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日本人類遺伝学会

The Japan Society of Human Genetics


◆2002/08/26 生保の遺伝情報利用歯止め 学会が要請
 読売新聞ニュース速報
◆2002/10/03 遺伝情報めぐり検討会議の設置提言 人類遺伝学会など
 朝日新聞ニュース速報・他
 →遺伝子検査(と雇用・保険)

■1997/04/10 日本人類遺伝学会理事会との話し合い
出席理事:松田(熊本大学小児科医)・中込(学会理事長)・黒木(神奈川子ども
医療センター所長)
そしれん・DPI:中村,篠原,堤,池田,山崎,原田
★記者会見のとき(すごく緊張していて,まじめで固かった)と,理事たちの話し
方がまるきり違うのに,まず驚いた。
私たちは抗議に行っているのに,まるでその緊張感がなく,にこやかに「たいへん
お待たせして申し訳ありません。入れるのかな? 大丈夫? あ,上手だね」とい
った調子で,まるきり子ども扱いの口ぶりだったのに,ずっこけた。
★理事のあいだでも,意見が十分煮詰まっていないという印象を受けた。
理事長の中込氏は,「あなたたちは,出生前診断を必要と思うのかね」と私たちに
意見を求めたあとで,「僕は,出生前診断が本来必要ないと思っている。いまはど
この産婦人科医でも出生前診断が行われていて,たとえば色盲も診断を受けたいと
いって来る人がいるんだよ。僕は,そういう人には,受けさせないが」といい,出
生前診断に歯止めをかけるための基準が必要だ」ということを強調。となりの松田
氏が,「先生,先生」と,発言を制するような口ぶりを見せる一幕もあった。
★松田氏は,「母親のために出生前診断が必要」という感じの人だった。
「女性は,障害児を産んだことで傷つく。でも,中絶しても傷つくのだ」とか,
「もし医師が『大丈夫,丈夫な子が産まれます』と言っておいて,もし障害児が生
まれたら,生まれてきた子の立場がないじゃないか」とか,ピント外れのことをけ
っこう言っていたが,とにかく現状で母親が障害児を産みたくないといった場合の,
母親の権利を守るために,出生前診断とそれに基づく中絶規定をつくりたい口ぶり
だった。
★「いまの社会は,障害児を含めて生きているのだということを,教育の場できち
んと伝えていない」「子どもを産む場合に,必ず数%の確率で障害児が生まれるの
だということを,産婦人科医は親たちにきちんと伝えてほしい」というところまで
話はいった。
中込氏は得意そうに,「ぼくは大学で,学生たちに必ずその話はしています」とい
っていたが,「その数%の障害児も,幸せな人生を送れるのだということまで話し
てくれていますか」と問うと,「いや,そこまでは話していない」との答え。
障害児が生まれるということが,いまの社会では不安と恐怖の対象にしたなってい
ない,重い障害があっても,短いいのちでも,幸せな生きることができるというポ
ジティブな情報をきちんと伝えてほしいということを強調した。
松田氏が,「いや,ほんとにそのとおりだと思いますよ。あるお母さんが,二人の
子が続けて目が見えない子だったので,ぼくはすごく心配で申し訳なかったんだけ
ど,最近その子が成長してすごく明るく元気に育っているのを見て,涙が出てきま
した」といっていた。結局この人,「対等に,あたりまえに」という感性からは,
遠いなと思ってしまった。
★結局の所,理事会でも意見はバラバラだが,遺伝子診断や出生前診断について,
彼らがつくっているようなガイドラインに法的拘束力をもたせたい,そのために広
く社会的なディスカッションの場をつくりたいというのが,共通した意見なのだと
思う。それは,遺伝子の研究者として,また臨床医としては当然の立場であると思
う。
★彼らの話では,フランスには「生命倫理3法」というのがあり,アメリカやWH
Oにも,そのような法律やガイドラインがあるという。そこでは,ダウン症などの
重篤な障害ももつ胎児の中絶なども規定しているという。日本にも,そのような生
命倫理に関する法律をつくりたいというのが彼らの思いのようだ。
 国内での法制化に時間がかかると,学会が今度は国際社会に働きかける可能性も
十分にある。障害を持つことに対する不安・恐怖をどのように払拭していくかを,
国際レベルで取り組む必要に迫られている。
 これは,臓器移植法,安楽死法などと共通する,現代社会の課題であると思う。

※ 以上『MONTHLY BEGIN』(障害者総合情報ネットワーク)42号(1997年4月)
pp.4-5からの転載です。改行の仕方等含めそのまま入力。この文章の執筆者は不明。
 障害者総合情報ネットワークは,とくに障害者に関わる政策についての情報提供
を精力的に行なっている民間組織です。会員になると毎月郵送されてくる『MONTHLY
BEGIN』のリストから,自分が指定した情報を送ってもらうことができます。関心
のある方はお問い合わせください。

 東京都新宿区山吹町354番地トライポート101
 tel/fax 03-5228-3484

◆20010531
遺伝子診断専門医制度設置へ
NHKニュース速報
 遺伝子を調べることによってがんや遺伝性の病気などになる可能性を調べる「遺伝子診断」が普及しつつありますが、関係する学会が、診断やカウンセリングを行う医師に一定の基準を設ける専門医制度を来年四月から設けることになりました。
 この専門医制度は、きょう東京で開かれた「日本人類遺伝学会」の理事会で承認されました。
 遺伝子診断を担当する専門医として学会では、定められた施設で三年以上の研修を受け、指導する医師のもとで一定以上の症例の診断やカウンセリングの経験を積むこととしています。
 そのうえで、筆記試験と面接試験に合格すれば専門医として認定するとしています。
 遺伝子診断は患者の血液などから遺伝子を取り出して分析し、がんや遺伝性の病気などになる可能性を診断するものです。
 しかし、遺伝に関する専門的な知識を十分身に付けていない医師などが診断を行っていたり、患者や家族に対する適切なカウンセリングが行われていないケースも多いということです。
 今回の専門医制度について「人類遺伝学会」の松田一郎(マツダイチロウ)理事長は「特定の病気にかかわるとされる遺伝子でも、直ちに診断に応用できないものも多く、十分な知識がなければ患者をまどわすことになる。患者が安心できる医療を提供するうえで専門医制度は不可欠だ」と話しています。
 この専門医制度は「日本遺伝カウンセリング学会」も理事会で承認していて、来年四月からスタートさせることにしています。
[2001-05-31-17:51]

 

◆200103

◆遺伝検査の指針案発表 人類遺伝学会など8学会
朝日新聞ニュース速報

 日本人類遺伝学会など8つの学会が27日、DNAを調べる病気の診断など遺伝学的検査に関するガイドライン(指針)案を発表した。人の遺伝子を解析する研究は厚生労働省など3省合同で倫理指針を決めており4月から実施するが、病気の診断や予防に役立てる
遺伝学的検査は国の規制がなかった。
 案は、検査前に被験者に説明し同意を得ること、カウンセリングの実施、提供された試料は本来の目的以外に使用しない、遺伝学的情報を一般医療情報と区別して保管するなどの原則を規定した。正確で適切な診断ができるよう、公的機関による監視も求めている。
 日本人類遺伝学会や家族性腫瘍(しゅよう)研究会はすでに、独自の指針を決めている。しかし、民間企業ががんや生活習慣病などの遺伝子検査を始める動きがあり、全国的な指針の必要性がいわれていた。昨年からこれらを含む8学会が共同で検討してきた。
 8学会は案をホームページなどで公開して一般の意見も求め、さらに論議して指針を完成させる。
[2001-03-27-22:56]

◆<遺伝子検査>関連8学会が倫理指針案まとめる
毎日新聞ニュース速報
 遺伝医学にかかわる日本人類遺伝学会など8学会は27日、日常的な診断の一環として実施される遺伝子検査に関して、検査を受ける人へのインフォームドコンセント(十分な説明に基づく同意)などを盛り込んだ倫理指針案を発表した。
 今後、一般市民から意見を聞くとともに、外部委員を含めた作業委員会を発足し、この案をたたき台に遺伝医学全体を網羅する指針作りを進める。国による指針作りも呼びかける。
 指針案は、遺伝子検査を受ける人に目的や方法、検査の限界などを十分説明し、同意を得ることを、病院などの実施機関に義務づけている。遺伝カウンセリングの体制整備も実施の前提とした。また、検査結果の通知では、検査を受けた人に「知る権利」とともに「知らないでいる権利」があり、本人の意思を尊重して開示するよう求めている。
 さらに、遺伝子検査による発病の予測が不確実な病気もあり、実施機関による宣伝広告を禁じた。
 遺伝子解析をめぐっては、厚生労働省など3省が今月、研究を対象にした倫理指針を策定した。しかし、医療現場で「診断」として実施される遺伝子検査は対象外で、遺伝子検査によって、がんなどの病気のかかりやすさを診断するビジネスも増えている。
 この学会の指針案は会員だけが対象となるため、8学会では今後、国が遺伝子検査の実施に対する審査機関を設置し適切な管理や運営を徹底する体制を作るよう働きかけていく。【青野由利、田中泰義】
[2001-03-27-21:00]

◆日本人類遺伝学会などが遺伝子診断の指針案
読売新聞ニュース速報
 がんや遺伝病などの「遺伝子診断」について、日本人類遺伝学会など関係八学会は、インフォームドコンセント(十分な説明による承諾)などを盛り込んだ指針案を作った。二十七日の合同倫理審議委員会で最終決定する。遺伝子診断全体を網羅する指針が作られるのは国内で初めて。
 指針案では<1>口頭、文書によるインフォームドコンセントの実施<2>受診者が途中で診断を中止する権利の保障<3>企業などによる遺伝子診断の宣伝広告の禁止――などを定めている。
 発病リスクが事前に分かる遺伝子診断は、プライバシー保護や社会的差別を生む恐れがあるといった問題がある。しかし、最近、企業が広告を通じて、安易に遺伝子診断を実施するケースが増え、ルール作りが急務となっていた。
 関係学会は昨年五月、「遺伝子診断には不正確なものも多く、民間での検査、診断は時期尚早」とする見解を公表していた。
[2001-03-26-20:37]

 

◆日本人類遺伝学会第44回大会
44th Annual Meeting of Japanese Society of Human Genetics

会期:平成11年11月17日(水)〜19日(金)
会場:仙台国際センター(仙台市青葉区青葉山 TEL:022-265-2211)
大会会長:東北大学大学院医学系研究科遺伝病学分野 成澤邦明
■シンポジウム I
(日本学術会議創立50周年記念日本学術会議遺伝医学研究連絡委員会・日本人類遺伝
学会第44回大会共催)
日時:11月17日(水) 15:15〜18:15 場所:A会場(2F橘)
「出生前診断と倫理」
座長:松田 一郎(熊本大学名誉教授、江津湖療育園、北海道医療大学大学院)
大濱 紘三(広島大学医学部産婦人科学)
開会の辞:多田 啓也(東北大学名誉教授、日本学術会議遺伝医学研連、NTT東北病
院)
演題1:臨床遺伝学と生命倫理
演者:松田 一郎(熊本大学名誉教授、江津湖療育園、北海道医療大学大学院)
演題2:母体血清マーカー検査および胎児染色体検査についての情報提供の在り方
演者:上原 茂樹(東北大学医学部産婦人科)
演題3:酵素診断、DNA診断
演者:衛藤 義勝(東京慈恵会医科大学小児科)
演題4:我国における着床前遺伝子診断と倫理的諸問題
演者:片山 進(東邦大学医学部第1産婦人科)
演題5:遺伝カウンセリング
演者:福嶋 義光(信州大学医学部衛生学、同遺伝子診療部)
演題6:日本における遺伝医療システムの構築
演者:黒木 良和(神奈川県立こども医療センター)

詳しくは http://www.ped.med.tohoku.ac.jp/~jshg/jshg.htmlまで

 …………

◆1991
臨床遺伝学認定医制度を開始

◆1994/12/05 遺伝相談・出生前診断に関する委員会(松田一郎委員長)会告
「遺伝カウンセリング・出生前診断に関するガイドライン」(平成6年12月5日承認)

◆1995/04 日本人類遺伝学会臨床遺伝学認定医制度と同臨床細胞遺伝学認定士制度を開始

 妊娠早期における出生前診断は,遺伝カウンセリングの一環として行われる必要がある.わが国においては臨床遺伝学の専門家が少ないことを鑑み,日本人類遺伝学会では臨床遺伝学の発展と普及を目的として1991年より臨床遺伝学認定医制度を開始した.すでに300名以上が認定されており,今後ますます実地の遺伝医療の場で活躍することが期待される.
 同様に,日本人類遺伝学会では染色体検査に携わる医師,研究者,技術者を対象とした認定士制度を発足させ,1995年4月より認定を開始する.染色体検査は診断に直結することが多いため,認定士は高度な技術を駆使し,診療に必要な正確な情報を的確に依頼者に伝える役割を担うものである.
 今後,わが国における出生前診断が健全に発展していくためには,これら臨床遺伝学認定医および臨床細胞遺伝学認定士の役割は大きいものと考える.それぞれの連絡先は以下のとおりである.

○臨床遺伝学認定医制度委員会事務局
長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設遺伝部門
〒852 長崎市坂本町1124
TEL:0958−47−2111,FAX:0958442658

○臨床細胞遺伝学認定士制度委員会事務局
兵庫医科大学遺伝学教室
〒663西富市武庫川11
TEL:0798−45−6587,FAX:0798-40−7639

◆日本人類遺伝学会・日本臨床遺伝学会・日本遺伝子診療学会・日本小児遺伝学会・日本先天代謝異常学会・家族性腫瘍研究会 200005 「企業・医療施設による遺伝子検査に関する見解」
 http://www.medic.kumamoto-u.ac.jp/dept/pediat/jshg/jshg-kaikoku-4.htm
 (日本人類遺伝学会サイト)

○臨床遺伝学認定医制度委員会事務局
長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設遺伝部門
〒852 長崎市坂本町1124
TEL:0958−47−2111,FAX:0958442658

○臨床細胞遺伝学認定士制度委員会事務局
兵庫医科大学遺伝学教室
〒663西富市武庫川11
TEL:0798−45−6587,FAX:0798-40−7639

◆以下は
 http://www.umin.ac.jp/gakkai/gakkainew/soc0088.htm
 より
日本人類遺伝学会
(The Japan Society of Human Genetics)

事務局所在地
〒113
東京都文京区湯島1−5−45 東京医科歯科大学難治疾患研究所遺伝疾患研究部門
TEL 03(5803)5825
FAX 03(5803)0248
代表者     中込 弥男 順天堂大学客員教授 理事長 
事務局責任者  中堀 豊 東京大学助教授 庶務幹事 

会員数 1,990(うち機関会員および維持会員75名)名
会費 7,000円

機関誌
Japanese Journal of Human Genetics(4、1,900)

法人格の有無 なし
学会設立年 昭和31年
日本医学会加盟年 昭和39年

教育・生涯教育活動
遺伝医学セミナー、臨床細胞遺伝学セミナー

認定・専門医制度
日本人類遺伝学会・臨床遺伝学認定医制度、日本人類遺伝学会・臨床細胞遺伝学認定士制度

ホームページ(URL) なし

REV:
遺伝(学)  ◇遺伝カウンセリング  ◇研究・教育機関のホームページ  ◇学会/研究会 
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