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◆19991120 『私的所有論』『生の技法』についての質問(1114)への返答
◆19990809 補足(0803への)
◆19990803 「ケアマネジメント」について
◆19990724 「患者の自己決定権法」
◆19990709 Re:文献リスト作成のご相談
◆19990706 『五体不満足』のことでメイルをいただいた方へ
◆19990706 保険を社会学する人募集
◆19990706 ワーカーズコレクティブって何?
◆19990702 このHPに掲載するファイルの形式のこと
◆19990701 福島智さんへの手紙
◆19990701 愛成学園事件関連の問合せに
◆19990630 英文による発信について
◆19990625 再発性多発性軟骨炎(膠原病)障害者手帳もらえず
◆19990624 ピア・カウンセリング報告書のこと
◆19990623 ADAについて
◆19990617 アメリカの安楽死問題
◆19990613 ソーシャルワーカーになりたい
◆19990610 木田盈四郎『看護学生の生命倫理』
◆19990609 医療ソーシャルワーカーについて
◆19990528 NHK『地球法廷』からのメイルに
◆19990526 『監獄の誕生』中の文献について
◆19990302 ミル,フロム …
◆19990225 Re: 障害者の性について
◆19990216 『みすず』の書評のこと
◆19990216 ボランティアとファンド(資金運用)という両面をもつ財団法人
◆19990216 Re: 「自己決定→自己責任の誤り」について
◆19990212 入院患者に付き添う家族のための宿泊施設のことを調べる
◆19981201〜死〜ケアのことで卒論を書きたい人への返事
 ◇19981201 Re1
 ◇19981202 Re2
 ◇19981206 Re3
 ◇19990216 


  
  

■19991120 『私的所有論』『生の技法』についての質問(1114)への返答

はじめまして。立岩です。メイルありがとう
ございました。


> P93 6行目からの3行
> 「そして、他者は、私の決定の対象ではない存在としてある。
> この時、その他者が今述べた意味で他者であることは、その
> 者が自己決定することによって自立している存在であることを
> 要求しない。ゆえに、自己決定し自立する能力を有することは、
> その者の存在を認める要件とはならない」

そんなに難しいことを言っているわけではありません。

AさんとBさんがいるとして、AさんのことをBさんは決めない。
(AさんのことをBさんが決めてしまったら、そのAさんはBさん
にとって「他者」とは言えない)
その時、AさんはBさんにとって「他者」だと言える。

このことが言えるためには、AさんがAさん自身のことを自分で
決めていなければならないわけではない。
(BさんがAさんのことを決めていないというのが条件になって
いるわけで、これはAさん自身がAさんのことを決めているとい
うのと等しくはない。)

A  B
○ ○
△ △

みたいに人を書いてみて矢印とか書くとすっきりするかも。


『生の技法』も読んでいただいてありがとうございます。

> 施設にいながらにして、自立をのぞめることは出来ないのでしょうか?

どういうのを自立って言うかだと思います。その前に自立が最大の
問題なのかという問題もあるでしょう。

> 自己決定の(生活プログラムや施設運営など)できる施設は
> なりたたないのか?

なりたたなくはないと思います。ただその場合、施設をでる決定、施設で
暮らさない決定もできるってことですよね。

> 施設に向けられた批判はなにも施設に対してだけではないと思います。

それはその通りです。

ただ、なんで

> 施設の方向性を見つけていく

ことが必要なのか。「あるから」でしょうか。それとも?
といったことをちょっと思いました。
(施設はあるし、今必要とされているし、そうである以上はましな施設に
した方がよい。とは私自身、思っています。)

以上、ていねいじゃなくてすみません。
下記のホームページなどどうぞよろしく。では失礼いたします。

                 立岩 真也

  
  

◆19990724 「患者の自己決定権法」



はじめまして。
私、東京で編集の仕事をしている**と申します。
実は、下記について教えていただきたくメールさせていただきまし
た。
先生のHPにも記されていましたが、
米国で1991年にできた「患者の自己決定権法」の
内容を知りたいのです。
英文でもかまいませんが、(日本語訳されていれば助かります)
教えていただけませんでしょうか。



  
  

■19990709 Re:文献リスト作成のご相談

立岩です。メイルどうも。

> 「生の技法」や「私的所有論」の文献リストは、どのように作成していらっしゃるの
> でしょうか? どんなソフトを使われていますか? 文献を整理するキーワードの設
> 定は? そちらのリストとリンクすれば、利用しやすいのではと考えますが、いかが
> でしょうか。
>
> つきましては、文献リストの作成方法を、具体的に教えていただければ幸いです。

★ もう10数年来,『桐』というデータベース・ソフトを使って文献リストを作
っています。十分使えます,よいソフトだと思いますが,別にこのソフトでないと
ならない理由もないと思います。使いなれているものの方がよいと思います。

★ キーワードはきちっと決めていないです。時に最近は時間をとれないので,キ
ーワード自体入れてないです。
 ただ,いったんデータベースソフトにいれたデータをテキスト・ファイルにまと
めて書き出し,それをもとに,ホームページの様々なファイルの文献リストに追加
するというようなことは,時に行なっています。こうすると,ジャンル別に分かれ
た文献リストができることになるわけです。

★ 普通の単行本だと,著者・発行年・タイトル・出版社,頁数・定価 とあっさ
りしていて簡単なのですが,機関誌,パンフレット,報告書の類いとなると,そこ
のところがなかなか大変だと思います。

★ 私の場合,おおまかには

 1著者(編者)のふりがな
 2著者(編者)名
 3発行年月日
 4題(『』で囲う)
 5出版社・頁数
 6定価
 7所在 といった具合

 雑誌などに掲載されている論文だと
 4題
 5掲載誌

 と分けて入力。(他にも項目はありますが。)
 あと翻訳書の扱いとか,様々について,こまごました工夫があることはあるのです
が書いてると長くなるし,煩雑になるので,今日のところはこんなところで。

★ 私の作った,かなり以前の文献リストを利用し,それに上書きしていくというや
り方もありえます。慣れてるとこっちの方がはやいでしょうね。同じデータを2回入
れて別々のものが2つできるというのはあまりかしこくない。しかし,どうかな。私
が入力担当だっだら,明らかにそのやり方の方がはやいのですがね。

 お役に立てずにすみません。ひとまず失礼いたします。




■『五体不満足』のことでメイルをいただいた人へ

▼0706

 突然ですが、初めてメールを差し上げます。
 私、**の所長をしております、****と申します。
 「五体不満足」を読みまして、 障害を障害と思わぬ生活や生き方等、正に感動の至り
です。今、文部省が、21世紀の学校教育の中で、「生きる力」を強く取り上げておりますが、私達、教育に係わる者として「心のバリアフリー」の部分に強く関心を持ってお
ります。是非、講演を聴きたいと思っています。そのような機会がありましたら、お知らせ願えればありがたいです。

▲0709

 私は立岩と申します。乙武さんの本の紹介を私どものホームページに掲載してくれないかという乙武さんの友人からの依頼を受けて,昨年秋,紹介をさせていただきました(当初はあんなベストセラーになるとはみな思っていなかったのです)。
 そんなわけです。私自身は乙武さんとは直接の面識はありません&上記の彼の友人に連絡することはできますが,(実は講演依頼(のとりつぎ依頼)がこれまでに何度もありまして),その方に聞いたところ,昨年末以来非常に忙しくなってしまったこと,自身の時間をいくらかでも確保したいこと,により,現在講演依頼をいっさいお断わりしているとのことです。
 以上,遅くなりましたが,とりあえずの返信をさせていただきました。失礼いたします。
 


■19990706 保険を社会学する人募集

▼0706

 (略)
 大量の!資料どうもありがとうございました。
私は今保険の社会学的研究ということに興味を持って勉強しています。
その中でもとくに遺伝子検査保険、地震保険、原子力保険等近代の保険原理が成
立しなくなる局面に強い関心を持っています。・
 どなたか同学の志、あるいは研究会をご紹介いただければ幸いです。
 (略)

▲0709

★ 立岩です。メイルいただきました。
 「同学の士」ですけれども,すでにご存知かと思いますが,久木元真吾
(くきもと・しんご)さん(東京大学大学院→日本学術振興会特別研究員)
がいます。

ホームページは
 http://www.d1.dion.ne.jp/~kukimoto/

論文としては
1995  「生命保険の社会学――生と死の比較現代社会論」修士論文
199802 「「死と金銭の交換」の隠蔽と露呈――
 19世紀アメリカ合衆国における生命保険」『相関社会科学』第7号、pp.2-21
199810 「「相互扶助の共同体」と「国家による運営」――
 保険論にみる日本の公共社会像」山脇直司・大沢真理・大森彌・松原隆一郎(編)
 『現代日本のパブリック・フィロソフィ』新世社、pp.351-374 [1998.10]

★ 私の書きものとしては

◆98/09/01「未知による連帯の限界──遺伝子検査と保険」
 『現代思想』26-9(1998-9):184-197(特集:遺伝子操作)

 他に,基本的な考えは,

◆97/09/05『私的所有論』,勁草書房 の
 第7章2節「不可知による連帯」に記しました。

★ また最近の書物としては,稲葉振一郎さん『リベラリズムの存在証明』
(紀伊國屋書店,430p.,4200円)が,保険そのものについての考察というの
でないけれども,私の立論と異なり,保険に存する前提から社会の構成を説
こうとする試みとしてあります。

 ひとまずこんなところで。失礼します。

 


▼0706

 ……質問は「ワーカーズコレクティブ」って何?です。……

▲0708

★ 立岩です。返事おそくなりました。以下,報告書『NPOが変える!?』の一部で,以前よりホームページに掲載されている文章です。場所は
 http://itass01.shinshu-u.ac.jp/tateiwa/0so/s1500000.htm
ただ,昨日気がついたのですが,「ワーカーズ・コレクティブ」のファイルに,ホームページの最初のページの「50音順索引」からも「NPO」からも行けない=これじゃ(検索してたまたま行き着くことはあったとしても)見れない。ということで,明日にでも手直しします。=「50音順索引」→「わ」→「ワーカーズコレクティブ」,「NPO」→「ワーカーズコレクティブ」(ただ,普通の意味ではワーカーズコレクティブはNPOとは言い難いので,このコーナーの下の方に)で行けるようにします。

 以下,その一部です。だいたい雰囲気はわかるのではないかと思います。

(略)

 


■19990702 このHPに掲載するファイルの形式のこと

★ 立岩です。下記のメイルに対する返信です。遅くなってすみません。

 …(略)…
> (1)txtで送るのが普通のようですが、WORDではいけませんか。
> 引用文を3字分落とす(行の4字目から始める)などが、txtにすると
> 消えますし、丸数字やローマ数字が化けると言うこともあります。

★ ホームページに載せられるのは,画面でどう見えるか等を制御するタグ
のついたテキスト・ファイル(拡張子が.htmあるいは.html)です。ワード
の文書ファイルそのままでは見ることができません。ただしワードの文書保
存の形式の一つに「HTML形式で保存する」というのがあります。これで
保存すれば,ほぼ作成時のイメージ通りのファイルができ,それをそのまま
ホームページに掲載できますので,それを添付ファイルでお送りいただけれ
ばOKです。

> (2)音声リーダーのことを考えるとtxtに限るのではとも思いますが、
> あれは一旦ダウンロードするのだから、元は.docでも.htmlでも
> いいわけでしょうか。

★ ダウンロードして読む場合は,ダロンロードした側の人がそのファイル
を読めるソフトをもっていれば大丈夫ということになります。ただ,ホーム
ページの場合,画面上に文字等があらわれ,それを見て,保存したい人は保
存するという使い方が普通だと思います。
 ただ,大きなファイルの場合は別で,ここをクリックしてダウンロードし
てくださいというようにする場合があります。

> (3)土屋さんの場合txtとhtmlの両方がありますが理由は。

★ 画面で見る分にはhtmlがよいのですが,いったんワープロソフトに
読み込んで読むといった場合には,先に記したタグという記号がない方が見
やすいことが(ソフトによりますが)あります。それで2種類用意してみま
した。ただ常に2種類用意するのは煩雑でもあるので,このごろはだいだい
htmlファイル1本にしています。

> (4)txtだと横スクロールが必要になりませんか。35−40字の
> ところに改行を入れるなどの操作が必要ですか?

★ それで見づらくなってしまい,これを避けるには改行コードということ
になります。htmlファイルとして掲載すればこの作業をする必要はあり
ません。

> (5)図は.tifか.mpgで別途送ろうかと思いますが、容量も大きいので
> 負担でしょうか。

★ 使えるのはGIF形式(.gif)かJPEG形式です。図ですからGIF
でよいと思います。

> ごたごた並べますが、とにかく送ってくれれば後は何とかすると言って
> いただくのが一番です。その場合まずWORDにして、御返事を待つ
> ということにします。
> よろしくお願いします。

★ ワードの文書ファイルとして保存されているということのようですから
それをHTMLファイル形式で保存し,添付ファイルで送っていただくと
いうのがよいのではないかと思います。
 なにかありましたら(私もよくわかっているわけではありませんが)また
御連絡ください。
 論文,お待ちしております。では。




■19990701→0708 愛成学園事件関連の問合せに

★ 立岩ともうします。メイルをいただきました。私の方
にはホームページに掲載している情報しかありませんので,
この事件を担当している副島法律事務所の方に,たしか先
週の金曜日(7月2日),いただいたメイルを印刷しFA
Xしておきました。
 (略)

> -----Original Message-----
> Sent: Thursday, July 01, 1999 11:43 AM
 (略)
>
> 福祉新聞を読んで、愛成学園事件を知り、早速貴HPを
> 拝見させて頂きました。
>
> 当施設でも「暴力」についての課題を抱えていますので、
> 各種の情報は大変参考になっております。
>
> 記事にありました、「利用者の人権と生活を守る誓約書」
> の全文がありましたら、お教え頂きたいと思っております。
> 身体障害者福祉施設の経営を担う者の一人として、
> 大変興味を持っております。
>
> 直接愛成学園に依頼すべきなのでしょうか?
>
 (略)

 
 

■19990630立岩発 英文による発信について

★ 6月23日に英訳&英語のホームページ…のことでメイルもらいました,立岩です。ありがとうございました。

★ の方は在米の翻訳を仕事にしている人に頼んで進めていただいています。お金を払います。自分でやる力もないし時間もないし。
 ただこちらは活字で(も)出したいと思っています。あてがあるわけではありませんが。
 そういうことを『出版ニュース』という業界誌──こんな雑誌があるの,知りませんでした,送っていただいた見本の号には出版社の経営者の所得番付みたいなのが載ってたりしておもしろかったです──の記事に書きました。これは,「英訳作業開始」のところから読めるので,読んでいただいたかもしれません(実際に出るのは紙数の制約でもっと短いものになります。)

★ 英文のホームページについて。現在のところアクセス数はたいへん少ない。これはまあ当然のことです。まず中身を充実させて,その後、──「後」でないとまずいでしょう──ヤフーなんかの英語版のどっかに登録してもらうなどして知ってもらい,使ってもらう,という順序を考えています。べつだん私たちのところのホームページでなくてもよいのですが,今のところ,どっかのだれかがどんどん作っているというはなしも聞かないので,こっちでやるしかないかと。
 問題は,あたりまえですが,中身なわけで。つまり英語の文章です。これがなきゃしょうがない。私のものは上述の翻訳者の人などに仕事してもらいだんだんと,と思っていますが,それはそれ。私の方で勝手にやればよい。それだけあっても仕方がない。
 まずてっとりばやいところでは,英語のページをもっている日本のサイトのリンク集。NGO・NPO関係などわずかばかり始めていますが,まだまだこれからです。
 &論文,等々。ホームページに収録するか,よそのホームページにあるものにリンクさせるか,それはまったくどっちでもよいのですが,ともかくそれをある程度の量集め,更新していく必要がある。
 そういう情報がどんどん入ってくると,中身ができてくるんですが。そうすると,宣伝する意味も出てくるだろうし,そうすると実際の利用も増えるだろうと。そうはやくことは進んでいませんけれど,だんだんとそうなる,そうなるに決まってると,私は思ってます。

 決まっている,のですが,それをよりてっとりばやく,楽してやる方法はあるといいですよね。どっかの誰か(文部省とか,でもいいんですが)を**して,お金をもらってきて,翻訳・掲載の作業に使うとか。論文なんかは勝手に訳しなさいということになるかもしれないけれど,でもいろんな英語に訳されてよい文書・文章ってものはあるのだし,それを流通させる手間だってかけた方がよいのだし…。
 あとはやはり,英語の文章の掲載・リンク求めてますということをたくさんの人が知るようになること。そしてこの分野は私がまとめて,という具合に手分けをしたり…。といったことでしょうか。
 ある程度のところまで行くまでに何年かはかかるでしょうけど,だんだんとやっていきたいと思います。御助力をいただける部分とか,いっしょにやっていける部分とか,そういうことについて考えて,思いついて,やっていければと思います。よろしくお願いいたします。

 
 

■再発性多発性軟骨炎(膠原病)障害者手帳もらえず

▼19990625

再発性多発性軟骨炎(膠原病)
気管切開 歩行困難
難病指定 障害者手帳 もらえず一人苦しんでます。

▲19990701返信

★ はじめまして。立岩と申します。メイルマガジンの申込み
をいただきました。もう2月ほど前に出した第1号をのちほど
お送りいたします。
 メイルに障害者手帳がとれないとありました。もうご存知か
とも思いますし,既に相談されたのかもしれないとも思います
が,例えば次のような団体があり,会員でなくても相談にのっ
てくれるのではないかと思います。お問合せになったらいかが
でしょう。また他にも各地に様々な組織があると思うのですが。
役所に行ってだめな時は,役所に行き続けるのも大変ですから
他の人・組織の手を借りるのがよいと思います。

 以下「難病情報センター」のホームページ
 http://www.nanbyou.or.jp/nanbyou/index.html
 より。

……引用……

全国膠原病友の会

〒102-0071 東京都千代田区富士見2ー4ー9
千代田富士見スカイマンション203

TEL03ー3288ー0721

FAX03ー3288ー0722


■会の目的■
膠原病に関する正しい知識を高め、明るい療養生活を送れるよ
う会員相互の親睦をはかるとともに膠原病の原因究明と治療法
の確立ならびに社会的対策を促進することを目的とする

■会の活動■
運営委員会(月1回)
機関誌発行
必要資料の配布
総会(年1回)
無料医療相談会の開催
他の難病団体との連携
国・自治体に医療保障、生活保障の要求
病気の原因究明、治療法の確立、社会復帰対策の要請

■会の概要■
〇対象
膠原病(全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎、結節性動
脈周囲炎、慢性関節リュウマチ、リュウマチ熱、シューグレン症
候群、混合性結合組織病、ウェゲナー肉芽腫、アレルギー性肉芽
腫性血管炎、側頭動脈炎、大動脈炎症候群、腫瘍性大腸炎)

〇活動地域 全国

〇会員 会員数=5000人

〇会費=年会費:3600円

〇入会条件=正会員:膠原病患者あるいはその家族ならびに当会に
 協力する人、賛助会員:当会の趣旨に賛同しとくに援助する一般人

〇入会受付=手紙・電話・FAX・会合

〇規約 あり

〇パンフレット あり

〇設立年月 1971年11月

〇機関誌紙 膠原(年4回刊)

〇刊行物 膠原病ハンドブック(1200円)

〇相談窓口 窓口=事務局に同じ 費用=無料

〇加盟組織 全国難病団体連絡協議会

……以上……

★ では失礼いたします。ホームページなど,今後ともどうぞ
よろしく。




■19990624 ピア・カウンセリング報告書のこと

▼19990624

……
私は以前、
「自立生活への鍵」を送っていただいたものです。
地域で生活されている精神障害者の方々の
ピア・カウンセリング活動に関心を持ってまして、
(ぜひ、**県でも広めてゆきたいと考えています)
……

私は現在大学院に在籍中……
でして、修士論文では
精神障害者の方々のピア・カウンセリング活動に関するテーマ
で研究しているところです。
そこで……
「自立生活への鍵」の中の、
ピア・カウンセラーへのアンケートに関してのデータを
一部引用させて頂くことは可能でしょうか?

……

▲19990701

★ メイルと電話をいただいた立岩です。私はカウ
ンセリング,ピア・カウンセリングのことをよく知
りませんけれど,電話でも申し上げましたように,
報告書などに使える部分があったらどうぞお使いく
ださい。

★ 下記のホームページの「50音順索引」→「は〜
ほ」→「ピア・カウンセリング」あるいは,「障害
があって暮らす&暮らすために」→「ピア・カウン
セリング」のところに若干の情報があります。電話
で言ってた新刊の題名,出版社もここにあります。
 情報を追加してくださったり,書かれた文章を掲
載させていただけたりすると大変ありがたいです。
ともかく,ホームページ等々今後ともどうかよろし
くお願いいたします。では。




■ADAについて

▼19990623問合せ

立岩様
私は**の**で障害者ゆえ昇進差別を浮けています。その理由から、下記の宣言に興味が有ります。

「いかなる適用事業体も,求人手続き,従業員の採用や昇進,解雇,報酬,訓練,およびその他の雇用条件および従業員の特典に関して,資格のある障害者を障害ゆえに差別してはならない。」(ADA,第102項)

ここにあるADAとはどのような宣言で何の略でしょうか?

▲返信

★ はじめまして。立岩ともうします。ADAについての問合せをいただきました。返事が遅くなってすみません。
 ADAは The Americans with Disabilities Act の略です。直訳すれば「障害を持つアメリカ人法」。「アメリカ障害者法」とも訳したりします。
 1990年7月に成立したアメリカ合衆国の法律です。
 私どものホームページの「50音順索引」→「(え)」→「ADA」にもう少し情報があります。が,いかにも不親切なので,明日あたり少し更新するつもりです。
 そこにも掲載しますが,日本語訳としては

◆斎藤 明子 訳 19910601 『アメリカ障害者法 全訳・原文』,
 現代書館,84p. 1000円+税
 と
◆全国社会福祉協議会 編 1992 『ADA 障害をもつアメリカ国
 民法 完訳・解説』,全国社会福祉協議会,181p. ?円
 が本屋さんで買えます。

 またこの法律の意義について論じた本として

◆八代 英太・冨安 芳和 編 1991
 『ADAの衝撃──障害をもつアメリカ人法』,学苑社

 があります。
 ちなみに,残念ながら,日本には,こういう「差別を禁止する法律」はありません。そういう法律が必要だと思い主張する人たちはいますが,実現されてはいません。
 とりあえずこんなところです。失礼いたします。




■アメリカの安楽死問題

▼問合せ19990617

はじめまして。
私は、語学関係の出版社(株)アルクの月刊イングリッシュ・ジャーナル
編集部の**と申します。

イングリッシュ・ジャーナルは、英語学習者のための月刊誌で、
雑誌とともに、別売で雑誌に掲載されたインタビューやスピーチを
テープ/CDに収録してを発行しています。読者はだいたい英検準1級か1級
レベルの20代〜30代の社会人がコアとなっております。

弊誌の8月9日発売の9月号で、アメリカの安楽死問題についての
インタビューを取り上げることになっています。
これは、ヘムロック・ソサイエティーというアメリカの安楽死を支持する団体に
所属している男性のインタビュー、シアトルのホスピスで働く男性、
またアメリカ一般市民2名の計4名のインタビューを紹介します。

その記事の途中にコラムとして、「アメリカにおける安楽死問題について」
という内容を盛り込みたいと考えております。
そこで、ホームページをいろいろ探していて、このメールアドレスを見つけ
ました。
もし、どなたか、この分野を研究されている学者の方をご存知でしたら、
是非ともご紹介頂きたいと思ってメールさせていただいた次第です。

ホームページを見ていて、アメリカの事情に詳しい方として、
大野和基 様
立山龍彦 様
のお名前を拝見しました。
この方々の所属もしくは連絡先などご存知ですか。

…(略)…

▲返信19990618

★ はじめまして。立岩と申します。メイルいただきました。

> 大野和基 様

この方は記事では「ジャーナリスト」という肩書きになっていた
ような記憶があります。それ以上のことはちょっとわかりません。

> 立山龍彦 様

たてやまたつひこ 1936年生まれ 東海大学教授と著書『自
己決定権と死ぬ権利』(東海大学出版会)の著者略歴にはありま
す。東海大学あるいは東海大学出版会(03−5478−0891)
に問い合せたらわかるのではないでしょうか。
 私個人は面識がありません。ただ,著書を購入しその一部につ
いてホームページで紹介させていただいた次第です。

 とりあえず以上です。失礼いたします。

                 立岩




■ソーシャクワーカーになりたい

▼19990613問合せ

僕は、現在 ホームヘルパーの2級の講習中です!
ソーシャルワーカーになりたいと思っておりますが
どうすれば一番近道でしょうか?
もし、宜しければ教えていただけますか?
それでは

▲返信

★ はじめまして。立岩ともうします。問合せのメイル
をいだだきました。
 資格としては「社会福祉士」ということになるでしょ
うか。この資格は「介護福祉士」等と比べるととるのが
難しい(合格率が低い)資格です。
 受験資格を得るためのコースはいろいろとあります。
少し大きめの本屋さんにいくと,「社会福祉の仕事がな
んとか」といった題の本がかならず何種類かありますか
ら,それを1冊買うなりして検討してみたらよいと思い
ます。
 &私たちのホームページでも(「50音順索引」等→)
「社会福祉士」である程度の情報が得られます。
 以上簡単ですが,そして簡単なのに遅い返事でしたが,
とりあえずこんなことろで。失礼いたします。




■木田盈四郎『看護学生の生命倫理』について

▼19990610

…(略)…

さて、ホームページの「◆人」のリストにある、
木田盈四郎先生のご著書、「看護学生の生命倫理」テキスト、平成11年版
につきまして、おたずね申し上げます。

雑誌の連載記事として、看護学生のための生命倫理講座を企画しており、資料として
購入したいのですが、書店(三省堂神田本店)では、入手できないとのことでした。
大学内のテキストのようなものなのでしょうか?

ご多用中、恐れ入りますが、出版社名または入手先をご存知でしたら、お教えいただ
きたく、
よろしくお願い申し上げます。

▲0618返信

★ はじめまして。立岩と申します。6月10日に
問い合せのメイルをいただきました。


> ホームページの「◆人」のリストにある、
> 木田盈四郎先生のご著書、「看護学生の生命倫理」
テキスト、平成11年版

は木田さんが講義の際に使用するために作られた私家
版の印刷物で,市販されているものではありません。
 勤務先が帝京女子短期大学のようですので,そちら
に連絡方法など聞いてみるのがよいと思います。
 なおこのテキストについての情報は,ホームページ
の共同運営者でもあり同僚でもある玉井真理子が木田
さんの御承諾をえ,掲載したものです。問い合せの際
玉井および私の名を出していただいていっこうにかま
いません。
 では失礼いたします。




■医療ソーシャルワーカーについて

▼19990609

始めまして、突然に
大変あつかましいお願いですが、
医療ソーシャルワーカーについて知りたいのです。
現時点の資格と方法、出来れば学ぶ為の書籍、場所(大学)など、
仕事中なので、簡単に書きました。
良ければお返事お願いします。

▲19990611

★ 立岩ともうします。メイルいただきました。医療ソーシャル
ワーカーについて詳しいわけではなく,ホームページの「50音順
索引」→「医療ソーシャルワーカー」のところを見てくださいと
いう以外のことはあまり言えないのですが。…
 まず,今のところ医療ソーシャルワーカー(MSW)の国家資
格はありません。「社会福祉士」の資格をもってこの仕事をして
いる人は(たくさん)います。
 ですから学校としても,社会福祉士の受験資格を取れるような
コースがあるところがひとつ考えられます。数年前に非常勤講師
で日本社会事業大学と日本社会事業学校(東京都清瀬市の同じ敷
地内にあります)で教えたことがありますが,このいずれからも,
医療ソーシャルワーカーの仕事につく人がいました。前者は4年
制の普通の大学(他にも社会福祉の学校はたくさんあります)。
後者は大学を卒義した人が1年間勉強して社会福祉士の資格を
とるコース(だけじゃなかったかもしれません)でした。
 本なんかはおおきめの本屋さんにいくと何冊かはあるのではな
いかと思います。また図書館にもあるかもしれません。
 とりあえずこんなところで失礼いたします。




■19990528 NHK『地球法廷』からのメイルに

★ 立岩ともうします。メイルいただきました。以下の諸主題につき,
情報と私が考えたことは,ホームページに掲載しているので,見てい
ただけるとありがたいです。
 &以下につき,実際のメイルを読んでいないので,適格なコメント
でない可能性がありますが…

> -----Original Message-----
> From: nuclear-9 [mailto:nuclear-9@nep21.nhk-grp.co.jp]
> Sent: Saturday, May 22, 1999 3:12 AM
> Subject:  事務局からのお知らせ 
>


> 討論A安楽死
> NO.569,571の35歳の男性から、お父様が癌で亡くなられた時のご様子をお送りいた
> だきました。痛みはコントロールすると医師から言われていたにも関わらず、最期
> は激痛に苦しんで亡くなられたそうです。「なぜ末期癌の患者はこれほど最後まで
> 苦しむ必要があるのでしょうか」「1日、いや半日前にでも安楽死させてあげれば
> 、仰向けで安らかに逝けたのに・・」と述べられています。みなさんはいかがお考
> えになりますか。

 まず,言うまでもないことですが,「痛くない死」と「安楽死」は同じじゃないと
いうことなんですが。痛い死は誰だっていやなんで,それは痛くないようにするべき
なんですが,しかしそれと「安楽死」がよいかどうかとは違う。
 ここらあたりの,必ずしも結びつなかいものが結びついてしまっているあたりが
この問題の(日本における)問題性なのかもしれません。



> 討論B不妊治療
> このところ、「不妊症は病気か」という点で何通かのご意見が寄せられています。
> 「病気ではない」というご意見はNO.540,581の54歳の男性からです。病気とは「日
> 常生活に支障をきたすほど心身が異常な状態におちいること」と述べられています
> 。一方「病気と考えられる」というご意見は、NO.576の30歳の女性です。生殖器の
> 異常や環境ホルモンが原因ならば病気ではないでしょうかというご意見です。みな
> さんはどのようにお考えになりますか。
>
 ここでは,逆に,「病気かどうか」という問いが意味をもつかどうかを考えるべき
だと思います。上記については,とりあえず両方とも正しいということにしかなりま
せん。
 問題は,その不妊という状態に,他の普通の病気と同じように対処すべきであるの
かどうか,等の問題だと考えます。



> 討論C臓器移植
> NO.570に42歳の男性から、自分が脳死となった場合は、あらゆる臓器を使ってもら
> って構わないが、家族にとっては心臓が動き体も温かいのに死んでいると理解する
> のは難しいのでは、というご意見が寄せられました。そしてNO.571の38歳の男性も
> 「死んでいく者だけの問題ではなく、むしろ後に残される者の問題」という意見で
> す。ご一読下さい。
>
 この問題は基本的にパスですが。(この設定の中では)言うまでもなく,どちらを
優先するかという問題が一つ立ちます。そして本人の意思に反してなお,家族の感情
を優先するという議論は成立しにくいと考えています。

★ 以上短いコメントでしたが。こういう方法って難しいですね。議論をなんらかの
かたちで交通整理する必要があるのだと思います。
 では。

 cf.
 ◆『地球法廷』のホームページ
  http://www.nhk.or.jp/forum/life/index.htm




■『監獄の誕生』中の文献について

▼19990522

 ヤフーで検索して、はじめてメールをいたします。
「監獄の誕生」で検索いたしました。いまこの本を
読み返しているのですが、ある事情から、冒頭に引用
されているA.L.Zevaes「国王殺害者ダミヤン」
を手に入れたいと考えているのです。しかし、ど
うしても書名の綴りが分からず、注文できません。
もし御手元に原書がございましたら、御面倒でも
綴りをお知らせ願えれば、…(略)…

▲19990526

★ 立岩と申します。メイルいただきました。

原著の11頁の注1に
A.L.Zevaes, Damiens le regicide,1937,p.201-214
と記されています(記されているだけです)。
(regicideの最初のeにアクサンテギュ)
出版社等は記されていません。多分,入手は困難なのでは
ないかと思います。
 お役に立てずにすみません。

 今後ともホームページの御利用など,よろしくお願いい
たします。(注文・問い合せ等いただいた方にメイルマガ
ジンなるもの発送しております。購読停止の際はお手数で
すが御連絡ください。)
 では失礼いたします。




■19990302  ミル,フロム …

 Re: remember me? ご無沙汰しました

★ 立岩です。メイルありがとうございました。

 ……

★ ミルについて。「自己決定」というと,ミル,ということになるらしいですね。私の思考の始まりは,思想史的にはロックじゃないかな。「所有」という言葉自体,propertyで通していいかという問題がある。ロックは岩波文庫で読んでるだけだから,英語の文章にあたろうと(ミルも)。日本語を英語にする時にはこんなこともしないとなりません。よくある本ならいいけど,そうじゃないのだとひと苦労。

★ フロム。大学1年生の時に例の『自由からの逃走』を読んで,それなりに(そうとう)感心した記憶があります。それ以外は読んでないんじゃないかと思います。
 私たちは,フロムみたいな(マルクス+人間主義+場合によったら精神分析…)を,「疎外論」とか呼んで批判して育ってきたのですが,どこまでああいうものから脱することができるかという問いはある。
 あの本はそういう問いについての本でもあります。第7章4・5節とか。
 一つは,絡め手でいかず,いけしゃあしゃあと言ってしまうこと(5節「行き止まりを通りぬける」1「禁じ手を使う」。)「疎外論」批判とは,少なくとも自分からは決して「本質」とか言わないでおこうという態度表明なのですが,そしてそれはそれで大切なことなのですが,しかしという感じ。cf.第1章2節[2]「社会学」
〜…)
 一つは,しかし同時にあまり熱くならずに考えてみる(「人のいない市場」…)。そんなところ。

 とりあえず以上。失礼いたします。




■19990225 Re: 障害者の性について

★ はじめまして。立岩と申します。メイルありがとうございました。
 ただ私はほとんどなんにも知らないといってよいようなものです。ホームページ(をごらんになったのではないかと思うのですが)に掲載されている文章があるだけ&そこのリストにのっている資料(コピー)をもっているだけです。
 ご存知かもしれませんが,横須賀俊司さんという方がおります。障害をもつ当事者でもあり,研究者でもあり(昨年4月から鳥取大学教育学部,その前は関西学院大学大学院),これから本格的にとりかかるところだと思いますが,障害者と性というテーマに関心をもっています。もしまだでしたら,ぜひ,連絡をとってみたらいかがでしょう。

 …….ac.jp

なお,横須賀さんには問い合せのメイルがあった,私じゃ役に立たないからよろしくというメイルを出しておきました。
 お役に立てないですみません。今後ともホームページなどどうぞよろしく。では失礼いたします。




■19990216 『みすず』の書評のこと

Re: 書評拝見しました


 cf.
 99/01/15「一九九八年読書アンケート」
 『みすず』41-1(454)(1999-1):34

★ 立岩です。メイルいただきました。あんなものですみません。言われた枚数を律儀に守って書いたのですが,なんにも書けはしない。私のところにも送られたきたのですが,それみたらなんと4倍とか5倍(もっと?)書いている人がいるではないか。なんだ,書いてよかったのか。

 それはともかく。差別ってものを社会学で(社会学でなくても全然いいのですが)どうやったらいいのか,いまだに見当がつかないところがあるのです。そしてわたしは,ある程度考えると,そういう疑問に必ず当たると思うのです。でもやらなきゃいけない。やることがある。…(一番いいかげんな人たちはそんなふうにもならない。のは困る。)あの本で感じることの「一つ」は,そういう疑問に,あたりながらやってるな,ってことです。
 もっと考えるとそこから抜けられるかもしれない。解決の方法とかそういうんじゃなくて,どのように言っていくのかというその方向みたいなものがわかるようにも思う。しかし私にはまだわからない。解放社会学会の報告や論文みててもそういう気がします。

 能力差別というのは,差別の中ではちょっと他と違ってるんで,そこをとっかりにすることはできるのですが。

 ですから,私自身はどのようにも考えられない。から何も考えを伝えることができません。
 でも,風間さんが言われる「できるだけ細かくみていく」というのは,「そうだよな」と思う。何が出てくるかは,予定されてない。しかし,まずそうするしかないよなと思う。実際,私たちが,障害者のことをやり始めた時だってなんか落とし所が決まってたわけじゃなかった。けれど何年かやってたら,やっぱり言えることはあった。

 そんなところで,中身のないメイルでした。今日,ようやく仕事が一段落ついたので,書きました。ではひとまず失礼いたします。




■19990216

★ はじめまして。立岩と申します。メイルをいだたきました。

**** wrote:
>
> お聞きしたいのですが、ボランティアとファンド(資金運用)と言う両面をもつ
> 財団法人は設立可能なのでしょうか?
> お教え下さい。よろしくお願い致します。

基金(ファンド)を運用し(てもらい)それを公益的な活動(もちろんボランティア活動も含まれます,ボランティア活動にもお金はかかりますから)に使うというのが財団法人ですから,その意味では当然可能です。昨今は,利率が低いので利子だけではたいへんなところが多いようですが。
 繰り返しますと,あくまで「公益」的な活動にお金(基金の運用益)を使うというのが財団法人の要件です。
 以上簡単ですが。

★ 今後とも私どものホームページをよろしくお願いいたします。では失礼いたします。



■19990216 Re: 「自己決定→自己責任の誤り」について

★ はじめまして。立岩ともうします。1月18日にメイルをいただきました。おそくなってすみません。
 いずれも重要な点だと思います。きちんと書くと長くなってしまいます。すみませんがはしょらせていただきます。

★ 1について 

> 1、自己決定と責任。セット販売は正しくない!と先生はおっしゃいます。
>  それは株取引の原則ではあっても、社会サービスの領域での必然性はない!と
> 言われます。先ずそこが分かりにくいです。
> 同じことが、「権利と義務」の関係でも述べられています。…「一般的には言
> えない」と言われています。「必然性はない」「一般的には言えない」ことの説
> 明が読みとれないのです。
>
> 払える人も、払えない人も選択できる「自由化」=自己実現??
> 先生のお答えは、存在の権利!=国の責任!ということでしょうか?

 ひどく無愛想な答ですが,「つながりがある」「セットにしなければならない」<理由・根拠がない>ことが言えれば,とりあえず「セット販売」する人たちに対する反論にはなると思います。
 そして「権利がある」ことを言えれば,それで十分だと考えます。それ以上の説明は,論理的には不要です。もちろんこれはひどく無愛想な答ですから,いろいろと言葉を補う方がよいだろうとは思いますが。

★ 2について

> 2、社会福祉の基礎構造改革は、福祉サービスを「自由化」するものです。私
> はそう理解しています。
> 先生は利用者と供給者の対立を、利用者(消費者)の立場を確保することで解
> 決しようとされます。
> 社会的サービスが「自由化」される限り、自由化の主語は供給者ではないでし
> ょうか? 利用者が本当に必要なサービスは用意されるのでしょうか?
>

自由化されれば用意されるとは<限りません>。言えることは,一つの,促進要因として働く場合があるということです。有効性が期待される場面ではやってみるべきだということです。これだけで十分だとは言えないと思います。例えば「権利擁護」といった活動が必要になります。
 拙著『私的所有論』では143頁あたりに,まったくの一般論としてでしかありませんが,このあたりのことが少し書かれています。より具体的な議論は別に行いたいと思っております。

★ 3について

> 3、先生は、「社会サービス供給の責任」と「利用の決定」を分けて論じてお
> られます。前者は、国の責任だと思いますが、国は利用者が供給者を選べるよ
> う、どんな手だてを講じてくれるのでしょう?
> 公的財源からの支給とは?

そのようにさせるということだと思います。具体的に,サービスにかかる費用を直接に利用者に支払い,利用者がそれを使ってサービスを購入するという「ダイレクト・ペイメント」という方法がいくつかの国で行われていますし,日本でもそうした動きがあります。また現実に,いくつかの制度は,その実態においてこれに近いものにもなっています。ですからどうにもならないことではないと思います。
 理論的?なことはホームページの最初の頁から「立岩」→「分配する最小国家の可能性について」で。
 また具体的な制度についてはやはり最初の頁から「障害者自立生活・介護制度相談センター」のコーナーにある情報をごらんください。

 とりあえずこんなところで。不親切なお答えでもうしわけありません。今後とも,ホームページ等々よろしくお願いたします。では失礼いたします。

 cf.
 ◆98/06/20「自己決定→自己責任,という誤り──むしろ決定を可能にし,支え,補うこと」
  福祉展望』23:18-25(東京都社会福祉協議会)
 ◆99/**/**「分配する最小国家の可能性について」
  『社会学評論』49-3(195)(特集:福祉国家と福祉社会)




■19990212 入院患者に付き添う家族のための宿泊施設のことを調べる

Re: 突然すみません。

★ はじめまして。立岩ともうします。メイルありがとうごさいました。ホームページ見ていただいてありがとうございました。そして,あの大変値段の高い本を読んでいただき,ありがとうございました。

★ 私自身は,このテーマで卒論は可能だと思います。たしかにそう資料は多くないかもしれませんが,それでもないことはないですし,アメリカの方の事情に手を伸ばせばそれも(日本語による紹介も含めて)あるでしょう。

★ 原稿,読ませていただければありがたいです。私自身は少しも詳しくないですけれども。

★ 学生たちが少し集めた資料,私のところからもっていった資料,お送りすることはできます。(たいしたものでないですが。)ただ,彼/彼女らは今学校に来る用事がないので,連絡をつけてもってきてもらうには少し?時間がかります。

★ 御自身でホームページを作るのは大変よいと思います。できたらリンクさせてください。
 あるいはとりあえず,集めた資料等を掲載するのでしたら,私の方にEメイルでいただければ,私どものホームページにとりあえず掲載いたします。(作成者のお名前は記載します。)あとで,御自身のホームページに移す(その時には,こちちからデータは引き上げ,リンクさせていただくようにする)という手もあります。
 まあそう急ぐことでもないので,ぼちぼちお考えください。

★ とりあえずこんなところで。学生が書いた(私がお手伝いした)レポート読んでもらえてうれしいです。今後ともよろしく。では失礼いたします。

 cf.
 ◆伊原 美紀・奥成 美子・小原 信男・小池 梓 19981225提出
  「宿泊施設を作りたい──松本での可能性を探る」
  1998信州大学医療技術短期大学部看護科卒業研究レポート




■19981201〜

〇19981201 Re1

★ はじめまして。立岩ともうします。メイルをいただきました。質問,いずれも難問で,なかなかやっかいですが,答えられるところからだんだんと。
 
★ 今回は問4。

「4、家族がケアすることについてどのようにお考えですか。」

 まず言えるだろうことは,家族にケア(この言葉をどうとるかはさておき)する義務を付与する,が他の人たちにはしないのはおかしいということ。これは言えるのじゃないか。(『社会学評論』に載った「近代家族の境界」,『生の技法 増補・改訂版』第8章,なんかにこのことは書きました。)

 ただ子のことは少し別に考える必要があるとは思います。考えようと思いますが,まだ文章としてまとまったものはありません。

 次に,こんな場合。Aさんは家族であるBさんによるケアを希望しているが,Bさんはそれを望んでいない。こんな場合はどうなるか。「義務はない」ことを前提にすれば,AさんはBさんからケアを受けることはできません。双方の意志(意向)の合致によってなされることになる。
 それじゃいけないか,といったことを考えてみる,とか。

 これは「正しさ」を巡る問いです。

★ 第二は,「気持ちよさ」を巡る問いです。家族にケアされるのは気持よいか。あるいは家族がケアするのは気持ちよいか。
 まずこれまでもっぱらケアする側の気持ち(負担感とか)が調べられ言われてきたことを少し不思議がってもよいかもしれません。
 「される側」はどうか。もちろんいろんな要因がからみ,人によるでしょうけど。『生の技法』という本に書いたことは,双方にとって,実はそんなに気持のよいことではないのだということでした。

★ 上記の第二点についての補足。「ケア」というものをどのようなものとして捉えるのかということでもありますがいったいどんなケアが気持いいのか。
 「心のこもった」ケアが気持いいとは限らない(もちろんいいこともあります)という単純な事実を忘れてはいないか。このことも『生の技法』第8章に,分量としてはわずかですが書いてあります。

★ 第三点は,「損得」の問題です。家族がやる(家族にやらせる)のは損か得かといった問題。これは今回略。ただ,この問いについて,十分に考えられたものを私は見たことがありません。私自身,ある程度のことはやはり上掲書や別の論文で述べていますが,十分だとは考えていません。考えを進めたいと思っています。

★ なお,問題を3つに分けることもできるという話は,『家族問題研究』という雑誌に載った文章に書いています。この文章はホームページにも掲載されています。

★ 戸崎さんが気になさっていることは,上記した問いのもっと先に(というか,もっと手前に,というか)あるような気がします。では,それはどんな気がかりなのでしょうか。といったように考えてみるのもよいかもしれません。

★ 残りの問いについては,またのちほど。すべてにお答えできる自信はありませんが。

☆ 私はいただいたメイルへの返答をホームページに公開するということをしています。同じようなことを考えている人に参考にしてもらえるでしょうから。そこで,質問の部分だけホームページに掲載させていただきます。
 ですが,質問そのものは戸崎さんのものですから,お名前等を掲載させていただくこともできます。もちろんそうしたことを想定して書かれたメイルではないでしょうし,どのようにでもいたしますが,いかがいたしますか。
 ご覧になれるのでしたら,ホームページの「S’s」というコーナーを見ていただければと思います。そこにいくつか載っています
ので。
 ではひとまず失礼いたします。

〇19981202 Re2

★ 立岩です。2つ目。楽そうなところから。

「5、医師は技術者に専念した方が良いとおっしゃっていますが、医師としては、技術者としての医師と、人間としての医師の両方を使い分けろと言うことなのでしょうか。それとも、人間としての自分と、技術者としての自分の境界や距離を見定めるというか、その双方のつながりの部分を自分なりに見つめていた方がいいと言うことでしょうか。」

 そういうことをたしかに書いたことがあります。そういうふうにしゃべることもあります。
 これは,すこし挑発的な言い方であるかもしれません。&「現状をもっと冷静にみろよ」という感じです。
 つまり,「今の教育,仕事,の実態からして,技術者としての仕事以外のことなんかできるのか。できないではないか。だったらそちらは別の人にまかせて,君たちは技術者としてちゃんとした仕事をしてればよろしいのだ。」ということです。

 もう一つの含意は,前回の「答」とも関わるものです。なにかというと「ケア」が持ち出されるけれども,(とくに下手に)ケアなんかされると気持がわるい,することだけやってあとはほっといてくれという場合があるということ。

 こういうことをシンポジウムなどで言うと,医師は,「そんなこと言わないでよ」みたいな,「見限られてしましましたが,そう見限らないでくれ」みたいな反応でしょうかね。
 医療ソーシャルワーカーの人達なんかの集まりでこういうことを言うと,けっこう共感をもってくれる人がいます。「ほんとそうだよ」みたいな感じ。

★ 以上,第2信でした。

〇19981206 Re3

★ 立岩です。2通目のメイルいただきました。ホームページにつながらない理由,わかりません。
 1(いち).htm を l(える).htmといったことはないですよね(以前1人いらっしゃいました)。
 てっとりばやいのは,つながる機械からつなげることかもしれません。
 以前は,ネットスケープ・ナヴィゲーターならOKだが,インターネット・エクスプローラーだと駄目だったのですが,この点はいちおうクリアされてるはずです。が,ネットスケーフ…の方がうまくつながるかも…。よくわかりません。

★ さて問1。

1、わたしは、制御できること/できないことと、制御しようとすること/しようとしないことという二つの分け方を考えると、前者は後者の「制御しようとすること」にはいると思うのですが、そのような理解でいいのでしょうか。

こういうことでしょうか。制御しようとすることの中,(制御しようと思うのだが)制御できる場合と,できない場合がある。そういうことにしてもよいのですが,そういうことでもないのですという答の方がよいかもしれません。
 形式的には,4通りあるということになるでしょうか。つまり

 できる/したい
 できる/したくない
 できない/したい
 できない/したくない

例えば できる・けど・したくない ということがあるように思うのです。(このことは本の中でも少し書いてあります。)

★ とりあえずこんなところで。「できる/できない」と「したい/したくない」の区別,関係は,本を書いている間もかなり気になってたことなのですが。くわしいことは,とりあえず略,ということで。とりあえず失礼いたします。

〇19990216

★ 立岩です。12月に少し御質問に答えようとしてみましたが,今日までずっと,いくつか,原稿を書いてないとならなくてその後が続きませんでした。すみません。
 とりあえずこれだけです。
 「死」について私に何かが語れるのでもないのですが,昨年書いて『仏教』に掲載された文章が1つ,随分前に書いたけどまだ出てない文章が1つ,それから『ピポクラテス』という受験雑誌のインタビューが1つあります。最後のものは,ホームページで読めます。よろしかったらどうぞ。
 何か書けたら書きますが,あまり自信はありません。とりあえずこれだけです。では失礼いたします(ほんとに失礼だ)。

◆99/**/**「死の決定について」
     大庭健・鷲田清一編『所有のエチカ』,ナカニシヤ出版 35枚
     【了:19980706】 
◆98/08/01「「そんなので決めないでくれ」と言う――死の自己決定、代理決定について」
     (インタヴュー)『ヒポクラテス』2-5(1998-1):26-31
◆98/01/20「都合のよい死・屈辱による死──「安楽死」について」
     『仏教』42:85-93(特集:生老病死の哲学) 25枚


REV: 20161029
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