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『自立生活運動と障害文化』

―知ってることは力になる・18―

立岩 真也 200105 『こちら”ちくま”』23
発行:自立支援センター・ちくま
http://www.azumino.cnet.ne.jp/human/chikuma


全国自立生活センター協議会編『自立生活運動と障害文化――当事者からの福祉論』表紙   『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版』表紙
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 この5月に『自立生活運動と障害文化』という本が発行されました。480頁という大きな本です。編集・発行は全国自立生活センター協議会。発売は現代書館。定価は3500円。
 前にも書いたことがありますが、「全国自立生活センター協議会」は、「自立支援センター・ちくま」や「松本市障害者自立支援センター・ぴあねっと21」も加盟する自立生活センターの全国組織です。さてと、とその紹介を書こうと思って、でも、結局「はじめに――編纂にあたって」をそのまま皆さんに読んでいただくのがよいと思い、以下その一部を引用します。なおこの本の目次などは、私たちのホームページhttp://ehrlich.shinshu-u.ac.jp/tateiwa/1.htm(→200204http://www.arsvi.comに変更)から見ていただくことができます(http://…の入力が面倒ですが、「ちくま」のホームページからもリンクされてますし、私の名前で検索してもらっても出てくると思います)。では、引用を始めます。書き手は事務局長の奥平真砂子さんです。
 「障害者の自立生活運動の理念と活動を広める目的のために、全国自立生活センター協議会(英語名:Japan Council on Independent Living Centers. 略称:JIL)が設立されてから10年が過ぎようとしています。また、日本に第一号のアメリカ型の自立生活センターが設立されてから15年です。20世紀が去り新しい世紀がやってきたその節目に、この本を発行する機会を得たことは、とても感慨深いものがあります。
 私たちがこの事業に着手したのは1999年。20世紀の終わりにこれまでの障害当事者たちの社会変革運動の歴史を、何らかの形で残しておきたいと思い始めていました。またその年の初め、立て続けに何人かのリーダーが亡くなりました。そのため、より一層「これまでの運動の歴史をまとめなければ」と思うようになり、自立生活運動を中心に当事者の活動をまとめることにしました。
 また各方面から自立生活運動史についての質問が多く寄せられ、とくに学生の方からは「論文のテーマに自立生活運動を取り上げたいのだが、資料はないか?」という問い合わせが多々あることから、この編纂史を出す必要性を感じていたこともあります。このような二つの大きな理由があったのですが、それらを網羅するようなものを作ろうということになりました。
 日本における障害当事者の運動は、アメリカ型の自立生活運動が活発になる前から激しく進められており、その頃の運動を無視しては当事者運動を語れないと考え、本の構成を三部立てにすることにしました。第I部は自立生活センターと四肢障害以外の障害者団体の活動をまとめることを中心とした団体編、第II部はアメリカ型の自立生活運動が盛んになる前から活発に障害者運動に取り組んでこられた個人の歴史をまとめた個人編となっています。第III部は、今後の当事者運動のあり方を展望するために開催したシンポジウムをまとめたものです。
 2001年1月31日現在、JILに加盟している自立生活センターの数は97となっており、その所在地は北海道から沖縄まで全国各地に渡っています。その中から第I部に掲載する7つのセンターを選ぶには、(1)地域性、(2)協議会発足の頃から活動を続けている、という点を考慮しました。また、障害別団体の執筆には、草の根の運動を続けていらっしゃる方々にお願いしました。……
 一般的に、自立生活運動が日本の障害者リーダーに直接伝えられその運動が広まってきたのは、1980年代初めだとされていますが、日本の自立生活運動は1960年代後半に始まったという人もいます【その一人は私です、ただ私は次に出てくる「青い芝」だけじゃないと思っているのですが――立岩】。それは”青い芝の会”の運動です。青い芝の会は脳性マヒ者を中心としたサークル的な集まりとして1957年に活動を始めましたが、その後自分たちの意見を主張する組織となりました。そして、1962年には初めての厚生省交渉を行ったと言われています。その目的は、脳性マヒ者に代表される日本の重度障害者は家族による介護が当然とされていたため、親などの家族が年老いた後の自分の生きる場所を求めるものでした。それが、府中療育センター闘争などど相まって、70年代の激しい闘争へとつながっていきました。それら障害当事者たちの激しく長い闘いがあったからこそ、日本の自立生活運動はここまで大きな波になったのだと思います。
 第II部は青い芝の会をはじめ、障害をもって地域で生きることをめざし、そのための制度確立に取り組んでこられた当事者運動の先駆者たちの活動をまとめた個人編をまとめることにしました。第II部にご登場いただいた方の他にもリーダーは数多くいらっしゃいますが、ワーキングチームで話し合いを重ね、その中から、(1)その人が取り組んでこられた運動と、(2)地域性を基準として選びました。……」
 とりあえずここまで。この本は、厚さ、情報量の多さから言ってもお買い得なのですが、それでもそう安くはありません。関係者割引価格でお頒けすることもできます(私はやはり以前紹介したことのある、1999年に亡くなった、高橋修さんのところを担当しました)。定価+税の2割引=2940円、+送料→TAE01303@nifty.ne.jp、FAX:0263-39-2141立岩まで。上記のホームページからも注文できます。もちろん本屋さんでも注文できます。


◇全国自立生活センター協議会編『自立生活運動と障害文化』  ◇立岩 真也
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