日本遺伝カウンセリング学会
◆12/16 23:15 朝: ◇遺伝の悩みに応じます 臨床遺伝学会が名称変更◇
朝日新聞ニュース速報
遺伝的な問題で悩む患者や家族のために情報提供と相談に応じる「遺伝カウンセリング」に関心が高まっていることから、日本臨床遺伝学会(青木菊麿会長)は来年1月から会の名称を「日本遺伝カウンセリング学会」に改めると、16日発表した。
同学会は医師ら約450人で構成。会員はこれまでも遺伝カウンセリングに携わってきた。今後、研修会を充実させるとともに、遺伝カウンセラー制度の創設や啓もう活動などに取り組むという。
ヒトゲノム(人の遺伝情報全体)の研究が進み、さまざまな病気の遺伝子が解明される見通しとなっているが、就職などの際に遺伝的な特徴で差別されるおそれも指摘されている。厚生省など四省庁が検討中のゲノム・遺伝子解析研究の倫理指針でも、カウンセリングの重要性が指摘されている。
[2000-12-16-23:15]
12/16 18:17 共: 臨床遺伝学会が名称変更 カウンセリング前面に
共同通信ニュース速報
遺伝医学に携わる全国の医師らでつくる日本臨床遺伝学会(青木菊麿会長、会員数約四百五十人)は十六日、学会の名称を来年一月一日から「日本遺伝カウンセリング学会」に変更する、と発表した。
遺伝の情報は本人だけでなく、家族も同じ遺伝情報を持っている可能性があるなどの特徴から、遺伝医学では特にカウンセリングが重要とされる。
同学会は、研修会などを通じこれまでも遺伝カウンセリングの普及に力を入れてきたが、会の名称に掲げることでカウンセリングの重要性と学会の役割を明確に社会に示すことにした。
また遺伝カウンセリングには、看護婦や臨床心理士など多様な職種がかかわるチームでの活動が重要なため「名称変更を機に医師以外の会員も増やし、より患者の立場を重視したカウンセリングができるよう、全体のレベル向上につなげたい」(学会倫理問題検討委員長の佐藤孝道・虎の門病院産婦人科部長)としている。
同学会は今年一月から名称変更の検討を開始。十一月に全会員による投票を実施し、賛成多数で新名称が決まった。(了)
[2000-12-16-18:17]
12/16 21:06 毎: <遺伝相談>日本遺伝カウンセリング学会が新活動を開始
毎日新聞ニュース速報
遺伝子診断の急速な普及で、遺伝上の悩みや問題解決の助言をする「遺伝カウンセリング」の重要性が高まっていることを受け、小児科医や産婦人科医らでつくる日本臨床遺伝学会(会長、青木菊麿・女子栄養大教授、会員447人)は16日、来年1月1日から「日本遺伝カウンセリング学会」と名称変更し、活動内容を新たにすると発表した。
患者との接点の多い看護婦や保健婦に参加を呼びかけるほか、遺伝カウンセリングが診療行為として保険点数が認められるよう厚生省に働き掛けていく。
人間の全遺伝情報(ヒトゲノム)の解読がほぼ終了し、病気の原因となる遺伝子が解明されつつある。将来の発病リスクを予測する遺伝子診断が広がっているが、がんや糖尿病など多くの病気は予測が不確実だ。また、予測が確実でも治療法が確立されていない病気では、本人に与える精神的な打撃も大きい。このため、遺伝子診断の受診者に適切なアドバイスをしたり、国民に遺伝子診断への正しい理解を求めるなどの対応を迫られている。
日本臨床遺伝学会では1977年に臨床遺伝研究会として発足した当時から、遺伝カウンセリングに関する講習会を開催し、これまでに767人の医師が受講してきた。しかし、遺伝カウンセリングは保険点数に含まれず、遺伝カウンセラーを増やすのに障害になっている。また、米国のように、看護婦や保健婦が遺伝カウンセリングに積極的にかかわる体制を目指し、研修制度を充実させる必要があるとの指摘が出ていた。青木会長は「国民に遺伝医療を理解してもらうよう努力していきたい」と話している。 【田中 泰義】
[2000-12-16-21:06]