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Art and Margins研究会

2009年度グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点院生プロジェクト
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last update: 20120201


関連事項 アール・ブリュット/アウトサイダー・アート 障害者とアート
本ページ目次 計画 成果 活動経過 関連作成頁



■ 計画 ■

◆研究課題:「障老病異」と芸術学の架橋的研究

◆プロジェクト研究メンバー:計4名 *所属などは2009年度当時
渡邉 あい子  立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程公共領域・5年 研究代表者
池田 雅広  立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程程公共領域・4年
鹿島萌子  立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程・表象領域・2年
篠木 涼   立命館大学衣笠総合研究機構PD

◆事業推進担当者:天田 城介 (立命館大学大学院先端総合学術研究科教授)


T.研究内容等および「生存学」創成拠点にもたらす効果
@研究内容、目的、意義
障害者・病者などによる文化的芸術的実践ならびに文化的芸術的生産物の享受・経験に関する文献の収集・分析。これらの実践に携わり続けている実作者ならびにボランティア,コーディネーターらの人々へのインタビュー調査。それらが歴史の中でどう位置付けられてきたのか、芸術学や精神医学、障害学、社会福祉などの関連分野をつなぐ研究を行なう。以上が本研究会設立の目的である。

A「生存学」創成拠点にもたらす効果
本プロジェクトの研究内容は、実際に障害者、病者の現実の生の重要な部分を構成しているとともに、英米においては人文社会科学諸分野の交錯する刺激的な研究分野として成立している。にもかかわらず、日本の諸研究分野においては、十分な研究が行なわれておらず、障害者、病者にかかわる学においても、芸術にかかわる学においてもまだ周縁的なものとされている。そのため、本プロジェクトの推進は、障害者、病者と芸術の関係性を組織的に研究する国内での重要な拠点たりうる。

U.研究計画・方法・研究成果発表の方法
各人の研究報告、障害とアート・パフォーマンスの現場に身をおいている情報提供者(ダンス&ピープル・ミュージアムアクセスビュー・めくるめく紙芝居等を予定)にインタビュー、または招聘しての公開研究会を隔月のペースで行い、並行して国内外の各関係領域(障害学・芸術学・精神分析・芸術療法・人類学など)における先行研究の整理やレビューをマッピングする。今年度は日本における1950・60年代以降の障老病異と芸術・パフォーミングアーツにかかわる資料の集積を中心に行う。海外における障老病異と結びついた芸術の研究が日本では十分に知られていないので翻訳あるいはサーベイ論文の形で紹介する。とくに、英語圏における障害学の代表的論集Davis, Lennard J., The Disability Studies Reader : second edition, New York, London: Routledge, 2006.に収録されている障害と芸術にまつわる論考を分析する。研究会やインタビュー等による成果は2009年12月のアートミーツケア学会での報告、次年度に向けて生存学センター報告の下地をつくり、ホームページ上の「障害とメディア・芸術」「アール・ブリュット/アウトサイダー・アート」等関連項目を充実させていくこととする。また次年度には関連分野で活躍する方を招聘しての講演を企画し、開かれた議論の場を持つこととしたい。



■ 活動/成果 ■

■定例研究会
◆第1回 2009年10月29日(木)
場所:創思館416
参加者:渡邉 あい子、鹿島萌子、篠木 涼
参考資料
◇田中 正之 199601 「美術史を読む--6人の美術史家による6つの方法-1-ノ-マン・ブラインソン絵画という記号」『美術手帖』(718), pp.126-153.
◇林 道郎 199602 「美術史を読む--6人の美術史家による6つの方法-2-ロザリンド・クラウス モダニズムを超えて」『美術手帖』(720), pp.126-148.
◇田中 正之 199603 「美術史を読む--6人の美術史家による6つの方法-3-T.J.クラ-ク--絵画とイデオロギ-」『美術手帖』(721), pp.120-139.
◇林 道郎 199604 「美術史を読む--6人の美術史家による6つの方法-4-マイケル・フリ-ド--批評と歴史」『美術手帖』(722), pp.120-147.
◇林 道郎 199605 「美術史を読む--6人の美術史家による6つの方法-5-イヴ=アラン・ボア--モデルとしての絵画」『美術手帖』(724), pp.146-173.
◇田中 正之 199606 「美術史を読む--6人の美術史家による6つの方法-6完-グリゼルダ・ポロック--フェミニズムと美術史」『美術手帖』(726), pp.142-166.

◆第2回 2009年11月20日(金)
場所:創思館416
参加者:渡邉 あい子、鹿島萌子、篠木 涼
参考資料
◇Danto Arthur C. 199412 「芸術界(ア-ト・ワ-ルド)」ふたたび」, 高階 絵里加訳, 『すばる』16(12), 集英社, pp.p296-316.
◇森下 静香「介護はダンス!?――相手と自分のからだを<意識>するダンスワークショップ」『アートミーツケア学会 News+Letter』vol.3 2008 Summer, p.5.
◇五島 智子 パネルディスカッション「やわらかな身体をつくるアートの力」アートミーツケア学会2008年度総会・大会
◇「ひとフォーカス 障害と踊りをつなぐダンス&ピープル代表 五島智子さん」『京都新聞』 2009年8月28日
◇沢田 眉香子「未来形 まち ダンスワークショップ」『京都新聞』夕刊 2006年5月8日

◆第3回 2009年12月11日(金)
場所:創思館416
時間:14:00開始
参加者:渡邉 あい子篠木 涼
参考資料
◇小西 信之「モダニズムの闘争―ロザリンド・クラウスとロバート・スミッソンの場合」『Saison Art Program Journal』vol.7, 2001.
◇神林 恒道「グリーンバーグの批評の原点」『Saison Art Program Journal』vol.7, 2001.
◇尾崎 信一郎「現在性という恩寵―マイケル・フリードを読む」『Saison Art Program Journal』vol.7, 2001.
◇林 道郎「演劇性<劇場性>をめぐって」『Saison Art Program Journal』vol.7, 2001.

◆第4回 2010年01月22日(金)
場所:創思館416
時間:15:00開始
参加者:渡邉 あい子、鹿島萌子、篠木 涼
参考資料
◇エイブル・アート・ジャパン編 200503 『視覚に障害のある人との言葉による美術鑑賞ハンドブック「百聞は一見をしのぐ!?」』エイブル・アート・ジャパン 64p \800 
◇エイブル・アート・ジャパン+富士ゼロックス端数倶楽部編 20090326 『視覚に障害のある人とのことばによる美術鑑賞会議報告書』 エイブル・アート・ジャパン+富士ゼロックス端数倶楽部

■公開研究会「アートと障害の現在」

グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点院生プロジェクトArt and Margins研究会の公開研究会です。近年、さまざまなかたちで障害とともに生きている人とアートとの間で、新たな関係が模索され、実践が積み重ねられてきています。「アートと障害の現在」をテーマにした本公開研究会では、そのような活動を積み重ねられている方々からお話を伺いながら、アートの実践のなかから立ち上げられた身体知の現在を記述していきたいと考えています。

◆公開研究会「アートと障害の現在」第1回 2010年2月21日(日)
場所:立命館大学 創思館411教室
時間:13:00−17:00予定
次の二方をお招きして、これまでの実践についてお話いただいた上で、公開インタビューを行います。
ゲスト:
◇阿部こずえ(ミュージアムアクセスビュー) [外部サイト]ミュージアムアクセスビュー
◇五島智子(Dance&People) [外部サイト]Dance&People


◆成果
渡邉 あい子 2009/12/05-06 「なぜ「障害者アート」は知的障害者の作品を想起させるのか―カテゴリ成立をめぐる言説から―」 報告要旨 アートミーツケア学会2009年度大会 於:慶應義塾大学三田キャンパス
渡邉 あい子 20100122 「アール・ブリュット/アウトサイダーアート Art brut/Outsiderart 年表」 生存学創成拠点ホームページ
渡邉 あい子 20081130 「障害者とパフォーミング・アーツ関連年表 1974-1994」 生存学創成拠点ホームページ
渡邉 あい子 20081022 「障害者とパフォーミング・アーツ関連年表 1995 -2008~」 生存学創成拠点ホームページ

◆参考論文
渡邉 あい子 20090331 「〈異なる身体〉の交感可能性――コンテンポラリー・ダンスを手がかりに」『Core Ethics』vol.5:415-425 [PDF]
◇鹿島萌子「「見る」ことから「触る」こと――ミュージアムにおける「触れさせる」展示の試み――」『Core Ethics』立命館大学大学院先端総合学術研究科,5:435-442


■生存学創成拠点内における関連作成ページ

参考文献等については以下をご参照ください。
アール・ブリュット/アウトサイダー・アート
障害者とアート
障害者とメディア

■お問い合わせ

渡邉 あい子
ikowatanabe(a t)gmail.com
(a t)を@に変えてください


*作成:篠木 涼
UP:20091013 REV :20091106, 1110, 1120, 1204, 1218, 1225, 20100122, 0203, 0204, 0210, 20120201
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