◆2003/05/19 日本ALS協会→厚生労働大臣
「ヘルパー等介護者によるたんの吸引実施に関する要望書」
◆2003/09/13〜14
第8回JALSA講習会交流会 於:新潟
http://homepage3.nifty.com/jalsaechigo/8tokigoannai.htm
◆2003/05/19 日本ALS協会→厚生労働大臣
「ヘルパー等介護者によるたんの吸引実施に関する要望書」
各位
日本ALS協会海野です。
5月13日に終えた「看護師等によるALS患者の在宅療養支援に関する分科会」の報
告書案に対して、当協会として認識と問題意識から、下記内容の坂口厚生労働大
臣宛要望書を5月27日に提出いたしますことご報告いたします。
尚、現在関係団体と調整のもと連名下で提出することを予定しておりますことも
併せてご報告いたします。
平成15年5月19日
厚生労働大臣 坂口 力 殿
日本ALS協会
会長 松本 茂
吸引問題解決促進委員会
委員長 橋本みさお
ヘルパー等介護者によるたんの吸引実施に関する要望書
謹啓 時下、ますます御健勝のこととお喜び申し上げます。平素より難病対策およ
び医療・保健・福祉分野にご尽力賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、昨年11月に大臣にお会いし「ALS等のたんの吸引を必要とする患者に医師の
指導を受けたヘルパー等介護者が日常生活の場で吸引を行えるようにしてください」
との要望を申し上げましたが、これに対して、格別のご高配を賜り、2月より8回に
渉って「看護師等によるALS患者の在宅療養支援に関する分科会」が開催され、こ
の度、「在宅ALS患者に対し、医師・看護師の指導により、患者の同意のもとで家族以
外の者によるたんの吸引を認める」とのまとめがなされたことを日本ALS協会として
評価すると共に、これまでの関係者のご尽力に心より感謝申し上げます。
しかしながら、分科会のまとめは時間的制約の下とは云え「吸引は認めるが公的介
護サービスには含めない」とか「ALSと在宅に限定する」等、私達の要望を一面的に
しか汲みとっておらず、納得しがたいものがあります。
このままでは、ALS患者のQOL向上と家族の介護負担軽減の実効性において、極め
て疑問であり、また、吸引を必要とする他の障害者・患者の要望・期待を全く無視し
たものとなります。
つきましては今回の分科会でのまとめを踏まえて、大臣の判断により、吸引を必要
とする患者・障害者が安んじて吸引を公的介護サービスにより受け、介護者の介護負
担が現実的に軽減されるような施策が定められるよう、切に要望致します。
下記事項についてご高配を賜り、一日も早く、行政・関係機関に周知徹底いただくようお願い申し上げます。
謹白
− 記 −
1.「家族以外の者によるたんの吸引は、介護保険及び支援費制度上の業務(役割)と
して行うものではない」との考えが示されている。このことは、介護サービス提
供事業所等による理解と協力が得られにくい事が十分予想される。そこで介護保
険と障害者支援費の居宅介護サービスに「医師・看護師の指導と患者の同意があ
る場合の吸引」は介護サービスに含み、評価されるとの見解としてください。
2.「家族以外の者によるたんの吸引」が行える対象者がALSに限定されることは、
公的な医療・福祉サービス提供としての公平性を欠くものであり、対象者を「吸
引を必要とする患者・障害者」に広げてください。
3.「家族以外の者によるたんの吸引」を在宅に限定することは、生活療養の場の延長
にあるショートステイや療護施設ALS居室等で介護関係者の吸引ができないため、
これまでと同じく呼吸器を着けた患者・障害者の福祉施設利用が進まない。した
がって「在宅」だけでなく「生活の場」で吸引ができるようにし、長期入院がで
きない呼吸器装着患者が安心して入所でき、また社会参加の道が広がるようにし
てください。
以上
◆2003/09/13〜14
第8回JALSA講習会交流会 於:新潟
http://homepage3.nifty.com/jalsaechigo/8tokigoannai.htm
◇2003/09/03 「難病ALSの全国大会開催 13・14日、新潟市で」
『朝日新聞』2003/09/03:朝刊26新潟2
「難病「筋委縮性側索硬化症」(ALS)の患者らでつくる日本ALS協会が13、14日、新潟市の朱鷺メッセで全国大会を開く。食事や呼吸、会話ができなくなることから寝たきりになる患者も多いが、同協会では「病気になっても絶望しないで生きられることを知ってほしい」と訴えている。
ALSは、意識や感覚ははっきりしているが、全身の筋肉が徐々に衰えていく難病で、治療法は見つかっていない。県内には150人ほどの患者がいるといわれている。しかし、「人工呼吸器やパソコンの意思伝達機を使えば、その人らしく生きることは可能」と大会事務局長の若林佑子さんはいう。
症状が進むと常に介護者が必要になるため、めったに遠出できない。全国大会はそんな患者たちが集まるチャンスだ。
実行委員長で発症11年になる佐々木徳武さん(59)も、仙台や大分で開かれた全国大会で積極的に生きている患者に会って、「訴えていけば必ず反響がある」とわかったという。「告知されたばかりの患者が積極的に生きられるきっかけになれば」と期待を込める。
全国大会は13日が交流会、14日が講習会。講習会は一般(3千円)も参加できる。申し込み、問い合わせは同協会新潟県支部(025・267・1888)へ。」