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障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)・2007

Liaison Council for Guaranteed Livelihood of Disabled People
http://www9.plala.or.jp/shogairen/

障害者の生活保障を要求する連絡会議(障害連)


◆2007/01/29 『障害連事務局FAXレター』123号
 研究集会<死の法>・第3回のお知らせ
◆2007/03/29 『障害連事務局FAXレター』125号
 精神障害者退院支援施設反対声明
◆2007/03/29 『障害連事務局FAXレター』126号
 療護施設自治会・対都交渉
◆2007/04/05 『障害連事務局FAXレター』127号
 新年度を迎えて
◆2007/04/05 『障害連事務局FAXレター』128号
 さあ選挙だ
◆2007/04/26 『障害連事務局FAXレター』129号
 連合、「障害者の所得保障」新方針打ち出す
◆2007/06/05 『障害連事務局FAXレター』131号
 JD、権利条約をテーマにシンポジウム
◆2007/06/12 『障害連事務局FAXレター』132号
 尊厳死・脳死問題で議論が沸騰
◆2007/08/09 『障害連事務局FAXレター』134号
 政府、これからも話し合いの場をもつことを確認



 
 
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◆2006/01/29 『障害連事務局FAXレター』123号
 研究集会<死の法>・第3回のお知らせ

皆様にBCCで送信しています。
障害連FAXレター NO.123です。
どうぞ重複をお許し下さい。

尊厳死問題の研究集会のお知らせです。


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太田修平 [メールアドレス略]
 tel    障害連 03-5282-0016
 fax               03-5282-0017
tel.fax  自宅     042-587-6620

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研究集会<死の法>・第3回のお知らせ

     ◆ 日時:2007年2月12日(月、休日)
       2時から5時(受付は1時45分〜)
     ◆ 場所:文京シビックセンター スカイホール
     文京区春日1−16−21 文京シビックセンター26階
     (TEL03−5803−1100代表)下記地図を参照ください
     http://www.b-civichall.com/
     ◆ 資料代:1,000円
           ◆ 内 容・「 脳死」臓器移植法改正
           ・尊厳死法案
           ・厚生労働省の「終末期医療のガイドライン」(たたき台)の検討
     主催:安楽死・尊厳死法制化を阻止する会
           阻止する会代表 原田正純(熊本学園大学教授)
           ・世話人(五十音順)
           柏原晃一(弁護士)
           清水建夫(弁護士)
           清水昭美(「脳死」・臓器移植を許さない市民の会代表)
           立岩真也(立命館大学大学院教授)
           鶴見俊輔(哲学者)
           橋本操(NPO法人ALS/MNDサポートセンター・さくら会会長)
           八木晃介(花園大学教授)

           連絡先
             安楽死・尊厳死法制化を阻止する会事務局 事務局長 清水昭美
           TEL:03-5568-7603 FAX:03-5568-7607

           メールアドレス:shimizu@ginzadori-law.jp
           ホームページ:http://soshisuru.fc2web.com/  *募集中。賛同される方はinfo@changejapan.orgにお願いいたします。


 
 
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◆2007/03/29 『障害連事務局FAXレター』125号
 精神障害者退院支援施設反対声明

BCCで関係各位に送信しています。
「精神障害者退院支援施設」についての反対声明を
障害連としてまとめました。

どうぞご自由に活用してください。
重複送信をお許し下さい。

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太田修平 [メールアドレス略]
 tel    障害連 03-5282-0016
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2007年3月29日

精神障害者退院支援施設強行に反対します

障害者の生活保障を要求する連絡会議
代表 太田修平

昨年4月「障害者自立支援法」が、障害者団体からの様々な問題提起にも関わらず、施行されてしまいました。しかしその中身は法律の名称とは程遠いものがあります。
これまで日本の障害者施策は隔離収容保護をその基本としていました。“身体”関係については、ようやく10年来、地域支援に転換しつつあるというものの、まだまだの状態です。
特に「精神障害者」分野を見ると、地域施策は全くないに等しい状況で、安心して医療や生活支援を受けられる場は精神科病院にしかないといっても過言ではありません。地域社会の中に救急医療や、住宅・介助・相談等といった社会資源が十分にあれば、病院ではなく、地域社会で暮らせるのです。ほとんどの人たちが、少なくとも国自身も7万2千人が「社会的入院」とされています。
この4月1日、「社会的入院」の解消の一環として国が位置づける“精神障害者退院支援施設”を厚労省は強行しようとしています。この施設は「社会的入院」の解消といいながら、精神科病院の敷地内につくられてしまうという、看板の据え替えに過ぎません。
今求められていることは、精神科病院の福祉的な機能を段階的に縮小させ、“生活”“福祉”のシステム及びプログラムを地域社会の中にしっかりと構築させ、地域移行を当事者主体の考え方で着実に行っていくことだと考えます。
そもそも昨年の10月に施行される予定でしたが、多くの団体関係者の反対や疑問の声によって、この4月1日まで延期となったものです。反対や疑問の声に対し、未だ厚労省は納得のいく回答はしていません。
精神障害者が、“主体者”としてではなく、“対象者”として生かされ、そして精神科病院の中で非人間的な扱いをされてきた歴史を考えてみたとき、“精神障害者退院支援施設”の制度化は納得できるものではありません。
4月1日の施行について、厚労省はもう一度再考していただきたい。
昨年12月国連では障害者権利条約が採択され、“差別禁止”を軸にした国内法整備が課題とされているのが今日的状況です。この新しい時代に求められることは、既成の福祉に対する価値観・システムの延長や改良ではなく、価値観を転換させ、根本的に新しいシステムをつくっていくことと言えましょう。
これは身体障害者にも、そして全ての障害者に通じることであり、今の状況を私たちは見逃すことはできません。
私たち障害連は、多くの団体・関係者と連帯を強め、“精神障害者退院支援施設”の4月1日強行に強く反対します。


厚労省前行動のお知らせ
障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動実行委員会では、厚労省前行動を企画しています。
3月30日(金)に厚労省前にお集まりください!
厚労省前で抗議行動を行います。
精神障害当事者だけでなく、身体障害、知的障害、あらゆる障害当事者が力を合わせ、最後の最後まで粘り強く闘っていきましょう!

3月30日(金)
  14:00  厚労省前集会開始

       抗議行動を展開します。
       みなさまのアピールをお願いします。

  17:00  アピール文採択


 
 
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◆2007/03/29 『障害連事務局FAXレター』126号
 療護施設自治会・対都交渉

BCCで関係者各位に送信しております。
東京都の生活施設問題です。
どうぞ重複をお許し下さい。

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太田修平 [メールアドレス略]
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東京・3療護自治会、都交渉を行う

〜民間移譲問題で〜


最近あちらこちらで動きがある。3月28日(水)午後1時半から、障害連加盟団体である3療護自治会(多摩療護園自治会・清瀬療護園自治会・日野療護園自治会)は東京都福祉保健局と民間移譲問題を中心に交渉を持った。

障害者自立支援法という大きな動きとともに、東京では福祉施設の民間移譲という荒波が押し寄せており、生活施設で暮らす仲間たちは何重にも不安の生活を強いられている。この日は障害連から伊藤事務局長、関根幹事が出席した。

特に影響を受けるのは、これまで東京都社会福祉事業団が運営していた日野療護園である。東京都からは障害施策推進部の仁和副参事などが対応した。

都は民間移譲後も「現行のサービス水準を低下させない」ことを表明したが、「“サービス推進費”の動向にも影響が出てくる」とした。また景気回復により職員が集まらなくなっているという課題も交渉では話題となった。

今後この問題は継続的に交渉がもたれると思われるが、障害の重い人々が暮らす生活施設においても、当事者主体の考え方が貫かれ、ノーマライゼーションの理念が反映される施策を展開してもらいたい。

安上がり施策によって生活のレベルをダウンさせるようなことが決してあってはならない。


 
 
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◆2007/04/05 『障害連事務局FAXレター』127号
 新年度を迎えて

BCCで関係者の皆さまに送信しています。
どうぞ重複をお許し下さい。
障害連FAXレターNO.127です。


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太田修平 [メールアドレス略]
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新年度を迎えて

〜イベント、目白押し〜

 サクラが満開となった。いよいよ新年度である。

 新年度早々、厚生労働省は“精神障害者退院支援施設”を多くの団体や関係者が反対の声を上げ、疑問視しているにも関わらず、強行してしまった。今年度も息を抜くことができない日々が続きそうだ。

 さて、障害連役員会は毎月行っているが、今年も7月下旬に総会と同じ日にシンポジウムを予定している。全身性障害者にとって働くとは何か、のような内容で現在検討中である。

 昨年12月国連総会で待望の障害者権利条約が採択された。権利条約をテーマに、DPI東京行動委員会と日本障害者協議会がそれぞれシンポジウムを行なう予定。DPI東京の方は6月24日(日)場所は未定。権利条約の学習と、今後それをいかに自分たちの生活に役立てていくか、ということが論点となりそう。日本障害者協議会の方は6月2日(土)の午後、日本青年館で行う。

 また今年は秋になればDPI世界会議韓国大会が9月5日(水)〜8日(土)まで行われる。日本からも多くの参加が期待されている。

 これら各団体の総会やイベントの開催、そして「障害者自立支援法」の状況の中にあって、緊急集会や行動なども、この合間をぬって企画されることだろう。

 障害者の権利確立に向けて、新年度も全力でいきたい。


 
 
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◆2007/04/05 『障害連事務局FAXレター』128号
 さあ選挙だ

BCCで関係各位に送信しています。
FAXレターbP28です。
どうぞ重複をお許し下さい。

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太田修平 [メールアドレス略]
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さあ選挙だ

 4月8日(日)は、統一地方選の投票日です。13の道と都、県で知事選があります。

 選挙は主権者として政治に関われる大きな重要な手段です。「格差社会」と呼ばれる今日この頃、障害者や社会福祉に熱心な候補者を見極めて大切な一票を投じていきたいものです。

 国際情勢が緊迫している中、平和とか憲法をどう考えるかも、有権者としては大切な視点といえます。

 棄権することは、今の政治のあり方を認めることにつながり、絶対に行いたくないものです。

 さあみんなで投票し、今の政治の流れを具体的に変えていきましょう!


 
 
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◆2007/04/26 『障害連事務局FAXレター』129号
 連合、「障害者の所得保障」新方針打ち出す

BCCで関係各位に送信しています。
どうぞ重複をお許しください。
障害連FAXレターNO、129です。

太田修平


連合、「障害者の所得保障」新方針打ち出す



2年に一度開催される連合の‘制度政策討論集会’で、「障害者の所得保障」について新しい方針が打ち出された。

今年の‘制度政策討論集会’は格差社会の解消を全面的に掲げ、4月24日(火)〜25日(水)の2日間、東京・有明で行われた。障害者団体からは障害連の太田、DPI日本会議の三澤代表、尾上事務局長が参加した。

24日(火)は分科会が行われ、第3分科会のテーマが「安心の福祉・社会保障の確立」で4時間にわたる熱心な討議が行われた。

 「社会保険・労働保険によるセーフティネット機能を強化するとともに、新たな最低生活保障制度を構築する」として、ワーキングプアという社会問題が顕在化している中で、生活保護の見直しを提起した。

具体的には、「現在の生活保護制度と雇用保険制度をベースに、積極的な雇用労働政策と連動した社会保険・労働保険制度の機能強化(第1層)、就労・生活支援のための新たな給付制度(第2層)、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を保障するための「最後の砦」としての給付制度(第3層)による3層構造のセーフティネットに再構築する」としている。

 第3層の生活保障給付(仮称)であるが、生活保護制度に代わるものとして位置づけており、扶養照会の運用の改善、将来的な民法の扶養義務の範囲の縮小などについても指摘している。さらに低所得層の自立支援にむけ、「住宅補助」「医療・介護費補助」を創設させ、これらを社会手当化し、単独で受けられるように、提言している。



さて障害者の所得保障については「就労困難な重度障がい者に対し、特別障害者手当(月額26.440円)の充実を含め新たな社会手当制度を創設し、現行の障害基礎年金1級(8.25万円)と合わせ生活保護基準(障害者加算(2.69万円)、重度障害者加算(1,44万円)を含む)を上回る水準とする。合わせて、「新たな最低生活保障制度」に基づく、「住宅補助」(家賃補助)、「医療・介護費補助」の創設を図る(緩やかな所得調査)」と、障害連などが主張してきた政策が取り入れられた格好となっている。

 また質問に答える形で「あらゆるかたちの無年金障害者の解消をはかる」方針が確認された。

 さらに障害者の就労支援については、「雇用契約のある就労に対する賃金は、原則として最低賃金を遵守するべきもの」等とし、一般就労への移行促進をうたっている。



 懸案事項の「介護保険制度の被保険者・受給者範囲の拡大」の問題について、「2009年度をめどに被保険者・受給者の範囲を拡大する」としている政策に対して、尾上DPI日本会議事務局長が指摘し、「社会参加サービスなど、介護保険では満たされない障害者のニーズが存在している」等とした。これに対して連合は、「若年障害者の社会参加サービス等には障害者自立支援法によるサービスが必要。将来的には年齢によって区切らない制度を目指したい。ともかく障害者の思いを共有しながら行っていきたい」と述べ、この問題についての方針の溝は残念ながらまだ埋まらなかった。



 その他、障害者権利条約の批准問題や、障害者差別禁止法の制定に向けた取組みもうたわれていた。



 障害連やDPI日本会議は、連合との政策協議を続けているが、障害連の発足の原点が「障害者の所得保障の確立」にあったことを改めて思い起こしながら、共に取り組める課題はそれをさらに強めていきたいと考える。 


 
 
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◆2007/06/05 『障害連事務局FAXレター』131号
 JD、権利条約をテーマにシンポジウム

BCCで関係各位に送信しています。
重複をお許しください。
6月2日、JDが行った権利条約に関するシンポジウムのまとめです。


JD、権利条約をテーマにシンポジウム

〜福祉から権利ベースへと施策の転換を〜

6月2日(土)JD協議員総会終了の後、政策会議「採択!障害者権利条約、国内法整備の課題」をテーマにシンポジウムを日本青年館で行なった。

パネリストには寺中誠氏(アムネスティ日本事務局長)、氏田照子氏(日本自閉症協会副会長)、関口明彦氏(JD政策委員・企画委員)、兼平勝子氏(無年金者をなくす会代表)、市橋博氏(障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会副代表)、中村尚子氏(全国障害者問題研究会副委員長)などがたち、熱い議論が交わされた。会場には100名近い参加者が所狭しとしていた。

寺中氏は、他の権利条約に対する日本政府の姿勢について言及し「子どもや女性といった権利条約において、日本政府は“保留”“解釈”という手段を使い、国内法に活かすことに極めて消極的な対応をとってきている。障害者権利条約についても同じような考えで臨んでくるだろう」と述べた。さらに「権利条約を有効的なものとするには、NGOからのカウンターレポートが重要なものとなってくる」とも発言した。

障害者の就労の現実、未だに無年金障害者が置き去りにされているという問題、この二重数年の間バリアフリー化が少しずつ進められてきてはいるものの、未だに権利として位置づけられていないという問題、などなど各パネリストや参加者から出された。

寺中氏は最後に「今までの障害者施策は保護とか福祉といった観点で行われてきた。権利条約によって、これらを権利ベースへと変えていく画期的な出来事という認識が必要だ」とまとめた。


 
 
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◆2007/06/12 『障害連事務局FAXレター』132号
 尊厳死・脳死問題で議論が沸騰

6月9日(土)10日(日)の2日間にわたり、DPI日本会議は、全国総会とともに「第23回全国集会in神奈川」を開催したが、2日目の特別分科会1「生命倫理“あらためて問い直そう!優生思想と生きる権利〜『尊厳死法制化』『脳死・臓器移植法改正』の動きの中で”は、障害者政策の本質を考えるものとなった。
横田弘氏(「青い芝の会」神奈川県連合会会長)の特別報告があり、40年間にわたって優生思想と闘ってきた経過と、現状がとても危険なところにあることを切々と語った。
シンポジウムでは、石川憲彦氏(林試の森精神科クリニック院長)、富田直史氏(障害者自立生活センター・IL−ism)、金子和弘氏(日本脳性マヒ者協会「全国青い芝の会」会長)、そして荒川迪生氏(日本尊厳死協会副理事長)が立った。
おもしろかったのは、石川氏が若い時、「青い芝の会」のメンバーに囲まれ、問い詰められた体験をし、“親は敵だ”“愛と正義を否定する”という訴えをどうしても受け入れることができなかった、とする話。しかし、同氏は「“親は敵だ”とみなさざるを得ない追い詰められた、対立関係をつくらされたという構造的な問題が存在したと認識すべきである」と述べ、さらに「尊厳死問題も自己決定せざるを得ない追い込まされる状況があるのではないか」と続けた。
富田氏は「自分は進行性の筋ジスであり、夜間呼吸器をつけなければならない状況」であることを述べた上で、明確に「殺されたくない」と断言した。国立療養所の中で、「何人もの仲間が呼吸器をつけると一日中ベッドに寝かされた生活を強いられ、ナースからも暴言を受けるなかで“殺してくれ”と叫び、死んでいく人を見てきた。自己決定といってもそういうなかで、“そうした方が良いのかもしれない”と思わされてなされてしまうのではないか」とした。
荒川氏は、「あくまで臨終期において、生前の本人の意志に基づいて行われるものであり、治療可能な人までも含めていない」と、上記の懸念とは関係ないことを繰り返し強調していた。
しかし議論は平行線をたどった。
尊厳死や脳死という“死の定義”を巡る問題は、“生の定義”の問題であり、ややもすると生命に価値付けを行うという危険な問題でもある。重度の障害者の生命を守るという立場での論議が今後強く求められる。


 
 
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◆2007/08/09 『障害連事務局FAXレター』134号
 政府、これからも話し合いの場をもつことを確認
 〜JDF、権利条約で政府と意見交換会をもつ〜

 8月9日(木)午後外務省で、JDFは「障害者権利条約」について政府との意見交換会をもった。政府からは、外務省の木村人権人道課長など関係省庁からそれぞれ参加した。
 JDFは意見書を携え、それに基づいて意見提起を行っていった。
 木村課長は「これは第一回目の会合であり、今後も継続的な話し合いをもちたい」と述べた。一方で仮訳については「政府独自に、既存の条約等との整合性を見ながらつくっていきたい」としたが、「皆さんの意見も聞きながら行っていきたい」と述べた。
 障害の定義、差別禁止の具体的実効性などをどのように日本の法制に活かしていくかという議論が繰り広げられ、内閣府の須田参事官は「権利条約をどのような形で日本の法制に活かしていくかを、一つひとつ検討していきたい」と述べ、「障害者基本法の中で差別の禁止と包括的な障害の定義を示しているので、それを基に権利条約と照らし合わせながら検討していきたい」とした。
 これに対してJDFは「今の基本法が必ずしも包括的な障害の定義をしているとは言えないし、差別の禁止規定についても、裁判規範性はなく、努力規定に終わってしまっている」と発言した。
 いずれにしても、これからの検討課題であることについては確認された。
 インクルーシブ教育について文部科学省は、「基本的にはその方向で行っていきたいと、大臣も国会で答弁している」と述べたが「インクルーシブ教育とは何を指すのか、これから検討していきたい」とした。
 厚生労働省は、自立支援法のサービスの判定基準について、「精神障害者、知的障害者を考慮した障害程度区分を見直し中である」と述べるに留まった。また、施設の存在のあり方についてJDFは回答を求めたが、それを保留した。
 最低賃金除外問題について厚生労働省は、「障害者のことを考慮してのこと」と従来の回答を繰り返すだけであった。
 今回は、定期的に話し合いの場をもつことを確認でき、それは大きな成果であった。




UP:20070205 REV:随時
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