HOME > 組織 >

地域医療研究会

http://www.chiiken.com/

last update:2010/12/08

■■地域医療懇願会

 *「地域医療懇談会」はたくさんあるようですが、以下のそれはその多くとは別のものです。

◆市田・石井[2010]*より
*市田 良彦・石井 暎禧 20101025  『聞書き〈ブント〉一代』 ,世界書院,388p. ISBN-10: 4792721083 ISBN-13: 978-4792721084 2940 [amazon][kinokuniya] ※

1977年「八月に、同志になれそうなところを僕と黒岩でかき集めて、地域医療懇談会というのを開くんです。こじんまりとした交流会ですけど。夏だったし、遊びの要素も半分入れつつ、葉山でディスカッション。これがその後、医療分野において、ゆるいけれども一種の一派をなすものに育っていきます。その記念すべき最初の一歩が七七年の夏です。僕にとってはその後いろいろと社会的発言や活動を再開していくなかで、つねに”バック”をなしていた勢力ができはじめる。[…]
 集まったのは、うちの病院と黒岩のところ――あついはもう浦佐(新潟県)で「ゆきぐに大和病院」をはじめてた――以外では、関西の阪神医療生協――元は社会党系――の今泉さん、精神科では初音病院、これから病院作るぞとぶち上げていた九州の松本文六たちでしょ、それから当時民医連から脱退していた京都の堀川病院なんかも来てくれた。僕は堀川病院とは親しくしてて[…]」(市田・石井[2010:225])

■■地域医療研究会

■書籍

◆地域医療研究会・介護の社会化を進める1万人市民委員会 19990630 『医療と介護保険の境界――「介護保険」で適切な医療と介護は提供されるのか』,雲母書房,164p. 1890 ISBN-10: 4876720770 ISBN-13: 978-4876720774 1890 [amazon][kinokuniya] ※
◆和田 忠志 編/地域医療研究会 監修 20081010 『医療の危機に抗して――新しい地域医療の戦略』,医歯薬出版,276p. ISBN-10: 4263719425 ISBN-13: 978-4263719428 4410 [amazon][kinokuniya] ※

■言及

◆ 「我々のこの動きと同時かつ別個に、東<0225<大外科医師連合のメンバーが、地域病院連合として動きはじめてました。こいつらは東大全共闘のなかの医学部グループで、最初は医局改革派だったんだけど、結局かなりの連中が野に下り、中心的なやつらはすでに三つほど病院やってました。玄々堂君津病院(千葉県)、南大和病院(神奈川県)、関越病院(埼玉県)、名前は古風でいかめしかったりするけど、外科のほんとに近代派のお医者さんたち。大学の臨床に見切りをつけて、腕を磨けるシステムを作るべきだという主張をもって野に下ったんです。彼らが引きうけたのが、茅野市の諏訪中央病院、今井澄が外科医師連合の一員として七四年から行きます。彼は安田講堂の裁判を終えて、病院から靜岡刑務所に下獄する。外科医師連合は独自の「外科医療研究会」だったかを、このころからやりだしています。結局、我々の「地域医療懇談会」と外科医師連合のこの動きが、それぞれ別に二年間ぐらい続いたあと合体するかっこうで、七九年から「地域医療研究会」になっていくんです。その年、諏訪中央病院で準備会発足です。
 懇談会には精神科の病院も来てました。さっきも言った神奈川の青山会「初音荘」病院。でも精神病院の系統は地域医療研究会のなかではすっぽり抜け落ちるんです。精神科医医師連合の連中が結局、学会攻撃に熱心になって、そっちでは学会主流を取っても、民間の病院団体、日本精神病院協会のほうに食い込めなかったことが大きい。しかも改革派の精神医科病院連合を作らなかった。いくつか良い仕事をしていた病院があったんですがね。
 ちょっと話は戻るけど、六八年の六月に安田講堂占拠があって、七月に東大全共闘が結成さ<0226<れて、一〇月に「精神科医局解散」ってのをやります。医局を解体して「東大精神科医師連合」にそっくり変えちゃった。一〇二名で。さらに医局解体を進めて、赤レンガの自主管理闘争になる。教授と数名の共産党系は本館の外来を抑え、病棟のほうとは精神科医師連合が占拠して、とまあドンパチもあった。僕もおつき合いで行きましたよ。あのときの反乱グループが今や精神医療界の中心です。でも、あいつらは実践的な主流派形成ができていない。日本精神病院協会(日精協)は保守派に抑えられっぱなし。精神医学会に乗り込んで多数派を一回完全に取るんだけど、そのまま不発弾として寝てる。日精協のほうはいまだにどうしようもないのが主流なんです。我々はもう養鶏場じゃありませんと言うんだけど、それは薬物治療が進歩したおかげであって、少なくとも「地域医療」の視点はない。とにかく精神科や大学病院の連中とは例の反医学会総会、「日本の医療を告発するすべての人々の集い」では大同団結して一緒でしたけど、それからはどんどん疎遠になります。まあ彼らは単科としてのまとまりの方が強く、一直線に「反医学」でしたね。病院経営のあり方よりも「医学」そのものに関心が向う、告発タイプの典型です。」(市田・石井[2010:225-227])

 地域医療研究会に「代々木系も最近はけっこう来ます。初期にはしかし、共産党に近いけどもろに代々木ではないという若月さん(佐久総合病院)と早川さん(堀川病院)が、地域医療の先輩、先駆者として来てくれたぐらい。」(市田・石井[2010:234-227])

 黒岩は「その昔は町長さんと仲良しになって、一緒に猟銃買ったりみたりなんかしてたのに、とにかく病院を辞めて、彼は自分の診療所を作ります。それと同時に、地域医療研究会のなかに「たの<0230<しい診療所分科会」という、いかにも黒岩らしいネーミングの会を立ち上げる。これがだんだん自立・分離していって、今は「在宅ケアを支える診療所・市民・全国ネットワーク」というNPOになってます。地域医療研究会のなかでは内科系の人たちが、こういう「在宅医療」路線の方に行くんです。」(市田・石井[2010:229-230])

http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2003dir/n2549dir/n2549_08.htm
○地域医療研究会全国大会2003 in 南紀白浜
 参加者募集中 11月8−9日/和歌山県
 締切=9月26日
 地域医療研究会全国大会2003in南紀白浜が,亀井克典会長(白浜はまゆう病院)のもと,きたる11月8−9日の両日,和歌山県西牟婁郡の白浜町立総合体育館において,「質の高い地域医療・地域ケアの構築をめざして」をテーマに開催される。詳細は下記まで。
◇プログラム:総会講演「市場原理と医療−アメリカの医療の光と影」(李啓充 作家),他
◇申込締切:9月26日
◇連絡先:〒640-8154 和歌山市六番丁8 JTB和歌山支店「地域医療研究会全国大会」係
 TEL(073)432-1261/FAX(073)432-2775
 E-mail:[略]

◆2004/12/28 『地域医療研究会事務局通信』 事務局長 亀井 克典
http://www.chiiken.com/kinkyuyousei-1.htm

 「新潟県中越地震は、想像を超える激甚災害の様相です。私も、かつて臨床医としてのスタートをきらせていただいた地域を突然襲った不幸な事態に、胸がつまる思いです。被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。
 中越地方には、当会の会員である ゆきぐに大和総合病院や黒岩卓夫先生の医療法人萌気会事業所群があり、被害が心配されますが、幸い南魚沼地方はライフラインの復旧も早く、建物の損傷があるものの、診療も再開されているようです。
 本日までに事務局と鎌田代表、黒岩先生、ゆきぐに大和HPの斉藤芳雄先生、石心会の石井先生と連絡をとり、状況と今後の対応、皆様へのお願いをまとめましたので、ご連絡いたします。」

◆2004/10/29 『地域医療研究会事務局通信』2号
http://www.chiiken.com/kinkyuyousei-2.htm

T 地域医療研究会事務局通信10月28日でお願いしました「ゆきぐに大和病院」の件についてゆきぐに大和HPの斉藤芳雄先生と話しましたところ、北里大学から応援が入り、懸案事項はほぼ解消したと言うことです。皆様に大変気遣いをさせて恐縮していますとのこと、またトラブル発生時にはご協力頂きたいとのことです。

U 諏訪中央病院の第一報が入りました。十日町市に入り早速活動を開始。担当の保健婦さんの指示で、巡回開始。医療行為と言うよりは、施設内の健康診断が主。
必要なのは看護師で、看護師を2名現地に追加派遣。

V 地域医療研究会として、大和町にベースキャンプを置き、そこを拠点に支援活動を考えています。現地の黒岩さんが中心になり、大手(行政)の目こぼしになっているニーズを調査中。

■人

石井 暎禧
黒岩 秩子
黒岩 卓夫
斉藤 芳雄

■言及

◆立岩 真也 2011/01/01 「社会派の行き先・3――連載 62」,『現代思想』39-(2011-1): 資料


UP: 20101208 REV:20101214
組織 
TOP HOME (http://www.arsvi.com)