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障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)・2010

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last update:20110307

■目次

2010/12/17 『障害連事務局FAXレター』201号 第2次意見書まとまる――差別の禁止、社会モデルの定義、ワンステップ(第29回推進会議)
2010/12/13 『障害連事務局FAXレター』200号 関係省庁からの留意点“権利”を極力抑える
2010/12/06 『障害連事務局FAXレター』199号 もっと権利性を高めて――障害のある女性、位置づけを、推進会議(第27回)
2010/11/25 『障害連事務局FAXレター』198号 決着は来週に持ち越し 24日(水)、25日(木)、26日(金)、3日間連続行動
2010/11/22 『障害連事務局FAXレター』197号 差別禁止部会スタート
2010/11/19 『障害連事務局FAXレター』196号 「自立支援法廃止と新法づくりはかわらず」岡本政務官
2010/11/08 『障害連事務局FAXレター』195号 「『障害の予防』は、整理して考える必要がある」(大谷委員)
2010/11/01 『障害連事務局FAXレター』194号 国際協力で議論―合同作業チーム報告、推進会議(第23回)―
2010/10/27 『障害連事務局FAXレター』193号 差別禁止部会構成員発表―障害の定義、活発な議論、第22回推進会議―
2010/10/26 『障害連事務局FAXレター』192号 作業チームスタート−実態調査で意見続く 第8回総合福祉部会−
2010/10/12 『障害連事務局FAXレター』191号 障害の定義、差別の禁止について議論盛り上がる―「自らの判断により」について疑問の声、第21回推進会議―
2010/09/27 『障害連事務局FAXレター』190号 「制度改革に向け一緒に頑張りたい」岡崎新担当大臣挨拶
2010/09/21 『障害連事務局FAXレター』189号 利用者負担、新体系移行のあり方、意見応酬
2010/09/06 『障害連事務局FAXレター』188号 “福祉”という用語、見直し
2010/08/31 『障害連事務局FAXレター』187号 作業グループを部会に、という意見が出される
2010/08/09 『障害連事務局FAXレター』186号 作業チームの位置づけで沸騰
2010/08/03 『障害連事務局FAXレター』185号 障害連シンポジウム−Part7−
2010/07/27 『障害連事務局FAXレター』184号 実態調査で意見続出
2010/07/26 『障害連事務局FAXレター』183号 日本的インクルーシブ教育とは
2010/07/12 『障害連事務局FAXレター』182号 有識者からのヒアリング
2010/07/08 『障害連事務局FAXレター』181号 投票する人を決めましたか?
2010/06/28 『障害連事務局FAXレター』180号 推進会議第一次意見書、明日本部長へ
2010/06/22 『障害連事務局FAXレター』179号 「三権分立」・・・?
2010/06/17 『障害連事務局FAXレター』178号 自立支援法「改正」案廃案
2010/06/14 『障害連事務局FAXレター』176号 6月14日(月)からの国会前連続行動に参加を
2010/06/07 『障害連事務局FAXレター』175号 “遺憾の意”をまとめる
2010/05/24 『障害連事務局FAXレター』174号 意見者のまとめに入る
2010/05/24 『障害連事務局FAXレター』173号 緊 急 抗 議 声 明
2010/05/18 『障害連事務局FAXレター』172号 地域主権問題で訴訟団、福島大臣に意見書を渡す
2010/05/17 『障害連事務局FAXレター』171号 推進会議最後の省庁ヒアリング、外務省・内閣府
2010/05/13 『障害連事務局FAXレター』170号 地域主権改革一括法案に、みんなの声で“NO!”を
2010/05/10 『障害連事務局FAXレター』169号 地域主権改革、疑問噴出
2010/04/27 『障害連事務局FAXレター』168号 大型船「総合福祉部会」、荒海のなか出港
2010/04/26 『障害連事務局FAXレター』167号 議論白熱「インクルーシブ教育」
2010/04/19 『障害連事務局FAXレター』166号 推進会議(第8回)団体ヒアリング
2010/04/12 『障害連事務局FAXレター』165号 所得保障は障害者問題の根幹
2010/04/01 『障害連事務局FAXレター』164号 司法手続き、障害者を想定していない
2010/03/29 『障害連事務局FAXレター』163号 障害連、東京都と交渉をもつ
2010/03/19 『障害連事務局FAXレター』162号 障害児教育の変革のはじまった日
2010/03/01 『障害連事務局FAXレター』161号 障害連、東京都と交渉をもつ
2010/02/15 『障害連事務局FAXレター』160号 「地域社会で生活する権利」明文化を
2010/02/04 『障害連事務局FAXレター』159号 差別の禁止、障害の定義で議論白熱
2010/01/14 『障害連事務局FAXレター』158号 大きな一歩の年


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◆2010/12/17 『障害連事務局FAXレター』201号
第2次意見書まとまる
―差別の禁止、社会モデルの定義、ワンステップ(第29回推進会議)―

12月17日(金)第29回制度改革推進会議が行われた。
いよいよ第2次意見書の最終取りまとめの議論である。
岡崎担当大臣は「本当にご苦労様です。障害者の代表として、第2次意見書の取りまとめに向けがんばって下さい」と発言した。
「必要な施策」を行うための障害者基本法改正、というくだりは、必要な支援と合理的配慮に基づく施策に改められるべきであるという、より権利条約を意識した具体的提起などがなされていった。
情報コミュニケーション保障に関わって、「必要な言語を使用」などといった表現については、「自ら選択した言語」とすべきではないかという意見もあった。これについては、「自ら選択する」ことと「必要な」ということは、最終的には同じ意味ではないか、と東室長は答えた。結局、「自ら必要とする」の表現の方向に落ち着きそうだ。
さらに、障害のある子の「意思表明権」については、保護者を省いたほうがよいという意見もでた。
グループホーム・ケアホームのありかたについて。前回同様に、過渡的に認めていくべきという立場と、地域生活のあり方からしてふさわしくないという意見がでたが、「強制をしない」という方向で修正することになった。
また、地域生活については、「手帳の所持に関係なく」や「応益負担ではなく、本人の所得を基礎とした費用負担のあり方」について、意見に追加していくことになった。
地域生活について、家族依存からの脱却が重要という認識の発言もあった。
就労については、一般就労が厳しい人への提起が具体性に乏しい、という発言もあった。
さらに、教育については、「障害のある子とない子が共に同じ場で学ぶことを原則とする」などの追加を求める意見があった。
精神障害者については、入院の適正手続きの明確化と、地域移行にあたって社会的入院の解消が重要という視点の提起があった。

バリアフリーについて、尾上委員から先頃起きたJRのアメリカの女性障害者に対する乗車拒否問題が出され、「今回の場合は、自分の車イスより小さい車イスであり、見た目だけで判断したもので、直接差別と言える。意見に、適切な接遇と合理的配慮を確保する…を加え、さらに、地域間格差の実情を踏まえ、切れ目のない交通・移動手段を確保する…」を入れ込むべきとした。
 新たな審議会について、「障害当事者を過半数とすべき」とする意見が複数の委員から出された。また、関係省庁への勧告や意見に対する応答義務の追加については、前向きな回答を内閣府は行った。
所得保障の水準の見直し、支給範囲の対象の拡大についても強い意見があった。
総則、各則についての議論は、4時20分にひとまず終わり、事務局は、三役を含めて、修正作業に入った。
 
 午後6時再開。東室長から修正文の内容が明らかにされた。
 総則部分では、「国民の理解・責務」の項の中に「事業者の責務」を入れ、事業者は合理的配慮などを提供することによって、障害者の権利の実現に寄与する、などといった規定を盛り込むことにした、と明らかにした。これについて、「総則に入れることはなじまないのではないか、もし入れるとしても文章を修正したほうが良いのではないか」という意見があった。それに対して、「基本的には事業者も国民と同じ責任を持っており、事業者といっても多様であり、また広い意味で経済活動を行っているわけで、理念として合理的配慮というものを入れ込む必要があるのではないか」という意見が大方をしめた。
 各側部分では、前半の意見がだいたい盛り込まれることになった。
さらに、所掌事務・推進体制の地方の部分で、地方での審議会においても、障害当事者が過半数をしめるようにしていくことなどが確認された。もちろん前半に出ていた「関係省庁の応答義務」も盛り込まれることになった。
 また、障害の定義については、「継続的」の中に、周期的・断続的も含まれている、という解釈を明らかにした。
就労関係など、いくつかの点については、事務局一任となった。
 最後に、小川議長から岡崎担当大臣に、第2次意見書が手渡された。
 これで推進会議を基本法改正問題は、はなれることになったが、岡崎大臣は、「長時間熱心に議論頂いた意見書に基づいて、来年の通常国会でしっかりと障害者基本法を改正していきたい。そして、総合福祉法、差別禁止法につなげ、障害者制度改革をしっかり行っていきたい」と述べた。

次回の日程は、1月24日以降とされただけで、具体的には決まっていない。
 
障がい者制度改革推進本部のサイトは
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/kaikaku.html



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◆2010/12/13 『障害連事務局FAXレター』200号
関係省庁からの留意点“権利”を極力抑える
―精神障害者医療のあり方について白熱、第28回推進会議―

 第28回推進会議は、基本法改正をテーマに12月13日(月)に行われた。
第2次素案の最終段階の調整である。
今回は、第2次素案に対する関係省庁の留意点が寄せられ、これについての議論が中心となった。
政府からの留意点は、概ねにおいて“素案”にある権利という言葉を見直すようにという内容のものが多かった。
例えば、「憲法で権利を保障しているにも関わらず、個別法でまた言うのはどういう意味をもつのか」などといった指摘である。これに対して各委員は、一斉に反発し、「権利条約を政府は読み取ろうとしていない」などと指摘した。

また、制度の谷間の解消について指摘している箇所があるが、厚労省は「障害者によって支援の内容は異なる」などと至極当然のことを指摘、制度改正に後ろ向きであることに対し、何人かの委員が問題だとした。

グループホーム等について言及している箇所があるが、地域生活の観点から「削除すべき」という意見もあったが、これらの存在は現状において必要という意見が多数を占めた。
また、教育に対する文科省の姿勢については、「原則統合」を基本とすることにより、円滑な対応が可能となる、という意見が多かった。

基本法のなかに精神医療について触れるかどうかについては、大きな議論となり、「医療一般のなかに含めるべき」という意見と、精神障害者がおかれてきた差別的現状と、社会的入院の解消・適正手続きの具体化など、現在抱えている問題を解決するには必要だ、とする意見に分かれたが、流れは後者のほうだった。

相談について、「本人中心の」を加えるべきという意見や、ユニバーサルデザインでは、当事者参画を書き込むべきであるという意見が出された。また、情報アクセスでは、電子書籍を加えるべきだという意見があった。

ユニバーサルデザインについて、バリアフリーなどと同じ項目で行うかどうかについては、固有の課題性があり、別項目で行うこととなった。
また、情報アクセスとコミュニケーション保障については、本来、別項目で取り上げるべき内容であるという意見もあった。
 さらに、聴覚障害者が司法の場で、コミュニケーションを受けられていない実態や、政治参加の保障について、より明確にすべきであるという意見が出た。

 次回 12月17日(金)

 今号をもちまして200号となりました。FAXレターも足かけ10年となります。皆様ありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。



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◆2010/12/6 『障害連事務局FAXレター』199号
もっと権利性を高めて
―障害のある女性、位置づけを、推進会議(第27回)―

いよいよ第二次意見書についての議論の佳境にはいった。
12月6日(月)の第27回推進会議は、基本法改正に向けてである。第二次意見書の素案が提起され、それに対しての意見が出されていった。
JDFからは、前文を作るべきである、という意見が出され、総則部分では、「もう少し権利規定を明確にすべなのではないか」「インクルーシブ社会を、分け隔てすることなく、合理的配慮と必要な支援が提供される社会、と定義したことは評価できるので、もっとそれを強調してほしい」などとする意見も出された。
また、「“支援”という言葉を“保障”とすべきである」という意見が出、東室長は「現行法ではそうなっているという意味で書いた」などと答えた。
休憩を挟み、各論の議論となり、地域生活支援、教育、労働等について、素案に対する活発な意見が交わされた。
素案の中に「障害の種類や程度に応じ…」とあることに対し、社会モデルの観点からふさわしくない、という意見が出る一方で、その記述がないと軽度障害者に対する施策が行われない恐れがある、とする意見が出された。さらに、「早期発見、早期支援はあるが、早期治療がない、難聴者にとっては早期治療が必要だ」とする意見があった。
これに対しては、「早期支援の中に早期治療が含まれているのではないか」との発言があった。
さらに、精神障害者の地域移行に関連して、入院の際の自己決定・自己選択など、人権の徹底と、強制入院の場合は、その手続きの明確化などが強く出された。

また、コミュニケーション保障をめぐっても、もっと広くとらえたほうがよいという趣旨で、修正意見が出されている。
 “障害のある女性”問題も各論に加えられ、“性と生殖”の権利などについても言及されるべきだという意見も数人からあった。
 ユニバーサルデザインについては、公共的施設のバリアフリー化に加えたほうがよい、という意見もあった。
 “相談等”については、“相談等と権利擁護の仕組みのあり方”にしたほうがよいという意見が出たが、「権利擁護」は、国の立場で言えば「権利保障」とした方がよいという指摘も何人かからあった。
 推進体制の所掌事務については、「国の審議会の大臣への勧告権などに対して、応答義務を課したほうがよい」「それの組織は障害当事者が過半数を占めるべき」とする意見が出された。
 今後、委員たちは、修正文を事務局に送り、第2次意見書を練り上げていく。

 なお、この日の資料は
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/s_kaigi/k_27/index.html
にあります。

 次回は、12月13日(月)



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◆2010/11/25 『障害連事務局FAXレター』198号
決着は来週に持ち越し
24日(水)、25日(木)、26日(金)、3日間連続行動

11月25日(木)の全国大フォーラムの呼びかけによる集会は、参議院議員会館前と会館の中で行われ、全国から500名以上の市民や仲間たちが集まった。
この日、厚生労働委員会が開催される予定だったが、与野党の調整がつかなかったこともあり、開催されなかった。自立支援法一部「改正」案の委員会採決は、来週に持ち越され、その行方もどうなるか全くわからない状態である。
集会では、応益負担の不当性や、推進会議や総合福祉部会の議論を無視した形で、提出された「改正」案に対して多くの参加者から怒りの声が上がった。
また、元訴訟団からは、なぜ和解したのか意味がわからない、などという声も上がっていた。
明日26日(金)は、福島みずほ議員が予算委員会で、自立支援法問題を取り上げる予定にしている。
いずれにしても、来週は、正念場で国会前に一人でも多く集まる必要があり、廃案をめざし、全国の仲間とあきらめないで、再度ミラクルをおこすために、最後まで闘っていきましょう。

なお、明日(26日)の集会は午後1時から参議院議員会館前。
非常に大事な時です。毎日で大変ですが、一人でも多く集まって下さい。



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◆2010/11/22 『障害連事務局FAXレター』197号
差別禁止部会スタート
―第26回推進会議、「基本法ではなく権利法で」(山崎委員)―

 第1回差別禁止部会が11月22日(月)行われ、スタートをきった。
 それに先立ち、第26回の推進会議が障害者基本法改正を中心に、行われた。12月に第2次意見を出すことになっており、それに向けた大詰めの議論を迎えている。
 まず、医療・就労・障害児の合同作業チームの報告があった。
医療の作業チームの報告は、堂本座長から行われ、「前期については精神医療について議論され、社会的入院の解消に向けたインクルーシブ社会の実現の方向性や、保護者制度の撤廃、強制入院の際の適正手続きなどが議論されている」とした。また、「身体拘束の問題なども出されている」とした。
就労については松井座長からあり、「労働の権利保障と苦情に対する救済制度の整備や、合理的配慮、必要な支援の提供の確保の重要性、などについて議論された」とした。
障害児の大谷座長からは、「権利条約に盛り込まれている考え方の具体化、特に、最善の利益、意見表明権、早期支援の必要性など、多くの観点で議論がなされている」とした。
その後、「障害」の表記に関する作業チームの検討経過と、議論がなされた。
4回にわたるヒアリングの結果、基本的には現行の「障害」でいくという方向性が示され、第2次意見書に向かっては、現行の表記で行く、という結論に達したが、「碍」を常用漢字に組み込むかどうかには様々な意見があり、今後の継続課題とさた。
続いて、「障害者制度改革の重要方針について(第二次意見)(骨子案)」が出された。しかし、「障害者の地域生活の権利という重要な課題が落とされてるのではないか」という意見などが出され、東室長は「この骨子案で足りないものがあれば、ぜひ出してほしい。第2次意見書を出したあと、具体的な条文づくりについて各省庁との連絡調整を行う」とした。
最後に、「基本法と個別法の性格について」の議論が交わされた。斎藤企画官は、「基本法は障害者施策の基本方針を定めるものであり、権利などの規定は通例行わない」とした。
これに対して、「前文で改革の理念をきちんと明記しなければ意味がない」や「基本法よりも権利法という名前にしたほうが本当はよい」という意見が出された。

次回は、12月7日(月)。

推進会議の後、第一回の差別禁止部会が行われた。
冒頭、末松内閣府副大臣が挨拶し、途中、岡崎担当大臣も挨拶に来た。
まず、自己紹介が行われた。各分野の立場から差別禁止(法)に対する思いが語られた。
当事者としては、伊藤委員や太田が体験を踏まえて差別禁止法の必要性を訴え、決意を示した。
その後、部会長の互選があり、棟居快行委員が選ばれ、副部会長には、伊藤委員と竹下委員が部会長より指名を受けた。
その後、若干の質疑があり、障害者基本法改正問題との関係や、権利条約からみた差別禁止法規範をどうとらえていくかを今後のスケジュールに組み込んでいくべきだ、という意見も出された。
当面は2か月に1度のペースで開催されるとのこと
 なお、差別禁止部会の構成員などは以下の通り
浅倉むつ子(早稲田大学教授)、池原毅和(弁護士)、伊東弘泰(特定非営利活動法人日本アビリティーズ協会会長)、大谷恭子(弁護士)、太田修平(JDF障害者の差別禁止等権利法制に関する小委員会委員長)、小島茂(日本労働組合総連合会総合政策局長)、川内美彦(東洋大学教授)、川島聡(東京大学大学院特任研究員)、竹下義樹(社会福祉法人日本盲人会連合副会長、弁護士)、西村正樹(日本労働組合総連合会特別委員、自治労障害労働者全国連絡会代表幹事、北海道)、野沢和弘(毎日新聞論説委員)、松井亮輔(法政大学名誉教授)、棟居快行(大阪大学教授)、山崎公士(神奈川大学教授)、山本敬三(京都大学教授)、[オブザーバー]遠藤和夫(日本経済団体連合会労働政策本部主幹)、佐藤健志(日本商工会議所産業政策第二部担当部長)、[専門協力員]相澤美智子(一橋大学専任講師)、永野仁美(上智大学准教授)、引馬知子(田園調布学園大学准教授)

次回、2011年1月31日(月)。



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◆2010/11/19 『障害連事務局FAXレター』196号
「自立支援法廃止と新法づくりはかわらず」岡本政務官
―作業チーム日程ずらす、第9回総合福祉部会―

11月19日(金)総合福祉部会(第9回)が行われた。
厚生労働省岡本政務官は「障害者自立支援法一部改正案が衆議院を通過したが、平成25年8月までに自立支援法を廃止し、制度の谷間をつくらない新法をつくる考えには政府としてはかわらない」と挨拶した。
藤岡委員や、福井委員などから、「本当にそうなのか」「総合福祉部会での4つの当面の課題は、政府として本気で反映させようとしているのか」などの鋭い質問が出された。また野原委員からも、「今回の改正案の通過には、懸念を表明する。難病について障害に含まれてない」との指摘があった。
岡本政務官は「自立支援医療を含む当面の課題については、真剣に考え予算に反映させようとしている。また難病についても、特別枠として予算要求をしている」と答えた。
議題に入り、佐藤部会長から、前期の作業チームを12月までとし、後期を2月から4月までとしたい、という提案があり、承認された。
「難病については全ての課題に絡んでくるので、なんらかの検討をしてほしい」という意見も出た。
続いて、佐藤部会長から、入所者・入院者についても実態調査を行っていくことで、まとまったとの報告があった。来年、予備的調査を行い、再来年、本格調査とのこと。
この後、各作業チームに分かれた。

次回は、12月7日(火)。


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◆2010/11/8 『障害連事務局FAXレター』195号

「『障害の予防』は、整理して考える必要がある」(大谷委員)
―新たな課題についても議論、第24回推進会議―

11月8日(月)第24回推進会議が行われた。この日も障害者基本法改正、各則部分規定ぶり。
まず、「司法手続き」「情報のバリアフリー化」「年金等」「経済的負担の軽減」についての規定ぶりが内閣府斎藤企画官から明らかにされた。
司法手続きについては、「受刑後についても保障すべきではないか」「裁判の傍聴者にも保障されるべき」「手話通訳等が当事者負担となっていて、実質的なコミュニケーション保障とはなっていない」などの現状の意見が出された。
「情報のバリアフリー化については、条文の書き方が難しく分かりづらい」という意見が多かった。「なぜ事業者については努力規定としたのか」「放送はどうなるのか明らかにしていない」などの意見があった。
「年金等」については、「障害があるから必要となる所得保障という視点を強くだすべき」「無年金者に対する言及がない」等々の意見が出された。
「経済的負担の軽減」では、「障害者の扶養義務規定が前提となっている」などの強い指摘がされた。
続いて、「新たに議論した分野についての推進会議の問題認識」。
まず、「住宅」について議論された。「公営住宅の単身入居を制限する欠格条項廃止の問題とともに、グループホーム・ケアホーム建設の際、地域住民の同意を取り付ける協議書の問題があり、1999年以降、国としてはそれを求めていないにも関わらず、現実には自治体は行っている」との指摘がなされた。また、住宅の数が圧倒的に少ない現状から、「住宅問題は総合的、抜本的に再構築されるべき」との意見もあった。
 次に、「障害の予防」。「優生思想的な障害観から脱却しようとするものが思われ、評価できる」の一方で、「先端的医療を受ける権利を加えてほしい」という意見も出た。「障害の予防は、個人的なものと、公衆衛生的な意味合いのものがあり、整理が不十分ではないか。障害者基本法にいれることはしっかりと考えてからでないとならない」と大谷委員は述べた。
障害という価値観や、定義を含む問題だけに、慎重な議論が行われなければならない。
 続いて、「スポーツ・文化・レクリエーション」。
「予選で勝ったチームが、お金がなく、本大会には違うチームが派遣された」という例や、「ろうあ団体は、自分たちで運営も行っているが、他の障害者団体は必ずしもそうではない。また、障害当事者の指導者も少ない」という発言があった。
 「著作権の問題で、DVDに字幕がつけられない問題が完全に解決しきっていない」などの意見が出された。
 「ユニバーサル・デザイン」については、制作過程への障害者の参加のあり方の問題が出され、さらには、「権利条約でいうアクセシビリティ―が基本であり、その周辺にバリアフリーやユニバーサル・デザインがあるのではないか」という提起がなされた。
最後に、「わかりやすい第一次意見書」ができる、という報告があった。

 次回は、11月15日(月)

※障害連のホームページアドレスが変更されました。
 まだ、登録されていない方や、リンクの変更をしていない方は至急よろしくお願いします。(障害連と検索してもまだ出てきません。申し訳ありません。)
URL http://www9.plala.or.jp/shogairen/


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◆2010/11/1 『障害連事務局FAXレター』194号
国際協力で議論
―合同作業チーム報告、推進会議(第23回)―

11月1日(月)第23回推進会議が行われた。今回は、障害者基本法改正の各則部分。
 はじめに、国際協力の規定ぶりイメージが斎藤企画官からあった。(今回からは、条文イメージだと誤解を招きやすいので、“規定ぶりイメージ”ということになった)
委員からの意見としては、「政府との協力はあるが、市民社会あるいは、NGOとの協力は書かれていない」「日本に暮らす外国人へのサービスにどう影響を与えるのか」「国際協力なのか国際協調なのか」などが出された。
東室長は、「権利条約において国際協力がでてきた背景には、南北問題というものが大きかった」と語った。
次に、選挙。意見としては、「政治活動への権利としたほうがいいのではないか」「青年後見を受けた人は、選挙できないという実態がある」などなどが出された。
続いて、公共的施設のバリアフリー化。「移動の権利を明確にするべきではないか」「合理的配慮の文言を明確にするべき」などの意見が出された。
斎藤企画官は、「総則部分で合理的配慮の欠如は差別であると示しているので…」とも述べた。
 休憩を挟み、労働・医療・障害児の3つの合同作業チームについての報告が行われた。
「短時間での作業は非常に厳しい」と述べたのは、労働のチームの松井座長。「ただ、障害者に働く権利があるというのは、共通の認識である」とも語った。
医療のチームの前期は、精神医療。社会的入院の解消、保護者制度の廃止、強制入院の適正手続きなどが議論になっているとのこと。座長は堂本委員。
障害児のチームの座長は、大谷委員。障害者基本法に反映させるため、家庭生活の権利、最善の利益、意思表明の権利などを議論しているとのこと。総合福祉法については、去年、厚労省の研究会である程度たたき台がでているので、それをもとに行っていきたい、とのことだった。
 最後に、差別禁止部会の設置要綱の承認があり、「わかりやすい第一次意見書」の進み具合の報告があった。11月中には発行されるとのこと。
 次回、11月8日(月)。

10.29全国大フォーラム、成功
参加者1万人超える
今こそ進めよう!障害者制度改革 自立支援法廃止と新法づくりを確かなものに10.29全国大フォーラムは、10月29日(金)昼から日比谷野外音楽堂とその周辺で参加者が1万人を超える中行われた。
政府から岡本厚生労働省政務官が挨拶した。また、民主・共産・社民・新党日本からも国会議員があいさつに立った
各団体の意見表明の後、3時過ぎ、国会方面と東京駅方面にデモを行った。
前日の28日(木)は、国会要請行動を行った。

皆さん本当にありがとうございました。


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◆2010/10/27 『障害連事務局FAXレター』193号
差別禁止部会構成員発表
―障害の定義、活発な議論、第22回推進会議―

第22回推進会議は10月27日(水)に行われた。
議題は、前回と同じ障害者基本法改正。東室長から、前回のたたき台に対する委員からの意見が述べられた。
次に、大谷委員から、日弁連有志によるたたき台が明らかにされた。合理的配慮の定義や、女性障害者、こどもの障害者の権利を明らかにしているのが特徴。
続いて、川崎委員から、精神障害者の保護者制度の問題を明らかにした制度間格差是正を求める要望が明らかにされた。
 議論では、前回に引き続き、障害の定義について活発なやり取りとなった。
機能障害に加え、参加障害などを位置付けたほうがきちんと対応ができるのではないか、という意見がある一方で、機能障害による環境との相互作用などという包括的な捉え方のほうがいいのではないか、という発言もあった。
その他、差別禁止法との関連での発言など、様々あった。
自治体での立場では、将来の施策を見据えた定義をつくってほしいとの提起もあった。
 さらに、合理的配慮の定義の問題にも発言は及んでいった。
次に、推進体制関係の条文イメージが斎藤企画官から出された。中央障害者施策推進協議会にかわり、新たに中央障害者政策委員会、都道府県や市町村においては、地方障害者政策委員会を設置するとした。
中央については委員を30名とし、調査・審議、大臣などへの勧告を行う組織、とした。モニタリング機能も持ち合わせる。
議論では、地域主権改革の絡みで、市町村には必置とすべきだ、という意見の一方で、自治体の立場では、そうした場合、必ず財源保障が必要、との意見も出た。
調査については、行政機関などから報告を受けることなどのことを意味している、と斉藤企画官は質問に答えた。
また、当事者委員を過半数にすべきだ、との意見もあった。
現在の中央障害者施策推進協議会と具体的にどうかわっていくか、まだまだはっきりとは見えてこない。
続いて、障害者基本法に関しての具体的な課題について、これまで議論してきた中で、抜け落ちたものはないか、という議論に入った。
この中で、家庭生活の権利は加えていくべきだ、などいくつかの発言があった。
総合福祉部会の報告や、障害の表記に関するワーキンググループの報告が続いた。
いよいよ、差別禁止部会が立ち上がることとなり、15名の構成員と、2名のオブザーバー、3名の専門協力委員が発表された。
当事者としては、竹下義樹さん、川内美彦さん、伊藤弘泰さん、西村正樹さん、そして、JDF小委員会からとして、太田修平などが名前を連ねた。
岡崎担当大臣が挨拶し、「今日も内閣委員会で、権利条約の質問があった。頑張りましょう」と述べた。
末松副大臣も挨拶し、「一回4時間の会議と聞いている。熱心さに驚かされている」と述べた。

次回は、11月1日(月)。


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◆2010/10/26 『障害連事務局FAXレター』192号
作業チームスタート
−実態調査で意見続く 第8回総合福祉部会−

 いよいよ作業チームが開始した。10月26日(火)第8回総合福祉部会が行われた。
 まず、新しく厚労省の政務官となった岡本政務官が挨拶し「障害者福祉を進めるにあたっては、国民の理解が必要で透明性・公平性のある施策とし、一歩一歩前進させていきたい」と述べた。
 続いて、作業チームの検討と範囲と内容について、に移り、6つの部会作業チームの役割と座長が佐藤部会長からあり、3つの合同作業チームの役割と座長が東室長からあった。
なお、この作業チームは「それぞれの課題の論点を整理するものなので、インターネット上の公開などは行わない」ことが確認されている。
次に、実態調査に関する報告が平野委員からあり、名称は「<生活のしづらさなどに関する調査>全国在宅障害児・者等実態調査(試行調査)」とすることとした。
ヒアリングやパブリックコメントなどを通して、前の案より医学的なものを削るなど、だいぶ絞り込んだとのこと。
しかし、「精神病」者集団の山本委員は、「この案では障害者の実態を把握できない」とのことで意見が再度表明され、他の精神障害関係委員からは「家族の代筆は認めていて、これだと本人の意向を聞かないで行われるケースが増えるのではないか」との発言があった。さらに、知的・発達障害関係委員から「この設問だと障害の原因について答えにくい」などなどの発言があった。
 ワーキンググループをもう一度開催し、修正していくとのこと。

次回、11月19日(金)


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◆2010/10/12 『障害連事務局FAXレター』191号
障害の定義、差別の禁止について議論盛り上がる
―「自らの判断により」について疑問の声、第21回推進会議―

障害者基本法の理念や目的、障害の定義について議論がたたかわされた。
10月12日(火)第21回「障がい者制度改革推進会議」が行われた。
 冒頭、新しく着任した村木内閣府共生社会担当政策統括官からあいさつがあった。
 続いて事務局から障害者基本法のイメージ案が出された。「まだ、関係省庁などとの調整が終わっていない段階のイメージ案ですが、議論のたたき台になればと思って提起しました」と担当者は説明した。
 そのイメージ案によれば、「国民を分け隔てすることのない」や障害の定義については社会モデルを採用したとのこと。
 委員からは、インクルーシブに対応する共生社会という表現や、地域社会で生活する権利などを明記すべきであるという意見が出された。
 一方障害の定義については様々な意見が出されたが、方向性としては権利条約に準拠させ、より社会モデルにしていくことなどでは一致していたように見えた。
 コミュニケーション等のあり方については、様々な意見が出され、今後の課題となっていった。
続いて差別禁止や、施策の基本方針、障害者基本計画など8項目のテーマでイメージ案が提出され、議論が交わされた。
 特に差別の禁止については、「間接差別や家族への差別なども差別に含まれることを明記すべき」や、権利条約にあるとおり「区別や排除も差別にあたることを明らかにしたほうがよい」との意見が出された。
 また「国及び地方公共団体の責務では、もっと具体的に責務内容を明らかにすべき」や、「責務ではなく義務にしたほうが良い」という発言もあった。
 障害者基本計画等では、障害者・関係者の意見を尊重しなければならないとあるが、「反映させる仕組みが重要」との指摘もあった。
 さらに、随所に「自らの判断により地域生活…」とあるが、「自らの判断にはいらない」という意見も何人かから出た。
 次に地方のモニタリング機関のありかたについて議論された。「行政の立場としては今監視機関を全ての地方自治体に作れる状況にはないと思う」という意見が出た。
一方で当事者を中心に「地域生活を行うにもそういう環境にはない」「精神病院に見られるように、地域間格差が存在するし、調整していく必要もある」などの意見が出された。
また、「権利条約にいうモニタリングは、監視だけではなく権利条約の考えに基づいた施策が行われているかという、ということをフィードバックしていく役割もあるはず」といった発言もあった。
「やさしい第一次意見書」が11月には発行予定との報告もあった。また、大阪、千葉、富山などで開催された地方フォーラムについても報告がなされた。

次回 10月27日(水)


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◆2010/09/27 『障害連事務局FAXレター』190号

「制度改革に向け一緒に頑張りたい」岡崎新担当大臣挨拶
―経済産業省などからヒアリング、第20回推進会議―

新しく着任した岡崎内閣府特命担当大臣は、「私も国連で障害者権利条約の草案づくりに携わった経験がある。第2期に向け、みなさんと一緒に制度改革の実現に向け、頑張っていきたい」と挨拶した。
9月27日(月)第20回制度改革推進会議が行われ、障害者基本法改正に関わる省庁ヒアリングが行われた。

はじめに、経済産業省から福祉用具の開発、アクセシブルデザインなどの内容を中心に報告がされた。
委員からは、「今の経済状勢の中で、企業が福祉用具を開発することに力を入れていないのではないか」など、提起がなされた。
また、アクセシブルデザインの定義についても質問が出され、「検討する」と答えた。

次は厚生労働省。障害の予防に関わる報告がなされた。
難病のあり方については、「特定疾病研究の対象を増やすことや、総合福祉部会での議論もあるように、制度の谷間をつくらない新法の検討をしているところ」と答えた。
各種検診などは、それぞれの根拠法に基づいておこなわれているが、障害者基本法の理念に各法が方向性としてあっているかどうか、立法段階においてしっかりと検診されるべきものだと考えている。
また、委員からは、「30年前、不幸な子どもを生まない運動があり、基本法の予防の考え方は、その延長線上にある」などという指摘があった。
さらに、他の委員は、「厚生労働科学研究は、障害当事者が実質的に参画しづらいものとなっている」と指摘した。
厚労省は、「検診したい」とした。

次に、スポーツ・文化について、厚労省と文科省からあった。
権利条約の理念にのっとり、スポーツ一般との統合の重要性とともに、障害独自のスポーツの普及にも力を入れたいとした。
委員からは、「ガイドヘルパーがプールまでついていっているが、その後は対応してくれない」という問題や、文化面では、「車椅子を利用するようになってからは、美術館や劇場にあまり行こうと思わなくなった。見にくいからだ」などの意見が出された。
 また、映画に字幕をつけることの興業主などへの義務化も提起された。
これに対して文部科学省は、「すでに文化芸術に関する基本方針をもっている」とし、これらの指摘に基づいて、「さらに検討したい」とした。

続いて、住宅問題について。国土交通省、厚労省からあった。「住宅セイフティーネット法や、公営住宅法で対応している」とした。
公営住宅について、「重度障害者の単身入居を制限している欠格条項が法律にあり、地域主権改革によって撤廃されると言うが、地域主権改革の前に撤廃してほしかった。そうでないと、地域によって相対欠格条項どころか、絶対的欠格条項をつくってしまう自治体さえでないだろうか」との懸念の声があがった。
それに対して国交省は、「自治体が強い責任感をもってしまう心配は否めない」としながらも、「そうならないように努力したい」とも述べた。
また、地域主権絡みで「グループホーム設置で、住民の反対運動が強まる危険性もある」と発言した委員もいた。
さらに、ある委員は「今の法律では、グループホームなどは施設とみなされており、防災設備の規定などで、現場などでは問題が起きている」と指摘した。

 続いて、就労、児童、医療の合同作業チームのメンバーの発表があった。
 最後に、地域フォーラム、やさしい意見書づくり作業チーム、障害の表記のあり方作業チームの報告があった。

次回は10月12日(火)。


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◆2010/09/21 『障害連事務局FAXレター』189号
利用者負担、新体系移行のあり方、意見応酬
―第7回総合福祉部会、山井政務官退任挨拶「感慨深い」―

山井政務官は「予算確保に向け全力で頑張っていきたい。自分の任期は今日2時までだが、ちょうど一年、感慨深い。今後も障害者施策の民主党と政府の橋渡し役として頑張っていきたいので、よろしくお願いしたい」との内容の冒頭挨拶があった。
9月21日(火)第7回総合福祉部会が行われ、東室長から、北浦委員が水津委員と交代したことの報告があった。

この日は論点整理の後半、まず利用者負担についてだ。佐藤部会長から委員たちの多くの意見の集約の内容が報告され「障害に関わる費用は無料で、障害に関わらない費用については所得保障を前提に応能で」とあった。
次に厚労省から現状説明があり「自立支援医療については年度末に向けた課題としている。」と前回と同様に強調。
討論では、「なぜ利用者負担が必要になったのかという原点を考えて議論する必要がある」「財政状況を考えた議論も前提ではないか」という意見が出る一方で、「財政問題先にありきでは自立支援法と同じ道を歩んでしまう。」などの発言もあった。
続いて報酬や人材確保に移った。厚労省からは、制度説明の中で「昨年来さまざまな対策を行って給与の改善を行ってきている」と説明があった。
議論では「日額制によって事業運営が厳しいところに立たされて、多くの人達を非常勤にせざるを得ない状況がある。」といった意見が続く一方で「直接サービスの中身で精査していくなかで、経営の安定を図るべき」や、「経営の安定と利用者のサービス選択を両立させるべきで報酬や程度区分にしばられるべきではない」という意見もあった。

次に、“その他”に移り、介護保険の関係や現行の特別対策や、財源確保などについての委員会の意見を整理したものが、発表され、尾上副部会長より説明があった。
議論は新体系移行をめぐって中心に行われ、「大臣が自立支援法廃止を明言したにも関わらず新体系移行というのは矛盾だ」という意見や「私たちのグループは新体系移行を進めているが、それを行うには解決してもらいたい課題も多い」などの発言もあった。

次の報告事項として作業チームのメンバーの発表があった。前期の作業グループは10月から12月まで行われ、1月には意見書の作成に入るとのこと。
最終的には部会で意見書を調整していくとのこと。

続いての報告事項は、全国障害児・者実態調査について。11月1日を調査日として施行調査を無作為抽出によって郵送で行うとのこと。
「制度の谷間の問題をもっと詳しく趣旨に入れるべき」とする意見や、「調査票案が医学モデルに傾きすぎている」などなどの意見が出された。今後障害者団体のヒヤリングを行うなど修正していき、次の部会ではきちんとしたものにしていく意向が示された。

続いて入院入所者に関する実態調査について。佐藤部会長から「何日か前に部会員何名かによってこの問題について議論したが、来年度に実施する方向性は出たものの、意見はまとまらなかった。再度話し合いを行う」との発言があった。
民主党の代表選で、世論の通り、菅政権が続くことが決定されたが、代表選中、小沢陣営やマスコミから菅政権の手法は自民党と似てきている、との声があがった。

推進会議や総合福祉部会でどこまで政治主導、当事者主導が貫けられるのか、大きな課題となる。

 次回は10月26日(火)



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◆2010/09/06 『障害連事務局FAXレター』188号
“福祉”という用語、見直し
―第19回推進会議、“予防”も活発な議論―

「福祉という用語を削除を」という意見が出された。
9月6日(月)推進会議、第19回が行われた。この日はまず、障害者基本法の総則部分のあり方について議論され、冒頭の意見に対して、「現場サイドとしては、福祉という言葉が重要な役割を果たしている」という意見があった。結局、むやみに“福祉”という言葉は使われてしまっている問題点では一致した。
インクルーシブ社会の訳語として、“共生社会”という用語を使ったほうがよい、という意見も出された。
住宅の在り方については、公営住宅のみならず、民間住宅においても、欠格条項の撤廃の必要性が強く訴えられた。

休憩をはさみ、文化・スポーツについて議論され、多くの委員からは、この分野でも他の市民と同等に参加できるような環境や、合理的配慮の必要性について指摘されていると東室長から説明があった。
「これらの分野に対する社会の理解が不足している」「聴覚障害の人が映画を見る場合、字幕がないので、洋画を見ざるほかない」との発言もあった。

次に、“予防”についての議論となり、様々な意見が出された。
「現行法の“予防”は、明らかに優生思想に基づくものであり、削除されるべきである。保健衛生の分野で対応していけばよい」との意見が出る一方で、「選択権をきちんと保障していくことが重要」という意見もあった。
さらに、「先端的医療を受ける権利が明記されたほうがよい」とする発言も出た。
いずれにしても、現行の“予防”規定は、優生思想的なものであることの認識では多くの委員が一致した。

次にユニバーサルデザイン・バリアフリーの問題となり、基本的にはそれぞれが相互補完関係にあり、進めていく必要性が確認された。
「アクセシビリティーの定義を明確にしたほうがよい」という意見が出た。
“だれでもトイレ”の問題を通して、多くの委員から、「一部のトイレのみをユニバーサルデザインにし、一般トイレをそのままにしているため、使いたい時に使えない現実がある」と指摘がなされた。

続いて、雇用、医療、児童の合同作業チームの立ち上げについて提起があり、「問題の性質上、部会としたほうがよい」という意見もあったが、東室長が「日程上、予算上の問題もあり、この形で始めてもらいたい」と答え、今後の課題とした。

最後に、この日午前中に行われた文科省の特別支援教育に関する特別委員会の報告があり、権利条約や、差別禁止について必ずしも全体的な認識には至ってはいない状況であるとのことであった。

次回、9月27日(月)。



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◆2010/08/31 『障害連事務局FAXレター』187号
作業グループを部会に、という意見が出される
−第6回福祉部会、支援体系など踏み込む議論−

残暑厳しい中、8月31日(火)、第6回総合福祉部会は行われた。
はじめに山井厚生労働省政務官が挨拶をした「一律1割カットの中、障害関係は約7、5%増で概算要求をした。」と述べた。
続いて障害者自立支援法訴訟についてのミニ学習会を行い、佐藤部会長が訴訟についての簡単な経過を解説した。

次に論点の議論に入り茨木副部会長から各委員から出された論点をまとめたものを述べられた。
支援体系については「はざまの人たちのニーズ調査が必要」「介護給付、訓練等給付は分けない方がよい」「コミュニケーション保障については国の責任で徹底されるべき」などがあったことが明らかにされた。

次に厚労省の中島課長から現状の説明があった。
若干議論があり、「きちんと理念を確立すべき」や「福祉的就労については根本から考え直すべき」という意見があった。

休憩の後、「障害者の労働権を保障する法律が日本にないのではないか。雇用促進法は事業者のための法律、自立支援法の就労支援は結局福祉的発想である」という意見が出された。
さらに、「労働分野についても作業グループについては政務三役がぜひ参加してほしい」との発言もあった。
またパーソナルアシスタンスについて「この定義を明らかにし、これについて障害者本人が介助者と直接契約を結ぶなどを含めることまでも行っていくのか、今後検討が必要とされる」などの意見が出された。シームレスな介護のあり方についても様々な意見が出された。
また、「予算を見ると、精神障害者への隔離収容に多くを費やされていて、地域で活動できる環境にもっと予算をつけなければならない」という発言もあった。
地域移行について議論が移り、尾上副部会長からは委員からの意見のまとめが明らかにされた。その後各委員から「具体的な地域移行策を出すべき」や「通所施設は地域移行に寄与しており、存在意義を認めてほしい」「過去にとらわれず未来に向かってあるべき地域移行策を打ち出すべき」「施設の定員やベッド数を減らさないと意味がない」などの発言があった。

次に論点の三番目地域生活と社会資源に移った。自立支援協議会の在り方について「市町村計画など調査会社に丸投げにしているのが実態で意味がない」や「自立支援法廃止するのだから自立支援協議会もなくさなければならない。ただ、新しい地域の受け皿は必要」といった意見、また「実態としては問題はあるけれども上手くやれば当事者の力がついてくる場でもある」などといった発言が交わされた。
東室長は「実態問題として語ることも重要であるが、権利条約の当事者参加の原則の観点からどうなのかという視点からも考えてほしい」と発言した。1.000以上ある自立支援協議会の中で知的障害当事者が参加している協議会はほんのわずかであることも明らかにされた。
以上三つの論点は今後の作業グループの検討に引き継がれる。

次に部会作業グループの座長等が発表された。作業グループの在り方について部会とするようになど、少し意見が出され、東室長は「理解できるが財政の制約がある」とした。
実態調査についての議論となり、施設入所者、入院患者の調査を行う方向が提案され、そのための話し合いを持ちたいということが佐藤部会長から出された。
これについて目的や予算の裏付けの必要性などの意見が出されたが、厚労省が「予算づけの可能性はある」と述べたため、行う方向が確認された。

次回は9月21日(火)



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◆2010/08/09 『障害連事務局FAXレター』186号
作業チームの位置づけで沸騰
―第18回推進会議、障害者基本法改正議論に入る―

作業チームのあり方について議論が白熱した。
8月9日(月)第18回推進会議が行われた。
前半、総合福祉部会から報告があり、今年の秋から7つの作業チームを設置し、児童、就労、医療など、総合福祉をこえる分野については、推進会議と合同で作業チームをつくりたい、とした。
質問に答える形で、東室長は「この3分野については、推進会議の下に置く」としたため、「はじめの提案とは違う」「外部に対して分かりづらい」などの意見があがり、この件について相当多くの時間を割いた。
結局、総合福祉法部会固有の部会と推進会議の委員を交えた上記3つの作業チームの設置についてネーミングを変えることによって承認した。

続いて、障害者基本法改正の総則部分についてのたたき台が担当室より明かにされた。これは第一次意見書に基づいてつくったとのことである。
目玉は、障害者の定義について社会モデルの観点を入れるということと、障害を理由とする差別禁止について、合理的配慮を行わないことも差別に含めるということである。
議論では、情報・コミュニケーションの権利をきちんと位置付けてほしい、総論ばかりではなく各論においても、様々な権利を明かにし、それに基づいた施策を明かにしていくことが課題である、とする発言もあった。
また、前文を付けるべきだ、とする意見や、“予防”はいれるべきではないとする発言もあった。
さらに、差別禁止については、差別禁止法が数年後になるという見込みから、裁判には役立たないという考え方でいいのか、という議論もあった。

最後の時間帯では、推進会議の運営に関する要望を聞いた。情報・コミュニケーションに関して、「通訳が対応できないので、ゆっくりと話してほしい」「通訳・介助者を配置してくれているので、参加しやすい」などの発言があった。
「推進会議本体と部会などとの関係についてもっとはっきりさせてほしい」という意見もあった。
終わりに、「障害」の表記に関する作業チームと、わかりやすい第一次意見書作成作業チームからの報告があった。

次回は9月6日(月)



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◆2010/08/03 『障害連事務局FAXレター』185号
障害連シンポジウム−Part7−
「障害者政策大転換の中、私たち全身性障害者の今を語る」

「病院の入院時、ヘルパー派遣を認めてほしい」切実な声があがった。全身性障害者は、障害の特徴や、コミュニケーションの問題で看護師の対応では不十分な場合が多いからだ。
 7月31日(土)東京都障害者福祉会館で、障害連シンポジウム―Part7―を行った。ジュースやお菓子を口にしながらの“茶話会”みたいな形で行った。
そういう雰囲気もあってか、みんな本音を語ってくれた。神戸や大阪という、遠くからの出席者もいた。
 日野療護園自治会の西村さんは、「私は府中療育センターから今の日野療護園での生活となっているが、府中療育センター(1970年代)は、昼間でも寝巻きを着て、入浴介助の手伝いを男性職員が介助するなどひどい状況であった。東京都に対して座り込みの運動を行った。府中療育センターの問題の反省から日野療護園が作られ、障害者の人権保障という観点で運営がなされてきた。しかし、最近民間移譲の問題が出てきて、職員が削減され、また昼間に入浴などする問題が出てきている」と語った。
 清瀬療護園自治会の大島さんは、「清瀬は自由な施設であったが、自立支援法によって、みんな日中活動をしないといけなくなった。障害者運動の人々は施設で暮らしている人の声をもっと聞いてほしい」と訴えた。
 神戸から来てくれた大学の教員をされている方からは、「神戸大学ではカフェを作り、全身性障害者に働いてもらっている」との話がされた。
 話が教育問題におよび、代表の伊藤さん(どろんこ作業所)からは、「今の特別支援学校の卒業生たちは、自分からは何もしようとしない。指示待ちである」との発言があった。
 色々な意見が出されたが、多くの時間を割いたのが、全身性障害者の入院時の付き添いを、自治体や病院にいかに認めさせるかという問題であった。

なお、この日はシンポジウムに先立ち、定期総会が行われ、活動方針、予算などが承認された。今年度は役員改選はない。



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◆2010/07/27 『障害連事務局FAXレター』184号
実態調査で意見続出
―第5回総合福祉部会、来年8月をメドに新法の骨格を―

 山井政務官は冒頭の挨拶で、「自立支援法の廃止というスケジュールは政府として変更はない」ことを強調し、「今日閣議決定が行われるが、厚生労働省の自然増の1、3兆円を手続き各省一律1割カットという厳しい状況である」などと述べた。
 次に、権利条約のミニ学習会の位置付けとして日身連の森常務理事が発言し、「権利条約で重要な部分は19条で、他の者との平等に基礎をおく観点で、障害者の地域社会での自立した生活の権利であり、それは保護の客体から権利の主体への転換をうたったものである」と述べた。
 続いて、佐藤部会長から今後の日程について説明があり、2011年の8月をメドに一定の結論を得たいとした。
 今後2期にわたる作業グループでの議論を通して、新法の骨格を明らかにしていきたいとした。

 続いて、新法のいくつかのポイントについて議論がされた。
 まず、総合福祉法の「総合」をどう捉えていくかについて話し合われた。「労働分野を含めて総合とすべき」や、「医療と福祉の連携として総合とした方が良い」とする意見や、この3つの分野を「総合」するものだ。という意見もあった。
 これまでの到達点とは違う議論が交わされ、少し意外な議論となったが、「難病を含むすべての障害者が含まれることが総合である」という意見もあった。ただ、「人権保障の実現の手立てとして、総合がある」という意見もあった。
 選択権と受給権については憲法に明記すべきとの意見が多数で、「どこにすんでいても必要性があれば支援が求められる個別請求権的なものがあってもいいのではないか」とする意見も出された。
 ろうあ連盟からは「手話通訳については選択権はいらない」とする意見があった。

 次に、「特定の生活様式を義務づけられない」ことを明記すべきかどうかについては、「施設の重症心身障害児の存在によって外国だったら殺されていた命が救われている。」という意見が出る一方で、多くの委員から「地域社会の資源を整備していくことを前提にその言葉を明記すべきだ」とする意見が多数あった。

 続いて、障害の定義に移り、出された意見全ては谷間を生まないように列挙方式を改めて全ての障害者が対象になるようにということであった。
 支給決定システムについては、透明性公平性をどう担保していくかが課題とされたが、今の障害程度区分を使わず、それを実現していくことが必要との意見が出された。

 次に全国調査を行いたい旨の報告があり、今年秋に試行調査を行うとのこと。しかし調査員がいきなり訪問した場合、精神障害者の中には大変な思いを感じる人がいることや、病院や施設を除外していることの問題点が次々に出され、結局この問題はワーキンググループや厚労省が再検討することになった。

 最後に、前回の委員会で厚労省の藤井課長が藤岡委員の発言に答える形で「基本合意は国会議員や、国全体を拘束するものではない」とする発言をした問題で、小野委員から「基本合意は与党議員が関わってつくったもので、せめて与党議員には守る責務があるはず」と発言した。

次回は8月31日(火)



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◆2010/07/26 『障害連事務局FAXレター』183号
日本的インクルーシブ教育とは
―第17回推進会議、文部科学省関係ヒアリング―

  第17回推進会議は、7月26日(月)行われた。文部科学省関係のヒアリング。
  文部科学省の特別支援教育科斎藤課長や、全国特別支援学校長会尾崎氏などからヒアリングを行った。
  斎藤課長は「平成22年度までに新たなシステムを作るために、中教審で特別委員会を作り、議論をしている」とした。
  尾崎氏や校長会のメンバーは「特別支援教育の専門性がインクルーシブ教育に役立っている」ことを強調した。
 また、「学籍一元化すると特別支援学校の法的根拠がなくなってしまう可能性がある」などとした。
 ただ、質問にこたえる形で「12月中に就学通知が来れば、事務的な問題は解消され、受け入れ体制をつくることが可能となる」とも述べた。
ここまでが第1コーナーの主な議論。

 続いて第2コーナーでは、全国連合小学校長会の向山氏などが発言した。
「通常学校における発達障害の児童生徒の教育がかなり困難に直面し、様々な問題が発生している中で、財政面や人的な配慮が必要とされている」という趣旨の発言があった。さらに、全国コーディネーター研究会の野村氏などは「就学相談の強化」を訴えた。
 これに関連して土本委員は「親のことばかりではなく、当事者の考えをしっかり汲み取ってもらいたい」と発言した。

 最後のコーナーでは、全国特別支援教育推進連盟の三浦氏や保護者代表が発言、特別支援教育の必要性を訴えた。
文部科学省が推進会議の質問にこたえる形の回答の中で、「障害者虐待防止法の対象の中から学校をはずすように」としたことに対して、意見や批判が集中した。
また、文部科学省が「日本的インクルーシブ教育システム」という表現を使い出したことに対する疑念も多く出された。
今日のヒアリングはこれまでの特別支援教育を守ろうとする姿勢が、文部科学省やヒアリング団体にあからさまに出ていたものだった。

次回は8月9日(月)。



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◆2010/07/12 『障害連事務局FAXレター』182号
有識者からのヒアリング
―中教審、障害児教育、議論開始。第16回推進会議―

 冒頭、6月29日、第2回障がい者制度改革推進本部が行われ、推進会議がまとめた第1次意見書と総合福祉部会の意見書を、本部長である管首相に手渡した、という報告が小川議長からあった。
管首相は人々が支え合える社会の実現を強調したとのこと。
この日は有識者からのヒアリング。まず、司法へのアクセスがテーマ。一人目は弁護士の大石剛一郎氏。知的障害者が被疑者となり、冤罪になる場合が多いが、その大きな問題点として「捜査当局が本人の自白を重んじ、ウラを取らないことが多い」からだという。つまり、捜査当局によって、つくられたシナリオが、事実かのように本人も思い込んでしまうのである、とした。
弁護人を早期に付けることや、弁護人自体の知的障害者に関する研修が必要だとした。
続いて、精神科病院内の虐待について。弁護氏の池原毅和氏が報告。「精神科病院は昭和30年代の入院者30万人以来、入院者はほとんど減っていなく、身体的虐待や性的虐待、薬物大量投与などの虐待がいまだにはびこっている。問題を解決していくには、精神医療審査会の当事者参加など、機能を向上させることと、地域生活を可能とさせるための住宅や所得保障などの社会資源の整備である」と語った。
さらに、弁護士の黒岩海映氏は、特別支援学校における教員の生徒へのわいせつ事件を例に挙げ、教育の場で教員による性的虐待が多くなされている現実を語った。
国連の子ども権利委員会からの日本政府への第3次勧告について平野裕二氏からの報告があり、その中では、「インクルーシブ教育の体制が不十分である」と指摘されたとのこと。
ヒアリングはこれで終わり、女性障害者問題について議論された。「政策決定過程への参画」「割り当て制」「障害団体役員の女性の比率を高めること」などが出されていった。
中央教育審議会で「特別支援教育の在り方特別委員会」がつくられたが、そこに推進会議代表の委員を出すよう、大谷委員が発言。様々な意見が出されたが、文書を出すという方向となった。また、推進室としても調整をはかることになった。

 昨日参院選が行われ、与党が負けた。推進会議をめぐる情勢は微妙である。障害者の権利条約の批准を目指し、推進会議構成員、障害関係団体はさらに奮起し、目標の実現に向け努力を強めていかなければならない。

次回は7月26日(月)。



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◆2010/07/08 『障害連事務局FAXレター』181号
投票する人を決めましたか?

 今回の参議院選挙は重要な意味を持ちそうだ。昨年政権交代の後、初めての国政選挙であり、管首相になってまだ日も浅い。消費税論議が盛り上がりを見せている。
 私たち障害者が投票する際に考えなければならないことは、まずその候補者や政党が、“人権”に敏感であるかどうかである。また、政治家として必要なことは自分の「信念」があるかどうか、これは大きな要素である。
 具体的な政策としては、障害者自立支援法への評価はどうか、ということである。この間の国会では、いきなりの「改正」案が出されてきたが、その部分も含めて考えていく必要がある。
 そして、早い時期に障害者権利条約を批准しなければならないが、その前提となる、障害者基本法改正に対する考え方、障害者差別禁止法制定への熱意というものが、もちろん投票していく際の道しるべとなるだろう。
 新しい時代における障害者参画の政策づくりにどう関わってきたか、特に「障がい者制度改革推進会議」への姿勢も重要なポイントだ。
 どの政党にもいい人もいれば、眉をひそめたくなる人もいる、という一般論は今日は止めにして、やはり選挙結果によって、障害者施策も変われば、一人ひとりの生活も変わっていくのだ、
 障害者施策ばかりではなく、平和憲法や沖縄の問題といった広い視点も持ち合わせる必要もある。政治は弱い人の味方でなくてはならない。
 一人ひとりの“一票”を大事にしよう。今朝御茶ノ水駅に下りたら偶然にも、私の応援する女性候補者(比例代表区)が演説をしていたのでびっくりした。小さくなってしまった政党なのでぜひ今回は頑張ってもらいたいと私は思っている。
 あなたはもう投票する人を決めましたか?



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◆2010/06/28 『障害連事務局FAXレター』180号
推進会議第一次意見書、明日本部長へ
―障害者基本法改正論議に入る、第15回推進会議―

 6月28日(月)の推進会議では、第一次意見書を明日(29日)の推進本部で、小川議長から本部長に手渡すことになったことが冒頭で明らかにされた。
 その際、総合福祉部会の意見書も同時に手渡されるとされたため、関口委員から、「医療付きデイサービスについては、この推進会議では、『医療付き』を削除したはずなのに、総合福祉部会の意見書には残っているのは問題」と指摘した。
7日の推進会議では、総合福祉部会の意見書も配布したので、「手続き上は問題はなかった」と東室長などは見解を示した。
しかし、実質上議論する時間もなかったことは確かで、今後の反省点とした。
 また、本部に提出する際にも「推進会議の意見と総合福祉部会の意見のそれぞれの性格の違いについて説明をするように」との意見が出された。
障害者基本法を改正するにあたり、今後検討を要する事項で、住宅については、「障害者を権利主体にした位置付けに改めるよう」意見が出された。
 文化・スポーツについては「一般のスポーツが文部科学省管轄で、障害者スポーツは厚生労働省管轄というのはおかしい」という意見が出された。
 発生予防については、難病に関する項目を他にもっていき、「削除したほうがよい」とする意見が多かった。
ユニバーサルデザインについては、「法律面だけで対応できるのか」「できているものを検証する仕組みが必要」とする意見が出た。さらに、その他必要なこととして“計画策定や事業運営への参加”“権利擁護”“情報の収集と活用・公開”“ジェンダー的視点に立った項目”などなどが出された。

 この日出された意見で特徴的で多かったのが、「他省庁の審議会などの障害者施策の議論と推進会議との関係」についてである。精神医療分野に見られるように、他が先行して行われているとの指摘もあり、「それら省庁とのヒアリングをもっていくべきだ」との意見が多く出された。
 それに対して東室長は、「受け止めていきたい」とした。
 今後、推進会議は、障害者基本法改正問題を議論し、8月から9月にかけては差別禁止法部会を立ち上げるとのこと。

次回は7月12日(月)。



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◆2010/06/22 『障害連事務局FAXレター』179号
「三権分立」・・・?
−第4回総合福祉部会開かれる−

 冒頭山井政務官が挨拶し「平成25年8月までに新法をつくるという方針には変わりはない。みなさん、不安を持っているようだが、総合福祉部会の議論を通して、新法をつくっていきたい」とした。
 公務があるとし、退席しようとした山井政務官に対し、福井委員が「今回の改正案騒ぎで私たちは何回も国会に通うはめになった。きちんと説明してから退席してほしい。」と発言した。
 それに対し、山井政務官は、「議員立法に関してのことは三権分立なので、政府としては何も言えない。これからも情報交換はしていきたい。」と答え、次の質問者を振りきる形で退席をした。
 6月22日(火)「障がい者制度改革推進会議」の総合福祉部会(第4回)が厚労省で行われた
 委員からは今回の教訓を踏まえて、推進会議として民主党と話し合いの場をもった方がよいのではないか、との発言も出たが、「推進会議は政府の機関なので、それも踏まえながらやっていく必要がある」と東室長は見解を示した。

 続いて、新法の議論の進め方に移り、来年の8月までには部会の意見をまとめなければならないことが明らかにされた。意見のまとめ方については新法の基本的な考え方をまとめていくとしたが、藤岡委員からは「たとえば権利に関することなど重要な部分については条文をつくるぐらいのかまえが重要、もし条文を官僚がつくったとしたら、もう一度ここにかけなおしてもらう必要がある」とする意見が出された。
 また、「限られている時間で進められるものは、どんどん進めなければ間に合わない。」という意見もあった。
 日程的には6月、7月、8月でそれぞれの論点を議論し、10月あたりから作業グループに分かれて行う予定。尾上副部会長から今後の論点が示されたが、当日配布された資料以外で、委員から出された意見を反映したものの中で、「法律の名称」が付け加えられた。
 また、労働について、総合福祉部会で扱う分野なのか、推進会議自体で議論されるべきなのか、というやりとりもあった。
 さらに小野委員からは「今回出された「改正案」は、将来的には介護保険との統合を視野に入れたものであり、今の自立支援法の延長線上で議論するべきではなく、権利条約の観点で行われなければならない」と鋭い指摘があった。

 最後に「地域主権大綱の動きをしっかりつかむ必要がある」という意見が出された。

 それにしても三権分立とは何かを考える必要がある。立法権、行政権、司法権の独立性をいうことに他ならない。日本という国がそもそも行政府の手によって、多くの法案が提出されていること自体を問われなければならないはず。推進会議の仕事は、政府の機関といえども、新法をめざしたり、差別禁止法をつくるといった立法的作業がその実体なのである。
 形式論でなく中身で判断してもらいたいものだ。誰かさんたちの思うツボにはまらないためにも…。

 次回は7月27日(火)

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◆2010/06/17 『障害連事務局FAXレター』178号
 自立支援法「改正」案廃案!

 また奇跡を起こすことができた。6月16日(水)国会は閉幕し、障害者自立支援法一部「改正」案は審議未了のため、廃案となった。6月1日(火)に参議院の厚生労働委員会を通過(共産・社民反対)し、2日(水)の本会議に上程される予定だったが、突然の鳩山首相の辞任となり、本会議が流会したために、「改正」案は採択されずにそのままになっていた。
 10月フォーラムやめざす会実行委員会を中心に、この間反対運動を大きく展開し、6月8日(火)には2000名を集める大集会を国会で開催した。さらに14日(月)からの3日間国会前で緊急連続行動を、のべ1000名の参加によって行った。
 16日(水)の最後の土壇場になるまで、どうなるかわからなかったが、同日午後4時、本会議が開かれないことが決定し、廃案が正式に決まった。
 なぜ自民・公明の「改正」案に与党である民主党がのっかり、推進会議や訴訟団に一切の相談もなく、強行しようとしたのか、全く理解できないし、多くの当事者・関係者は憤っている。今後この事実解明が求められていると同時に、推進会議には、当事者の視点に立った制度改革に全力で取り組んでほしい。当事者の視点に立つ限り、応援を惜しまない。
 なお、16日の行動には社民党福島みずほ党首や、共産党小池晃参議院議員が応援にかけつけてくれ、逐一国会の情勢報告を行ってくれた。



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◆2010/06/14 『障害連事務局FAXレター』176号
 6月14日(月)からの国会前連続行動に参加を

 私たちの手で自立支援法「改正」案を廃案に
 「梅雨入り宣言の東京は冷たい雨が降っています。
 でも、参議院議員会館前の緊急集会には、雨合羽で身をくるんだ車いす利用者、ぐっしょりぬれた盲導犬と一緒の参加者、
手話通訳の人たちも透明の雨合羽ルックで大集合です。
 期待から失望、そして怒りに、と「改正」法案を廃案にしたいと、多くの人たちがつぎつぎにマイクを握り、熱く発言しました。
 沖縄から帰ってきたばかりの福島みずほ参議院議員(社民党)も連帯挨拶しました」(障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会ニュース 2010.6.14 第41号(通巻149)より引用)

 今日、14日(月)から連続の国会前行動が始まった。今日は150名が集まった。
 明日か明後日にも、参院本会議に「改正」案がかけられて成立してしまう可能性はある。
 国会会期末というのに、なんということだ。
 明日も13時参議院会館前で集会を行う。抗議集会とならなければいい。
 みんな集まる人は来て下さい。よろしくお願いします。

*6月8日(火)に行った緊急大集会は約2000名も集まり、国会に影響を与えたことは間違いない。「障がい者制度改革推進会議」も“強い遺憾の意”をまとめ、本部長である管首相に伝えた。

私たち抜きで私たちのことを決めるな!



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◆2010/06/07 『障害連事務局FAXレター』175号
 “遺憾の意”をまとめる
 ―第14回推進会議、第一次意見書まとめる―

 6月7日(月)、推進会議として、今回の自立支援法一部「改正」のプロセスについての“遺憾の意”を、推進本部に出すことを全会一致で決めた。
 これは、6月1日総合福祉部会で、現在、自立支援法「改正」が議員立法というかたちで進められていることに対しての遺憾の意を発表したことを受けたものだ。
これは第一次意見書とともに提出することになったが、状況を見て第一次意見書とは別に先に出していくことも確認された。

次に意見書のまとめの議論では、「はじめに」はおおよそ原案通りでいくことになった。
また、総論の部分では、障害の定義については国際水準を踏まえたものにすることや、社会モデルのあり方、医学モデルとの関係などについて議論が盛り上がった。

意見書のまとめの議論は、政府に出し、閣議了解を求めるものだけに、内容的には歯切れが悪く、労働・教育について不満を示す意見が多く出された。
東室長は、「予算確保という面からぎりぎりの各省との折衝で、ここまできたもの」として、理解を求めた。

 意見書がほぼできあがった状態での議論ということもあり、この日の議論は、やや活発さに欠けていた。“制度改革”という趣旨を活かし、当事者委員の活発な意見提起を今後に期待したい。



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◆2010/05/24 『障害連事務局FAXレター』174号
 意見者のまとめに入る
 ―地域生活の権利をより明確に(第12回推進会議)―


 24日(月)の推進会議(第12回)は意見書について議論した。
議論では、「地域社会での自己決定・自己選択」の権利について、前提となるのは、自己決定・自己選択できるような必要な支援があるかどうかではないかという意見が、何名かからあった。
障害者差別禁止に関連して「欠格条項も全て見直していくべきである」という意見が出され、東室長も方向性は「その通りだ」とした。
また、家族依存体制からの脱却も入れ込まないと、家族負担がより強まってしまう危険性があるという意見もあった。
これからの改革の進め方について「基本法の改正と差別禁止法と同時にやるのか」という質問に対しては、東室長は推進会議の力量もあり「推進会議で基本法改正を議論し、差別禁止法部会で差別禁止についてはやる」と述べ、差別禁止法については24年度にひとつのめどをつけたいとした。
また、「言語とコミュニケーションについてきちんと触れる必要がある」という意見に対し、東室長は「その通りだ」と述べた。

第2コーナーでは個別課題について議論された。特に、「情報・コミュニケーション保障」については、新たに立法化すべきとの意見も出された。交通・建物利用に関して、「移動の権利が明記されたことは前進であるが、そこへの情報アクセス権についても示すべきである」との考え方である。
医療については、まず、「精神科病院への強制入院自体が人権侵害なのだ」という認識をもう一度もつべきだという発言が何名かから出され、さらに、「精神保険福祉法の改正を行い、医療と福祉施策を分けるべき」とする意見が出された。
身体障害については、「たんの吸引等の医療的ケアについても介助者ができるようにすることが地域生活の権利確立すること」や「入院中でもホームヘルプサービスを受けられるようにすべきだ」との意見もあった。
質問にこたえる形で、佐藤委員は「厚労省障害者雇用実態調査の中で、身体、知的、精神の間で大きな賃金格差があることが明らかにされている」とした。
また、「障害者の地域生活の権利」をより明確化させたほうがよいという意見も出された。虐待防止については、現在、国会に出されているが、より包括的で中身のある法律にしなければならないという発言があった。
推進会議の資料の中で、表現が難しいのが多く、より易しい表現を用いることと、人的サポートの必要性についても意見が出された。

成年後見制度を受けることにより、政治への参加権が奪われる問題についても指摘された。
司法については、被拘禁者への通訳保障が重要であるという指摘がなされた。
国際支援のあり方は、その国の障害当事者のエンパワーメントという視点が重要であるという意見が出された。
佐藤委員は、意見書をまとめるにあたって「自立支援法訴訟の基本合意も柱に入れなくてはならない」と提案した。しかし東室長は、「基本合意のみならず、ILO文書など、視点に入れなくてはならないものは多くある」と回答をぼかした。

 自立支援法訴訟が推進会議の発足を前にそれに託すという意味で、政府と基本合意を結び、和解したという経過から、推進会議は基本合意を重く受け止めなければならない責任があることは明らかなはずである。

 福島大臣は「みなさんが熱心に議論したまとめを6月の閣議で了解をとり、政府の方針としたい」と挨拶した。
最後に、「はじめに」の部分をまとめる起草委員が提起され、北野委員、松井委員、関口委員、新谷委員、大谷委員がその仕事にあたることとなった。
次回は5月31日(月)。

*お断り 5月31日(月)は障害連の会議のため、推進会議の速報がかなり遅れてのものとなってしまいます。
申し訳ありませんが、ご了承下さい。



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◆2010/05/24 『障害連事務局FAXレター』173号
 緊 急 抗 議 声 明
 与党による「障害者自立支援法一部改正案」提案に断固反対!

 2010年5月24日
 障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会
 障害者自立支援法違憲訴訟弁護団

 このたび、自民党・公明党提案にかかる障害者自立支援法の一部改訂案につき、政権与党が、ほぼ同内容の法案を厚生労働委員会委員長提案として今国会に提案することが確実視されていると報道されています。
 これが事実だとすれば,昨年の政権交代以来、政府・与党として首相及び厚労大臣が一貫して表明し、当訴訟団との基本合意文書において確認された「障害者自立支援法を廃止し、平成25年8月までに制度の谷間をつくらない新しい法律を当事者の意見を十分に聞いてつくる」とした国及び与党の姿勢に真っ向から反するものであり、看過できない重大な事態です。
 政府・与党は、障害者自立支援法に代わる新たな総合的福祉法制については、与党がかねてより提案していた「障がい者制度改革推進本部」を内閣府に設置し、その下の「障がい者制度改革推進会議」において、障害のある当事者中心の検討に基づき構築するとの閣議決定の下、精力的な議論がなされ、本年4月27日からは「総合福祉部会」が発足し、新法制定までの当面の課題について意見集約をしているまっ只中にあります。
 にもかかわらず、そこにおける議論を一切踏まえず、自・公提案の一部改訂案に与党議員が同調することによって提案しようとする今回の態度は、推進本部の存在意義を自ら否定し、推進会議と部会を侮り、さらに障害者問題を国会の政争の具とするという、政権与党のこれまでの政策・姿勢にも当訴訟団との基本合意文書にも背くものであり、「私たちのことは私たち抜きに決めないで」という障害当事者の人としての尊厳を踏みにじるものと強く非難せざるをえません。障害のある人にとって何が最善かは、当事者参加による十分な検討によってこそ初めてわかる、ということを、政府与党が理解し、障害者自立支援法制定時の愚行を反省したからこそ、基本合意文書が締結され、障がい者制度改革推進会議が設置されたはずです。
 推進会議と訴訟団を無視した今回の法案には「遅くとも平成25年8月までに障害者自立支援法は廃止される」ことも「施行の終期が平成25年8月までである時限立法である」ことも明記されておらず、障害者自立支援違憲訴訟に基づく基本合意により廃止が決まっている悪法の延命を図るためのものと批判されて然るべきものです。また、内容面でも今般の改正法案は、私たちが願う『改正』とはほど遠く、基本合意文書の水準を大きく下回るものです。そればかりではなく現在進められている検証会議や推進会議・総合福祉部会の存在を軽んじる以外の何物でもなく、ここでの論議の幅を狭めかねません。
 よって、直ちに今国会における与党合意に基づく厚労委員会委員長提案を撤回し、自・公提案の一部改訂案については、廃案とするよう強く求めるものです。

 以上



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◆2010/05/18 『障害連事務局FAXレター』172号
 地域主権問題で訴訟団、福島大臣に意見書を渡す


 5月18日(火)、障害者自立支援法訴訟団として、地域主権改革一括法案から障害者自立支援法部分を取り除くことを内容とする意見書をもって、障がい者制度改革推進本部の副本部長でもある福島みずほ副大臣と30分間面談した
 「私は、女性、障害者など人権に関わる問題については、きちんとしたナショナル・ミニマムがなければならないと考えている。要望書には全面的に同意できるので、厚生労働省などとも話し合いたい」と福島大臣は述べた。
 なお同じ内容の意見書を17日(月)、厚労省山井政務官にも手渡した。

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応益負担の廃止、「基本合意」の実施速やかに
−第2回総合福祉部会、当面の課題を議論−

「この厚生労働省の講堂は、年越し村で思い出の場所。障害者の歴史もぜひここからつくって欲しい」と冒頭福島大臣は挨拶した。
 18日(火)は推進会議の第2回総合福祉部会だった。この日も各委員から、意見提起がされた。
「自立支援法廃止は、自立支援法訴訟の基本合意があったからで、応益負担の廃止、制度の谷間のない障害の定義について早く行うべきだ」という意見が何名かから出された。
 また、精神障害分野については、「日中の居場所をきちんと確保していかなければならない」「所得保障をきちんとすべきである」という意見も出された。
 さらに、日精協の委員からは、「支援施設の整備が社会的入院の解消には必要」という提起もあった。
 その他、児童の支援の問題、障害者への支援の問題、さらには、差別禁止法の制定が必要だという意見も飛び出した。
 第二部では、地域主権改革法案の問題について何名かから指摘があった。「施設の居室定員が自治体によってバラつきがあっていいのだろうか」「地域主権改革の中身は障害者自立支援法訴訟の基本合意に反するのではないか」などといった発言があった。
 また、「基本合意の中に障害程度区分の廃止が歌われているので、それはすぐやらなければならない」という意見も出た。
 そして日額か月額かといった費用負担の在り方については意見が分かれた。利用者の立場に立てば、「日割りにし、報酬単価を上げるべきだ」とする意見もあった。
 重症心身障害児施設のあり方については、「医療・福祉の一体化という視点からヨーロッパより日本の方が進んでいる」とする意見が出る一方で、「医療・福祉にかける全体的な予算、在宅福祉という視点でのものが足りないから、こういう問題が出てきたのであり、重症者のニーズ調査を行う必要がある」という考え方も示された。
 最後の時間では「自立支援医療の応益負担の廃止と、収入認定を本人の収入に限る問題」や、介護職の医療規制緩和、そしてグループホームを増やしていくことなどの問題が出され、2回にわたる当面の課題の議論を終えた。
 この後、東室長から「6月中旬の推進会議の意見書に部会の意見を可能な範囲で反映させていきたい」という提起がなされ、6月1日の部会ではそれをまとめる作業を行うこととなった。
 また、6月後半からは「障がい者総合福祉法(仮称)の制定」について、で議論を始めることとなったが、「きちんと議論をする時間がない」「議論したものを厚生労働省はどう反映させるのか」との質問に、「推進会議の動きを見ないと、何とも言えない」と厚生労働省が答え、多くの委員が反発したため発言を一部修正した場面もあった。
 一方で東室長は「推進会議で出され推進本部で了解される意見書は『政府全体を拘束する』もの」とも述べた。
 実態調査は推進会議と相談しながら23年度に実施していくことで確認された。

 次回は6月1日(火)三田共用会議所。



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◆2010/05/17 『障害連事務局FAXレター』171号
 推進会議最後の省庁ヒアリング、外務省・内閣府
 ―改革推進会議、「単独では法定化せず」―


 17日(月)の推進会議(第11回)は省庁ヒアリングの最後だった。
 外務省から吉良政務官が報告に立ち、「ODA大綱によって弱者に配慮した海外支援を行っている」とした。
 質疑の中で、「外務省は第3次アジア太平洋10年をどうする考えなのか」また、「ODAが厳しい状況にある中、どうしようとしているのか」などの質問が続いた。
 これに対して、回答に立った事務当局は、「第3次は検討をしている」「大臣のODA見直しで厳しい状況にあるが、日本としては現地の背景などを大切にしながら、必要な支援は続けていきたい」などと抽象的な答えにとどまった。
 続いて、地域主権改革法案に対してJDFとして意見書を緊急に出すためにまとめている最中との報告が、森委員、尾上委員からあった。
 「自立支援法の義務付け規定や、バリアフリー新法などにある当事者参画規定が削られようとしており、そういう視点でJDFは意見書をまとめようとしている」と提起した。
 それに対して福島大臣は「地域主権改革法案を障害者という視点から意見を出すように私も求められている。考え方は要望書と同じなので、みなさんと一緒にきちんと取り組んでいきたい」と答えた。
 そのあと、内閣府の泉政務官からのヒアリングに移り、「障害者基本法の改正と障害者差別禁止法の制定に向けて推進会議の意見を聞きながら取り組んでいる」とした。この中で、中央障害者施策協議会と、この障がい者制度改革推進会議を発展改組させた組織を設置するとしたが、「この推進会議を単独で法制化させる考えがない」とし、「この国会でこの推進会議の法定化をはかる」としてきた従来の政府の考え方の転換とも受け取れる重大な発言内容であった。
 また、東室長は「差別禁止法が具体化した段階で権利条約批准が日程にのぼる」とした。
 最後の時間は東室長からこれから推進会議としてまとめる「障害者制度改革の推進のための基本的な方向(骨子)」が示された。今後、これをもとに考え方をまとめ、閣議了解を取り付ける予定だとしている。
 この中の重点課題では、・障害者基本法の抜本的改正、・障害を理由とする差別の禁止、・障害者総合福祉法、があげられている。
 質疑では、項目の中に「障害者の生活実態」「実態調査の必要性」「政策への当事者の参加」を入れ込んだほうがよいのではないかなどいろいろな意見が出された。
 次回以降の議論となる。
 なお、勝又委員ら7名は「省庁別障害者施策および関係支出等に関する情報提供について(お願い)」という文書を東室長宛てに出し、その詳しい内容を山崎委員が説明した。

 次回は5月24日(月)



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◆2010/05/13 『障害連事務局FAXレター』170号
 地域主権改革一括法案に、みんなの声で“NO!”を
 ―勝ち取ってきた権利をつぶすことは絶対に許せない―


 バリアフリー新法などで明記されていた“当事者参画”が消されようとしている。
 参議院を通過し今衆議院にまわされた「地域主権改革一括法案」はそんな中身である。
 障害者自立支援法訴訟で国は原告たちと基本合意を結び、新法をつくることを約束したが、障害者自立支援法においても自治体の裁量に任すものが少なくなく、これでは何も意味がない。大きな運動が今必要とされている。
 5月12日(水)JDF(日本障害フォーラム)主催で、緊急に地域主権改革一括法案についての学習会を約50名が参加し行った。
 この日は内閣府にも出席を要請したが、国会審議中ということで来てもらえず、DPI日本会議の尾上事務局長が、この法案の問題について解説し、討論を行った。
 「バリアフリー新法などで自治体が移動等円滑化基本構想を策定する際は、障害者などの当事者の参画に基づいて行われなければならない、という義務付けも削除されようとしている。障害者の生活施設の一部屋あたりの定員も自治体任せにされようとしている。障害者運動が積み重ねてきたものが、簡単につぶされようとしている。全国的な運動を緊急に起こす必要がある」と尾上さんは強く提起した。
 JDFとしてもこの問題は見過ごせないとして、代表者会議は緊急に動くことを確認した。



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◆2010/05/10 『障害連事務局FAXレター』169号
 地域主権改革、疑問噴出
 ―推進会議として、国土交通省に要望を(第10回推進会議)―

 「地域主権改革によって障害サービスの低下はあってはならないこと」と山井厚生労働省政務官は発言した。
5月10日(月)は厚生労働省、総務省、国土交通省のヒアリング。
 まず、山井政務官が障害者雇用、福祉サービス、所得保障などの総括的な厚生労働省としての見解を述べた。ここで、論点になったのは「今、国会で審議されている地域主権改革とそれに与える障害者施策への影響は大きい。現在も地域生活支援事業では地域間格差が生まれている」(尾上委員)と発言した。これに対して、山井政務官は「大変重要な指摘であるが、一括交付金の額の多さにも左右されるのではないか。基本的には矛盾しない」と答えた。その後も、地域主権改革についての論議が多く交わされた。
 また、山井政務官は「介護保険との統合は行わないが、高齢者福祉の良い面は取り入れていく必要がある」と述べた。これは「ゴールドプランのような基盤整備をしっかり行っていく必要がある」との提起に答えたものだが、ある意味微妙な発言である。
 障害者雇用について社会雇用や、賃金補填をもっと進めるべきではないか、という委員からの発言に対し、厚生労働省の事務当局は具体的な回答を避けた。福祉サービスについても、障害の範囲拡大などについては方向性を明らかにしたものの、総合福祉部会で議論中とし、具体的な回答を避けた。
 続いては同じく厚生労働省で医療問題。
 足立政務官は、精神保険福祉法の経緯を述べた上で、「心神喪失者医療観察法については人権面も配慮されていて、大きな問題はない」と発言した。
 これに対して強制医療自体が問題であり、イタリアをはじめ、多くの国々では在宅医療を進めているなど、精神障害者医療政策の問題点を突く発言が相次いだ。
 次は総務省。手話や字幕付き放送の問題や、非常災害時放送、そして、電話リレーシステムについて強く要望する意見が出されたが、総務省事務当局からは終始「検討する」の発言だけで、具体的な進展はなかった。
 最後に国土交通省。辻元副大臣が出席。「現在検討中の交通基本法の中に、“移動の権利”を明記する考え」を明らかにした。ただ、「移動円滑化基本構想」を策定している自治体は、対象の約半分に過ぎないことが明らかになった。
 バリアフリーを進めていくことについては、副大臣も共感したが、具体策には乏しかった。
 福島大臣の提案で、推進会議として、国土交通省に要望書をまとめることとなった。
 「この問題は差別禁止と密接に絡んでいる」と東室長は発言した。
 ところで、障害の表記について。文化審議会国語分科会漢字小委員会では、
 推進会議の結論に委ねる方針との説明がなされ、何人かから意見が上がり、「健常者」という用語が使われているなどの、本質的な問題を考えていくという視点に立ちながら、もう少し議論をしていくこととなった。
 政治がゆらぎつつある中で、推進会議の位置づけがいまだに閣議決定のもののままであり、法的根拠がなく進められていることに一抹の不安を感じる。一日も早い法制化が求められている。

 次回は5月18日。



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◆2010/04/27 『障害連事務局FAXレター』168号
 大型船「総合福祉部会」、荒海のなか出港
 ―部会長に佐藤久夫氏、副部会長に尾上浩二氏、茨木尚子氏が選ばれる―

 4月27日(火)「障がい者制度改革推進会議」の第一回総合福祉部会が55名という委員の大所帯の中スタートをした。しばらくは、緊急で当面急がれる課題を整理していくとのこと。
 まず初めに推進会議の担当大臣である福島大臣が「総合福祉法の実現、障害者基本法の改正、差別禁止法の制定によって、権利条約を批准できるようにしたい」と挨拶した。
 続いて、厚生労働省の山井政務官が「障害者が地域のど真ん中にいる社会が、社会にとっても大事なことである」とあいさつした。
 次に、東室長から55名のメンバー紹介があった。そのあと部会長の選任に移り、森委員から日本社会事業大学の佐藤久夫委員を部会長に推薦したいとの発言があった。山本真理議員からは、当事者の中西委員を推薦したいとあったが、中西委員は辞退した。
 佐藤部会長は「不安もあるが歴史的事業に関われることに大きな喜びを感じる」とあいさつした。
 それから佐藤部会長が副部会長を指名。DPIの尾上委員と茨木委員を指名した。尾上副部会長は「当事者として“はやくゆっくり”頑張りたい」茨木副部会長は「大きな部会なので不安もあるが皆さんの協力によって頑張りたい。」とあいさつした。
 その後、推進会議とこの総合福祉部会との関係や、今後のスケジュールなどについて若干の意見が出されたが、佐藤部会長、東室長らは「総合福祉法ができるまでの間の、当面の緊急な課題を整理していき、その後総合福祉法の在り方について議論をしていきたい」と答えた。
 次に当事者委員を中心に、5分間ずつの発言があった。「社会福祉制度は普遍的でなければならず、同一ニーズに対し同一サービスが提供されるべき」(石橋委員) 、「発達障害者支援法ができて、発達障害は認められてきたが、まだ不十分。福祉法の障害概念の中に発達障害をきちんと入れてほしい」(氏田議員)、「制度改革のロードマップや、総合福祉法への道筋を明らかにし、今できることは法改正してでもやるべき」(大久保議員)、そして大濱委員からは、「地域主権が国会で議論されているが、事業者指定基準が厳しくなる恐れがあり、地域生活していくには問題」などの意見が続いた。
 さらに、知的障害の立場からは、「地域生活を実現していくには、見守り介助がぜひとも必要」とする意見が小田島委員から出され、DPIの尾上委員からは「権利条約や民主党のPTの文書についても、資料とすべき」、「脱施設の目標に向けた立法化を」という発言があった。
 また、「精神保健福祉法を改正し、保護者制度の撤廃が必要」(川崎委員)、「盲ろう者にとって情報コミュニケーション保障と、移動支援が必要」(角川委員)、さらには「重度障害者の親たちは施設がなくなるのではないかととても心配しており、署名活動をしている」(北浦委員)、「難聴者にとって要約筆記の養成と、障害認定基準の改正が必要」(佐野委員)などの発言が続いていった。
 休憩時間の後、視覚障害者にとって「職場確保、移動支援の充実が特に必要」と、述べたのは田中委員。また、「国庫負担の上限を廃止し、介護保険優先の原則の見直し」などを訴えたのは中西委員。奈良崎委員は「就労ジョブコーチの問題と、障害年金が低い」などと発言した。西滝委員は「コミュニケーション支援事業が進んでいない実態や、手話通訳養成」などを強く訴えた。野原委員は、「諸外国と比べ、日本は長期慢性疾患を福祉の中で位置付けていない」ことを力説した。
 さらに橋本委員は「ALSの人にとって、人工呼吸器をつけるということが、大きな問題となっており、地域生活をするには国による24時間介護保障の実現」などと求めた。「高次脳機能障害の人たちはいまだに制度の谷間におかれているので、障害としてきちんと認めてほしい」と語ったのは東川委員。「てんかんに対するきちんとした法的位置付けと、教育現場での理解を深めるという取り組みが求められている」と福井委員は述べた。
 さらに、藤井委員はJDFの立場から「当面の緊急課題と今後の政策については分けて論議すべき」だとした上で、今後の議論においては「自立支援法訴訟の基本合意などをベースに、きちんとデータを集めて行うことが必要」と述べた。森委員は「障害の範囲や程度区分について、改善が必要である」と述べた。山本委員は「精神障害者が治安の対象とならないようにすることが重要。心神喪失者医療観察法は廃止されるべき。」と発言した。広田委員は「精神障害者社会的入院の解消が進んでいない」実態を強く訴えた。
 野沢委員は、「自立支援法にも良い面はあり、特に、知的障害者の就労が進んでいる」と述べた。最後に発言したのは三田委員で「地域移行のための具体的な政策が必要であり、その実態を調査することが重要」と述べた。
 意見発表が終わった後、厚生労働省から発言があり、「平成23年度に実態調査を行いたいので、総合福祉部会の部会長と副部会長、それに数人の行政担当者らによるワーキンググループを作り、議論を進めていきたい」との提起があった。
 これに対して、「当事者が少ないのではないか」「もう少し方向が決まってから行ったほうがいい」など疑問の意見がいくつか出された上、尾上、茨木両副部会長も「意見を広く聞いた方がよい」と発言した。終了時間も迫っていたため、次回の部会までワーキンググループは行わない、ということで全体の合意を得た。
 自立支援法廃止が決まり、新法づくりが課題とされている今、障害のある本人の権利と尊厳が守られ、安心して障害の重さや軽さ、種類には関係なく、地域社会で暮らせる仕組みづくりに向けた議論を実りあるものにしていかなければならない。自立支援医療の無料化など、総合福祉法を待たずにやらなければならない課題も少なくない。そもそも推進会議が、権利条約批准を実現させるための検証と政策提起の場としての位置づけが強かったという原点と方向性を見失うことのない議論を期待したい。
 まさに大型船「総合福祉部会」丸は、荒海のなか出港した。

 次回は5月18日(火)。



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◆2010/04/26 『障害連事務局FAXレター』167号
 議論白熱「インクルーシブ教育」
 ―第9回推進会議、法務省、文科省、総務省ヒアリング―

 第9回障がい者制度改革推進会議が、4月26日(月)福島大臣の出席のもと行われた。
 この日は法務省からのヒアリングをまず最初に行った。中村政務官は「民事、刑事ともに手話通訳など障害者に対する適切な配慮をこれまで行ってきているが、みなさんから足りないところがあれば意見を出して頂ければありがたい」と述べた。
 東室長からは「そのような配慮は裁量で行っているのであり、法的な裏付けがあって行われているのではないのではないか」「差別禁止という視点できちんと明確化させたほうがよいのではないか」と総括的な提起がなされた。
 さらに、他の委員からは「手話通訳などの訴訟費用はどなっているのか」「通訳が付けられていないケースもある」また、「要約筆記も重要」「実態として知的障害者に対する適切な配慮がなされていない」などなどの発言が出た。
 これに対して法務省側は「手話通訳などは訴訟費用に含まれていて、敗者側負担」「通訳が付けられていない事例は承知していない」「知的障害者への対応は文書で指示している」などと噛み合わない回答が多かった。
 人権救済機関の設置については、「そう遠くはない時期に実現をするよう検討したい」と述べた。
 続いて文部科学省のヒアリングに移った。
 高井政務官が出席し、「文科省としてはインクルーシブ教育と特別支援教育は矛盾しないし、両立するもの」との考え方を示した。一方で、「地域の学校を原則にした場合の予算は、特別支援教育を基本とした場合の約10倍のコストがかかる」という試算も明らかにした。   
 これに対して、東室長から総括的質問で「就学先の決定のあり方について、教育委員会の権限と保護者の権限とどちらが優先されるのか」「去年の民主党の政策では、インクルーシブ教育を進め、保護者本人の希望で学校を選択できるようにする、とあるが、この点についてどう考えるか」とした。これに対し、高井政務官は「保護者の意見を十分に聞きながら総合的に決めていくということであり、制度的には就学先の決定権は教育委員会にある」と答えた。
 福島大臣も「障害のある子が地域から排除されている実態がある。文科省は考えてほしい」と異例の注文をした。それに対して、高井政務官は「そのような現実はあってはならないと考える」との認識を示した。
 地域の学校に子どもを通わせている親もヒアリングで発言「障害が重いからということで、親が付き添いを強要され、様々な場面で淋しい思いをさせられている」と述べた。
 その他、全国特別支援学校長会、全国特別支援学級設置学校長協会、全国特別支援教育推進協会が発言し、「就学先の一元化は混乱を招く」「特別支援教育は子どものニーズにあった教育をしている」と発言する一方で、障害児を普通学校へ・全国連絡会の徳田氏は「障害の重い子を持つ親たちは特別支援学校に行かなければならないというふうに行政から刷り込まれてしまっている場合が多い」と述べるなど、様々な立場からの意見が出されたが、文科省から改めて文書で回答をすることになった。
 最後に総務省。階政務官は「政権放送の字幕付きについては、原口総務大臣が参院選を前にNHKと交渉をしているところである」と語った。公職選挙法改正問題と絡み、微妙なニュアンスであった。成年後見を受けている人たちの選挙権を付与の問題は、「単にこれまでの経過の問題であり、本質的な問題ではない」という認識が明らかにされ、「検討していきたい」と述べた。
 最後に、尾上委員から「地域主権の考え方が内閣府などを中心に出されているが、障害関係法令も含まれており、重大なので、関係省庁とのヒアリングを行ってほしい」との提起があった。
 
 次回は5月10日(月)厚生労働省などとのヒアリング。



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◆2010/04/19 『障害連事務局FAXレター』166号
 推進会議(第8回)団体ヒアリング
 ―藤井議長代理「谷間と不条理」と集約―

 4月19日推進会議は第8回目を迎えた。第8回からはヒアリング。19日は12団体からのヒアリングを行った。冒頭福島大臣は挨拶の中で「地方の人たちを含めて多くの人たちがこの推進会議に期待を寄せている。頑張ってほしい」と述べた。
 はじめに、日本自閉症協会の須田氏が立った。「発達障害者支援法を改正した上で、自閉症を法的に明確に位置付けてほしい」また、「特別支援教育の中で重度の自閉症者をきちんと対象にすべきである」さらには、「重度の自閉症者の施設がもっと必要」と語った。
 次に発言した尼崎市内障害者関連団体連絡会の村岡氏は、「応益負担の早急な廃止」を訴えるとともに、地域生活支援事業に対して、きちんと国が保障するべきだと主張した。
 障害のある子どもの放課後保障全国連絡会の広瀬氏は、障害児の放課後活動が十分でなく、職員の労働条件もきちんと保障されていない実情を訴えた。さらに「分権が叫ばれているが、障害者施策は国の責任で行われるべき」とも語った。
 障害者差別禁止法JDAを実現する全国ネットワークの荻原氏は、「差別禁止法をつくることがぜひ必要である」ことを熱く訴えた。
続いては、全国知的障害者施設家族会連合会の由岐氏。「入所施設を増やすこと」を要望した。一方で、仮に24時間介護が地域にあるとしたら、地域生活も可能という考え方を示したが、そんな状況ではない、と述べた。なお、介護保険との統合には反対だ、とした。
 全国遷延性意識障害者・家族の会の桑山氏は「意識障害者は医療と福祉の谷間に置かれている」と語り、「今、使えるサービスは入浴サービスぐらいのもの」とした上で、「重度訪問介護は結構使い勝手は良い」とした。家族が行える経管栄養や導尿などはヘルパーでも可能だと述べた。
 全国引きこもりKHJ親の会の奥山氏は、全国にひきこもりの人がとても多く、その人たちが精神疾患を併せもつ場合が多いにも関わらず、未受診のケースが相当あると語った。
 また、難病をもつ人の地域自立生活を確立する会 の西田氏は、血液障害や代謝障害などの人は日常生活に困っているにも関わらず、障害者手帳を所持していないという理由でサービスが受けられていない実態が多くあり、緊急対策を早急に行うように強く訴え、総合福祉部会に自らの団体を参加させるように要望した。
 全国福祉保育労働組合の清水氏は「日本障害者協議会などとILOに提訴した経過などを説明し、雇用就労継続支援事業B型の利用者は、労働基本権を付与されなければならない」「障害施策は国の公的責任に基づいて行わなければならない」と発言した。
 全国肢体障害者団体連絡協議会の三橋氏は切れ目のない総合的な福祉制度の実現を訴え、所得保障、雇用就労支援の充実、ニーズにあった学校教育の必要性を訴えた。
 続いては無年金問題。学生無年金障害者訴訟全国連絡会の菊池氏は、学生無年金の経緯を説明した上で、社会保険原理の壁をどう切り崩していくかということと、特別給付金の水準の引き上げなどが今後の課題だとした。
 年金制度の国籍条項を完全撤廃させる全国連絡会の李氏は、在日外国人の障害者は特別給付金の対象から外されている実態を強く訴え、在日無年金問題の理不尽を強く主張した。また、「日弁連が政府に法改正の勧告を出している」とも述べた。
 「障害者の地域確立の実現を求める全国大行動」実行委員会の佐藤氏は、「障害の重い人たちが地域社会の中で見守りを含めて24時間介護を受けて生活できる制度づくり」について主張した。そして、知的障害者などにも重度訪問介護が提供されるようにすべきということや、国の補助の大幅な引き上げなど国庫補助基準の全面的な見直しが必要だとした。
 最後に藤井議長代理は「今日の議論は、谷間と不条理の問題で集約できるのではないか」とまとめた。

 次回は4月26日(月)、文科省、総務省、法務省など省庁ヒアリングを予定。



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◆2010/04/12 『障害連事務局FAXレター』165号
 所得保障は障害者問題の根幹
 ―福祉法制部会メンバー発表される。第7回推進会議―

 「所得保障の問題は、実は、日本で暮らす人々に何かあった時に政府がどれだけ経済的保障をしていくか、という問題として考えられるべきである」と述べたのは勝又委員であった。
 4月12日、第7回障がい者制度改革推進会議が行われた。この日は所得保障、交通バリアフリー、障害関連予算の確保などについて議論された。
 はじめに、東室長から、所得保障、無年金問題解決のあり方について各委員から寄せられた意見がまとめられた。
 所得保障のあり方について障害者施策として単独に考えていくという意見と、一般施策の中でつくっていくべきだとする意見があった。
 また、財源については税財源を基本として考えていくべきとするものと、一般年金制度の改善をはかりながら考えてとらえていくべきだとする二つの考え方が出された。
 ところで、在日外国人の障害者について、特別障害給付制度も対象とされていない問題も出された。
 さらに、精神障害者に無年金が多いのは、初診日に問題などと大きく関わるという発言もあった。
 藤井議長代理は、所得保障問題は障害者問題の基本だとし、この問題をきちんと今後も議論していく必要性を訴えた。
 次に、交通・建物についてのバリアフリーにうつった。
 中西委員からは障害者運動によって、エレベーター等を設置させてきたが、このことがインクルーシブな街づくりにつながっていることが明らかであるとの発言があった。
 大濱委員からは、地方による格差は著しく、バリアフリー問題は、国がきちんと金をつけることが必要であるとした。
 一方、北野委員からは、地域主権戦略会議で、交通、移動に関する基準は、地方の裁量にまかせられるべきだとする大変な議論が起きているとの発言があった。
 また、久松委員からは災害時問題が指摘され、大久保委員からはバリアフリー問題は身体障害中心に議論されてきたが、他の多くの障害者の問題でもあるとの発言があった。
 3つ目は情報バリアフリー。
 東室長のまとめでは、大方の委員は、障害者基本法の中に情報にアクセスする権利を明記することは賛成だとのことだった。
 これに関連して、久松委員は、情報に関する権利をもっとやさしい言葉で表現したほうが、市民に分かりやすいのではないか、との指摘を行った。さらに、「各放送局に手話通訳付き放送を要請しても、今のデジタルでは困難だとの回答が返ってくる」と付け加えた。
 また、門川委員などから、キャッシュカードを紛失した時、通訳だと受け付けてくれないなどという問題点が出された。
 この他、著作物へのアクセスのあり方について議論が交わされた。
 最後に、障害関連予算確保の問題。
 先進国で日本の障害関連予算は低位にある問題について、今後どのようにしていくべきか話し合われた。
 消費税を上げて、財源にすべきという意見がある一方で、欧米とは税の構造が違う体系の中で、そういう単純な考え方で行うことは危険だ、という指摘も出された。
 国と地方の財源の問題のあり方についても議論が出され、在宅介護の実質的な部分の2分の1を国の義務的経費とし、脱施設化の計画を明らかにすべきとする意見も出た。
 27日から総合福祉法制の部会が開始されるが、55名の部会メンバーが発表された。今後どういう動きをするのかきちんと注視していく必要がある。
 会議の冒頭、中西委員から推進会議で国際協力をテーマに議論してほしいとのペーパーが6名の連名により明らかにされた。また、盲ろう者協会の福島オブザーバーは、推進会議の議論が急ぎすぎているなどとの懸念を明らかにした。

 次回は4月19日(月) 団体ヒアリングの予定。



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◆2010/04/01 『障害連事務局FAXレター』164号
 司法手続き、障害者を想定していない

 ―第6回推進会議から―
 ある離婚調停で、調停員が全盲の母に対し、「あなたは全盲だから子育てできないでしょ!」と決めつけたとのこと。
 3月30日(火)の第6回障がい者制度改革推進会議では、司法手続きなどについて、凝縮した議論が交わされた。この他、障害児、医療のありかたについても話し合われた。
 まず、司法手続きについて、被疑者が障害者である場合、コミュニケーション保障という観点から、権利の告知の仕方など、被疑者の権利を守る手立てがあまりにも行われていないということが、全体の共通認識となった。これは、取調べ、逮捕、裁判、判決、どのレベルにおいてもその様な手立てがないとされた。
 その上に立って、「弁護士によって差が出てしまう」という現実が明らかにされていった。
 法務省によれば、新受刑者のうち、IQ69以下の人が20%以上も占めているとされているが、これは司法側の障害者に対する無理解によるものが多く、合理的配慮など、障害者の権利を保障する仕掛けが必要だとする議論も行なわれた。
 また、「刑務所内で精神科医の配置が少なく、医療的配慮が必要だ」という意見も出された。
 司法手続きに関しては、障害者基本法に明記することや、障害者差別禁止法の創設等によって、様々な障害者の権利を保障していくことが今後の課題とされていった。
 次に、障害児の問題に移った。多くの委員からは、障害児については、児童福祉法の中で取り組まれるべきが本来の姿である、という意見が出された。
 そして、一元化された総合的な相談窓口の必要性と、特性に対応した窓口の必要性についての両方が出された。
 さらに、児童デイサービスについて「一般の放課後児童対策などとも一体化して、実施されることが検討されるべき」という意見があった。
 市町村を基本とした相談支援体制については「安定的に市町村として取り組めるよう国の支援方策が必要である」との発言もあった。
 さらに、児童施設問題について「仲間たちは児童施設からそのまま大人の施設に送られてきました。大人の都合を押し付けないでほしい」との強い発言がだされた。
 そして、児童福祉法で行っていくという原点は、「医療モデルから社会モデルの考え方へとかえていくことなのだ」という指摘もあった。
 最後に医療のありかたについて。「精神医療は一般医療法に包摂し、精神保健福祉法という特別な医療法体系を見直すべき」で意見は一致した。「精神障害を理由とした特別な強制的医療制度を設けることを見直すべきか」についても多くの委員は見直しを必要という立場をとった。さらに医療観察法における強制医療介入については、約半数程度の委員が権利条約違反だとし、精神医療について他科と比べて、供給水準が低い現状にあるという認識を多くの委員が示した。
 「社会的入院は諸外国に比べて長期の在院日数となっており、差別である」という意見も出され、さらに「保護入院だと医者が言ったことに親が拒否できない実態がある」などの発言も出た。
 一般医療について、様々な受診拒否が行われているという実態が改めて浮き彫りにされた。
 福島大臣は冒頭、「カナダ大使が障害者は特別な能力を持つ人と言われた。そういう社会を実現すべく推進会議で努力している」と挨拶した。今、「障害」の表記についても議論されているが、筆者はこの考え方に必ずしも同意することはできない。ポジティブに捉えようという考え方は理解できるが、障害者をやはり「特別な人」としてしまうのか、という感想をもつ。障害者は「社会を構成する市民」のひとりに過ぎないのであり、その人の権利をどう保障するかが、今まさに課題となっているのである。

次回は4月12日(月)交通アクセス、建物、情報アクセスと所得保障など。



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◆2010/03/29 『障害連事務局FAXレター』163号
 障害連、東京都と交渉をもつ

 去る3月26日(金)障害連は要望書(別添)に基づいて、東京都福祉保健局と話し合いをもった。
 都福祉保健局からは、障害者施策推進部自立支援課水野課長、同課地域生活支援係大井係長ら5名が出席した。
 通所訓練事業については、「2年間継続する予定であるが、その後は未定であるとした。なるべく都としては、加算も付けてあるので、新体系に移行してほしい」との回答があった。
 団体からは、「財政的なやりくりの問題、手続きの問題などがあり、なるべく都としての通所訓練事業を続けていってほしい」との要望が強く出された。
 施設自治会などからは、「これ以上、職員を減らさないでほしい」また、太田からは「施設のありかたをきちんと見直すべき時にきている」などの提起が出されたが、局側からは具体的な回答は得られなかった。
 住宅問題についても明確な回答はなく、「一部の自治体で居住サポート事業等が行われている」などと答えた。
 差別禁止条例についても、国がまず検討することだ、とした。

 要望項目

1.障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように社会参加や見守りなど、障害をもつ個々人の必要性に考慮したサービス支給量の決定を市区町村が行えるように、都として財政補助を必要に応じて行う事。
2.障害の重い人たちが家族から独立し、地域社会で自立生活を実現できるように、さらなる福祉、介護における人材確保を目的とする抜本的対策を講じる事。報酬単価の見直しが行われたとはいえ、相変わらず低賃金によるヘルパー不足は継続している。都として即効性のある対策を講じる事。
3.障害の重い人たちの生活施設においては、インクルーシブの理念によって運営されていくとともに、民間移譲においても、利用者の従来の生活条件を維持する事を前提とし、人権やプライバシーが守られるよう徹底する事。
 また、医療的ケアを必要とする最重度障害者が施設を利用する場合の加算制度を創設する事。
 さらに東京都障害者福祉センターの入所調整機能を存続させつつ、入所を受け入れる施設ないしはその法人および利用者らの意向を斟酌して決定を行う事。
 加えて、都外施設に入所を余儀なくされている障害者たちが、都に帰って暮らせる道筋を早急につくること。
4.都が廃止を予定している、小規模作業所に対する包括補助金を継続させる事。新体系への移行も進まず、又、自立支援法の廃止が決定した下で補助金を廃止する事は、重度障害者の日中活動の場として重要な役割を果たしている、小規模作業所の閉鎖に直結する事を認識する事。
5.働く事が困難な障害者の年金制度など、国の所得保障政策が不十分な中、障害によって生じる必要経費を補う重度手当など諸手当については、障害者の自立生活、社会参加を実現させるための役割を持っている事を更に徹底強化させ、必要な人が受給できるようにする事。
6.重度障害者の地域生活移行をすすめるにあたり、圧倒的に不足しているユニバーサルデザインで整備された障害者用住宅を、都営民間問わず確保する施策を講じる事。また、保証人が見つからずに賃借契約が出来ない障害者のために、自治体が保証人となる仕組みをつくる事。
7.周辺の地方公共団体におくれをとっている障害者差別禁止条例を早急に制定する事。中身については、障害当事者と協議をし、実効性と強制性を伴ったものとする事。



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◆2010/03/19 『障害連事務局FAXレター』162号
 障害児教育の変革のはじまった日
 ―第5回推進会議、鳩山首相も出席―

 「親が地域の普通学校を選択して、普通学校に行き、それなりに大変ではあったが、近所に学校の友達がいてくれたことは学校生活を振りかえるにあたって、意味ある大きなことだった」と中西委員は語った。さらに「障害児の親など多くの関係者が特別支援学校の設置を求めているが、地域の学校できちんとしたサポート体制がない今、それはある意味当然のこと」とも中西委員は続けた。
 3月19日(金)行われた「障がい者制度改革推進会議は、教育について時間を割き、多くの委員から現在の特別支援教育についての問題が指摘されていった。
 尾上委員は昨年、脳性マヒのため地域の中学校への就学を拒否され、その後、裁判によって就学を認められたという事例を取り上げ「これはほんの一つの事例に過ぎない。今もこうした問題はたくさん起きている」と述べた。そして、学校教育法施行令で、障害のある子の就学先を特別に取り扱っているという問題点を指摘した。
 大谷委員は「障害のある子が教育に関して日々差別にさらされている現実、特に強制的に別学させられている実態を考えるべき」と発言した。
 一方、清原委員は「特別支援教育は決め細やかな教育をしており、教育に関する議論をするにあたっては文部省科学省を交えた慎重な議論すること」を求めた。
 門川委員は「視覚や聴覚障害者にとって障害のない人のペースに合わせて学習することが難しいことが多く、特別支援教育も大切である」と語った。
 障害者基本法の中に、障害児の教育の在り方について盛り込むことや、教育基本法の差別禁止条項に“障害”を盛り込むことについては、多数の人たちが賛成している。
 学籍の在り方については、意見が分かれたが、本人や親の選択権を保障していくことについては多くの委員のほぼ共通した意見となった。
 「聴覚障害者の場合、小学校低学年まではコミュニケーション支援というよりも教育・言語力の養成そのもの」という意見も出た。
 合理的配慮についてはいかなる理由があっても生徒の立場に立って行われなければならないという意見もあった。
 さらに、堂本委員からは「学校教育施行規則第5条を廃止し、本人や親に就学先の学校を選択する権利を保障すべきだ」という発言があり、佐藤委員も基本的には学籍は地域の学校に一つにしながら、その上で、本人や親の要望に沿った教育のありようが様々に保障されるべき」と発言した。
 次のテーマは、障害の表記の在り方について。「なぜ、そういう論議をする必要があるのか。なんのためにするのかを掘り下げて考えていく必要がある」との発言があった。
 「障害という言葉に対し、社会を変革する存在としての障害者として認識しており、そんなにこの言葉に抵抗を持っていない」との発言もあった。
 東室長からは「多様な表記方法が認められてもいいかもしれないし、近く開かれる国語審議会・文化審議会に石ヘンの碍を認めてもらうことによって多様な表現法が可能になるかもしれないので、この問題は広く意見を今後も聞きながら集約していきたい。」とした。
 最後に、政治参加の問題。選挙広報などに点字版がないことや、国会中継などに字幕・手話がない問題が取り上げられた。さらに、成年後見を受けると、選挙権と被選挙権を奪われてしまう問題などが議論の中心となった。
 鳩山首相が急きょ出席し、その挨拶の中で「この推進会議でやられていること(CS放送やインターネット配信)を特別なこととならないように今後はしていきたい」と述べたことを受け、「首相も言うとおり4時間後にはネット配信できているのだから、国会中継に字幕などをつけられないわけがない」という発言もあった。
 藤井議長代理は「これらの問題について次の参院選から行うようにすることが推進会議のひとつの存在理由かもしれない」と述べた。
 最後に福島大臣が「これからも熱心な議論をお互い頑張っていきましょう」と挨拶した。

 次回は3/30(火)。議題は医療、司法手続き、子どもなど。4月からは第3月曜日も開催したいとの意向が東室長からあった。



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◆2010/03/01 『障害連事務局FAXレター』161号
 障害連、東京都と交渉をもつ
 画期的な合理的配慮
 差別禁止法法制について議論―第4回推進会議

 この日、画期的な合理的配慮がなされた。
 盲ろう者協会の門川委員の障害状況や、触手話の通訳のことも配慮して福島智さんがオブザーバーとして参加することが認められた。また、知的障害者委員の外国の言葉が多すぎるという意見を受けて、そういう難しい言葉はでた時は土本委員からイエローカードを出してもらい、優しい言葉でもう一度説明してほしいということができる新しいルールがつくられた。
 福島大臣は「他省庁で障害施策を検討している場合、例えば、国土交通省を推進会議に呼び、その考えを聞くようにしていきたい」と挨拶した。しかし、新谷委員からは「この会議の設置法をつくることが大事」という意見が出され、福島大臣は「本国会で提出予定」と述べた。これに関して、松井委員からも労働政策審議会ではこの推進会議よりも審議会のほうが法的裏付けもあり、優先されるとの議論がされているとの発言がされた。
 この日の最初のテーマは雇用。雇用促進法の対象範囲を障害者手帳所持者に限定するのではなくて、広くとらえていくべき、というのがおおよその全体の合意であった。福祉的就労と呼ばれているものについては、賃金補填や年金などで、最低賃金を満たす所得保障がなされるべきだという意見が出された。また、労働基本権の適用についてもきちんとなされるべきだとし、今後、社会的雇用や社会的事業所の役割を大きくすべきだとの意見も出された。
 次に、差別禁止法について議論が交わされた。差別の定義については権利条約でいう直接差別、間接差別、合理的配慮を提供しないこと、の3点について、その中に含めるべきとする意見が大方であった。個別分野についての定義付けについては、裁判規範性を保つという観点から必要、とする意見もあった。救済機関や相談支援機関については、その位置付けについて様々な意見があったものの、行政から独立した機関とすべきとする意見が多数であった。包括的な人権法との兼ね合いについては、固有の差別禁止法をまず制定すべきとする意見と、パリ原則に基づく人権救済機関の設置等によってそこに包括されていってもいいのではないかとする意見もあった。実効性の担保については男女雇用機会均等法の経験から大谷委員は「罰則規定を盛り込むべき」とした。この意見に賛同する委員も何人かいた。一方でオブザーバー委員の遠藤委員からは「実効性を保つという大枠で考えた時、勧告・指導・助言などといった方法も視野に入れるべき」とした。また、大谷委員は「女性障害者の権利を複合的な視点から法の中に盛り込むべき」だとし、堂本委員も支持を明らかにした。
 さらに、欠格条項の見直しの必要性についても提起されていった。
 最後に、虐待防止法についての議論となった。まず、虐待行為者について、家族、福祉従事者など、障害者の身近な存在の人たちがあげられ、さらに広範囲の人々が想定されるとした。
 虐待の類型は、身体的虐待、精神的虐待、生理的虐待、放置、経済的搾取の5類型があげられるとした。
 先行して法制化された児童虐待防止法、高齢者虐待防止法などとの関係についても議論が交わされ、実効性を担保させていくには、大谷委員からは、「それぞれの法律ごとにセンター・救済機関を作るのではなく、むしろ一本化したほうが良いのではないか」との発言があった。
 また、この課題は緊急性と蓄積があり、「速やかに法制化することが必要」との意見も何人かから出された。
 一方で、久松委員から「コミュニケーションに問題があるというだけで、精神科病院に入院させられた事例もあり、きめ細やかな対応が必要である」との意見も出された。知的障害者に虐待の被害者が多く、自分で説明できない場合が多いことが問題であるとする発言とともに、「加害者側も被害者側も、虐待であるという自覚が不足している場合が多い」との指摘もなされた。
 この問題については緊急性を要すると同時に、様々な角度からの意見が出されたことから、今後丁寧に議論していくことの必要性についても確認された。

 次回、3月19日(金)テーマ 政治参加、障害の表記、などの予定。



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◆2010/02/15 『障害連事務局FAXレター』160号
 「地域社会で生活する権利」明文化を
 〜障がい者制度改革推進会議、第3回行われる〜

 「地域社会で生活する権利」を権利規定に盛り込むことを大方の委員の合意となった。
 2月15日(月)午後1時から3回目の「障がい者制度改革推進会議」が内閣府で行なわれた。この日は障害者自立支援法に替わる総合福祉法制に関して活発な議論が交わされた。
 障害の定義については社会モデルとしていき、ニーズに基づいてサービスを給付すべきだとの意見が大多数であった。ただ、社会モデルについて委員の間でイメージが一致していないのではないか、とする指摘もあった。また、聴覚障害関係の委員からは、基本法では社会モデルによる定義で行うべきであるが、総合福祉法においては数値的なものをおとしこむことにより、現実的なものとなってくるという意見もでた。
 さらに、自立の定義については自己決定という意味合いにしていく方向性の議論となったが、それは支援を前提とする自己決定であるというのが大方の意見の一致したところであった。一方、自分自身で行うことがいまだもって自立とされている社会的な意識の中で、自立という言い方をしなくてもいいのではないかという意見もあった。さらに自己決定を自己責任論と絡めた議論もあった。
 他省庁が勝手に障害者関係のものを議論していく中にあって、この推進会議がどういう位置付けとなっているのかという質問もでた。それに対して福島大臣は「他省庁に目配せをさせながらやっていきたい」と発言した。それに対して目配りをするだけではなく、きちんと指示を出して欲しい、他施策、たとえば、女性の政策の中に障害という視点が盛り込めるようにして欲しいという意見がでた。
 支援決定プロセスについては本人中心で行うことがおおよその方向性となったが、それは「ケアマネジメント」というのか、「セルフマネジメント」というのかなどの概念の在り方については今後の議論となった。
 地域生活移行への法定化についてはおおくの委員が賛成し、「施設がなぜ必要とされているのかという原因を探ることが重要。待機者がいるが、地域基盤がつくられればなくなっていく」という意見も出された。
 精神障害者の社会的入院・地域移行を進めるにあたっては、精神障害者の保護者制度をなくさなければならない、とする発言も出された。
 ニーズに基づくサービスがきちんと行われれば、たとえコストがかかっても、人々の納得を得られるという意見もでた。さらに、聴覚障害のコミュニケーション事業については広域・集団的派遣も必要で個別給付にはなじまないという意見も出された。
 利用者負担のあり方については、応益で行うことにほとんどの委員が賛成ではないとした。
 医療に関しては、医師が障害者についての知識が乏しすぎ、啓発の必要性が訴えられ、また精神科病院を大幅に少なくしていき、地域医療へと移行させていくことが何人かの委員から指摘された。
 さらに、国庫負担基準をなくしていくことが、論点整理の中で出された。
 この日の会議は、時間がなく、予定されていた「雇用」については、次回での議論となる。
 緊急性の高いものについては、予定よりも早く部会を設置することとなり、総合福祉法の部会が設置されることとなり、部会員の選任については、議長団・政務三役・内閣府の東室長らで、調整されることとなった。

次回は3月1日(月)午後1時から。議題は、雇用、差別禁止法制、虐待防止法、政治参加など。



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◆2010/02/04 『障害連事務局FAXレター』159号
 差別の禁止、障害の定義で議論白熱
 −第2回障がい者制度改革推進会議開かれる−

 2月2日(火)内閣府で第2回障がい者制度改革推進会議が行なわれた。冒頭福島大臣が挨拶し、「制度改革推進法案は今国会に提出していて成立を目指し頑張りたい」と述べた。
 この日の議題は、障害者基本法。 同法の中に、差別の禁止、包括的で漏れのない障害の定義をしていくことについて、おおよその委員の意見は一致していた。また障害者を保護の客体から権利の主体へと改めていくべきことが何人かから提起された。
 差別については、直接的差別、間接的差別、合理的配慮の欠如という障害者権利条約に基づく3つについて、差別の概念の中に盛り込んでいくべきだと多くの構成員は指摘した。
 さらに、障害者差別禁止法という実効力のある法律の制定についても、多くの構成員が指摘、差別禁止について考え方を整理させ、基本法で行なう部分と、差別禁止法で規定する部分を、今後しっかり検討することが必要であるなどの指摘も出された。
 また、基本法の中に、狭間のない包括的な障害の定義をしていくことが、権利条約の観点からも、行政施策をしていく観点からも重要であるということが異口同音に指摘されていった。
 次回は2月15日(月)。議題は総合福祉法と雇用。
 この会議の模様は内閣府のサイト
 http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/kaikaku.html#kaigi
から、動画配信で見ることができる。



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◆2010/01/14 『障害連事務局FAXレター』158号
 大きな一歩の年
 2010年新春、歴史の大きな一ページが開いた

 障害者自立支援法訴訟の原告が国(厚労省)と基本合意を交わしたことと、もう一つは「障がい者制度改革推進会議」がスタートしたことである。
 まず「障がい者制度改革推進会議」の方であるが、1月12日(火)第1回目が行なわれた。この会議は審議会と同等のものとされ、総理大臣を本部長とする「障がい者制度改革推進本部」のもとにおかれるもので、障害当事者の委員が過半数を占めるというものである。障害者基本法の問題や、差別禁止法、総合福祉法等の問題が議論されていく。政権交代によるものとはいえ、障害当事者運動の成果、ここ最近の団体間の大きな連帯の結果であることはまぎれもない。
 一方、「障害者自立支援法訴訟」についても、長妻厚労大臣の「自立支援法廃止」と「新法の制定」発言を受け、原告たちは与党・政府との協議を重ね、基本合意文書に調印し、そこの「障害者自立支援法制定の総括と反省」の中で「障害者、家族、関係者に対する多大な混乱と生活への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことに対し、原告らをはじめとする障害者及びその家族に心から反省の意を表明するとともに、この反省を踏まえ、今後の施策の立案・実施に当たる。」これによって、この訴訟は終結に向かうが、今後の障害施策について、現行の介護保険の統合を前提として行なわないことや、応益負担の廃止、谷間の障害をつくらない新たな法制の確立など、いくつかの重要な確認がなされたことは、非常に画期的な出来事であった。
 このような大きな成果・変革の中で、まさに障害当事者運動の力量が問われてくる。理想的なスタイルを作り出したとしても、それを支える当事者の声・要求がなければ、結局は今までと似たり寄ったりになってしまう危険性がある。
 障害連は、重度の全身性障害者の声をいま一度束ねていきながら、大きな運動と連帯・連携をしていき、障害者の新時代を築く一定の役割を微力ではあるが果たしていきたいと思う。
*作成:青木 千帆子)
UP:20100618 REV:1005, 1117, 20110203, 0307
障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連) 
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