけれど許してもらえようと。大野光明/北村健太郎/堀智久の本と大賀重太郎/楠敏雄の追悼冊子→http://www.arsvi.com/ts/20150002.htm ウーレットの本は別途紹介〜その前に→http://www.arsvi.com/ts/2012b2.htm 」
UP:20150108 REV:2015015, 0210, 0226
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立岩 真也
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