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<ジェンダー論>中級問題

立岩 真也 2003
『環』12:243-249,13:416-426,14:458-467



◇2003/01/30「<ジェンダー論>中級問題・1」
 『環』12:243-249(特集:ジェンダー)
◇2003/04/30「<ジェンダー論>中級問題・2」
 『環』13:416-426
◇2003/07/20「<ジェンダー論>中級問題・3(完)」
 『環』14:458-467


◆2003/01/30「<ジェンダー論>中級問題・1」
 『環』12:243-249(特集:ジェンダー)

□変わったか

□性別分業
 だから、という理由だけからではないのだが、以前からそろそろ決着をつけたらよいと思っている主題が「性別分業」だ。この国でも幾度か「主婦論争」と呼ばれるものがあって、それなりに大切な論点が出されたこと、初期の論議が上野編[1982]に収録されていること、その後にもいろいろな人が様々なことを言ったことを知っている。しかし、結局それはどのようなことであるのか、議論が終っているとすこしも考えられない。
 私は、障害者の介護のことを調べたり考えたりした時に(安積他[1990])、家族が家族であるから家族が義務を負うことを法が強制してしまうという現象を不思議に思って――今でも不思議であり不当なことであると考えている――、それで家族のこと、近代家族に付随するものとされる愛情と家族という形態との関係やそこに見込まれる行為、そして権利と義務について少し考えることになった(立岩[1991][1992]――以下筆者の文章については著者名略)。またその続きで、そしてそのころ上野[1990]といった本が出てひととき話題にもなったのだが私にはよくわからなかった――今でもわからない――こともあって、しばらく性別分業について考えることに熱中し、読まれない論文を書いたことがある([1994a][1994b])。

 [略]

□性/差

 [略]

◆2003/04/30「<ジェンダー論>中級問題・2」
 『環』13:416-426

□三つの立場

□(機会の)平等派

□それで終わらない

□「自然」

□「構築」

□確認・その二

◆2003/07/20「<ジェンダー論>中級問題・3(完)」
 『環』14:458-467

□「自由」

□存在に対する態度

□身体/世界

□ひとまずの終わりに

□文献(*のついている文章はhttp://www.arsvi.com→「立岩真也」で全文を読むことができる。)

青木 やよひ 2003 「エコロジカル・フェミニズムとは何か」、『環』12:326-331
安積 純子・尾中 文哉・岡原 正幸・立岩 真也 1990 『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学』、藤原書店→ 1995 増補改訂版
Cornell, Drucilla 1998 At the Heart of Freedom: Feminism, Sex, and Equality, Princeton University Press=2001 仲正昌樹他訳,『自由のハートで』,情況出版
江原 由美子 1991 『ラディカル・フェミニズム再興』、勁草書房
―――――  2001 『ジェンダー秩序』、勁草書房
江原 由美子 編 1995 『性の商品化――フェミニズムの主張2』,勁草書房
Haraway, Donna J. 1991 Simians, Cyborgs, and Women: The Reinvention of Nature, London: Free Association Books & New York: Routledge=2000 高橋さきの訳、『猿と女とサイボーグ――自然の再発明』、青土社
姜 尚中・井上 泰夫・立岩 真也・中村 陽一・川崎 賢子 2000 「アンペイド・ワークから見えてくるもの――グローバリゼーション、ポストコロニアル、家族・地域」、中村・川崎編[2000:137-174]
加藤 秀一 2001 「構築主義と身体の臨界」、上野編[2001]
中村陽一・川崎賢子 編 2000 『アンペイド・ワークとは何か』、藤原書店
荻野 美穂  2002 『ジェンダー化される身体』、勁草書房
齋藤 有紀子 編 2002 『母体保護法とわたしたち――中絶・多胎減数・不妊手術をめぐる制度と社会』,明石書店
高橋 さきの 2003 「生命科学とジェンダー」、『環』12:286-295
竹村 和子  2002 『愛について』、岩波書店
立岩 真也  1991 「愛について――近代家族論・1」、『ソシオロゴス』15:35-52*
―――――  1992 「「近代家族の境界――合意は私達の知っている家族を導かない」、『社会学評論』42-2:30-44*
―――――  1994a 「夫は妻の家事労働にいくら払うか――家族/市場/国家の境界を考察するための準備」、『人文研究』(千葉大学文学部紀要)23:63-121*
―――――  1994b 「労働の購入者は性差別から利益を得ていない」、『Sociology Today』5:46-56*
―――――  1995 「私が決め、社会が支える、のを当事者が支える――介助システム論」、安積他[1995:227-265]
―――――  1995 「何が性の商品化に抵抗するのか」,江原編[1995:207-235]
―――――  1997 『私的所有論』、勁草書房
―――――  2000a 「遠離・遭遇――介助について」(1〜4)『現代思想』28-4(2000-3):155-179,28-5(2000-4):28-38,28-6(2000-5):231-243,28-7(2000-6):252-277→立岩[2000b:219-353]
―――――  2000b 『弱くある自由へ』、青土社
―――――  2001-2003 「自由の平等」,(1)『思想』922(2001-3):54-82, (2)924(2001-5):108-134, (3)927(2001-8):98-125, (4)931(2001-11):101-127, (5)946(2003-2):95-122, (6)947(2003-3):243-249
―――――  2002 「労働の分配が正解な理由」、『グラフィケーション』123(富士ゼロックス 特集:働くことの意味)*
―――――  2002 「確かに言えること と 確かには言えないこと」,齋藤編[2002:241-251]
―――――  2002- 「生存の争い―医療の現代史のために」(1〜)、『現代思想』30-2(2002-4):150-170、30-5(2002-4):51-61、30-7(2002-6):41-56、30-10(2002-8):247-261、30-11(2002-9):238-253、30-12(2002-10):54-68、30-13(2002-11):268-277、30-15(2002-12):208-215、31-1(2003-1)
―――――  2003 『(題名未定)』、岩波書店(近刊)
上野 千鶴子 1990 『家父長制と資本制――マルクス主義フェミニズムの地平』、岩波書店
上野 千鶴子 編 1982 『主婦論争を読む 全記録』(I・II)、勁草書房
―――――  2001 『構築主義とは何か』、勁草書房
Young, Iris Marion 1990 Justice and the Politics of Difference, Princeton University Press



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