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インクルージョン・インターナショナル

Inclusion International



■Inclusion International インクルージョン・インターナショナル

インクルージョン・インターナショナル会議
Mon, 8 Feb 1999

長瀬です。会議の報告書が届きました。

『よくわかるせかいのほんにんかつどう ともにつよく』1000円
『よくわかる世界会議 行動するパートナー』1000円

また機会均等基準を分かりやすくした
「こくさいれんごうによる わたしたちのためのきまり」600円
(スウェーデンの組織が英語で出したものの翻訳)

関心のある方は育成会 ikuseikai@pop06.odn.ne.jp
まで。

なお、会議ニュース第5号は以下の通りです。


会議ニュース第5号 1998年8月28日

*「私は村でバカと思われていました」
オランダのある参加者は語っています。「小さい時、親と暮らしていました。村でバ
カと思われていました。自分でも何もできないと思っていたんです。でも、今は自活
しています。そのために20年間、闘ってきました。必要な支援と自身が必要で
す」。

*現金給付
ベルギーの大学教授は現金給付を支持しています。これは知的障害者自身が現金を受
け取って介助者に支払うものです。オランダでは2400人の知的障害者がこの現金
給付を受け取っています。重度で支援をたくさん必要とする人はたくさんのお金がも
らえます。

*重度障害
重度知的障害者のことを忘れてはいけないという主張がでました。どんなに重度でも
その人なりの意思表示ができるという、カナダの母親からの声がありました。重度の
知的障害者のために立ち上がらなければという意見もありました。

*政府
スウェーデンのオーケ・ヨハンソンから「政府、議会の動きは遅すぎる」という意見
が出され、国連のベンクト・リンドクビストも「その通りだ」とこたえました。リン
ドクビストはしかし、ねばり強く取り組むことの大切さを訴え、成功した例として、
世界銀行が障害者政策に取り組み始めたことをあげました。

*「本人活動・本人による権利主張とピープルファースト」
 火曜日に行われた支援者のミーティングで、ピープルファーストのメンバーは「支
援者が自分たちだけの会合を開く権利はない」という意見を述べました。支援者だけ
の会合は知的障害者というレッテルを貼られた人間が排除されている実例だという意
見です。しかし、これに対しては、他の団体に属する支援者から、本人、支援者がそ
れぞれ別に集まる機会は大切であるという意見も出されました。
 このように支援者だけのミーティングに対していろいろな反応が出るのは、国に
よってセルフアドボカシー(本人活動=本人による権利主張)がそれぞれ違った形で
発展してきたからです。国によっては本人活動を推進している団体が一つだけではあ
りません。
 本人活動とは個人が、自分の生き方を決める力を持つことです。世界中で数百の本
人活動の組織があり、会議にも多くが出席していました。多くの親の組織でも、本人
活動が起こっています。インクルージョンインターナショナルはその加盟団体が知的
障害者を理事会に含めるよう求めています。本人活動を支持しています。しかし、知
的障害者本人がどのような形で活動を進めるのかを決める必要があることを、インク
ルージョンインターナショナルは理解しています。

*ジョブコーチ
アイルランドのクリスティ・リンチはジョブコーチの制度を始めた人です。リンチは
「数年前に、私たちの団体では思い切った決定をしました。分けることを避けるため
に、作業所・授産所を閉鎖しました。分けることは悪いことです。ニーズが大きい人
でも働けます」。
 「てんかんの娘さんを持つお母さんがいました。発作があったらどうしようって心
配していました。発作で倒れて、病院にかつぎ込まれるのがしんぱいだったのです。
でも今、その娘さんは病院で働いています」

*ジェンダー(女性・男性)
 10カ国以上から25人の女性が出席した分科会です。以下が課題として議論され
ました。
−「機会均等基準」はジェンダーの問題を取り上げているのか。専門家会議にどのよ
うにして女性の問題を意識されることができるのか。
−インクルージョンインターナショナルは人権侵害である強制的不妊手術に関する声
明を出しているか。
−「女性」という視点をインクルージョンインターナショナルの中でも取り上げてほ
しい。

*参加者からの声
「大体は良いですが、分科会には早すぎるものもあります。たくさんの人に会えるの
は素晴らしいことです」。スウェーデンの本人。
「スピーチは一般的なことばかり。金持ちの国は自慢しているように聞こえる。アフ
リカ人にとっては聞いていて頭に来るんじゃないかしら。そういった格差が無視され
ているみたい」。ベルギーの母親。
「会議は大成功です。アイディアをたくさんもらいました」。オランダの本人。
「重度の知的障害者のことが置き去りにされています。重度の人に関する分科会で
も、重度の人のことがでてこない」。ドイツの専門家。
「とってもおもしろかったわ。世界の知的障害者の状況がパッと分かったみたい。で
も国に帰ったら現実的にならなくちゃね。だって途上国じゃ、言ってみれば鈍行列車
のスピードよ」。モーリシャスの母親。
「おもしろかった。人権について話すことが大事。そして人権は誰もが持ってい
る」。オランダの母親。


REV: 20160622
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