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はしがき
立岩 真也
20070331
「高度成長期」研究会編 20070331
『「高度成長」再論』
科学研究費助成研究・基盤B「分配と支援の未来」2006年度報告書
きっと全体からみたらわずかの割合なのだろうが、昭和だとか、高度成長だとか、そんなものが終わってからずいぶん経ってから大学生など始めたような人たちに、そんなものに関心をもって、研究しようという人たちがいる。どうしてなのか。すこし不思議ではある。もちろん、この現在は過去を継いで存在しているから、という簡単で間違っていない答はあるのだか、まだ何かあるのかもしれない。
ただ、理由はともかく、そして、この時代についていったいどんな話ができるのか、わからないのではあるが、そしてこのたびこの冊子に掲載されたものの幾つかをざっと読んでもやはりわからなかったのではあるが、そう遠くない過去について、調べてものを考える必要はある。この科研費研究費の題は「分配と支援の未来」となっていて、なにやら未来志向なのだが、先々のことを考えるについても、それは必要なことではある。このことはたしかだと思う。
私は私で、この時代から現在に至る歴史の筋を語る語り方があると思っていて、そのことについて本を書く約束があるのだが、まだ取り掛かれていない。代わりに、以下のような、覚え書きのようなものがある。
2003/11/01「現代史へ――勧誘のための試論」,
『現代思想』31-13(2003-11)
:44-75(特集:争点としての生命)
2003/12/10「医療・技術の現代史のために」,今田高俊編
『産業化と環境共生』
(講座・社会変動 2),ミネルヴァ書房, pp..258-287
2007/03/31
「障害の位置――その歴史のために」
,高橋隆雄・浅井篤編『日本の生命倫理――回顧と展望』,九州大学出版会,熊本大学生命倫理論集1,pp.108-130
すこし考えて、『現代思想』に掲載された文章をここに再録することにした。これは直接には現在受けている研究費の一つ前の科研費研究の「成果」ということになるのだが、今回の分担研究者、そしてこの冊子の筆者たちを含めこれからいっしょに仕事をしていく大学院生諸氏に見ていただいてもよいと考えた。その文章に私が書いた粗筋と、また別の人たちの、別の領域についての、別の筋の話と、どう関わったリ関わらなかったりするのか、そんなことを考えてみてもよいと思った。その他の文章はすべて、山本さんの「あとがき」に記されている真面目で真摯な研究会の成果である。
UP:20070509
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