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利用者からみる福祉専門職

(与えられた題)

立岩 真也 1998/02/22
21世紀の福祉専門職を考える会 設立1周年記念 第1回公開討論会
連続テーマ:保健・医療の動向と福祉専門職のありかたを考える 於:上智大学 1330〜1640


cf.基調講演
  岡本民夫(同志社大学教授)
  「ソーシャルワークの独自固有性――その専門性をめぐる実践研究方法」

●配布資料

1997/10/25「専門性がなんのやくに立つのか?」(講演)
     第22回北信越医療ソーシャルワーカー研究会 「抄録集」に抄録
1997/06/07「ピア・カウンセラーという資格があってよいとしたら,
     それはどうしてか」

     全国自立生活センター協議会・協議員総会 シンポジウム 『資料集』
     12枚
1998/01/01「ケア・マネジメントはイギリスでどう機能しているか」
     『ノーマライゼーション 障害者の福祉』1998-1 10枚

●1

 岡村先生とは違った立場からお話しします。
 というか 岡本先生のような話は私にはどうていできない。

 「専門性」のことは知らない。〜専門家ではない
 利用者ではない。〜少しそこで言われていることは知っているにしても…

 〜いずれにせよ専門性を確立しなくてはならないと考える立場にいない。
 外側から,そしてある程度は利用者のサイド?から
 (社会学というのはそういうところがあって とんちゃくしない。)

 ここでは「資格」のことについて
 というのも,今,「医療ソーシャルワーカー」の資格のことが問題になっている
らしいので〜この会の活動の一つもそういうところにあるらしいので
 そして述べたように 専門性 についてあまりリアリティがないので
 それでもある程度は資料に→
 1997/10/25「専門性がなんのやくに立つのか?」(講演)

 「専門性」と「資格」とは別
 「専門性」は「資格」を必ずしも必要としない。
 eg. 漁師は魚をとることの専門家であるだろうが,漁師という資格はない。

 ではどういう場合に「資格」が必要なのか?

〇(+)資格は 消費者保護のためのものである。
 マーケットメカニズムが働かない場合,
 消費者にとって,その商品の質がわからない場合にのみ必要なのだ。

 資料p.4・p.5

〇これ以外に資格が必要である場合があるのかどうか。
 もしあるならそのことを言わなければならない。
 どういうスタンスに立つのか

〇役に立つ資格なのか?:つまり,

 業務経験 何年 学者の世界でもそういうことはある
         研究歴〇年とか
 試験   例えば社会福祉士の社会学の問題のこと

 ことが「質」に関わるだけに難しいことは確かなのだが

 cf.資料:ピア・カウンセリング…
 講習〜教育の質 利用者の観点というものをどれだけ入れられるか
 資格をえた後での研修 eg. 技術のことを知らない医者がいる  倫理綱領 淘汰するシステム

〇(−) (「資格」〜「専門性」の)マイナスの面:

 業界団体 同業者団体〜
 排除・権威
 事実としてあると言わざるをえない

〇そのように考えた場合に 今MSWの資格は必要なのだろうか。
 私にはわからない。
 あると考えるのであれば,その理由を説明し,人(利用者達)を説得する必要が
 ある

  幸いにしてというかなんというか
  規制緩論の小泉厚生大臣でさえ資格付与には積極的
  資格を付与すべきだという方向に行っているようだ。
  しかし 利用者は(そして,私は)納得しない

●2

 仮に「資格」が必要であることの説明に成功したとしましょう。
 あるいは否応なく資格というものができるとしましょう。

 医師の指示あるいは指導というのが一つのポイントになっている。

 医療サイドに引きずられたものは歓迎されない。
 これはたしか。
 独自に動くことに意義があるから。
 全体の一部であって
  〜当事者は 強力に反対するだろう

 医者のやること(やれること)
 病院で行われること(行われるべきこと)=医療ではない

 これに対して言われること:両者が対立したら誰が責任をもつのか
 →医者☆



「〇小林政府委員 医療の世界は,先ほどもちょっと御答弁させていただきました
ように,結局,患者さんにとっては最終的責任者は医者に置いておりまして,した
がって医師の指示のもとまたは指導のもとで業務をするという,日本の場合にはそ
ういう体系になっております。したがいまして,いろいろな職種の方が一人の患者
さんのためにみんなで協力して話し合ってやっていくという状況に今はなっており
ますけれども,最終的決定者は医者ということになっておりまして,もちろん問題
があれば医者が当然責任をとるという形にもなっているわけでございます。そうい
う意味では,いろんな職種の人がおっても,現場でもって実際患者さんのためにな
らないことが起きるということは想定しがたい,このように思っているところでご
ざいます。」
第141回国会衆議院厚生委員会議録第4号,p.10
1997年11月21日

 こういう言い方に対してどう対抗するのか

 1)MSWと医者 対立して当然 むしろ対立すべき しないと困ることがある
   ☆
 2)問題の設定自体がおかしい。こんな問いは本来は立たない。
   決定するのは本人である。
  では決定できない時
   社会的に決定する=規則を立てる
   +それに基づいて権利を擁護する(アドボケイト)
   →ヒューマンケア協会「障害当事者が提案する地域ケアシステム」

☆ 国会での審議では土肥隆一氏(だけ)がこの点をクリアに述べている。



・SW(福祉系の資格)>  −(無資格)  >M(医師の指示…)
 あるいは
・−(無資格)    >SW(福祉系の資格)>M

 いずれか。
 どちらだろうか。

 原則的に そして 戦略的に どう考えるのか



医療・福祉の仕事  ◇立岩 真也
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