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「脳死」状態の新生児への対応についてのコメント

立岩 真也 2004/11
共同通信配信記事



◇20041116 取材受ける(於:東京)

◇共同通信より

◎心停止待ってもいい

立岩真也(たていわ・しんや)・立命館大大
学院先端総合学術研究科教授(社会学)の話 

脳死状態になった赤ちゃんや子供を見続けるのは親にとってつらく、しんどいことだろう。「見るに忍びない」という気持ちは理解できるが、一方で診断を誤ることはないのかとの不安もある。「脳死になったから」と延命治療を中止するのではなく、そこに踏みとどまって心停止を待ってもいいと思う。それが親が死を納得し、受け入れる時間にもなるのではないか。



◇立岩発・改稿案

反応のない赤ちゃんを見続けるのは親にとって辛いだろう。「見るに忍びない」という気持ちはわかる。しかし、本当に脳死なら、子ども自身が苦しんでいるわけではない。他方、生まれたばかりの子について確かな診断ができるか、疑問も残る。脳死だからと機器をすぐに外さず、踏みとどまり、見守ればよいと思う。それが親が死を納得し、受け入れる時間にもなるのではないか。



◇2004/11/18 12:35 再度共同通信より
「ご指摘の点踏まえ、行数の制限もあるので以下のようにしました。[…]」
→立岩了承

反応のない赤ちゃんを見続けるのは親にとって辛く「見るに忍びない」との気持ちは分かる。しかし本当に脳死なら、その子自身が苦しんでいるわけではない。生まれたばかりの赤ちゃんを確実に診断ができるか疑問も残る。脳死だからと人工呼吸器をすぐに外さず、踏みとどまって見守ればよいと思う。それが親が死を納得し、受け入れる時間にもなるのではないか。


cf.◇2004/12/07 09:43 [ml-prosemip 531] RE:「新潟日報」における


UP:20041125 REV:1208
立岩 真也
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