HOME > Tateiwa >

自立生活センター・立川10周年に

立岩 真也 20001003
自立生活センター・立川『ともに生きる地域社会をめざして――CIL・立川10周年記念誌』:61-62
自立生活センター・立川,120p.



 後に『生の技法』(1990年、増補改訂版1995年、藤原書店)にまとめられる調査を1985年に初めた。故・高橋修さんは安積遊歩がその最初のころ紹介してくれた人だった。それから何度か聞き取りさせてもらったりいろいろあって、肉屋さんの裏手の今はもうない家屋にCIL立川の事務所が置かれ、そして…。というお話はなかなか終わないから略。(HP上のページ「高橋修」に、千葉大学の学生が1993年夏、事務所で聞き取り調査させてもらった時の記録が少し入ってます。)
 もちろんCIL立川は第一には立川市(+近隣地域)の人にサービスを提供する組織なのだが、それだけでなく、全国の自立生活センターの運動・事業の先駆者であり、発信地であり続けてきた。「市町村障害者生活支援事業」を最初に委託された一つだし、「ケアマネジメント」をどうしようという試行事業も行なった。それで結果を出して、それを後につなげていった。今もまたいくつかの新しい事業を行なうとしている。そして実習者を受け入れたり、報告書を出したり、集会や研究会で報告し、活動のモデルを示してきた。もっと身近なところでは東京西部・多摩地域に次々に自立生活センター=CILが誕生していくきっかけを作ってきた。全国のCILが力をつけて、立川がとにかくがんばらなくてはならない状況もやがて終わるかもしれない。しかしそれはまだ先のことだろう。バークレーのCILがただバークレーの一センターであるだけでなく全米そして全世界の活動の象徴であるのと同じく、CIL立川は立川市のものだけでない。CIL立川があるから東京都立川市を知っている人は意外に多い。立川市、立川市のみなさん、そうなんですよ、よろしく。と、最後は運営委員(数年前からつとめさせてもらっています)モードかな、とも思わないでもないですが、でもこれは誇大広告ではない、本当のことです。よろしく。

UP:2000
自立生活センター・立川  ◇『生の技法』  ◇安積 遊歩  ◇高橋 修  ◇立岩 真也
TOP HOME (http://www.arsvi.com)