◆斉藤さんより(20030402)
アフリカ日本協議会感染症研究会企画案内
「途上国におけるHIV/AIDS の治療に踏み出した現代世界」
皆さま こんにちは。
いつもお世話になっております。
アフリカ日本協議会感染症研究会では、この3月に南アフリカのケープタウン
とフランスで開催された、グローバル・エイズ問題に関わる国際会議に、メンバー
が参加してきました。
いずれも、グローバル・エイズ問題の現状のフレームワークを知り、今後の方
向性を考えていく上で非常に重要な会議です。そこで、来る4月9日(水)、緊
急報告会を持つこととしました。
なお、本報告会は、TICAD3(第3回東京アフリカ開発会議)に取り組む
「ACT2003」の感染症分科会の立ち上げ企画ともなっております。ご関心のある
方、お誘い合わせのうえご参加いただければ幸いです。
アフリカ日本協議会感染症研究会
本件企画担当 稲場 雅紀
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アフリカ日本協議会・感染症研究会 緊急報告会
ACT2003感染症分科会 立ち上げ企画
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┃ 途上国におけるHIV/AIDSの治療に踏み出した現代世界 ┃
┃〜エイズ治療リテラシーとアドボカシー:二つの国際会議から〜┃
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○日時:2003年4月9日(水)午後6時30分〜
○場所:東上野区民館2階202会議室
・東京都台東区東上野3-24-6 電話03-5807-1520
・JR上野駅広小路口・浅草口下車徒歩7分 「上野病院」隣
(住宅街の中なので、場所をよく調べてきてください)
・案内:http://www.city.taito.tokyo.jp/taito-co/kurashi/shisetu01.htm
○リソース・パーソン:林達雄(アフリカ日本協議会代表)
稲場雅紀(アフリカ日本協議会感染症研究会)
○入場:無料
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●1996年に抗レトロウイルス薬の多剤併用療法(HAART療法)が開発されて以降、
先進国ではHIV/AIDSはコントロール可能な感染症として捉えられるようになりま
した。その後、大きな問題となってきたのが、途上国におけるHIV/AIDSの治療の
問題です。
●抗レトロウイルス薬の価格は極めて高く、資金の乏しい途上国の多くでは高嶺
の花となってきました。その一方で、「HIV/AIDS治療は途上国では困難」という
ことがよく言われてきました。その理由は、複数の抗レトロウイルス薬を同時並
行的に摂取していく多剤併用療法は服薬が難しいこと、治療薬の効果を調べるた
めに必要なCD4(免疫細胞)数やウイルス量などのモニタリングが、途上国では
困難であることなどです。
●しかし、HIV/AIDS治療にかんする国際社会の認識は、ここ2〜3年で大きく変
わってきています。ブラジル・タイで、治療とケアを重視するエイズ対策が大き
な成果を上げたこと、南アフリカ政府と製薬会社との間の裁判で、政府側に国際
的な支援が集まり、製薬会社が裁判を取り下げたこと、何よりも、南部アフリカ
を中心に、成人の3割以上が感染し、平均寿命が30代に突入した国が出てくるな
ど、経済・社会を揺るがす破局的な状況が到来していることなどが、その要因と
なっています。
●「国境なき医師団」は、アフリカ数カ国等の「資源の乏しい地域」で抗レトロ
ウイルス薬を導入したプロジェクトを行い、成果を上げました。WHOは、途上国
でのエイズ治療の経験を踏まえて、「資源の乏しい地域におけるエイズ治療」に
関するガイドラインを作っています。2002年には、途上国におけるエイズ対策に
迅速に資金を供給する独立したメカニズムである「世界エイズ・結核・マラリア
対策基金」(GFATM)の事業が開始されました。2002年のバルセロナ国際エイズ
会議では、2005年までに300万人の人々に抗レトロウイルス治療を供給すること
が、目標として掲げられました。
●バルセロナで打ち出された目標を実現するための動きが、すでに始まっていま
す。この3月13日から16日まで、南アフリカ・ケープタウンで「HIV/AIDSの治療
教育とアドボカシーに関する国際サミット」が開催され、HIV感染者・AIDS患者
を中心に世界67カ国から130人が集まり、HIV/AIDS治療を途上国で実現する上で、
患者・感染者の側が、治療に関する知識をどのように向上させていくか、また、
先進国の側が、途上国のHIV/AIDS治療に必要な資源をどのように供給していくか
を討議しました。また、3月28日・29日には、6月にフランスで開催されるG8サ
ミットに向けて、先進国の市民社会が、途上国でのHIV/AIDS治療実現に向けて各
国政府・国際機関にどのように働きかけていくかを検討する「ファンド・ザ・ファ
ンド」会議が開催されました。
●途上国でHIV/AIDS治療を実現するために、世界の市民社会は、患者・感染者運
動はどう動いているのか。「ファンド・ザ・ファンド」会議に出席したアフリカ
日本協議会代表・林達雄、「治療教育とアドボカシーに関する国際サミット」に
出席したアフリカ日本協議会感染症研究会の稲場雅紀が報告し、討議します。関
心をお持ちの方、ぜひお越し下さい!
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■リソース・パーソン■
○林達雄(アフリカ日本協議会代表):6月のエヴィアンG8サミットに向け、
先進国から途上国に向けたHIV/AIDS対策資金の増額に向けた市民社会のアドボカ
シー戦略を検討するためにパリで開催された「ファンド・ザ・ファンド」会議に
出席。この会議の内容、および欧米のグローバル・エイズ・アクティヴィズムの
現状について報告する。
○稲場雅紀(アフリカ日本協議会感染症研究会):途上国におけるHIV/AIDS治療
教育・治療リテラシーの向上、途上国でのHIV/AIDS治療の拡大に向けた治療アド
ボカシーの具体化を目指してケープタウンで開催された「HIV/AIDSの治療教育と
アドボカシーに関する国際サミット」に出席。アジア・アフリカでのHIV/AIDS治
療の現状のフレームワークと課題について報告する。
────────────────────────
◇■◇申し込み・問い合わせ◇■◇
○アフリカ日本協議会(担当:稲場)
○住所:〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル
○電話:03-3834-6902、FAX:03-3834-6903
○電子メール:ajf@mtb.biglobe.ne.jp
○ウェブサイト:http://www.ajf.gr.jp/hiv_aids/
※メールかファックスにて事前にお申し込みいただければ幸いです。
※資料代実費をお願いします。
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アフリカ日本協議会・感染症研究会 緊急報告会
ACT2003感染症分科会 立ち上げ企画
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途上国におけるHIV/AIDSの治療に踏み出した現代世界
〜エイズ治療リテラシーとアドボカシー:二つの国際会議から〜
参加申込票
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お 名 前:
所属団体等:
連 絡 先:
電 話:
F A X:
電子メール:
ご意見/メッセージ等
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◆感染症研究会ニュース004 (2002/03/31)
Date: Sun, 31 Mar 2002 12:45:53 +0900
From: SAITO Ryoichiro
Subject: [info-jsds] 感染症研究会ニュース004 (2002/03/31)
感染症研究会ニュース004 (2002/03/31)
このニュースは転載大歓迎です。
3月23日の土曜日、4月27日のイベントに向けた打ち合わせを、ピースボート
事務局で行いました。
この日は、感染症研究会から4人、ピースボート事務局メンバーが2人と林さ
んの誘いで一人が、参加しました。
○4月27日のイベントについて以下を決めました。
●タイトル「Viva! HIV/AIDS アフリカに祝福を!」
このタイトル冒頭のVivaという呼びかけに対して、問題提起が出されてお
り、次回打ち合わせで再検討します。
●主催 実行委員会
連絡先
ピースボート事務局(03-3363-7561、山本隆・中村佐知江)
AJF事務局(ajf@mtb.biglobe.ne.jp、斉藤龍一郎)
●会場
明治学院大学白金キャンパス(100人規模を想定、部屋は未定)
●ターゲット
アフリカに関心を持っている人びと
メールマガジン「AFRICA ON LINE」読者
ピースボート乗船者・資料請求者
AJF交流の場参加者 など
エイズについてずっと取り組んできた人々
A Seed Japan、シェアなどのNGOのメンバー、支持者
●ねらい
HIV/AIDSにはこれまで関心を持っていなかった、アフリカに関心ある人々、
音楽を通してアフリカを知った人々に、エイズをめぐる状況を知らせ、動き
出すことの必要性を訴える
●時間・内容 4月27日(土)午後2時〜5時
第一部 わたしのセックスとエイズ
参加者へ質問を投げかけての応答を通して、エイズが私たち自身の問題で
あるという自覚を促す
第二部 あなたはエイズでアフリカが滅びると思いますか?
エイズによる死者数や感染者数の大きさを具体的にイメージできるデスプ
レーやPWAを身近に感じることのできる写真(林さんがブラジル、南アで撮
ってきた写真ほか)などの展示し、アフリカのエイズ問題の現状報告と問題
提起
第三部 プールかホスピスか ブラジルと南アのエイズの子どもたちの運命
を分けるもの
PWAを中心とした活動を通して、エイズ治療薬の無償配布を実現してきた
ブラジルの動き、南アのPWAたちとともに闘う人々、欧米の国際NGOやPWAの
連帯行動が製薬会社への社会的圧力を引き出し、製薬会社が、エイズ治療薬
の低価格化につながる並行輸入条項削除の裁判の提訴取り下げにいたった過
程などを紹介しながら、今行動を起こす意義と必要性を訴える
●次回打ち合わせ
4月7日(日)15時 ピースボート事務局
http://www.peaceboat.org/office/index.html
会場・交通手段ほかの確認
案内チラシ配布の分担や、マスメディアへの働きかけの確認
当日の総合司会・進行役の決定
各担当ごとのワーキンググループの状況確認
など
このイベントに向けた動きと感染症研究会の取り組みをさらに多くの仲間と
共有していくために、メーリングリストを立ち上げました。登録を希望する
人は斉藤龍一郎(ryosaito@jca.apc.org)へ連絡を下さい。
○ニュース共有
送信日時 : 2002年3月13日
件名 : [kca-aids] INVITATION TO NAPWA PICKETING
INVITATION TO NAPWA PICKETING TO MAJOR INSURANCE COMPANIES, AND
MARCH 21ST NATIONAL RALLY AT ALEXANDRA IN GAUTENG
3月13〜15日ハウテン州で、南アのPWA団体が取り組んだ大手生命保険会社
へのピケット行動およびアレクサンドラで開催する第21回全国集会の呼びか
け
Headline: More Kenyans on cheaper Aids drugs
Daily Nation:
Thursday March 07, 2002
By a CORRESPONDENT
3月7日付ケニアの新聞(Daily Nation)の記事。
昨年、ケニアで制定された工業所有権法がcompulsory lisence条項や並行
輸入条項を持っていることを受けて、ケニアでも抗レトロウイルス薬による
治療を受けているPWAが1000人を超えた。この3月7日は、アメリカの大手製
薬会社メルクがさらに多くの国を対象に、抗レトロウイルス薬を割引価格で
供給することを発表した。
AFRICA: IRIN PlusNews Weekly Issue 70, 15 March 2002 [2020316]
ZAMBIA: Focus on traditional medicine
AFRICA: Interview with ECA Executive Secretary KY Amoako
AFRICA: Stigmatised MSM receive little support
セネガルのMen who have Sex Men(MSM)への調査から、多くのMSMが
1)コンドームを使用しない
2)男性とだけでなく女性とも性交渉を持つ
という実態が判った。彼らのHIV感染予防および彼らの中のHIV/AIDS感染者
へのサポートが、差別意識のためにほとんどないのが問題と指摘。
NAMIBIA: Overcoming stigma and discrimination
ZIMBABWE: Corruption allegations plague PWA group
SOUTH AFRICA: Government ordered to provide nevirapine
南アのネビラピンめぐる動き
RWANDA: Sexual activity among street children in Kigali
Washington Postより(佐脇さん訳)
エイズと民主主義
2002年2月21日木曜日 ページA-20
時に、民主主義は一般の人々の生活を改善しないと言われることがある。
しかし、ここ数日の間、南アフリカではそうではないということが示されて
きた。南アフリカの「プルーラリズム」――複数政党制、中央政府に敢然と
立ち向かう州政府と与党内での議論の存在が ムベキ大統領の見当違いのエ
イズ危機に対する消極的態度を変えようとしている。民主主義は何千もの死
が防がれるかもしれないという希望を与える。
南アフリカにはどこの国よりも多くのHIV/AIDS感染者がいる。その数は
470万人、人口の11%はHIVに感染している。ムベキ大統領はこの苦難の原因
に対する戦いを宣言するよりも、むしろエイズの原因にこだわり、HIVの母
子感染の50%を防ぐ簡単な手段である出産を控えた女性への抗レトロウイル
ス剤処方を拒んできた。もしムベキ氏が独裁者であれば彼の指示は絶対的で
ある。しかし、実際はアフリカの9つの州のうち、野党に支配される2つの州
がムベキ大統領に抵抗し、出産時に抗レトロウイルスの処方を行う意志を宣
言し、エイズ活動家は政府にそのプログラムの全国への拡大を要求する裁判
に勝訴してきた。ムベキ政権は控訴してきたが、彼の党内部にも変化が起き
ている。
変化の兆しはネルソン・マンデラ前大統領から始まった。反アパルトヘイ
ト闘争の英雄でムベキ氏を大統領にしたマンデラ氏は日曜日に出版された新
聞の会見で、エイズに対する戦いを要求し、多くの人々がエイズで命を落と
している時に南アフリカはその病気について議論を続けるべきではないと明
言した。さらに翌日、ムベキ大統領はハウテン州という南アフリカで最も豊
かな州のモホジマ・シロワ知事からの二つ目の挑戦に直面した。シロワ州知
事は彼の州はHIVの母子感染を防ぐために抗レトロウイルスの使用を始める
と発表した。ムベキ内閣がシロワ知事をとがめた時、(ANCの支持団体であ
る)強力なCOSATUは州政府側を支持した。
南アフリカの民主主義は、決して完璧ではない。もし、野党が真正面から
ムベキ大統領に挑戦していたら、かなり昔にムベキ大統領のエイズに対する
悲惨な見解は捨て去られていたかもしれない。しかし、政治的反対勢力、労
働組合、非政府組織、マスメディアからの圧力は効果を表し出している。
100の感染は抗レトルウイルスの使用によって防ぐことができる一方、南ア
フリカでは毎日200人の赤ん坊はHIV陽性として生まれている。もし今、新し
い州の政策が実施されたら、完全ではなくても民主主義はそれ自体が独裁の
代替より優れていることが証明されるだろう。
TANZANIA: Clerics'' condom stand at odds with national policy [
2020318]
Mon, 18 Mar 2002 08:21:52 -0700
IRIN配信。タンザニアのエイズに取り組んでいるNGOが、宗教界のコンド
ーム反対論を批判。
New Clinic Barred From Providing Nevirapine
Business Day (Johannesburg)
March 18, 2002
By Tefo Mothibeli
Johannesburg
We are not going to be driven by the courts, says determined
spokesman
南アの新聞ビジネス・デイの記事。
グラクソスミスクラインからネルソン・マンデラ氏に宛てられた寄付で建
設された東ケープ州の病院がネビラピン処方を行おうとしたところ、保健当
局が「(裁判の結果の如何に拘わらず)現時点は、当該病院はネビラピンを
入手できない」と宣言した。
People With HIV/AidsV Can Be Productive
New Vision (Kampala)
March 18, 2002
By Charles Wendo
ウガンダの新聞New Visionの記事。
大学入学希望者へのHIVテストめぐる論争を紹介。入学後にエイズ教育を
行うよりも、受験時に全員がHIVテストを受けるようにすべきだ、HIVポジテ
ィブに対しては、治療を行いつつ就学を認めることもあり得る、との主張に
対して、あくまでも任意のHIVテストが重要との反論が出されている。
Mabvuku Couple Urges Public to Go for HIV Tests
The Herald (Harare)
March 14, 2002
ジンバブエの新聞The Heraldの記事。
マブクに住む、夫からHIVを感染して10年になるPWAの女性が、自らの体験
を語りながら、若いカップルにHIVテストを受けることを勧める。
G7 Shrinks Global Aids Fund Proposals
Health GAP Coalition (Philadelphia)
PRESS RELEASE
G7、世界対策基金への提出ひるませる
ヘルスギャップ連合(フィラデルフィア)
プレスリリース(柿元さん訳)
2002年3月13日
次のGFATM提出期限への準備
世界エイズ・結核・、マラリア対策基金 (GFATM) の提出期限3月10日に
向け、今週末に多くの国々が資金案を提出した。
提出期限が近づくと、供与国からの圧力また基金が提出案に足りないとす
る考えが出回り、多くの国がぎりぎりで要請額を変更した。つまり、提出前
に割り当てがあったのだ。これは、早急に見直されるべきだ。
基金増額が必要なことを示すために、GFATMは必要基金額を超えた提出案
を受け入れ、またいい内容で、実現の可能性があり、透明性のある手続きを
実施する資金案を受け入れなければならない。
GFATMのアクセスプロジェクトは、これまで6カ国の資金案の準備を進めて
きた。またその他多くの機関も同じことを行っている。ここで、実施過程に
おける調整、透明性を確実にするために次のことを要求する。
1)次段階での透明性を確保するためにも、GFATMに対する全ての提出案はイ
ンターネット上で自由に公表されるものとする。グローバルファンドの全て
の提出案もそのウエッブサイトに公表するものとし、透明で望ましい管理の
ためにこれを強く要求する。
また、CCM (国家調整機構)が認可した全ての提出案はウエッブサイト
http://www.cid.harvard.edu/gf/
に公開する。共に作業をしている国々には、その提出案を提示するよう薦め
る。これがその国の利益となる。その理由は:
・どのような形式の提出案がなされるか、どの程度まで詳しい情報があるか
を全ての国々に知らせることができる。
・世界に対し、提出案を知らせ、またそれを支援するのになぜ基金を増やさ
なければならないのか知らせる場所を提供できる。
・自分の属するCCMが何を提出しているか知りたい各国NGOやその他の組織に
対して、配分の仕組みを知らせることができる。
2)GFATMは、提出案が供与国による人為的(かつ、未公開の)金額制限に従
ったものではなく、提出側の利益に基づいて判断されるということを世界に
確信させる。多くの提出案作成者は、国は1人当たり2ドル以上の助成金を
受け取れてはならないという秘密のルールを知らされている。しかし、この
非公式ルールが実際に確立されたなら、拒否しなければならない。まだ確立
していないなら、ただ素直に拒否すべきだ。
3)技術審査委員会の運営は、政治が介入してはならない。また、提出案は、
科学的および公衆衛生の利益とその実現可能性に基づき判断し、国の助成金
の額によって判断してはならない。
4)技術審査委員会の提言は、全ての提出案が公開されるGFATMのウエッブサ
イト上に公開される。
5)あらゆる問題に関するGFATMの決定は、ウエッブサイトに掲載する。
6)次の助成金申請は3月末までに発表され、応募は8月1日までである。各国
は第2次申請に向けてその準備を迅速に行うこと。8月1日の締め切りは、第
1次の提出よりもその枠が拡大し、より包括的提出案申請ができる余地があ
る。
GFATMのアクセスプロジェクトは、ハーバード大学・国際開発センターに
本部を置き、監視過程と第2段階申請準備を支援を行う。詳しくはJosh
Ruxin博士(Josh_Ruxin@harvard.edu, 617-496-0737)へ。
Community Theatre Dances for HIV/Aids
This Day (Lagos)
March 13, 2002
By Kingsley Nwaogu、Lagos
コミュニティー劇場で、HIV/AIDSダンス劇(柿元さん訳)
先週木曜日、ラゴス(イガヌ Iganmu)のアーティスト村の国立劇場で、
コミュニティーシアタープロジェクト(CTP)が「自宅死」という題のダンス
劇を披露した。
遅れて始まり最初は退屈な調子だったが、俳優たちは熱狂して演じ、昨年
8月デビューしたというこの若い劇団グループは最高の出来だった。グルー
プのコーディネーター・ペルミ(Pelumi Lawal)によると、「自宅死」は、
80年代初期の発見以来今なお世界中の人々を苦しめている深刻な後天性免疫
不全症候群−エイズ−の危機を表現したものである。そしてエイズの治療法
は、人類に課題を残したままだ。
ナイジェリアは、世界でもエイズの影響を最も深刻に受けた国のひとつで
あると言われている。そのため現在まで多くの命が犠牲となった。国内でこ
の病気に感染した人の数を伝えるニュースにはぞっそとするほどだ。子供、
女性たちも含まれている。ところが、この病気の深刻さについて一般の認識
は全くの無関心である。悲しむべきことだ。
人びとの間に感染が広がるこの病気の危険性を一般の人々に教育する必要
性があることを、全ての人々が真剣に考えなければならない、また、エイズ
感染拡大による危険性が正しく認識されていないこが、エイズとの闘いでキ
ーポイントになると、ペルミは言う。さらに、「タイトルを『自宅死』とつ
けたのはこのためで、エイズがまだ存在しており、治療法は見つかっていな
いことを人々に認識させるためだ」という。
このダンス劇は、一人の男が長い旅に出て、その家族が不安の中で彼の帰
りを待っているとう話だ。彼はその旅の間女たちと遊びほうけ、不倫問題へ
と発展する。愛する家族が彼の長い不在を心配しているちょうどその最中、
彼が帰ってくる。しかし、海外で成功したはずの彼は、自分の家族に家を与
える代わりに、エイズに感染していた。家族は、従来のまた伝統的な方法で
治療した。だが病気は治らなかった。心霊術士に頼んでも彼を救うことは出
来なかった。彼がエイズとの戦いで命を失った時、全てが悲劇で終わった。
このダンス劇は、エイズの様々の原因、兆候、またそれを防ぐ方法などに
ついて説明している。
ペルミはダンス劇の中で、ナイジェリアの人々が「自宅死」にならないよ
うに、自分の性行動に関心を持つことを表現している。
また彼は、結成されたばかりのこの私的劇団への公的援助を求めている。
Nation Needs N65bn to Fight HIV/Aids
This Day (Lagos)
March 12, 2002
By Chikas Ohadoma、Abuja
ナイジェリアの新聞This Dayの記事。
ナイジェリアのエイズ対策に対し、以下のような資金供与が予定されてい
る。
"The World Bank and the United States Agency for International
Development (USAID), each donated the sum of $90.3 million for five
years as well as a oe(ユーロ)65 million HIV/AIDS funding by the
Department for International development (DFID), for seven years.
The UN Agencies, Bill and Melinda Gates Foundation and others have
donated $20.3 million, $25 million and $30 million respectively for
three years."
ナイジェリアへの調査旅行に参加した稲場さんによると、米国はナイジェ
リアへの二国間援助でエイズ対策に50億ドルを拠出すると表明しているそう
です(詳しくは彼のまとめたレポートを参照。読みたい人はAJF事務局へ連
絡を下さい)。
Nevirapine Sites Set Up to Fail, Says TAC Leader Achmat
East Cape News (Grahamstown)
March 12, 2002
南アの新聞East Cape Newsの記事。
TACの指導者、アクマットが、連邦政府のネビラピン・パイロット・プロ
ジェクトを批判。指定された病院でのテストプロジェクトは「失敗を証明す
るために行われている」と批判した。
Cosatu Welcomes High Court Judgement
Congress of South African Trade Unions (Johannesburg)
March 12, 2002
Washington Postより(佐脇さん訳)「エイズと民主主義」で触れられて
いるCOSATUのプレスリリース。
TASO Director Appointed To Global AIDS Fund
New Vision (Kampala)
March 12, 2002
ウガンダの国家的エイズ対策組織であるthe AIDS Support Organisation (
TASO)の理事長がGFATMの専門家委員会のメンバーに選出された。
Anti-Retrovirals Still Expensive
New Vision (Kampala)
March 11, 2002
昨年の劇的なエイズ治療薬の値下がり、割引販売の拡大にも拘わらず、ア
フリカ諸国の実状からすれば、まだまだ抗レトロウイルス薬は高い。
HIV/Aids Pilot Programme Launched in Prisons
BuaNews (Pretoria)
March 9, 2002
英国援助庁の資金供与、ウガンダ政府の協力を得て、南アの矯正局は刑務
所内のエイズ予防教育を開始する。
VIH / SIDA: Acces aux soins, aux A.R.V...
L'Observateur Paalga (Ouagadougou)
1 Mars 2002
ブルキナファソの新聞記事。ワガドゥグで開かれたジャーナリスト会議で、
抗レトロウイルス薬へのアクセス問題が大きなテーマとなった。(
allafrica.comでも、西アフリカの記事は多くがフランス語で提供されてい
ます。紹介してくれる人があれば助かります)。
LEND A CARING HAND OF HOPE - STATEMENT OF THE NATIONAL EXECUTIVE
COMMITTEE OF THE ANC
Issued by the African National Congress
20 March 2002
南アの与党ANCの声明。ネビラピン処方めぐる裁判や州政府による取り組
みの中で、ANCはネビラピン他の抗レトロウイルス薬が処方可能な薬として
登録されていることを確認するが、供給に関わる費用および治療そのものの
技術的な問題があるために、公共の医療機関を通して処方することができな
い、と明らかにした。
Date: Thursday, March 21, 2002 4:58 PM
Subject: Urgent TAC Statement in Response to Inflammatory Rhetoric
from Minister of Health
Government Creating Smokescreens and Red Herrings Over Nevirapine
南アのPWAグループがアレクサンドラで開いた全国集会に出席した保健相が、
再度、ネビラピンの効果への疑問と副作用を強調して、ネビラピン処方めぐ
る動きに水を差そうとした、と報告し、抗議を呼びかけるTACの緊急声明。
Subject: AFRICA: IRIN PlusNews Weekly Issue 71, 22 March 2002 [
2020322]
Date: Fri, 22 Mar 2002 10:34:02 -0700
AFRICA: 50 years of development wiped out by HIV/AIDS
AFRICA: WHO releases list of recommended AIDS drugs
http://www.who.int/medicines/organization/qsm/activities/pilotproc/
suppliers.doc(途中で改行が入ったら、suppliers.docまでをコピーして、
改行を取った状態で、ブラウザーのアドレス欄にペーストしてください)
TANZANIA: Clerics' condom stand at odds with national policy
Monday, 25 March, 2002, 23:28 GMT
SA courts back anti-HIV drug
One in nine South Africans are HIV positive
By Barnaby Phillips
BBC southern Africa correspondent
A South African court has upheld a ruling that the government must
make more widely available a drug which reduces the risk of HIV-
positive women passing on the virus to their children.
この間のまとめ的なBBCの報道。ムベキ大統領のHIVとAIDSを切り離すべき
という意見に対する批判を基調にしている。
南アで4月27日に予定されていたコンサート(Wake Up Everybody)が5月18日
に延期になったそうです。
他の国はどうするのかわかったらまたご連絡します。
SOUTH AFRICA: MTCT pilot programme under threat
JOHANNESBURG, 25 March (PLUSNEWS) - The use of nevirapine to
prevent mother-to-child transmission (MTCT) of HIV in South Africa
has come under threat after reports last week of irregularities
during trials of the drug in Uganda.
ウガンダでのネビラピン処方効果テストに期待された安定した成果が見ら
れないことから、南アでのネビラピン処方プロジェクトの前途にも悲観論が
出されている。
Global AIDS Alliance ; Breaking The Silence ; june23StopAIDS@
yahoogroups.com; WAKEUPAPR27 ; HACI Internal
SEE ATTACHED FLYER: Print it! Post it! Share It! Live it:
WHAT: April 10, 2002: Day of Hope: Fight AIDS in Africa Rally
WHERE: West Capital Steps (Washington Monument Side)
4月10日、ワシントンでアフリカのエイズ問題をテーマに集会を開催する、
との呼びかけ
003の配信から20日近く立ったため、ニュースの分量が多くなりました。
翻訳分担、ニュースの転送など、一緒にやってくれる人を求めています。
4月27日のイベントに関心を持った人も、連絡を下さい。
斉藤 龍一郎
mailto:ryosaito@jca.apc.org
http://www.asahi-net.or.jp/~LS9R-SITU/index.html
アフリカ日本協議会(AJF)のホームページ
http://www.ajf.gr.jp/
メールマガジン「AFRICA ON LINE」バックナンバーページ
http://www.jca.apc.org/~ryosaito/
◆感染症研究会ニュース 003 ( 2002/03/13 )
Date: Wed, 13 Mar 2002 12:52:44 +0900
From: SAITO Ryoichiro
Subject: [info-jsds] 感染症研究会ニュース003 ( 2002/03/13 )
感染症研究会ニュース 003 ( 2002/03/13 )
先週土曜日(9日)、感染症研究会打ち合わせを8人で行いました。
1月半ばからピースボートでの講座、ポルトアレグレの世界社会フォーラム参加、南アフリカ共和国での調査と飛び回っていた林さんも、予定を繰り上げて前日に帰国し、ナイジェリアでHIV/AIDSに取り組むNGOの調査を行ってきた稲場さん、スタディツアーで行ったセネガルで無料でHIV検査を行っている施設を訪問してきた河野さん、と報告だけでも盛りだくさんの打ち合わせでした。
この日の限られた時間では、それぞれの報告のごく一部しか聞くことができなかったので、改めて報告・提起の会を持つこととなっています。
○まず、この日の討議のまとめから
稲場さんがナイジェリア調査に関する30pある報告書を用意してきており、河野さんからもセネガルで訪ねたエイズ・ケア施設についての報告をしました。
吉田さんは、mlや外務省へ電話を入れたりして得た情報を基に、エイズ・結核・マラリアと闘うための世界基金(世界保健基金)の現状を報告してくれました(この報告は、会報「アフリカNow」第60号に掲載します)。
林さんが、ピースボートの中で行った講座、ブラジルと南アフリカ共和国で見てきたことを思い浮かべながら4月27日のイベントのイメージを提起して、質問・意見交換をしました。
まだ未整理の部分がたくさんあるので、それぞれに気になったことをまとめておくのが宿題、イベントの会場をできれば午後、どこかの大学(慶應・三田か、明治学院大学)へ移せないか当たってみる(慶應・三田は樽井さん、明学は勝俣さん)というのが一番大きな課題でした。
この日の打ち合わせに参加したメンバーで、4・27に向けて共有したのは以下のようなことです。
1)ブラジルでエイズ治療薬投与を受けて暮らすHIVポジティブの子どもたちは普通の暮らしをしてプールで遊んだりもしている。それに対し、南アではいよいよどうしようもなくなってホスピスに迎え入れられた子どもたちが静かに死を待っている。薬の問題は、そういう問題なんだ。
2)この間、「薬の値段の高さ」「薬使用の難しさ」をよく知るエイズの専門家たちは、条件のととなわない国でのエイズ治療薬使用に反対あるいは抵抗してきた。それに対し、「薬を飲めば生き延びられる」と知ったHIVポジティブ・エイズ患者(PWA)自身の活動が、ブラジルでタイでそして南アで状況を変える大きな力となってきた。
3)PWAの活動に触発された先進国(アメリカ・EU諸国)の人びとの製薬会社に対するキャンペーン(仕掛けたのはオックスファムや国境なき医師団、ヘルス・ギャップ連合などだが、もっと広範な人びとが参加した。吉田さんはニューヨーク留学中にその動きに触れて参加し、現在までできることをしなくてはと動いている)が、製薬会社の威信を傷つけ(GSK=Grobal Serial Killerなんていう見出しのビラが大量にまかれたそうです)、南アでの裁判取り下げにつながった
4)日本では、上記1)〜3)について意識してニュースや情報のフォローアップを行ってきている人びとは少なく、AJFのサイトは情報源として重宝されている。もっともっと知らせる努力が必要だ。
また、稲場さん・河野さん・林さんの報告会を別途開こう、関西でも6月半ばくらいに報告・提起のためのイベントを準備しよう、ということも確認しました。そうした作業を進めるために、感染症研究会のml(といっても感染症研究会やAJFに参加していないメンバーにも広く開かれたものにしたい)を立ち上げることも決めました。
23日(土)午後ないし夜には、ピースボート事務局で打ち合わせをやろう、という話になっています。ピースボート事務局の方で都合がつかなければ別の会場です。決まったらまた連絡します。
○関連して、次の報告が共有されています。
本日、ナイジェリアから帰国しました。首都アブジャのンナムディ=アジキウェ空港からロンドン滞在時間を含めて28時間の長旅でした。
今回のナイジェリア訪問は「日米合同案件形成ミッション第二次調査」という名称であり、その任務は「日米コモン・アジェンダ」に基づく、ナイジェリアにおける米国と日本のHIV/AIDS等感染症に係わる開発援助についての協定書の締結におかれていました。そのため、日本側代表団はその協定書の文書作成と米国側との協議に追われていました。
しかし、実際の援助案件の形成に向けては、現地で活動する国際NGOやローカルNGOとの協働は不可欠であり、私は上記の協議よりも、NGO参加者として、ナイジェリアで活動する国際NGO、ローカルNGOに対するインタビューや活動への参加に重きを置いて活動しました。結果として、以下の3つの国際NGOと一つの国際機関のナイジェリア事務所と、アブジャ市内で活動する1つのローカルNGO、およびナイジェリアのエイズ関連NGOの連合体に取材を行うことができました。
<<国際NGO>>
○AFRICARE Nigeria (アフリカ系米国人が設立したアフリカに対する国際支援組織、本部=米国)
○Action Aid Nigeria (イギリスに本部を置く国際NGO)
○Pathfinders International Nigeria (米国に本部を置く国際NGO)
※UNICEF Nigeria (国連児童基金のナイジェリア事務所)=NGOではない
<<ローカルNGO>>
○WHED:Women's Health, Education and Development (アブジャ市内のスラム街でCSW=商業的性労働者=向けにHIV/AIDSの予防啓発に取り組む地域NGO/CBO)
<<ナイジェリアのエイズ関連NGOの連合体>>
○CISCGHAN:Civil Society Consultative Group on HIV/AIDS in Nigeria(ナイジェリア全土のHIV/AIDSに係わるNGOが200以上集まって99年にできた組織。本部はAction Aid Nigeria に置かれている。
国際NGOはいずれも、ナイジェリア各地域のローカルNGOとネットワークを結んでHIV/AIDSに係わる活動を統合的に進め、またローカルNGOの事務能力不足を補って、先進国やドナー機関と提携するという役割を果たしています。いずれも、代表や活動家はナイジェリア人であり、ナイジェリアのHIV/AIDSに関する情報を的確に把握して事業を進めています。極めて優秀な人材が集まっているという印象を受けました。また、ナイジェリアのHIV/AIDSに関する活動は、レゴスなどの大都市に集中するのでなく、ナイジャー・デルタ地帯や中部・北部など全土において展開されているようです。
ローカルNGOはアブジャにはあまりありませんが、そういう中でWHEDの活動には大きな感銘を受けました。
アブジャはナイジェリアにおけるグローバリズムの表玄関、現地買弁支配層=ビッグマンの離合集散の場所という、極めて特殊な位置づけを持っている都市です。結果として、市の中心部を確定している環状道路の内側の地域には、(外見は)近代的なビルが建ち並んでおり、高速道路網も張り巡らされています。
ところが、都市建設には多くの労働力が必要であり、まずは環状道路網の外側にスラム街が形成され、さらにそれが中心部の南側部分に徐々に浸透し始めました。さらに、北部などから多くのCSW:セックスワーカーが集まるようになり、スラム街の中には売春地帯も形成されるようになりました。現在、アブジャはナイジェリアの中でもHIVの感染率の高い都市の一つとなっています。WHEDはその中で、排除された周縁のコミュニティでCSWのHIV/AIDSに対する教育・啓発、そしてリプロダクティヴ・ヘルス/ライツの養成に向けていろいろな活動を展開しています。私は彼・彼女らがアブジャ北西部のスラム街の中で行ったワークショップに参加しましたが、非常に水準の高いものでした。
私は、ナイジェリアのHIV/AIDS活動は、民政移管後のここ数年、各地で活動するローカルNGOと国際NGOの連携によって、急激に成長しているように感じました。彼らから大きなパワーをもらって帰って来れたように思います。(稲場 雅紀)
先日、AJFのスタディツアーで、セネガルより帰国してまいりましました。
ダカールでは、主催者の門さん、並びに現地NGO、ENDAのご配慮により、HIVの無料検査施設を見学することができました。
以下、若干そのご報告を。。。
当該施設は、SIDA・SERVICEというキリスト教系の施設で、HIVの無料検診を行う施設
でした。ダカールにおいて無料のHIV検査を行っているのはこの施設だけであり、数名のソーシャル・ワーカーと医師が活動していました。
検査は全て匿名で受付されており、検査結果を受けて、もし被験者が陽性であり、かつ本人がその後のケアを希望する場合にのみ、本人の意思によりプライベート情報(本人の氏名、住所など)を開示するというスキームになっていました。
検査の受付からその後のカウンセリングまで、被験者が第3者と顔をあわせることのないよう、最大限の配慮がなされており、極めてプライバシーに対する配慮が為された施設でした。
施設で行われているケアは付き添いや就職斡旋も含めた日常生活に対する支援活動等々ということでした。
セネガル政府と先進国製薬企業との抗HIV薬購買契約にもかかわらず、この施設では治療(維持?)活動に必要な医薬品の確保はままならず、治療活動は近々行いたいとの意向は持っていたものの、現状では出来ていない、とのことでした。
最低限の医療(母子衛生やその他の感染症治療など)に必要な投薬を行って、尚且つ、HIV療法に必要な薬剤費負担に耐えられる患者は極めて少ないとのことでした。
当該施設の医師は、必要な医薬品の10%程度しか確保出来ていないと言っていました。
この施設では現在、158人のHIVキャリアがケアプログラムを受けています。
抗HIV薬の供給がままならないにもかかわらず、この施設では月間150人〜200人、多いときには250人もの人々が検査を受けるそうです。
セネガルではコンドーム使用やHIV啓蒙キャンペーンなどのポスターやCMなども全く見聞きしませんでした。
現地の友人(セネガル人)の話によると、HIVについては全くタブーはなく、極めて普通に語られているそうです。
これは、政府が特別なキャンペーンをはらなくても、人々が普通に語り合える環境があるということなのでしょう。
そのことと、抗HIV薬が充分に供給されてなくても、人々がHIV検査をある程度受けにくるということと、無関係では無いように思われます。
HIV対策とカミングアウト(並びにそのための環境)がいかに重要かということを改めて考えさせられました。(河野)
○KENWAへの送金
KENWAへカンパを寄せていただいたみなさんにはそれぞれ報告を差し上げたように、先週はじめにKENWAへの送金(日本円で50000円、米ドルで375ドル)をすませました。
○アラウージョさんの来日、延期
ニュース前号で伝えたブラジルのアラウージョさんの来日が、3月中には無理になり延期になりました。ブラジルではやっているデング熱にかかったのだそうです。4月ないし5月に来日の日程を組むそうなので、また改めて案内します。
○ニュース・情報
Subject: 斉藤様|ご関心があれば
Date: Thu, 7 Mar 2002 10:00:40 +0900
"34,000 Children To Die Of Malaria In 2002"
The East African Standard (Nairobi)
February 23, 2002
http://allafrica.com/stories/200202240051.html
the Kenya Medical Research Institute (Kemri)は、今年、5歳以下の子どもたちがマラリアおよび合併症のために毎日93人の割合で命を失うだろうという予測を発表した。
ケニアでは人口の70パーセントが、マラリア感染率の高い地域に住んでいる、という。
【ニュース】
Subject: FW: [gender-aids] Women's Virginity Test in Uganda and Turkey
Date: Sat, 2 Mar 2002 10:39:15 +0900
> Women's Virginity Test in Uganda and Turkey
> 1. Ugandan Women Offered Prizes to Remain Virgins
> 2. Turkey Stops Virginity Tests
1はニュース前号で伝えた記事ですね。
Subject: AFRICA: AFRICA: IRIN PlusNews Weekly Issue 68, 1 March 2002 [2020302]
Date: Fri, 1 Mar 2002 07:56:41 -0700
CONGO: FOCUS on multi-agency HIV/AIDS initiative
BOTSWANA: Global AIDS Fund proposals on track
SOUTH AFRICA: Activists welcome AIDS budget
UGANDA: AIDS and war orphans a compelling concern
Subject: AFRICA: Global Fund calls for proposals [2020304]
Date: Sat, 2 Mar 2002 06:04:45 -0700
エイズ・結核・マラリアと闘うための世界基金(世界保健基金)がいよいよプロポーザルの受付を開始。初年度の予算は8億ドル。受付期限は3月10日。
Subject: Fw: Wash Post: Third World AIDS Studies Bolster Triple Therapy
Date: Tue, 5 Mar 2002 07:50:12 +0900
シアトルで開かれる第9回抗レトロウイルス薬年次会合で、ケニア、セネガル、インドでの治療実績を踏まえて、医者と患者が熱心に取り組むならば第三世界での三剤カクテル療法は非常に有効と報告される。この治療推進のためには、治療薬の値段が適切(継続して供給可能な価格)であることが重要とも報告。
Subject: Fw: Leader Says Uganda Has No Homosexuals
Date: Wed, 6 Mar 2002 00:08:06 +0900
オーストラリアで開かれた英連邦会議で、エイズに対する取り組みを表彰されたウガンダのムセベニ大統領は、アムネスティ・インターナショナルがウガンダにおける同性愛者への弾圧を問題にしたことに対し、同国にホモセクシャルはいない、と発言。
Subject: Fw: [AEGiS] HEALTH-WEST AFRICA: Govts Urged to Ease Access to Cheap AIDS Drugs
Date: Fri, 8 Mar 2002 06:29:43 +0900
約150のエイズに取り組むNGOが、ブルキナファソ政府に、安価なエイズ治療薬へのアクセスを制限するthe African Organisation for Intellectual Property(OAPI)の改訂バンギ宣言を拒否するよう要請した。
フランス語圏の16カ国が加盟する OAPIが採択し、2月28日に発効した改訂バンギ宣言は、それまで10年間だった特許の有効期限を20年とするものである。
Subject: Re: [Ip-health] Oxfam report on TRIPS council
Date: Fri, 8 Mar 2002 06:30:03 +0900
> Brief report on TRIPS Council Meeting on Public Health on 5th March
昨年11月のWTO閣僚会議で採択された知的所有権が公衆衛生の拡充を阻害してはならないという決議をどのように具体化するのかを討議するTRIPS評議会の会合が3月5日に開かれた。オックファムによる会合報告。
Subject: Re: [pwha-net] Re: The Mandela effect
Date: Fri, 8 Mar 2002 06:32:23 +0900
> David Patient, South Africa, expressed a different opinion in
> a previous posting:
> http://www.hivnet.ch:8000/topics/pwha-net/viewR?821
意見交換のmlで、南アからの参加者が、ムベキ大統領のエイズへの対応を整理して紹介。
抗レトロウイルス薬への否定的な対応のみが注目されるが、ムベキ大統領の下で、南ア政府は副大統領をトップに据えたHIV/AIDSタスクフォースを設けており、対応予算も増えていることを忘れてはならない。
もちろん、抗レトロウイルス薬への南ア政府の対応については、いろいろ問題があり、早急な改善を望む。
といった趣旨。
Subject: Fwd: [pwha-net] South African doctor fired for providing HIV drugs
Date: Fri, 8 Mar 2002 18:10:21 -0500
意見交換のmlでの投稿。
南アで、レイプ被害者にネビラピンを処方した医師が職場から追われた。
一部の人びとは、南ア政府はお金が惜しくてネビラピン処方を認めない、と言っている。さらには、エイズで人口問題を解決しようとしているのではないか、と口にする人びとすらいる。
Subject: Fwd: News: Students Descend on Capitol Hill to Demand $2.5 billion
Date: Fri, 8 Mar 2002 18:14:05 -0500
3月11日、全米から参加した the Student Global AIDS Campaign (SGAC)のメンバー55人が、世界基金へ25億ドルの拠出を求めて、連邦議員への要請行動を行った。
2001年に結成された SGACは、43州で250の高校、大学、大学院にメンバーを持つ全米最大のエイズと闘う学生ネットワークである。
Subject: Fw: [June23StopAIDS] Pre-Announcement: Wake Up Everybody Concert and Global Action-27 April 2002
Date: Mon, 11 Mar 2002 22:16:23 +0900
WAKE UP EVERYBODY! FREEDOM FROM AIDS
THE CONCERT & GLOBAL DAY OF ACTION
FREEDOM DAY, APRIL 27TH, 2002,
JOHANNESBURG, SOUTH AFRICA
Patron: Nelson Mandela
4月27日、南アのフリーダム・デイにあわせて、世界的なキャンペーンと行動が呼びかけられています。(全文訳は後で)
Subject: Fw: ANC criticizes Carter (AP)
Date: Tue, 12 Mar 2002 07:58:29 +0900
先週、南アを訪れたカーター元米大統領が、南ア政府にネビラピンほか抗レトロウイルス薬使用を求めたことに対して、ANCが反論。
Subject: Fw: AIDS Medication for every nation: April 10 rally planning (Danny
Date: Wed, 13 Mar 2002 07:17:38 +0900
アクト・アップとヘルス・ギャップ連合は、4月10日のワシントンでの大規模な行動実施と参加を呼びかける。
Subject: Fw: NAPWA SA Launches Campaign Against Insurance Cos. (Press Release)
Date: Wed, 13 Mar 2002 07:33:41 +0900
南アの The National Association of People Living With HIV/AIDS(NAPWA)が、3月13〜15日、ハウテン州で大手生命保険会社へのピケット行動を呼びかけ。製薬会社のPWAへの対応に抗議。
長い長いニュースになりました。
上記のニュース・資料を読みたい人、翻訳・紹介してくれる人は斉藤(ryosaito@jca.apc.org)宛に連絡下さい。
アフリカ日本協議会(AJF)のホームページ内の「エイズとアフリカ資料集」ページ(http://www.ajf.gr.jp/africa_news/)を「感染症研究会」ページにリニューアル中です。ニュース・資料は
http://www.ajf.gr.jp/africa_news/news/
にまとめました。収録されている最新のニュースは2月1日のものです。
近々、基本的な資料の共有、4月27日のイベント準備、さらに長期的な取り組みの方向性についての意見交換のためのmlを立ち上げます。現在、bccの同報メールでニュースを送信しているみなさんは、このmlに登録します。AJF-INFO、info-jsds、P-AFRICA、amlなどで感染症研究会ニュースを読んでいて、mlへの登録を希望する人は斉藤(ryosaito@jca.apc.org)宛に連絡下さい。
斉藤 龍一郎
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アフリカ日本協議会(AJF)のホームページ
http://www.ajf.gr.jp/
メールマガジン「AFRICA ON LINE」バックナンバーページ
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