早稲田社会学会
INFORMATION
湿度の高い日が続いていますが、みなさんいかがおすごしでしょうか。7月10日に
行われるシンポジウムのお知らせです。岡野さんはハンナアレントに依拠しながらフ
ェミニズムにおける女性という主体の問題を、斉藤さんも社会的に非対称な位置にお
かれてきたものがどのようにして現れることができるのかといったテーマで論文を書
かれています。風間の方では、これらの問題設定に同性愛者にとっての私的/公的領
域、およびカミングアウトの問題を絡めて報告を準備するつもりです。もし、ご興味
がありましたら、是非ご参加ください。
動くゲイとレズビアンの会
リサーチ部門
風間 孝
第51回早稲田社会学会大会シンポジウム
セクシュアリティ・アイデンティティ・公共圏
日時 1999年7月10日(土)13:40〜17:00(一般報告は10:00〜12:40)
場所 早稲田大学学術情報センター国際会議場第3会議室(西早稲田キャンパス)
参加費 1,000円
報告者 風間孝 「定義のポリティクス:同性愛<と>異性愛」(アカー・メンバ
ー/ゲイ・スタディーズ研究)
岡野八代 「ジェンダーと公共圏」(仮)(立命館大学/政治思想史)
斎藤純一 「社会的なものと公共圏」(横浜国立大学/政治理論)
討論者 酒井隆史 (女子美術大学/社会学)
千田有紀 (東京大学/社会学)
司会 大屋幸恵 (武蔵大学)
道場親信 (早稲田大学)
テーマ趣旨
フェミニズムをはじめとする<アイデンティティの政治>は、従来の公共性概念に
対して重大な異議申立てを試みてきた――「個人的なものは政治的である」、と。ま
たこれと平行して、<アイデンティティの政治>自体も、多様な差異の存在を認識す
べく<差異の政治>の要請を引き受けつつある。誰がいかにして<公的なもの>を定
義するのか、してきたのか。現在、こうした<公的なもの/私的なもの>の区分自体
が疑問に付され、これをめぐるせめぎ合いがアイデンティティと差異の政治にとって
、重要なテーマとして認識されつつあるといえよう。
ハバーマス以降の公共性論の展開を踏まえつつ、斎藤純一氏(「民主主義と複数性
」『思想』、「表象の政治/現われの政治」『現代思想』他)、岡野八代氏(「法の
"前"」『現代思想』他)には現在の公共圏が直面する問題に対し政治思想サイドから
のアプローチを期待できる。また、ゲイ・スタディーズの視点から、風間孝氏(共著
『実践するセクシュアリティ:同性愛/異性愛の政治学』他)には、最も<私的なも
の>(セクシュアリティ)と、最も<公的なもの>(政治的討議)が複雑に交錯する
場のディレンマを問題化してもらうことになろう。揺らぐアイデンティティを前にし
て、いま問われているのは<公共圏の政治学/親密圏の社会学>という役割分担その
ものなのかもしれない。
(文責:渋谷望)
*6月15日頃までには一般報告を含んだ詳細プログラムが出来上がります。事務局ま
でお問い合わせ下さい。
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