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ワーカーズ・コレクティブ萼(うてな)


last update: 20160629


■ワーカーズ・コレクティブ萼(うてな)

※池田佳鈴 19960229 「ワーカーズ・コレクティブ──主婦たちの新しい働き場所」
 (千葉大学文学部社会学研究室千葉大学文学部社会学研究室『NPOが変える!? ─非営利組織の社会学』,第9章)より

 「佐倉市の「回転木馬」をモデルにして1987年2月に設立されたワーカーズ・コレクティブ「回転木馬・成田」(企業組合,メンバー7人,出資金 190万円,93年度事業高2470万円)の創設メンバーの一人若月眞弓さん達によって作られた。千葉県でもっとも(調査した時点で)新しいワーカーズ・コレクティブである。
 同じ人達が関わってはいるのだが組織的には少しややこしい。「回転木場」のところにも出てきた「手賀沼石けん工場」の第二工場としての「印旛沼せっけん工場」をという建設運動が92年8月から始まった。ワーカーズ・コレクティブ千葉県連合会でも出資金の呼びかけをし,みんなでお金を出し合って(2200万円ほど)建物を建設,土地は借りた。ここで,廃油から石けんを作る。借りた土地は工場を建てることは認められていない土地だが,事業が小規模である等の理由で,工場としてではなく許可され,94年9月に完成。その名称は「印旛沼せっけん情報センター」。廃油を集めるのは各地の「石けん共有者の会」である。「萼」はこの「共有者の会」から廃油集めの仕事を請け負い,「印旛沼石けん情報センター」での石けん作りの仕事を行うワーカーズ・コレクティブということになる。上記の「情報センター」のための出資と,このワーカーズ・コレクティブのための出資は別である。「情報センター」完成前,1994年4月に「萼」は誕生している。1995年1月からいよいよ実質的な仕事をスタートする運びとなった。
 このワーカーズ・コレクティブは,ただせっけんを作って売るのではなく,リサイクルの輪を作ることを目標にしている。つまり,各家庭から廃食油を集め,萼がそれをせっけんに変え,廃食油を提供した家庭が,このせっけんを買って使うというものだ。ただ廃食油を集めてせっけんを作るのは簡単なことだが,それだけではせっけんが山と積まれるだけになってしまう。それをどれだけ多くの人に使ってもらい,このリサイクルの輪の中に参加してもらうかというのが,萼の課題である。
 せっけんの作り方は,集めて来た廃食油を暖めて苛性ソーダを加え,十分に乾燥させて袋詰めしてできあがるが,小型の容器も使い捨てではなく,何度も繰り返し使えるようになっている。こうやって,廃食油が回収され,変身を遂げたせっけんが各家庭が使い,世に出回る。こうやって,まだまだ小さくはあるが,リサイクルの輪が完成するわけである。 現時点(1994年秋)では,4人の主婦ですべての行程が行われている。まだ始めて間もないので,せっけんを作るのは,月に2回,うまくいって週に1回,苛性ソーダを加えるまでの工程は丸1日,朝から晩までかかるが,それから乾燥して袋づめするまでの1週間は,常時せっけん作りに携わっているわけではない。将来は,毎日は無理にしても,2日に1回くらいは,と考えている。…(以下略)…」


REV: 20160629
ワーカーズ・コレクティブ  ◇組織
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