日本解放社会学会テーマセッション「女性と障害者の対立図式を超えて」
コメンテーター:立岩 真也 1999
※以下は予め送った「要旨」(コメンテイターでしたからこのことだけしゃべったわけではありません)。
もし、障害者のある子を産まない選択が、たとえば障害者差別であり、よくないと主張する者Aがおり、そしてもし、その選択をする者、それを権利と考える者Bがいるなら、当然AとBの「対立」は解消されたわけではない。(Aは障害者であると限らず、Bは女性であるとは限らないから、これは「障害者と女性の対立」だとは限らないのだが。)だから、まだ、私達は、AやらBやらの主張について、その間の対立について考えることから逃れられているわけではないのである。