それにしてももっと短く、要領よく、わかりやすく、なんとかならないか、と言われることがある。本人的には、それには不服なところがあって、すくなくとも近年のものについては、はっきりしたこと、ごくわかりやすいことを書いているつもりだ。ただ、こないだも、「おまえは何年か書くのをやめたらいいんじゃないか」と言ってくれた人がいたのだが――そして「すいません、でもできないと思います」と答えたのだが――いろいろとたくさん、そして長々と書いてしまっているのは事実で、「要するになんなんだよ」と言いたい気持ちはわかる気もする。ずいぶん前に出してもらった『私的所有論』(勁草書房、一九九七)にだいたい書いてはある、のだが、これ一冊がたしかに長くてそして値段も高い。